平成15年8月12日 第7回協議会 会議録

最終更新日:2012年6月1日

日時:平成15年8月12日(火曜)
午後2時
会場:ホテル新潟3階「飛翔」

資料

司会:若林事務局長

 本日は、お忙しいところお集まりいただきまして、大変ありがとうございます。
 それではただ今から、第7回新潟地域合併問題協議会を開催させていただきます。
 なお、本日、新潟市議会議員の山田委員、新潟県商工会議所連合会会頭の上原委員が欠席されておりますが、協議会委員が半数以上出席されておりますので、本協議会規約に基づきまして、会議は成立していることをご報告いたします。
 開会にあたりまして、篠田会長よりご挨拶をお願いいたします。

篠田会長

 本日は大変お忙しいところ、第7回協議会にご出席をいただきましてまことにありがとうございます。
 先日、中之口村の議会議員選挙が行われ、そこで当選された皆様方、引き続き議長の要職を務められます宮腰議長をはじめ、当選された皆様方に心からのお祝いを申し上げます。また、豊栄市の市議選、こちらは無投票でございましたが、山崎議長さんをはじめ、当選された皆様方に心からお喜びを申し上げます。おめでとうございました。
 本日は行政制度調整案及び合併建設計画、この各論の素案がまとまりましたのでご議論をいただきたいというふうに思っております。
 また、財政計画についても素案ができ上がりました。これについてもご議論をお願い申し上げます。
 前回の協議会でも申し上げましたが、新市のまちづくりについて重要な交通、農業、分権、この専門部会を事務局の中に設置をさせていただきました。今後、各専門部会においてそれぞれの課題について調査・検討を進め、いずれも長期的な課題にはなりますけれども、本協議会に適宜報告をさせていただきたいというふうに思っております。
 特に分権部会につきましては、行政区機能、あるいは区割りについての基準、この基本的な考え方を任意協議会の場でお示しをしたいというふうに思っております。これについてもよろしくお願いいたします。
 また、特別職の皆様の取扱い、これについても12市町村長の皆様とお話し合いをさせていただいて、基本的な考え方、これがまとまってきたということでございますので、後ほど私のほうから報告をさせていただきます。
 本日の会議、いよいよ任意協も山場にさしかかってきたというふうに思いますが、皆様方の活発なご議論によって、有意義な協議の場となりますよう、よろしくお願いを申し上げます。
 また、最後になりますけれども、先日の新潟まつり、ここに12市町村の皆様からご参加をいただいて、残念ながらまつり行列が台風の関係で、ちょっと一部中止みたいな形になってしまいましたけれども、大変、新潟市民、12市町村の皆様からのご参加を喜んでおりました。こういう形で一歩一歩、一つひとつ一体感の醸成をこれからも図ってまいりたいというふうに思いますので、今後ともよろしくお願いいたします。
 それではご協議、よろしくお願いいたします。どうもありがとうございました。
(拍手)

司会:若林事務局長

 ありがとうございました。それではこの後の進行につきましては、規約に基づきまして、会長にお願いいたします。

篠田会長

 それでは始めさせていただきます。
 まず、新委員の紹介ですが、先般中之口村及び豊栄市において議員選挙がございました。中之口村さんにおいては委員の変更はございませんでしたが、豊栄市さんにおいて委員の変更がございましたので、新たに委員となられた方をご紹介いたします。事務局からお願いします。

事務局:若林事務局長

 それでは、新たに委員となられました豊栄市の委員を紹介させていただきます。恐れ入りますが、紹介された方につきましては自席にてご起立をお願いします。
 豊栄市議会渡辺委員でございます。
 同じく木村委員でございます。
 ありがとうございました。以上で紹介を終わります。

篠田会長

 それでは、新たに豊栄市議会議長に就任された山崎委員からご挨拶を一言お願いいたします。

山崎敬雄委員

 豊栄市議会の山崎でございます。この協議会が実り多い協議会となるように、私ども豊栄市側も精一杯努力するつもりでございますので、これからもよろしくお願い申し上げます。
(拍手)

篠田会長

 大変ありがとうございました。資料の最後に新しい協議会委員名簿をお配りしておりますので、そちらもご覧をいただきたいと思います。
 では、議題1、各種事務事業調整方針案について(その4)ですが、事務局から資料の説明をお願いします。

