(7‐15)住居表示確認体制の不備

最終更新日:2026年3月9日

(7-15)住居表示確認体制の不備

令和7年12月10日 苦情申立書受理

申立ての趣旨(要約)

 住居表示を聞いたところ、最新のものではない古い住所を教えられました。再確認した時も古い住所を教えられ、3回目に新しい住所となっていることを言われました。
 建築確認申請に記載するための住居表示を問合せ、地番から「12番21号」であると回答をもらい、その住所で確認済となりました。工事完了検査申請時点で、建て主が普段使う住所「12番20号」と異なることに気づき、令和7年12月8日にA区担当課担当係に問い合わせたところ、「12番21号」で昭和48年に記録されていると回答をもらいました。
 翌日に、建て主の免許証の住所を確認したところ「12番20号」であったので、担当係に問合せたところ、「12番20号」で平成15年に記録されているという、異なる回答をもらいました。
 なぜ回答が異なるのかを聞いたところ、最新の住居表示から地番はわかるが、地番からは、台帳に最初に記載した住居表示しかわからないのが今のシステムなので、古い住居表示を回答したとことでした。
 世間に通用しない古い情報を平然と回答するシステムは大問題です。

所管部署

A区住居表示担当課(以下「所管課」という。)

調査の結果の要旨

令和8年3月6日決定

 申立人の主張及び所管課の説明と所管課から提出のあった資料に基づき、当審査会では以下のとおり判断し調査結果とします。
第1 事実関係
(1)(具体的な時期は不詳)申立人が、本件対象地に係る住居表示について、所管課に対し電話照会。
(2)令和7年12月8日、申立人が所管課に架電し、本件対象地に係る住居表示が「12番20号」か「12番21号」かについて照会。
 所管課は、照会者が住居表示実施前の地番を明確に述べたことから、新旧・旧新対照表を確認し、住居表示実施当時(昭和48年)においては「12番21号」である旨を説明。ただし、建替え等があった場合は住居表示実施当時と異なる住居番号が設定されている可能性があることに言及し、居住者の現住所や建替え年次等を確認の上、再度問い合わせるよう案内した。
(3)同月9日、申立人が所管課に架電し、前日には「12番21号」と説明を受けたが、居住者に確認したところ住所は「12番20号」であるとして、いずれが正しいかを照会。
 所管課は、居住者名、現住所、建替え年(平成15年頃)等を聴取し、住居表示台帳により建物を特定した上で、当該建物の住居番号は「12番20号」である旨を回答した。
 申立人から前日と回答が異なる点について説明を求められたため、所管課は、前日は土地の地番のみが明確であったことから新旧・旧新対照表により住居表示実施当時の内容を説明した可能性があること、当日は建物特定に足りる情報が得られたため住居表示台帳により確認して回答したことを説明した。申立人は、建築確認申請の記載訂正が必要となる旨を述べた。

第2 審査会の判断
1 申立人は、上記申立の趣旨のとおり、特定の地番から住居表示を問い合わせたところ、最新のものではない過去の住所を教示されたとし、市の説明によれば、住居表示から地番を特定することは可能であるが、地番から把握できるのは台帳に最初に記載された住居表示に限られるのが現行のシステムであるためそのような回答に至ったとのことであり、このような、現状に即していない情報が回答される仕組みは問題であるとして苦情を述べている。

2 これに対し、所管課は、住居表示の実施区域においては、(1)住居表示実施前の地番を基にした住所と実施後の住居表示を一対一で対照する「新旧・旧新対照表」と、(2)街区ごとに建物に関する必要な情報を記載する「住居表示台帳」を作成し、管理していると説明する。「新旧・旧新対照表」は、住居表示実施時点(本件では昭和48年)における旧住所と新住所の対応関係を示す資料であり、実施時点の状況を示すものであるため、その後の変更内容は反映されない。他方、「住居表示台帳」は、住居表示実施後に建物の新築、増改築又は建替えがあった場合に、建物に関する必要な情報を記載・修正の上、住居番号を設定し、現況に即して管理するものである。
 その上で、本件では、12月8日の照会は地番のみの情報であったことから、新旧・旧新対照表に基づき住居表示実施当時の内容(12番21号)を説明し、その上で建替え等があった場合には住居表示実施当時と異なる住居番号が設定されている可能性があるとして追加情報の確認を求めたという。そして翌9日の照会では対象建物を特定するに足りる情報が得られたため、住居表示台帳に基づき現行の住居番号(12番20号)を回答したものであると説明している。
 この点、12月8日の照会においては、居住者の氏名、現住所及び建替えの有無等について十分な聞き取りを行わないまま住居表示実施当時の番号を説明したことにより、結果として誤解を生じさせた可能性があるとし、住居表示に関する問い合わせは簡潔な形で行われることが多く、限られた情報のみで回答すると照会者の真意と異なる回答となるおそれがあることを改めて認識した旨を述べている。

3 当審査会は、住居表示制度が不動産登記法上の地番を用いない合理的な住所の表示方法を定めたものであり(不動産登記法に基づく土地特定のための符号である地番は、分筆・合筆による枝番や欠番の発生、番号の不連続、町の境界の複雑さ等により住所として分かりにくい場合がある)、このような住居表示実施区域においては、制度実施以来、「新旧・旧新対照表」及び「住居表示台帳」により管理が行われていると理解する。そして、「新旧・旧新対照表」は住居表示実施時点における旧住所と新住所の対応関係を示すための資料であるのに対し、「住居表示台帳」は実施後の新築、増改築又は建替え等に伴う住居番号の設定及び管理を目的とする資料であって、その対象時点及び目的等を異にするものであるから、照会時に提供された情報の内容に応じて回答内容が異なり得ること自体は、制度上やむを得ないものと考える。
 その上で、本件における所管課の対応をみると、12月8日の時点では、申立人から提供された情報が地番のみであったことから、「新旧・旧新対照表」に基づき住居表示実施当時の内容(12番21号)を説明し、それとともに、建替え等により実施当時とは異なる住居番号が設定されている可能性にも言及し、追加情報の確認を求めている。このような所管課の対応は、直ちに不正確な情報を断定的に提供したものとまではいえない。また、12月9日の対応についても、追加情報を確認した上で現行の住居番号(12番20号)を回答しており、その対応が著しく妥当性を欠くものとは認められない。
 他方、所管課も述べているとおり、電話による照会は、制度に必ずしも精通していない市民等からの問い合わせである場合が多いのであるから、回答に当たっては、照会者から可能な限り必要な情報を確認するとともに、「新旧・旧新対照表」及び「住居表示台帳」に基づく情報が、住居表示実施当時のものであるのか、あるいは実施後に建替え等があった場合の住居番号であるのかといった位置付けをより明確に伝えるなど、誤解を生じさせないための説明上の工夫が望ましい。
 もっとも、これらは今後の電話等対応における留意事項であり、申立人が述べるような世間に通用しない古い情報を平然と回答するシステムを所管課が使用していると評価すべき事情があるとは認められない。

4 以上のとおり、当審査会は、本件苦情に係る所管課の対応について不適切な点は認められず、新潟市行政苦情審査会規則第16条第1項に基づく、市長等への意見の表明又は提言を行う必要はないものと判断します。

規則第16条第1項
 審査会は、苦情等の調査の結果、必要があると認める場合は、市長等に対し、当該苦情等に係る市の業務について、是正その他の改善措置(以下「是正等」という。)を講ずるよう意見を表明し、又は制度の改善を求める提言をすることができる。

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市民生活部 広聴相談課

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