第122回新潟市都市計画審議会議事録詳細

最終更新日:2012年6月1日

開催概要

日時

平成22年1月21日(木曜)午後2時00分~午後3時45分

場所

白山会館2階「太平明浄」(新潟市中央区一番堀通町1-1)

出席者

審議委員(19人):五十嵐由利子委員、五十嵐修平委員、岡崎篤行委員、岡嘉雄委員、平山桂子委員、藤田善六委員、遠藤哲委員、佐々木薫委員、高橋三義委員、室橋春季委員、目崎良治委員、鷲尾令子委員、小池幸男委員(代理)、片山昭委員(代理)、本多薫委員(代理)、山森和敏委員、佐川清士委員、山本博子委員、米岡幹男委員

議案及び審議結果など(議案5件)

議案第1号 新潟都市計画高度地区の決定(新潟市決定)

議題の概要

中央区の西大畑周辺地区において、現在の住環境やまちなみを守るため、建築物の高さの最高限度を定める高度地区を決定するもの。

○主な質疑及び回答

  • 「今回の取り組みを評価し、次への取り組みに期待する。」との意見がありました。
  • 「隣接する第1種低層住居専用地域は10メートルの高さ制限があるので、20メートルよりも低く制限する方法もあったのではないか。」との意見に対して、勉強会での検討結果や、第1種低層住居専用地域と400%を超える高容積率の商業地域にも隣接しているという状況から20メートルが妥当と考えていると回答しました。
  • 「同じ用途地域であっても一律の高さ制限にしない方法があったのではないか。」との意見に対して、あまり細かくしてしまうと運用も複雑にしてしまうということ、また勉強会のなかで細かく制限したいという意見がなかったため、一律の高さ制限としたと回答しました。
  • 「当該地は活性化策を模索している古町の隣接地であるが、今、高さ制限を行おうとする考え方を聞かせてほしい。」との質問に対して、西大畑周辺地区の高さ制限は住居系用途地域の環境をどのように守るかという取り組みで、古町は商業系用途地域であるため土地利用の方針が異なると考えていると回答しました。

○全員一致で原案のとおり可決されました。

議案第2号「新潟都市計画下水道の変更(新潟市決定)」

議案の概要

下水道の名称の変更、排水計画の区域追加、下水管渠の一部廃止と位置の変更、その他の施設の一部廃止を行うもの。

○主な質疑及び回答

  • 「排水計画の区域の追加による住民生活への影響は何か」との質問について、市街地開発事業等により既に下水道が整備済となっている区域以外の山田地区などでは、今後、整備を行っていくこと、整備により費用負担が発生すると説明しました。
  • 「山田地区が排水計画の区域から取り残されてきた理由は何か」との質問について、市街化編入に伴うもので、周辺地域の下水道整備が進んできたことから周辺地域と一体に整備していきたいという考えで今回追加すると説明をしました。

○全員一致で原案のとおり可決されました。

議案第3号「西川都市計画下水道の変更(新潟市決定)」

議案第4号「巻都市計画下水道の変更(新潟市決定)」

議案の概要

西川都市計画下水道及び巻都市計画下水道の名称を新潟市西部公共下水道に変更するもの。

○議案第3号及び議案第4号について、全員一致で原案のとおり可決されました。

議案第5号「白根都市計画下水道の変更(新潟市決定)」

議案の概要

下水道の名称の変更、排水計画の区域追加、雨水計画の新規決定、下水管渠の一部廃止、その他の施設の追加と一部廃止を行うもの。

○主な質疑及び回答

・「最近、想定を超える水害が発生しているが雨水計画はかなり余裕のある計画なのか」との質問について、時間降雨50ミリを想定した施設整備であり浸水被害は軽減されると考えていると回答しました。

○全員一致で原案のとおり可決されました。

会議資料

  • 第122回新潟市都市計画審議会議案
  • 参考資料 資料1、資料2
  • パンフレット「新潟市の下水道」

第122回新潟市都市計画審議会議事録詳細

第122回 新潟市都市計画審議会

小泉都市計画課長補佐

 本日はご多忙のところ、そして寒い中、ご出席いただきまして誠にありがとうございます。
 ただいまから、第122回新潟市都市計画審議会を開催します。
 私は、本日の進行役を務めます都市計画課課長補佐の小泉と申します。どうぞよろしくお願いいたします。
 それでは、本日の出席委員の状況を報告させていただきます。
 関係機関の委員のうち、本日、所用のため代理で出席されている方がいらっしゃいますので、ご紹介させていただきます。
 国土交通省北陸地方整備局企画部長 小池委員の代理としまして、北陸地方整備局企画部広域計画課長 飛田様がご出席でございます。
 国土交通省北陸地方整備局港湾空港部長 片山委員の代理としまして、北陸地方整備局新潟港湾・空港整備事務所所長 竹村様がご出席でございます。
 国土交通省北陸信越運輸局新潟運輸支局長 本多委員の代理としまして、北陸信越運輸局新潟運輸支局主席運輸企画専門官 佐藤様がご出席でございます。
 また、本日欠席される委員としまして、永井委員、紙谷委員、小池委員、長谷川委員、梅山委員、外川委員の6名が所用のため欠席でございます。
 本日の審議会は、委員25名中19名の委員の皆様がご出席でございますので、新潟市都市計画審議会条例第6条第2項の規定により、会議が成立しておりますことをご報告いたします。
 ここで、幹事としまして市側からの出席者をご紹介させていただきます。
 斎藤都市政策部長、貝瀬下水道部長、元井中央区長、高橋南区長、岡田西区長、以上でございます。
 続きまして、資料の確認をさせていただきます。
 皆様へは事前に資料を配付させていただいておりましたけれども、資料の一部差し替えがありまして、本日、机上にA3サイズの図面を置いてありますけれども、事前に配付しております参考資料の最後のページの図面と差し替えていただければと思います。よろしくお願いいたします。
 なお、本日の諮問案件は、「新潟都市計画高度地区の決定(新潟市決定)」、「新潟都市計画下水道の変更(新潟市決定)」、「西川都市計画下水道の変更(新潟市決定)」、「巻都市計画下水道の変更(新潟市決定)」、「白根都市計画下水道の変更(新潟市決定)」の5議案です。
 それでは、以後の議事進行につきましては五十嵐会長からお願いいたします。よろしくお願いいたします。

五十嵐会長

 お忙しいところありがとうございます。それでは会議を進めていきたいと思います。
 実は、一部の報道機関から録音させていただきたいというご依頼がございました。このような件は初めてでございますので、録音を許可するかしないか、皆さんのご意見を伺いたいと思います。挙手でよろしいでしょうか。
 では、許可していいという方は手を挙げてください。

委員

―(挙手)―

五十嵐会長

 ほとんどでございますので、許可ということで、報道機関の該当のところは録音はけっこうでございます。
 今日の議事録署名委員ですが、都市計画審議会運営要綱第4条の規定によりまして、本日の署名委員につきましては、藤田委員と室橋委員にお願いしたいのですが、よろしくお願いいたします。
 それでは、市長より諮問のありました附議案件の審議に入ります。
 議案第1号「新潟都市計画高度地区の決定(新潟市決定)」についてご審議をお願いいたします。まず、事務局からご説明をお願いいたします。

