腸管出血性大腸菌による食中毒について

最終更新日:2017年9月26日

 腸管出血性大腸菌による食中毒死亡事件では、加熱不十分な牛肉や浅漬けを原因とするものが報告されています。
 また、調理器具の使い分け不備や洗浄の不足により食中毒菌を食品につけてしまう「二次汚染」が原因と考えられる事例も発生しています。小児や高齢者が発症すると重症化しやすく、最悪の場合、死に至る場合があるため注意しましょう。
 予防のためには、食肉を食べる際は十分に加熱する(中心部が75℃1分以上)、原材料の消毒(加熱または次亜塩素酸ナトリウム)、二次汚染防止のため調理器具は下ごしらえ用(肉用)とそのまま食べるもの用とに分ける、手洗いを徹底するなど一般的な食中毒対策が大切です。

腸管出血性大腸菌(O111やO157等)について

 腸管出血性大腸菌は、大腸菌のうち『ベロ毒素』という人体に悪影響を及ぼす毒素を産生し、出血性の下痢や溶血性尿毒症症候群(HUS)を引き起こす菌です。
 牛などの家畜の腸内に生息している場合があることから、原因食品として肉類とその加工品(焼肉、牛生レバー、牛タタキなど)による食中毒事例が多く発生していますが、野菜加工品などでも事例があります。
 また、腸管出血性大腸菌は食品からだけではなく、人から人への直接感染や動物と接触することにより感染するような感染症としての特徴もあります。

溶血性尿毒症症候群(HUS)とは・・・
 病原性大腸菌に感染した際、菌の出す「ベロ毒素」が腎臓の細胞を破壊してそこを通過する赤血球を破壊することで溶血がおき、急性腎不全から尿毒症を発症する。

症状

 激しい腹痛や下痢、血便など重篤な症状を引き起こします。また、HUSや脳症などの重症合併症を発症することがあります。特に子どもや高齢者はHUSを起こしやすいので注意が必要です。
 こうした症状がある場合は速やかに医療機関を受診して下さい。

食中毒を予防するには

 食中毒防止には、食品の十分な加熱、手洗い、食材などから調理器具を介した2次汚染の防止といった一般的な食中毒予防対策を確実に実施することが大切です。

  • 食肉は中心部まで十分に加熱して食べる。
  • 生肉を触ったら手をよく洗う
  • 生肉をつかんだトングや箸などを生で食べるサラダなどの調理に使わない
  • 生肉は細菌が繁殖しないよう、10℃以下の低温で保存する

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