事務局:斎藤事務局次長

 事務局次長の斎藤でございます。よろしくお願いいたします。
 それでは各種事務事業調整方針案につきまして、ご説明を申し上げます。
 はじめに、資料1でございます。各種事務事業調整方針案総括表となっております。この協議会におきまして協議をいただく全227項目でございますが、すでに第6回協議会までに205項目につきまして調整方針案をご提出し、合意をいただいたところでございます。残る22項目でございますが、そのうち20項目につきまして、本日ご提案をさせていただくものでございます。
 区分欄をご覧いただきますと、新潟市の制度を適用する、あるいは統一するとしたもの3項目、独自として実施するもの7項目、経過措置を設けるもの10項目、以上20項目となっております。
 個々の調整方針案は、資料2以降で、説明、整理をさせていただいております。資料2をご覧いただきたいと思います。
 資料2につきましては、新潟市の制度を適用、あるいは新潟市の制度に統一するとした各種事務事業調整方針案一覧表でございまして、3項目ございます。一番上の、障害者紙おむつ支給事業、こちらでございますが、右のほうを見ていただきますと、新潟市の欄、拡充というふうに記載されております。これにつきましては現在、新潟市、障害者の紙おむつ支給事業はございませんが、合併時までに新たな制度を検討するということで、制度的には拡充して適用・統一するということを表示したものでございます。
 2ページ以降、各市町村ごとの調整方針案を記載したところでございます。
 続きまして、資料3でございます。当該市町村の独自の施策で、合併後も存続するとした各種事務事業調整方針案の一覧表でございます。いずれかの市町村におきまして、合併後も現行制度を存続する事業でございます。7項目ございます。こちらにつきましても、各市町村ごとの具体的な調整方針案につきましては、2ページ以降でそれぞれ整理をさせていただいたところでございます。
 続きまして、資料4に移らせていただきます。資料4につきましては、いずれかの市町村におきまして一定の期間、経過措置を設けることとした事務事業調整方針案の一覧表でございまして、こちらにつきましては10項目整理をさせていただいております。
 上から2つ目の事業でございます。人工透析・在宅酸素等移送費助成事業という事業が記載されておりまして、新潟市の欄、「なし」とあり、その次に括弧書きで米印を付してございます。これの意味につきましては表頭の上の欄外、注釈に書いてあるとおりでございますが、こちらの事業につきましては、現在新潟市におきまして制度がございません。合併後、新たな制度制定に向けて検討するということをこの米印で意味させていただいているところでございます。
 こちらにつきましても、2ページ以降、それぞれの各市町村ごとの具体的な調整方針案につきましては整理をさせていただいているところでございます。各種事務事業の調整方針案、以上でございます。

篠田会長

 では、この件について皆様からご意見、ご質問などございますでしょうか。よろしいですか。
 それではないようでございますので、議題1の各種事務事業調整方針案について(その4)は、原案のとおりとすることでご異議ございませんでしょうか。
―異議なしー

篠田会長

 異議なしと認め、議題1の各種事務事業調整方針案について(その4)は、原案のとおり決定させていただきます。
 次に、議題2、各種事務事業以外の行政制度調整方針案について(その4)ですが、事務局から資料の説明をお願いします。

事務局:斎藤事務局次長

 各種事務事業以外の行政制度調整方針案につきましては、このたび資料5及び資料6、2つの項目についてご提案をさせていただきます。
 まず資料5でございます。一部事務組合等の取扱いについての調整方針案でございます。一部事務組合等の取扱いにつきましては、前回、第6回におきまして調整方針案がまとまったものからご提案し、合意をいただいたところでございますが、このたび、残る17団体のうち16団体分につきまして調整方針案がまとまりましたので、ご提案をさせていただくものでございます。
 1枚めくっていただいて2ページ、3ページ、見開きの形でございますが、ご覧いただきたいと思います。それぞれの団体ごとに構成市町村を表示させていただきまして、右側に調整方針案を記載したところでございます。なお、残る1団体でございますが、2ページの中ほど、巻・西川・潟東消防事務組合、こちらにつきましては現在鋭意調整中でございます。調整がまとまり次第、次回以降、ご提案を申し上げたいと考えております。
 続きまして、資料6でございます。慣行の取扱いでございますが、こちらにつきましても第6回協議会におきまして大方の項目につきましてご協議いただき、合意をいただいたところでございますが、残る1項目、消防出初式につきまして調整がこのたび整ったものでございます。1ページに、調整方針案、記載のとおりでございます。新潟市の制度に統一する。ただし、各地域においても、必要に応じ出初式を実施するというふうにいたしまして、各地域、必要に応じ、消防団レベルと申しますか、そういった地域密着の出初式、こちらにつきましては必要に応じて実施するものとするという内容の調整方針案でございます。
 事務事業以外の各種行政制度の調整方針案、以上でございます。

篠田会長

 では、ただ今の件について皆様からご質問、ご意見などいかがでしょうか。よろしいですか。
 それではないようでございますので、議題2の各種事務事業以外の行政制度調整方針案について(その4)は、原案のとおりとすることでご異議ございませんでしょうか。
―異議なしー

篠田会長

 それでは、異議なしと認め、各種事務事業以外の行政制度調整方針案について(その4)は、原案のとおり決定させていただきます。
 次に、議題3、合併建設計画各論についてですが、事務局から資料の説明をお願いします。