相田都市計画課長

 都市計画課長の相田でございます。よろしくお願いいたします。
 本日、ご審議をいただきます議案第1号「新潟都市計画高度地区の決定」について説明させていただきます。
 本日の説明につきましては、議案書と事前にお配りしている参考資料、正面のスクリーンを合わせてご覧いただきながら説明をさせていただきます。
 説明に入る前におわびでございます。先ほど司会から話がありましたが、事前にお配りしております参考資料の一番最後のカラー刷りのA3横の図面をご覧ください。これに誤りがございました。右上に方位が書いてありますが、その下に「資料2」と打ってありますが、この資料に一部誤りがございました。机上に配付させていただいておりますが、方位の左横に「資料2」と打ってある方が正しいものでございまして、内容的には、地図の色分けごとに、丸の中に3段書きで、一番上に「200」、一番下に「60」という数字と、真ん中に「1中住専」とありますが、この数字に誤りがございました。具体的に申し上げますと、本日ご議論いただきます西大畑周辺地区、黒い縁取りがありますが、その左側に書いてあります丸の凡例に誤りがありました。事前に配付しましたものにつきましては破棄をお願いしたいと思います。申しわけございません。
 改めまして、議案第1号「新潟都市計画高度地区の決定」について説明をさせていただきます。
 本案件につきましては8月11日に開催しました第119回新潟市都市計画審議会で意見照会をさせていただいた案件でございます。
 スクリーンをご覧ください。説明の流れでございます。最初に、「高度地区について」ということで、高度地区の制度の概要を説明させていただきたいと思います。次に「西大畑周辺地区の概要」、3番目に、西大畑周辺地区において高度地区を検討してきたわけですが、その「背景と取り組み」についてでございます。最後に、「議案の内容」について説明をさせていただきます。
 はじめに、「高度地区の制度について」ご説明させていただきます。高度地区は市街地環境の維持または土地利用の増進を図るため、建築物の高さの最低限度または最高限度を定めることができる制度で、都市計画法の第8条に規定されております。今回の案件につきましては、本市で初めての高度地区の決定でございます。現在の住環境やまちなみを守るため、建築物の高さの最高限度を定め、良好な居住環境を保全する取り組みでございます。居住環境を守ることを目的とした高さの最高限度の定め方として、「絶対高さ制限」と「北側斜線制限」を定めている例があります。赤の点線で示しております、いわゆる「絶対高さ制限」という地盤面からの高さを制限するもの、それから、青の点線で示している、いわゆる「北側斜線制限」で、北側に位置する隣地の日照などを考慮して、北側隣地境界線から建築物の高さの最高限度を斜めに定めるものでございます。
 続きまして、2番目の「西大畑周辺地区の概要」についてです。ご覧いただいておりますのが都市計画図で、今回、高度地区を定めようと考えております西大畑周辺地区の位置を赤で示しております。ご覧のとおり、この地区は古町に隣接している地区でございます。これは地区を拡大した図でございまして、本日差しかえさせていただいた図でございます。赤で囲んでいる範囲が対象地区でございます。地区内の用途地域は薄い緑色が2種中高層住居専用地域、黄色が第1種住居地域の二つの用途地域が定められております。いずれの用途地域も法定建ぺい率は60%、法定容積率は200%です。また、当地区は、町名でいいますと、西大畑町のほか、二葉町1丁目、2丁目、田中町などの一部を含む範囲となり、面積は約16ヘクタールになっております。地区の人口及び世帯数は、昨年の12月時点で人口約3,200人、世帯数は約1,200世帯でございます。
 続きまして、3番目の「高度地区検討の背景と取り組み」についてでございます。これについては資料1でも書いてございますので、資料1も併せてお開きいただけるとありがたいと思います。

 はじめに、高度地区検討の背景についてでございます。近年、共同住宅における共有部分の容積率不算入などの緩和や建築技術の向上、経済効果の追及によりまして、周辺環境と異なる高層建築物が立地する事例が多くなってきております。その結果、日照や通風、採光、電波障害など、良好な住環境への影響や、突出感、圧迫感など、良好なまちなみへの影響が懸念されております。そのような中、戸建住宅と中層建築物が共存した住宅地である西大畑周辺地区でも、周辺環境と異なる高層建築物が建築され始めており、都心部に隣接し、利便性にすぐれていることから、今後も高層建築物が建築される可能性が高いため、住環境やまちなみを守ることが必要であると考えております。このことから、市では、地元勉強会を開催しながら検討を行い、高度地区の都市計画案を作成したところでございます。
 これまで開催しました地元勉強会などについてご説明させていただきます。平成20年10月に地元説明会を行い、現在の土地利用や建築の制限について市から説明した後、高さ制限を導入することは必要かどうかについて、地元と意見交換を行いました。ほとんどの参加者が、居住環境を維持するために高さ制限は必要であると考えていたことから、勉強会を開催しながら、具体的な高さ制限について地元と考えていくこととしました。昨年1月には、第1回勉強会を行いまして、富山市と名古屋市の事例を紹介し、市から「範囲」や「高さ」、「許可による特例」を定めることを提案いたしました。参加者からは、市が望ましいと考える案をできるだけ早く示してほしいという意見をいただきました。昨年4月には第2回勉強会を行い、市が望ましいと考える高度地区の方向性を提案したところでございます。昨年7月には第3回勉強会を行い、第2回までの意見を集約し、市が望ましいと考える高度地区の案を提案しました。参加者から高度地区の案に反対する意見はなく、都市計画決定の手続きに入ることについてご了承いただいたところでございます。
 続いて、4番目、「議案の内容について」でございます。議案書をご覧ください。議案書のうちの1ページから2ページは計画書になります。議案書の表紙をめくっていただき、左上に「議案第1号」と書いたものですが、この1ページ目でございます。議案書の1ページから2ページ目は計画書、3ページが色刷りの都市計画図でございまして、総括図でございます。4ページについては計画図で、地区の区域を示しております。
 これからの説明は、お手元の計画書をご覧いただき、併せてスクリーンも使いながらご説明させていただきます。まず、議案書の1ページ目でございます。表の上半分になりますが、「新潟都市計画高度地区の決定(新潟市決定)」です。高度地区では「種類」、「面積」、「建築物の高さの最高限度」を定めます。「種類」は高度地区(西大畑周辺地区)です。「面積」は約16ヘクタール。「建築物の高さの最高限度」は、スクリーンで示しておりますピンクで示す部分の「高さの最高限度の制限値」と、これより下の部分に記載しております「適用除外」や「制限の緩和」、計画書の2枚目になりますが、「許可による特例」についても、「建築物の高さの最高限度」の中で定めようとするものでございます。
 最初に、「高さの最高限度の制限値」についてでございます。ここでは、1番として「建築物の高さ」、併せまして2番目として「建築物の各部分の高さ」を定めようとするものでございます。スクリーンをご覧いただきたいと思います。1番の「建築物の高さ」は先ほど申し上げました「絶対高さ制限」のことでございまして、地盤面から20メートル以下としたいと考えております。続いて、2番目の「建築物の各部分の高さ」は、いわゆる「北側斜線制限」のことでございますが、北側隣地境界で地盤面から10メートル立ち上がり、その後、1対1.25の勾配の斜めの線を引いて、その内側に建築物を建築していただくという制限でございます。したがいまして、青で示す範囲内に建築物が建てられることになります。
 これらの高さの制限値を定めることとした理由や考え方を説明させていただきます。
 まず、絶対高さ制限についてです。勉強会では大きく二つの意見がありました。一つは、周辺環境と異なる高層建築物は建ってほしくないという意見でした。高層建築物の突出感や圧迫感、中層建築物でも立地条件による風害などが具体的に挙げられました。もう一つは、この地区で少子化が進んでいることから、マンション建設などができなくなるとさらに地域が衰退してしまうという懸念や、アパート経営など今後の資産運用を考えている人もあり、ある程度の高さまでは許容したいというものでございました。

 そこで、15メートル、18メートル、20メートル、25メートルの高さ制限を適用した場合の既存不適格となる建築物の棟数、2番目として離れた地点から見たときのまちなみへの影響という観点で、勉強会の中で検討を進めてまいりました。はじめに、15メートル、18メートル、20メートル、25メートルの高さ制限を適用したときの既存不適格となる、現在建っているもので、これらの制限を超えてしまう建物の棟数ですが、この地区で10メートルを超える建築物が公共施設を含めて22棟ありますが、10メートルを超える22棟のうち15メートルの高さ制限を行うと12棟が15メートルを超えてしまい不適格になるという状況でございます。同様に18メートルとすると10棟、20メートルとすると5棟、25メートルとすると3棟が不適格となります。高さ制限を18メートルから20メートルとすると、10棟から5棟と半分になることが確認できました。また、25メートルとすると、不適格となる建築物棟数は3棟となりますが、8階まで許容されることとなってしまいます。
 続いて(2)番、離れた地点から見たときのまちなみへの影響でございます。この地区にあります14階建てのマンションを離れた地点から撮影した写真をもとに検証いたしました。赤い点線は、6階建ての高さである約20メートルのラインです。20メートルの高さ制限を行うことにより、突出感がなくなり、まちなみへの影響が少なくなることがおわかりいただけると思います。「周辺環境と異なる高層建築物は建ってほしくないが、ある程度の高さまでは許容したい」という意見や、(1)、(2)の今ほど説明した検証を総合的に判断し、絶対高さ制限を20メートル以下とすることにしました。なお、20メートルは概ね6階建て程度の建築が可能となる高さでございます。6階建てまでですと、法定容積率でございます200%は十分に活用できるものでございます。
 一方で、「4階建て以上の建築物が北側の隣地にもたらす日照や採光、圧迫感などの影響は軽減したい」という勉強会での意見があり、市も課題として考えてまいりました。そこで、絶対高さ制限と併せて、「北側斜線制限」を定めることとし、「立ち上がりの高さ」と「斜線の勾配」について、勉強会の中で模型などを使いながら検証を行ってまいりました。立ち上がりの高さにつきましては、この地区では近年、3階建ての戸建住宅が普及していることから、3階建ての建築には制限をかけたくないという意見がございました。このことから、立ち上がりの高さを10メートルとすることとしました。斜線の勾配については、用途地域で定められる北側斜線制限や隣地斜線制限で一般的に用いられております1対1.25の勾配で検証した結果、4階から6階建ての建築に対し、過大な負担にならないことを確認しております。このことから、斜線の勾配を1対1.25とすることといたしました。
 なお、北側斜線制限でこのような制限値を設定することによりまして、北側の建築物が南側に接近した場合であっても3階の窓に採光が取れること、また、自身の建物を南側の隣地境界から3メートル以上離して建築すれば、2階の窓にも採光が取れる可能性が確認できたということでございます。以上のことから、「絶対高さ制限」と「北側斜線制限」の制限値を決定してきました。
 続きまして、「適用除外」、「制限の緩和」、「許可による特例」についてですが、その前に建築基準法と高度地区の関係について説明をさせていただきます。高度地区を都市計画で定めた場合、建築基準法第58条の規定によりまして、建築物の高さは、「高度地区に関する都市計画において定められた内容に適合するものでなければならない」とされております。高度地区で定める「建築物の高さ」に関して、既存の建築物への対応など、必要なルールをすべて計画書に記載し、高度地区の中で定めなければなりません。以上のことから、計画書に「適用除外」、「制限の緩和」、「許可による特例」を記載しております。
 計画書では、1ページ目の下半分になります。はじめに、「適用除外」についてです。スクリーンをご覧いただきたいと思いますが、黄色の建築物は、高度地区が決定された場合を基準時といいますが、基準時において既に建っていた建物で、定めた高さ制限に適合しない部分が出ている建物です。このような建築物を「既存不適格建築物」と申します。
 「適用除外」では、既存不適格建築物であっても、一定の条件を満たせば、増築や改築を可能にしたいと考えています。具体的には、敷地にピンクの建築物を増築する場合、スクリーンの(1)から(3)までの条件を満たしていれば増築することとしたいと考えています。(1)では、基準時と同一敷地内であること、(2)増築する部分が高度地区で定める高さの最高限度の範囲内であること、(3)既存の建築物と増築する建築物を合計した建ぺい率及び容積率が法定の範囲内であることです。これにより、例えば駐車場や集会場などを増築することが可能となります。

 次に「制限の緩和」についてです。「制限の緩和」では、建築物の高さの定義を、建築基準法で一般に運用されている考え方と共通のルールにしたいと考えています。「制限の緩和」は、1番目の「建築物の高さ」、すなわち、絶対高さ制限に関する記載と、2番目の「建築物の各部分の高さ」、すなわち北側斜線制限に関する記載があります。はじめに、1番目の絶対高さ制限に関して、スクリーンを使って説明させていただきます。
 建築物の屋上に階段室などを備える場合、小規模なものであれば、絶対高さ制限を超えてもいいというものでございます。ご覧いただいておりますのは、建築物を横から見た立面図と上からみた平面図でございます。具体的にはS1を階段室などとすると、S1の面積がS2の面積の8分の1以内であり、かつ、S1の高さ、スクリーンでいうとスモールhが5メートル以内であれば、高度地区で定める高さ制限に適合する建築物になるという緩和でございます。
 続きまして、2番目の北側斜線制限に関する部分についてです。(1)と(2)がありますので、最初に(1)からスクリーンで説明します。建築物を建築しようとする敷地の北側に水面などがある場合、北側斜線制限を緩和するというものです。具体的には、北側隣地境界線は、北側にある水面の幅の2分の1だけ外側にあるものとみなし、建築できる範囲を緩和します。スクリーンの図でいいますと、青の範囲に加え、さらに黄色の部分にも建築できることとなります。続いて(2)です。(2)では、建築物を建築しようとする敷地の北側にある隣地の地盤面が1メートル以上高い場合、北側斜線制限を緩和しようというものです。具体的には、建築しようとする地盤面は、北側隣地と実際の地盤面の高さの差から1メートル引いたものの2分の1だけ高い位置にあるものとみなし、建築できる範囲を緩和するものです。スクリーンの図でいいますと、青の範囲に加え、さらに黄色の部分にも建築できることとなります。
 計画書の最後になりますが、2枚目をご覧ください。「許可による特例」についてです。「許可による特例」では、一律に高さ制限を行うことで既存の権利が維持できなくなり、地域として必要な施設さえも建築できなくなることが想定されるため、特別に許可を受けたものは建築できるようにしたいという考えでございます。スクリーンをご覧ください。西大畑周辺地区では、一律に高さ制限をするのではなく、(1)で、高さ制限により不適格となる区分所有された共同住宅の建て替え、(2)では、公共施設の建築について、許可による特例を設けたいと考えています。
 はじめに、(1)「高さ制限により不適格となる区分所有された共同住宅の建て替え」についてです。絶対高さ制限20メートルを適用した場合、高さ20メートルを超えていることが正式な資料で確認できた不適格となる建築物が3棟あり、さらに建築時期が古いため正式な資料を確認できていませんが、階数が7階以上であることから不適格と推定される建築物が2棟あります。このような状況を踏まえ、勉強会では、「既に生活している人の既存の権利は守りたい」という地域の意向がありました。高さ制限により不適格となる共同住宅を一律に制限することは、老朽化した共同住宅の建て替えを妨げる大きな要因となり、結果的に、既に生活している居住者がそこに住み続けることを困難にしてしまい、地域にとって望ましくない状況となります。
 以上のことから、高さ制限により不適格となる区分所有された共同住宅の建て替えについては、高度地区で定める高さ制限に適合させることを原則としますが、スクリーンのアかつイの条件を満たす計画であれば、市長がやむを得ない理由があるものと認めて許可し、建て替えを可能にしたいと考えています。アは、定める高さ制限に適合させると、既存の住戸数が確保できない、または住環境が悪化するという理由があること。イは、建築する敷地が同一であり、既存建築物の高さを超えず、法定建ぺい率及び容積率の範囲内で、建築物の規模は既存の床面積の1.2倍を超えない、周辺環境へ貢献する工夫をしたと認められる建て替え計画であることです。
 次に、(2)「公共施設の建て替え」についてです。絶対高さ制限20メートルを適用した場合、新潟中央消防署や新潟小学校が不適格となります。また、勉強会の中で「公共施設は無条件に建築できるようにすべき」という地域の意向がありました。地域に必要な公共施設が建築できなくなってしまうことは地域にとって望ましくない状況となります。
 以上のことから、公共施設の建築について、高度地区で定める高さ制限に適合させることを原則としますが、スクリーンのアかつイの条件を満たす計画であれば、市長がやむを得ない理由があるものと認めて許可し、建て替えを可能にしたいと考えています。アは公益上その高さを必要とする理由があること、イは周辺環境へ貢献する工夫をしたと認められる建築計画であることです。

 次に、「許可による特例を判断する手続き」です。この手続きは、都市計画決定する内容ではありませんが、内容を簡単に説明させていただきます。今ほど説明しました(1)、(2)の許可による特例の判断については、地域と事業者と市が係り合い、透明性のある手続きが必要であると考え、次のような手続きを考えています。スクリーンに示しておりますが、建築物を建築する場合、一般に建築確認を受ける必要がありますが、この建築物の手続きに入る前に、(1)事前相談をしていただきます。(2)では、事業者と景観アドバイザーという第三者機関が「良好な住環境」や「まちなみとの調和」という視点で周辺環境へ貢献する工夫した計画となるよう、繰り返し計画の見直しを行っていただきます。その後、(3)地域への説明を行い、さらに、建築審査会の意見を聞いたうえで、(4)市長が高度地区で定める高さを超えて建築することを許可したいと考えております。
 最後に、これまで行った都市計画の手続きについてでございます。昨年9月11日と13日に素案の説明会を行い、参加者は11名でございました。説明会では素案の内容に反対する意見はありませんでしたが、建て替えの特例については、負担にならないような手続きの運用を望むという要望や、説明した素案の詳細な内容についての質問がありました。その後、9月15日から10月2日までの2週間、公聴会を行うため素案の縦覧を行いました。縦覧者は3名、意見申出書の提出はありませんでした。10月18日に公聴会を開催し、参加者は5名でした。公聴会では3名の方が発言されましたが、いずれも素案に対する反対ではなく、取り組みの趣旨や今後の高度地区拡充の考えを質問するものでございました。11月25日から12月9日までの2週間、都市計画法第17条に基づく案の縦覧を行いました。縦覧者は2名、意見書の提出はありませんでした。
 以上で、議案第1号「新潟都市計画高度地区の決定」の説明を終わらせていただきます。よろしくご審議をお願いいたします。

五十嵐会長

 ありがとうございました。
 ただいまのご説明に対してご質問、ご意見等がございましたらお願いいたします。
 一度、概要の説明があったわけでございますが、具体的に今日の審議ということになっておりますけれども、いかがでございましょうか。

岡崎委員

 新潟市で初めての高度地区、おそらく、この類の高度地区は新潟県でも初めてだと思いますので、大変画期的で、取り組みとして新潟市の歴史に残るのではないかと思っております。もちろん、地元の住環境を守る上でも大事ですけれども、西大畑エリアというのは新潟市の活性化にとっても非常に重要なエリアですから、西大畑の魅力を守る上において、新潟市全体に非常に大きな意義があると思います。
 1点、少し細かいところですが、この案は既に住民の皆さんの合意を得ているということですから、案自体には異論はないのですけれども、今後の参考として、訂正版の地図を配っていただいたものをご覧いただきますと、このエリアはいろいろなタイプの場所が混ざっておりまして、緑色のエリアはわりと大きな建物や公共の施設が多いのですが、黄色のエリアの海側のエリアというのは、ご覧いただくと、戸建て住宅地でして、隣の青いところは10メートルの高さ制限がかかっているエリアで、住んでいらっしゃる方は自分の家の前と自分の敷地で制限が全然違うということすらおわかりでない方も多かったかもしれません。この戸建てエリアに関しては、隣で10メートルの規制がかかっているということを考えると、今回は全体で20メートルですが、もう少し低いというやり方もあり得たかなとは思いますけれども、今後の参考ということで申し上げました。
 この高度地区の取り組みは、全国的には中央都市では大分進んできておりますので、ぜひ、新潟市でもこれをきっかけに、こういう制度があるということを市民の皆さんは多分知らないと思いますので、ぜひ宣伝していただいて、また、次のところに取り組んでいただければと思います。

五十嵐会長

 ありがとうございました。
 1点、質問というか今後のことでありましたが、事務局、お願いします。

相田都市計画課長

 先生がおっしゃるとおり、地図でいいますと左下の方が第1種低層住居専用地域ということで、この用途地域に指定されている時点で10メートルがかかっているというエリアでございます。それと隣接しているということで、勉強会の中でも10メートルにしてくれという話もございました。だけども、これは10メートルにするということ自体、法的には一番強い規制でございますし、一気にそこにいくということは問題があるだろうということでお話をし、その辺については理解をいただいております。さらには、15メートルがいいのか、20メートルがいいのか、または25メートルがいいのか、という検討もしていますが、各地でいろいろな数字をとっているわけですけれども、私どもとしては10メートルの高さ制限があるところと、地図の右側をご覧いただきますと、近隣商業地域になっております。こういったところで、用途地域が段階的に高容積率を認めてきているという流れの中で、第1種低層住居専用地域の影響だけで10メートル、15メートルという議論をするのではなくて、全体の流れの中でどうするかということも重要ではないかと考えておりまして、そういった意味で、右側の部分が商業の600%とか400%という指定がございます。ここから一気に15メートルに落とすということはいかがなものかということもありまして、20メートルが妥当ではないかという考え方もしているところでございます。
 今後、新潟市全体にこういう考え方を進めていくときにどうするかということは、今言ったような、地域の状況などもしっかり酌み取った上でないと、議論はなかなか難しいと思いますけれども、小さいところで丁寧に説明することと、オール新潟市でかけることは少し違ってくると思っておりまして、いろいろな意味で、試験的に住民の方々と意見交換をしてきたわけですが、これを参考にしながら、オール新潟市のときにどうするかということはこれからの課題として考えていきたいと思っております。

岡崎委員

 今の件で、確かに商業エリアで400%からいきなり15メートルというのはしんどいと思いますけれども、私の趣旨は、黄色いエリア全部同じということではなく、黄色いエリアのうち海側の戸建て住宅エリアだけ、大体黄色のうちの半分ですけれども、北側半分を、例えば15メートルにするとかということ、これは、用途地域の色が同じだから同じ高さにしなければいけないわけではないですね。確認です。

相田都市計画課長

 そのとおりだと思います。ただ、我々がかけていくときに、どこまで細かくするかという議論はあると思うのです。いたずらに細かくしてしまうと、それを管理している方もなかなか難しい話になってくるし、あるいはあまり細かくしすぎると高さ制限をしている意味自体がなくなってしまうという側面もあると考えています。そういった意味で、地元の方々から、ここは違うのだから、ここは15メートルにしてくれとか、ここは20メートルにしてくれという話があるとすれば、それはある意味で地区計画とか何かという、また別な手法などで解く方法があるのではないかという意識もあったのですが、今回の説明会の中ではそういう意見がなかったということで、ここ全体を一つの高さ制限のくくりにさせていただきました。

室橋委員

 今回は非常にわかりやすい説明をいただきありがとうございます。ここに異論をはさむつもりは毛頭ないわけですけれども、地元で勉強会をやりながら、積極的にこういったことをつくっていこうという意欲があって、高度地区決定のところまで持ち込んできたという取り組み自体は大きく評価しなければいけないと思っています。一方で、今ほど、前回よく見えなかった、新潟市が都市計画全体の中で高さをどう位置づけるのか、その根拠をどこに設けるのかということで、いわゆる日照、採光、電波障害、圧迫感等の指標を挙げながら取り組んできた経過はよくわかりました。
 そこでお聞きするのですけれども、現況と地元の意向を大切にすることは重要なことですけれども、もう一方でこれは試験的に取り組んで、今後の新しい都市計画に活かしていきたいということなのですけれど、一つは、大きな流れの中で、今回の決定を広げていく上で、例えばその隣、さらに隣への、高さだけをとらえてもいいのですけれども、どのように位置づけていくのかということなのです。戸建て住宅を中心にして、新潟島以外のところまでどう広げていくのか。市全体をかぶせたときは、ほぼ都市部だけになると思いますけれども、そこをどう位置づけるのかを聞かせていただきたいと思います。

相田都市計画課長

 同じ用途地域に塗られていても、多分、ここのエリアと、前の都市計画審議会でご審議いただいた東青山一丁目地区と状況が違うのだろうと思います。先ほど申し上げましたとおり、ここの場合は、商業地域とまさに隣接しているという状況の中でどうしたらいいかということを考えていかなければいけないところだと思っています。それに比べて、東青山のような部分については、むしろそういうことはあまり考えなくてもいいと言うと語弊があるかもしれませんが、重要度が少し違うのかなということで、そういった意味では、丁寧に拾わなければいけないと思っていますけれども、新潟市全体で考えたときに、相対論として、こちらがこうなのだからこうだという整理も必要だろうと思っています。
 そういった中で、先ほど申し上げましたとおり、その地域の実情だとか、この地域での既存不適格の状況がどうだったという話もしましたけれども、そういったことも斟酌しながら、さらに大事なことは、私ども都市計画サイドでこうしてご説明させていただいておりますけれども、実態としては、建築確認などの建築行政の中でこれを実際にコントロールしていくという話があるわけですから、これから新潟市全体で考えていくときには、そういったところがどういう状況におかれているのかということはきちんと拾い上げていかなければいけないと思っています。
 そういったところとの意見交換を行いながら、今後、新潟市として高さに関するコントロールをどう入れるのか。法的にいいますと、高さも含めたボリューム感については容積率ということで縛ろうというのが共通のルールとしてあって、なおかつ低層住宅を10メートルにする。先ほど言いました第1種低層住居専用地域については10メートル、12メートルの高さ制限を入れなさいということが法律で決まっていて、絶対高さ制限を抑えるというのがそれ以外のところは選択制になっているわけです。そういったことも前提におきながら、新潟市としてどうあるべきかということを総合的に捉えていかなければいけないと思っています。

室橋委員

 よくわかります。さらに一歩突っ込みますと、確かに高さ制限だけで話をしたとしても、現況の中で住環境の悪化などを防ぐ意味で、住民の集まりの中で決めてこられたと。その前提は、1戸建て庭付きの戸建て住宅が広がっているという前提で議論が進んでいるのだと思います。それは現状ですから、それは当然なのですけれども、これから新たな都市計画をつくっていく上では、これを前提にしたときに、今度は少子高齢化の中で1戸建て住宅が維持できなくなっていくということが前提になる場合が近い将来に出てきます。その中で今度は何が出てくるかというと、ヨーロッパ式のアパートメントなりマンションということになってくる、福祉ではないグループホームのような格好になっていくのでしょうけれども、高さ制限を考えていく上でも、そういったことを展望しながら、特に、この地区は高齢化の進んでいる地域ですし、東青山よりもさらに古いまちですから、それはかなり深刻な問題がこれから絡んでくると思います。
 そこを見据えたときに、今日は各専門家の皆さんもいらっしゃるわけですから、一つの歴史の経過点としての決定であるという認識に立った上で進めていただきたいと思っています。低層の一戸建て庭付き住宅を前提にしたまちづくりという現状に、一つの歴史的経過点として今回の決定があると。その上で、新たなまちづくりを進めていく上では、これは一つの参考にしかならないと思うのです。そのように考えていますが、そのあたりはどのようにお考えでしょうか。

相田都市計画課長

 歴史的な流れがある中で、世の中は変わっていくという話も、もちろんそれが前提であるから都市計画の見直しをするわけですから、それは、都市計画の古典的なと言ったら語弊があるかもしれませんが、1回都市計画決定をしたら未来永劫変えないのだというまちづくりではないのだろうと。今までは行け行けどんどんで拡大型、成長型でやってきたものがそうではないという現実を突きつけられているわけですので、そういった時点では見直しも当然必要になってくると思っています。けれども、地域についてはある種、高さ制限を入れることによって、それを守ろうという意思表示であると考えています。ですから、オール新潟市で見たときには、今委員がおっしゃったような視点で、今後、どのようにここを誘導していくのかという話も視点に入れる必要はあると思います。

五十嵐会長

 非常に大きな審議になっているところから始まって、大きなこれからの都市計画にかかってのご意見もいただいたと思います。
 では、本審議案件につきまして、特にご質問はございますでしょうか。

米岡委員

 最初にお聞かせいただきたいのですが、確認になりますけれども、この当該地域の中で、高さ的に該当から外れる建物があると。その中で一番新しい建物は何年にできたものなのでしょうか。

相田都市計画課長

 平成19年に竣工しております。

米岡委員

 今のこの議論が始まる前に既にできましたということなのですが、先ほどらいの住環境の影響ということに関連した、これは確認なのですけれども、そういった検討をされるときに、その建物が実際にできた前後での住環境の変化、これらはお調べになっていますでしょうか。

相田都市計画課長

 特にそれで調べるというよりも、隣に建物ができたおかげで日当たりが悪くなるというのは現実問題としてある話です。勉強会の中でも、建物ができたおかげで風害が起きているというお話もたくさんいただいております。客観的に見て、高い建物ができれば、そういった影響が出てくるだろうということは、特に調べるまでもなく、その辺の部分については予測がついたということです。

米岡委員

 もちろんそうだと思うのですけれども、今の考え方、いきさつというのは定性的な話なのです。ところが実際には自然があって、そこに人工構造物である建物ができて、その二つの内容の話になってきますから、実際に高い建物ができたことによって風向が変わった、あるいは風速も変わった、風力が変わった、採光も変わった、日照時間、太陽から恩恵を受けるエネルギー量が変わったというような、本来、それは定量的な話で論議できる話ですよね。数値化できると思うのです。例えば高さ15メートルがいいか、18メートルがいいか、20メートルがいいかというプロセスを聞いていますと、これは工学の問題ですから、定量性に欠けるような気がするのです。
 もうできてしまったのだからそれは難しいということであるかもしれませんが、それは今の科学技術の中ですから、シミュレーションでも何でも推定はできるのです。こうであろうと。これくらいの影響があったと。だからこういう規制が必要だという、非常に理論的なわかりやすい具体的な話になっていくと思うのです。そのことが今後増えていくであろう高度地区、高さ制限等に関しても説得性のある話に展開していく可能性があると考えますので、例えば高さで考えてもいいのですけれども、定量的な比較、説明、取扱といったものを取り入れたらいかがかという、非常に不躾な言い方で失礼なのですけれども、これは提案したいと思います。基本的には高度地区には賛成なのですけれども、より進めやすくするために具体的な説得性のある数値化の取入れというものをお考えいただけたらと思います。

相田都市計画課長

 ご意見をいただきましてありがとうございます。ただ、どのようなものを数値化していくのかはコストパフォーマンスもあるということになろうかと思います。委員がおっしゃるとおり、多分、現時点ではほとんどの数値化が可能だと思います。手間とお金さえかければ出てくる話だと思いますが、どの部分に説得力がないと、例えば委員がおっしゃいました、高さを決めるときにそういう説得力のある数字があるといいねという部分があれば、その部分に限定して定量化みたいなことはこれから考えていきたいと思います。

五十嵐会長

 今、米岡会員が言われた、例えば訴えがあったときはそういうことをやらなければいけないのではないかと思うのですけれども、今回はそういう環境ではなかったので、そこまではやらなかったと私は見ています。
 では、高橋委員。

高橋委員

 何点かお伺いしたいのですが、最初に確認したいのですけれども、先回の東青山一丁目地区もそうですし、今回の西大畑周辺地区も対象としているのはマンションですよね。高さ制限の主な建築物として。

相田都市計画課長

 対象としているものはすべての建築物です。

高橋委員

 では確認しますが、東青山一丁目地区で高さ制限したのはマンションの建築ですよね。今回の西大畑周辺地区で該当している建物というのはどういう建物ですか。

相田都市計画課長

 該当としていると言われると語弊があるのですが、制限を超えているものでいいますと、ほとんどがマンションです。

高橋委員

 これを見ますと、容積率が200%なのです。なぜ7階、8階の建物ができるかというと、マンションの容積率には通路などの共有する面積は建築物の容積率に含めないと聞いた記憶があるのですが、そうなのでしょうか。

相田都市計画課長

 平成9年だと思うのですけれども、法改正がされまして、容積率不算入のルールができております。

高橋委員

 例えばマンションの中ではどういう部分をいうのか、具体的に説明していただけますか。

相田都市計画課長

 いわゆる共有部分で、廊下や階段部分、エレベータースペースといった類の部分です。

高橋委員

 それだけですか。あとは例えばみんなが集まる共有スペースだとか、エレベーターなどはどうなのですか。

相田都市計画課長

 集会室は対象外です。本来、マンションでなければ必要ないそういう意味の共有スペースは算入対象外になっているということです。

高橋委員

 そういう共有部分というのはマンションの中の面積にすると何%くらいになるのですか。

五十嵐会長

 それはプランニングによって随分違ってくると思います。

高橋委員

 もちろん、それは建築基準法で決まっていますので、大体でいいです。

相田都市計画課長

 そこまではっきりした数字は、何%と言う自信はありません。

高橋委員

 共有部分というのは大体3割から4割くらいあるそうなのです。そういうことを含めますと、これは先ほど法律と言いましたが、平成9年にマンションの容積率に共有部分を含めないということになったということですが、それはどういう法律で含めないとなったのでしょうか。

相田都市計画課長

 建築基準法という法律です。

高橋委員

 例えば新潟市では、今、高さ制限をするのですが、建築基準法の基準に、新潟市として独自にマンションに関して共有部分も容積率に含めるという規則はできないものなのですか。

相田都市計画課長

 多分、総体として全部そういった網をかけるということはできないと思います。地区計画などで縛れるかというのは私は勉強不足でわかりませんけれども、何が妥当かという話かなと思っておりまして、容積率で不算入にしないとしても、高い建物は実質的に建てられるのです。ある意味、私の説明の中でもありましたけれども、法改正があったのも一つの要因ではあるのだけれども、より建築技術も進歩してきて、より高い建物が建つようになったということも事実であって、決して容積率だけが原因ではないわけです。その中で我々は環境を守るために高さを抑えなければいけないということで、今回、高度地区というものを選択させていただいたということであって、容積率を抑えようという発想ではないということでご理解いただきたいと思います。

高橋委員

 私がなぜこういうことを言ったかというと、先ほど、東青山一丁目地区のときにもマンションが建つと規制を設ける。今、西大畑の地域もなぜ高さが高くなっていくかというと、共有部分が容積率に入らないから当然高さが高くなっていくという要因があると思うのです。マンションに関しては容積率の中に共有部分も含めるという規則を新潟市がつくれば、地域で高さ制限をしなくても、新潟市全体の中に網がかかると私は考えます。そうすると、これからのやり方の中ではそういう方法もあるのではないかと考えますが、その辺はどうでしょうか。

相田都市計画課長

 法的にできるかできないかというよりも、高さを抑える高度地区という制度があるわけですから、我々はそれを選択したということでございます。

高橋委員

 高さ制限があるのだったら容積率の制限だってあるわけです。では、これはこれでけっこうです。私も反対しているわけではないのです。ただ、こういうことをほかの地域でやるたびに、この地域は何々地域です、この地域は何々地域ですと、新潟市にいろいろな規制をつける地域をつくるのではなくて、新潟市全体はこういう形でまちづくりをするという、全体のまちづくりを考えることを要望しますが、その辺はどのように考えておられますか。

相田都市計画課長

 全体の都市計画をどうするというのは、用途地域だとか、用途地域の中で定めている建ぺい率、容積率とか、そういったところで全体論は整理されています。その中で地域の特殊性や、地域として何を守るのか、環境を守るのかという中で、都市計画法の中でも、建築基準法の中でもいろいろなメニューが用意されていて、その環境を守るために、どれが最善の選択かということを我々は考えて、地区計画を選んだり、高度地区を選んだりという手法を選択しているつもりでございますので、そういった意味では、今回のこの地区については、勉強会に入ったときには高さをテーマにしましたが、高度地区だけではなくて、地区計画もテーブルに上げて検討してきております。その中で、高度地区でやりましょうということで進んでいるということでございますので、容積率を抑えることが目的なのであれば、今委員がおっしゃったようなことも選択肢としてはあるのかもしれないのですけれども、今回何をメインにするかというと、容積率を決めたとしても高さはコントロールできないというのが現実でございますので、私どもは高さを選択したということでございます。

五十嵐委員

 今日のお話と方向が違うのかなと思うのですけれども、実は、今、古町、西堀、東堀の地盤沈下がひどくて、まちなか再生会議の真っ盛りの時期でございます。その中で、隣接するこの地区の高さの制限を先にやってしまうということがいいのかどうか、ここが私は少しだけ気になったのです。それとは全然違うからオーケーですよという考え方なのかどうか、そこをお聞きしたいと思います。

相田都市計画課長

 ありがとうございます。
 私どもが検討していますのは、全庁的に考えていますのは、住宅系の地域をどう守るかということなのだろうと思っております。今のお話の古町といいますと商業系の地域、スクリーンに映っていますけれども、ピンク系のエリアです。赤いエリアについては商業地域ということで、容積率もかなり高い容積率を指定しておりますので、ここについてはあまり高さ制限はなじまないのだろうと。むしろ、いろいろな意味で土地を効率的に使っていただいて、中心部のにぎわいを創出するという土地利用をするべきところであると考えています。したがって、赤く塗ってあります古町の10番町、11番町からあの辺についても2階建の戸建住宅あるいは長屋住宅が張り付いているところではあるのですが、都市計画的には赤い色を塗って商業地域に指定しているということで、そこは商業系の土地利用をしましょうといっているところですので、高さ制限を入れるのであれば、用途地域の見直しなどをした上でやるべきだろうと考えております。そういった意味では、めりはりをつけてまちづくりをしていきたいと考えています。

五十嵐会長

 ほかにございませんか。
 それでは、この議案で1時間が経ちました。反対の意見はございませんので、議案第1号につきまして、原案のとおり決定してよろしいでしょうか。

委員

 ―(異議なしの声)―

五十嵐会長

 賛成多数ということですので、原案のとおり決定いたします。よろしくお願いいたします。
 続きまして、議案第2号「新潟都市計画下水道の変更(新潟市決定)」でございます。議案第2号についてご説明いただきたいと思います。

入沢下水道計画課長

 下水道計画課の入沢でございます。
 議案第2号から第5号につきまして説明させていただきたいと思います。お手元の議案書及びスクリーンをご覧になりながら説明させていただきますので、よろしくお願いします。
 議案の説明に入る前に、下水道の都市計画への位置づけや下水道の種類、新潟市の下水道計画などについて簡単にご説明させていただきます。
 スクリーンをご覧ください。
 下水道は生活環境を良好に保つための重要な都市施設の一つとして、都市計画の中に位置づけられているものでございます。下水道として都市計画に定めるべき事項については、下水道の名称、排水区域、下水管渠、その他の施設として、処理場、ポンプ場などがございます。また、主に用途地域において定めることとしております。また、定める施設のうち、下水管渠につきましては、平成9年度の都市計画に定める幹線管渠の運用基準の変更がございまして、下水を集める面積が1,000ヘクタール以上の幹線管渠や処理場から放流するための管渠を定めることといたしまして、その他の施設につきましては、主に道路区域以外の地区に設置される施設を定めることとしております。
 次に、下水道の種類についてでございますけれども、下水道は流域下水道、公共下水道及び特定環境保全公共下水道などがございます。流域下水道は複数の市町村の汚水を処理するもので、処理場や幹線管渠を県が整備し管理する下水道でございます。公共下水道は県が建設する流域下水道幹線に接続する流域関連公共下水道と、市町村単独の処理場で処理される単独公共下水道がございまして、共に市町村が整備し、管理する下水道でございます。特定環境保全公共下水道につきましては、農村漁村の環境改善や観光地などの湖沼の水質を守るために、市町村が整備、管理する下水道でございます。
 次に、本市の下水道計画でございます。お手元の「新潟市の下水道」という大きなパンフレットですが、後ほどご参考にしていただきながら、スクリーンで説明させていただきます。単独公共下水道といたしましては、市が単独の処理場を有する船見、中部、白根の3処理区と、信濃川下流流域下水道の新潟処理区、新津処理区、西川流域の西川処理区、阿賀野川流域の新井郷川処理区の4処理区がございます。これが関連公共下水道として計画されております。
 今回、都市計画の変更を行う下水道としまして、新潟都市計画区域と西川都市計画区域及び巻都市計画区域にまたがっております新潟市西部公共下水道、白根都市計画区域の新潟市白根公共下水道でございます。
 それでは最初に、議案第2号の「新潟都市計画下水道の変更」についてご説明させていただきます。スクリーンとお手元の資料をご覧いただきたいと思います。「新潟都市計画下水道の変更(新潟市決定)」でございます。この中で、「1.下水道の名称」、「2.排水区域」、「3.下水管渠」、「4.その他の施設」の順に説明させていただきます。
 はじめに、「1.下水道の名称」でございますが、新潟市西部公共下水道からの変更はございませんので、「2.排水区域」について説明させていただきます。なお、この変更につきましては汚水計画のみで雨水計画の変更はございません。
 表示しております図面ですけれども、スクリーンの上の方が北で、今表示されましたのが越後赤塚駅になります。赤で囲まれた、これは赤塚地区になりますが、現在、新潟特定環境保全公共下水道の赤塚処理区として都市計画に定めております。この新潟特定環境保全公共下水道につきまして、西川流域下水道が未整備な時期、平成5年度までに単独処理場として赤塚浄化センターと併せて周辺整備を進めたものでございます。
 その後、西川流域下水道が整備されたことにより、赤塚浄化センターの機能を廃止し、直接、西川流域下水道に接続しましたことから、西川流域関連の新潟市西部公共下水道に排水区域を追加するものでございます。

 次の追加箇所でございます。赤丸の箇所が当該変更案におきまして排水区域を追加する区域でございますが、この箇所を拡大した図面で説明させていただきます。黒に囲まれた区域が都市計画に定められている区域でございます。赤の区域が当該変更案で排水区域を追加する内野関場ほか、内野西が丘駅周辺の地区でございます。
 次の追加箇所でございます。赤丸の箇所が当該変更案において排水区域を追加する区域であります。拡大しますと、赤の区域が排水区域を追加する内野戸中才と新通南の地区でございます。
 次の追加箇所でございます。排水区域を追加する丸の箇所を拡大いたしますと、同様に赤の区域が排水区域を追加する小新と小新南の地区でございます。
 次の追加箇所でございます。同様に赤の区域が排水区域を追加する立仏、山田、北場の地区でございます。
 排水区域の追加につきましては以上でございます。これらの追加によりまして、西部公共下水道の汚水の排水区域面積は1,188ヘクタールから1,428ヘクタールとなります。
 次に「3.下水管渠」についてでございます。下水管渠につきましては、先に説明したとおり、都市計画に定める幹線管渠の運用基準の変更による、変更、廃止でございます。変更する管渠は新潟西4-1号幹線、廃止する管渠は青色で囲まれた箇所の管渠となります。なお、これらの廃止につきましては、都市計画の位置づけを廃止するものでございまして、下水道管渠としての位置づけの変更はございません。
 次に、「4.その他の施設」のうち、施設の廃止についてでございます。赤丸の箇所、赤塚浄化センターにつきましては、先ほど説明させていただいたとおり、西川流域下水道に接続することで廃止するものでございます。
 寺地汚水中継ポンプ場につきましては、管渠ルートなどの見直しにより、当該地へのポンプ場の設置が不要になったことから廃止を行うものでございます。
 なお、赤塚浄化センターの跡地につきましては、県が西川流域下水道のポンプ場用地として利用しております。
 変更内容については以上でございます。議案書にあります変更理由につきまして、今ほど申し上げたとおりでございます。
 なお、当該議案につきましては、平成21年10月31日に公聴会を開催いたしましたが、参加者はいらっしゃいませんでした。また、公聴会に先立ち実施した素案の縦覧につきましても、縦覧者は2名、意見申出書の提出はございません。また、公衆の縦覧につきましては12月8日から12月22日までの2週間実施しておりまして、縦覧者は3名、意見書の提出はございませんでした。
 以上で議案第2号の説明を終わらせていただきます。よろしくご審議をお願いいたします。

五十嵐会長

 ありがとうございました。
 それでは、議案第2号につきましてご質問はございますでしょうか。

室橋委員

 今ほどの説明の中で、変更する地域によっては住民生活への影響ということが理解できないところがあるのですけれども、そこを少し説明していただきたいと思います。

入沢下水道計画課長

 ただいま、追加区域の説明をさせていただきましたけれども、赤塚、戸中才及び新通等の区域につきましては、市街地開発事業で既に下水道整備がなされておりまして、この地区につきましては下水道の都市計画施設として位置づけ、機能更新を図っていきたいということで、今回追加するものでございます。また、黒埼の山田地区でございますが、周辺の区域は既に平成4年11月に都市計画決定されております。これは西川流域の方の着手に伴って、当時の市街化区域をすべて都市計画決定させていただいたものでございまして、そのうち、随時下水道の方の事業認可を段階的にとらせていただいて、ようやく周辺部分の整備が進んでおります。今回、山田地区も都市計画決定をさせていただいた中で、ご当地の一帯に下水道整備を図っていきたいということで追加するものでございます。
 ちなみに、山田地区につきましては、昨年8月に地元説明会をさせていただきまして、これからの下水道の費用負担等も含めて説明をさせていただき了解をいただいているところでございます。

室橋委員

 最初の赤塚ほか、山田地区以外のところの機能更新という話なのですが、これは住民の方に新たに接続を求められるといった性格のものではないのですね。それを確認させていただきたいのですが。

入沢下水道計画課長

 そのとおりでございます。今の区域で既に整備されております。

室橋委員

 山田地区ですけれども、説明をされて、確かに一定理解をいただいたということなのですが、かなり高齢化も進んでいるものですから、これから接続というのはなかなか大変なことなのだろうと思っているのですけれども、そのあたりはどのように理解されていますか。

入沢下水道計画課長

 昨今の下水道の接続率が、今日の新潟日報にも、汚水処理施設の方の課題の投げかけがございます。やはり今の社会情勢で接続するにもかなり費用がかかるといった状況で、また、高齢者の一人世帯、二人世帯という状況がございますので、私どもとしてはできるだけご事情を勘案しながら、融資制度等をご利用いただいて、事前の説明をさせていただいた中で、資金関係のご準備をいただくような情報提供をさせていただいて、ご協力をいただきたいということです。3年以内の接続という一つの枠がございますけれども、あらゆる機会をとらえて説明しご理解いただくといった姿勢で臨んでいきたいと思っております。

室橋委員

 理解いただきながら取り組んでいくことは、多分、下水道の推進にとっていいことなのだろうということはわかるのですけれども、今言っても始まらないので、参考までにお聞きしたいのですけれども、隣接している、ときめきなど、新興住宅街も含めて先に進んでいる地域が実際にあるのですけれども、道1本はさんで細長い地域なのですけれども、ここだけ取り残されてきた理由と、山田地区に隣接している道1本はさんだ隣のところの接続率がどの程度なのか、わかりましたら教えていただきたいと思います。

入沢下水道計画課長

 後半の接続率は手元に資料を用意しておりませんので、後ほどご提示できればと思います。
 前段の、この地区が取り残さるという、形状的にはそういうふうになりますけれども、先ほど申し上げた平成4年当時はこちらは調整区域でございました。黒埼地区356ヘクタールを一括で計画決定させていただきましたが、その後、今回追加する地区が平成12年に市街化区域に編入された地区でございます。本来、その時点で都市計画決定をして追加するべきところ、まだ周辺の下水道整備が進んでおりません。ようやく周辺地区の山田地区もこれから下水道事業に着手するといった状況が出てきましたので、今回追加する区域も一体に整備していきたいという考えで、今回追加させていただいたところでございます。

室橋委員

 これは地域を変更したいということなのですけれども、山田地区では、あえて変更しなくてもいいではないかという議論というのはなかったのですか。

入沢下水道計画課長

 現在、私どもでは汚水処理計画の方の見直しをさせていただいています。これは、下水道と、ほかには農業集落排水事業、合併浄化槽で対応するといった取り組みがなされているわけでございます。その中で下水道が有利な地区、合併浄化槽の方の有利な地区でコスト比較をさせていただいた中で、下水道で整備すべき事項をある程度色分けさせていただく作業を進めております。その中で、市街化区域につきましては、ご当地もそうですけれども、施設が連たんしているということで、確実に維持管理もできて、コスト的にも安いのは下水道でございますので、市街化区域については引き続き公共下水道で整備していくという方針の中で、市街化調整区域の方の農業地域の点在する集落については浄化槽を導入しながら、総合的に汚水処理施設の普及に努めていきたいと考えております。

五十嵐会長

 ありがとうございました。
 では、議案第2号につきまして、原案どおり決定してよろしいでしょうか。

委員

 ―(異議なしの声)―

五十嵐会長

 ありがとうございました。それでは原案どおり決定いたします。
 それでは、議案第3号、第4号でございますが、いずれも名称の変更についての議案でございます。そこで、議案第3号と第4号は一括してご説明いただいてご審議をお願いしたいと思います。

入沢下水道計画課長

 それでは、引き続き議案第3号と第4号を説明させていただきます。
 はじめに、議案第3号の「西川都市計画下水道の変更」について説明させていただきます。スクリーンをご覧ください。お手元の資料の議案第3号の議案書をそのままスクリーンにもお示ししております。
 はじめに「1.下水道の名称」でございます。西川地区は、西川町公共下水道として平成6年度に都市計画に定めましたが、平成17年度の市町村合併に伴いまして、名称を新潟市西部公共下水道に変更するものでございます。
 次に、排水区域と下水管渠についてでございますが、今回の変更は名称の変更のみで、その他の変更はございません。
 次に、議案第4号の「巻都市計画下水道の変更」について説明させていただきます。スクリーンにはお手元の資料と同じものを映しております。
 はじめに、「1.下水道の名称」でございます。名称につきましては、西川都市計画下水道と同様に巻町公共下水道を新潟市西部公共下水道に変更するものでございます。
 次に、排水区域と下水管渠につきましても、西川都市計画下水道と同様に、名称の変更のみで、その他の変更はございません。
 変更内容については以上でございます。
 なお、議案第3号及び第4号につきましては、名称の変更のみの軽微な変更でございますので、公聴会及び公衆の縦覧対象とはならないことから、これらの手続きは省略させていただいております。
 以上で議案第3号と議案第4号の説明を終わらせていただきます。よろしくご審議をお願いいたします。

五十嵐会長

 ありがとうございました。
 二つの議案につきまして、合併したことでの名称の変更でございますが、原案のとおり決定してよろしいでしょうか。

委員

 ―(異議なしの声)―

五十嵐会長

 ありがとうございました。それでは原案のとおり決定いたします。
 それでは、最後の議案第5号「白根都市計画下水道の変更」につきましてご審議をお願いしたいと思います。事務局、説明をお願いします。

入沢下水道計画課長

 それでは、議案第5号の「白根都市計画下水道の変更」について説明させていただきます。スクリーンにはお手元の資料にあります議案第5号の「白根都市計画下水道の変更(新潟市決定)」と同じものを表示しております。
 はじめに、「1.下水道の名称」でございます。名称につきましては、先ほど説明しました西川都市計画下水道、巻都市計画下水道と同様に、市町村合併に伴う変更でありまして、白根市公共下水道を新潟市白根公共下水道に変更するものでございます。
 次に、「2.排水区域」のうち、汚水計画への区域の追加でございますが、表示しております図面につきましては、スクリーン上の方が北になります。こちらが国道8号と中ノ口川になります。黒で囲まれた区域は既に都市計画に定められた区域でございます。では、追加する大通、北田中地区を拡大した図で説明させていただきます。
 この中では、当該変更案の排水区域を追加する区域を赤囲いの区域で表示しております。この追加により、白根処理区の排水面積は16ヘクタール増加し418ヘクタールとなります。
 次に、雨水計画の新規決定についてでございます。雨水計画を定める区域は鯵潟から平成町までの用途地域内でございます。この区域を拡大した図面で説明させていただきます。当該地域の雨水計画は、現在、白根下水路として排水区域面積230ヘクタールが都市計画に定められております。しかしながら、白根下水路として整備された施設は、近年発生する豪雨により浸水被害が発生することから、新たな計画として、赤で囲みました区域254ヘクタールになりますが、白根公共下水道の雨水計画に定めるものでございます。
 次に、「3.下水管渠」についてです。下水管渠につきましては、先に説明したとおり、都市計画に定める幹線管渠の運用基準の変更に伴い廃止するものでございまして、廃止する管渠は白根下水路として位置づけられていました西幹線排水路と東幹線排水路、鯵潟ポンプ場の放流渠でございます。なお、これらの廃止につきましては、都市計画の位置づけを廃止するもので、下水道管渠としての位置づけに変更はございません。
 次に、「4.その他の施設」のうち、名称の変更でございます。雨水計画の追加によりまして、汚水計画に定めている三つのポンプ場と雨水ポンプ場との名称の混乱を避けるために、各ポンプ場の名称に汚水をつけ加える名称の変更でございます。
 次に、施設の廃止についてでございます。当該変更に先立ちまして、汚水計画における集水区域、各家庭からの汚水についての見直しを行いましたところ、これまでの計画に比べて、全体汚水量が減少したため、水道町ポンプ場では、道路上のマンホール内に設置するポンプ施設で機能が確保されることから廃止するものでございます。
 次に、雨水計画の新規追加に伴う白根水道町ポンプ場と白根下水路に位置づけられていました、鯵潟ポンプ場を公共下水道に位置づけるものでございます。
 変更内容については以上でございます。議案書にあります変更理由につきましては、今ほど申し上げましたとおりでございます。
 なお、当該議案につきましては、先ほど説明いたしました議案第2号の新潟都市計画下水道の変更に併せて公聴会と公衆の縦覧を開催しております。縦覧者数などにつきましては、先ほどの説明のとおりでございます。
 以上で議案第5号の説明を終わらせていただきます。よろしくご審議をお願いいたします。

五十嵐会長

 ありがとうございました。
 ただいまのご説明についてご質問、ご意見がございましたらお願いいたします。

佐川委員

 最近、想定を超える水害がときどき報じられますけれども、その辺を見据えて、かなり余裕を持った雨水計画なのでしょうか。

入沢下水道計画課長

 現在、新潟市では降雨50ミリに対応できる施設の整備を進めるということを基本においております。白根地区につきましても、時間降雨50ミリを想定した施設づくりで、今回、案として取りまとめてご審議いただいております。
 状況としましては、白根の雨水の浸水状況ですが、平成7年から今まで10回の道路冠水、床上、床下浸水が発生しております。時間降雨でいきますと、35ミリから、平成12年には62ミリという少し強い雨が降っておりますけれども、そういった降雨で浸水被害が発生しておりますので、50ミリの計画降雨で対応すれば、かなり浸水被害の軽減にはつながるのではないかと。ただ、今現在、ゲリラ豪雨という計画以上の雨がかなり頻繁に降っておりますので、確実に上がらないということではなくて、とりあえず50ミリの対応で整備するということを基本においておりますので、今回、同じように計画決定させて、事業化にもっていきたいと思っております。

五十嵐会長

 ほかにございませんでしょうか。
 それでは、議案第5号「白根都市計画下水道の変更(新潟市決定)」については原案どおり決定してよろしいでしょうか。

委員

 ―(異議なしの声)―

五十嵐会長

 ありがとうございました。それでは原案のとおり決定いたします。
 それでは、以上をもちまして審議会を終了いたします。どうもありがとうございました。

相田都市計画課長

 長い時間ご審議いただきありがとうございました。
 もう少しだけお時間をちょうだいいたしまして、私から二つほどご報告をさせていただきたいことがあります。資料をお配りします。お待ち下さい。
 資料を二つ配らせていただいております。一つは、資料1の「都市計画の見直しに関する今後の予定について」と、資料2が「都市計画道路の見直しについて」という二つの資料でございます。これはいずれも2月15日に開催を予定しております都市計画審議会において改めて具体的な説明を行いまして、皆様からご意見を伺いたいと考えている案件でございます。19日(火曜)に市議会の環境建設常任委員協議会において報告をさせていただき、その状況が新聞にも掲載されておりますので、本日、状況を簡単に説明させていただきます。お配りした資料1、2ともに環境建設常任委員協議会において配付した資料と同じものでございます。
 はじめに、資料1の「都市計画の見直しに関する今後の予定について」でございます。これまで当審議会におきましても、市域全体を一つの都市計画区域とする都市計画区域の見直しと、市街化区域と市街化調整区域の見直し、いわゆる線引きの見直しでございますが、これについて状況を説明させていただきました。都市計画区域の見直しについては南区、西蒲区を中心に、昨年1月下旬から11月下旬にかけ3巡、延べ133回の説明会を開催し、住民の皆さまのご理解を得られるよう進めてきたところでございます。
 1ページ目の下の方、「(3)これまでの意見とその対応」でございますが、説明会や地元から、集落の維持、活性化について、あるいは間瀬地区において建築を行う際の道路基準について。さらには、集落外の土地利用について、都市計画税について、さまざま意見をいただいております。それらについての新たなルールや考え方をこのペーパーで示したものでございます。また、「2.区域区分の変更について」でございますが、都市計画マスタープランの考え方に基づきまして、市街地周辺部における新たな開発を市全体や各区の持続的な発展につながるような質の高い開発に限定するため、提出された開発計画を本審議会の意見をいただきながら、市としてその必要性、妥当性、確実性を判断するとともに、その後も随時進捗状況の確認を行ってきたところでございます。

 それと並行しまして、農業サイドなど関係機関との協議を行ってまいりました。都市計画区域の線引きの見直しにつきまして、住民説明会等の意見や関係機関との協議の状況などを総合的に判断しまして、市としての案を、都市計画決定権者である県に示すとともに、今後の予定について協議を行ってきたところであります。
 この結果、「3.今後の予定」でございますが、現在、県と詳細な詰めを行っていますけれども、2月5日(金曜)から2月22日(月曜)まで都市計画素案の縦覧を、2月10日(水曜)から13日(土曜)には、県と市が共同で都市計画素案の説明会を4回開催し、3月14日(日曜)に公聴会を開催することを県にお願いしております。(注1) 公聴会開催後は正式な都市計画案を作成しまして、関係機関との協議、都市計画案の縦覧、都市計画審議会の議を経まして、7月ころの都市計画変更を目指して作業を進めてまいりたいと考えております。
 「4.その他」でございますが、都市計画の見直しとあわせて作業を進めております。記載のような項目について作業を進めているところでございます。これらにつきましても時期をあわせてパブリックコメントを実施する予定でございます。
 以上が一つ目の報告で、都市計画の見直しに関する今後の予定についてございます。
 次に資料2をご覧いただきたいと思います。本市の都市計画道路は昭和2年に22路線を都市計画決定し、その後、人口増加や経済成長に伴う交通量の増大などを背景に、路線の追加や変更を行い、これまでに193路線、約512キロメートルを都市計画決定してまいりました。その後、整備を行ってきている一方で、約180キロメートルが未着手の状況となっております。都市計画道路の区域内では、将来の円滑な事業の施工を確保するため、建物の階数や構造の制限を行っていますが、都市計画決定されてから長期間未着手となっている路線では長期にわたり市民の方々の私権を制限しています。また、都市計画決定時の社会情勢と現在の社会情勢が大きく異なり、その必要性に変化が生じている路線や必要性が失われている路線があることも考えられます。こうした状況を踏まえまして、長期未着手となっている都市計画道路の必要性を改めて確認し、必要性に変化が生じている路線や失われている路線の都市計画の変更・廃止を行うため、平成19年度から都市計画道路の見直し作業を行っているところでございます。
 今回、見直しを進めるにあたりまして、基本的な考え方や見直しを行うための指標や基準を整理した都市計画道路の見直し方針(案)のパブリックコメントを2月1日から3月2日の予定で行うこととしております。
 パブリックコメント後は、いただいた意見を踏まえ、新潟市都市計画道路の見直し方針を策定し、見直し方針に基づいた見直し対象路線の分類を行い、必要性が失われた路線・廃止候補路線を優先に、地域住民の皆様のご意見を伺い、合意形成が得られた路線から都市計画の手続きを行いたいと考えております。
 この二つの案件はいずれにしましても、最初にお話ししましたとおり、来月の都市計画審議会で意見照会をさせていただく予定でございまして、その際、さらに詳しくご説明させていただこうと思っております。以上で、とりあえずの報告を終わらせていただきます。

小泉都市計画課長補佐

 今ほど報告がありましたように、皆様には次回の審議会のご案内を既にさせていただいておりますけれども、2月15日(月曜)1時半から、この場所で開催する予定となっておりますので、ご出席のほどをよろしくお願いします。
 以上をもちまして、本日の審議会を終了させていただきます。誠にありがとうございました。

(注1)お知らせ …議案審議終了後に相田都市計画課長が報告した「都市計画の見直しに関する今後の予定について」の「3.今後の予定」の内容については、平成22年1月21日時点の内容であり、その後、変更になりました。
(変更の内容については、都市計画課(電話:025-226-2675(直通))までお問い合わせください。)

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