事務局:斎藤事務局次長

 合併建設計画各論でございますが、資料7から資料13までということで、大変数多くございます。順次ご説明を申し上げます。
 まず、資料7をご覧いただきたいと思います。資料7は<1>事業、つまり新市域の一体化や新市の魅力となる広域的に有益な事業、こちらを<1>事業ということで整理をしてまいりましたが、こちらにつきまして各市町村からの提案事業を総合的に検討し、このたび原案として調整し提出させていただくものでございます。
 表の構成でございます。施策名、項目名、提案市町村名、事業名に続きまして、ちょうど表の中ほどでございますが、各市町村提案事業内容と書いてある欄でございます。こちらにつきましては、先回の第6回におきまして<1>事業、新市の骨格的な事業という意味で前回もこの事業効果、内容等をお示しさせていただいたものでございます。その内容どおりがここに記載されているものでございます。
 その右隣でございます。検討結果の欄でございます。検討結果の欄につきましては、丸印、あるいは横棒、あるいは協議中というふうに整理をさせていただいたところでございます。丸印の意味でございますが、このたび総合的な検討の中で、合併建設計画の事業として取り上げるもの、原案に盛り込んだものを表示したところでございます。
 また横棒で表示させていただいた事業につきましては、何らかの事情によりまして合併建設計画の事業の対象とはしないとしたものでございます。
 また、協議中としております事業がいくつかございます。こちらにつきましては、県が事業主体となる事業でございます。県が事業主体になるという意味で、県と協議を進めさせていただいているところでございます。県の全庁的なご理解のもと、協議、精力的に進めさせていただいておりまして、一部県から協議の回答についてもいただいているところでございますが、まだ、全体の状況が明らかになっておりません。事務局といたしまして、この全体の状況が明らかになった段階で、一定の整理・調整を踏まえて提出させていただくということで考えております。
 したがいまして、今回ご提出のこの資料7の中におきましては、県の事業につきましてはすべて協議中ということで整理をさせていただいているところでございます。
 なお、1ページの一番上の事業でございます。新潟大外環状道路整備事業でございますが、第6回にご説明申し上げましたとおり、大外環状道路の整備の促進に向けて必要があれば、今後事業を追加してまいりたいというご説明をさせていただいたものでございますが、その後事務局で検討させていただきまして、このたび追加ということで提案させていただき、建設計画の原案にも盛り込みたいということで整理をさせていただいたところでございます。
 なお、資料7の検討結果の一番右側の欄でございます。検討における考え方という欄でございますが、こちらにつきましては先ほどご説明いたしました検討結果を導き出すにあたりまして、ポイントとなる考え方、こういったものを整理し、記述したものでございます。
 以上が合併建設計画に登載するべき<1>事業の原案の概略でございます。
 続きまして、資料8に移らせていただきます。資料8につきましては<3>~<5>の事業、<3>事業でございますが、合併後の地域バランスの均衡を図る事業、<4>事業は、合併しなくとも各市町村で実施する通常の事業、<5>事業につきましては、上下水道等の特別会計事業という形で整理をさせていただいていたところでございますが、<3>~<5>の事業につきましても総合的に検討した中で、このたび原案として登載するもの、あるいは登載しないものという整理を行った一覧表でございます。
 なお、<2>の事業につきましては、前回も提案ベースの段階でございませんでしたが、最終的にこのたび原案ということで整理をした段階でも、統合を図るという事業はございませんでした。したがいまして、<2>事業、該当はございません。
 資料8、表紙をめくっていただきまして1ページをご覧いただきたいと思います。表の構成、ご説明をさせていただきます。表頭、提案市町村名とございまして、その次に第6回任意協議会提出素材事業名となっております。第6回に提案ベースということでお示しした事業名がこちらに記載されているものでございます。
 一番右側でございます。事業名と記載したところでございますが、こちらに記載のある事業が基本的に合併建設計画に登載する事業ということで、このたび原案に盛り込ませていただこうという事業ということになっております。
 なお、一番上でございます。第6回のところに記載がなく、右側に記載があるものが一番上にございます。こちらにつきましては事務局におきまして検討の過程で、新たに追加をするべきではないかということで、新規追加をさせていただいた事業でございます。
 また、左側に記載がありますが、右側の空欄になっている事業、ぽつぽつと出ております。こちらにつきましては、事業内容からみて合併建設計画事業として盛り込むにふさわしくないというような観点で、対象事業としないとした事業を表しているところでございます。
 また、1ページ目の上のほう、空欄の中に米印を付した事業がございます。こちらにつきましては、過去の建設事業に伴う償還金、こちらを合併建設計画の提案ベースではお出しをしていたところでございますけれども、今後整備にかかる事業ではないという意味で、住民の皆様からご覧いただいた時に誤解を与えるのではないかというご意見、第6回に頂戴いたしました。そのご意見を踏まえまして、合併建設計画原案に盛り込む事業名というところから落とさせていただきました。
 ただ、後ほど説明させていただきます財政計画案の中には、この償還金につきましても加えさせていただいたというものでございます。
 資料8は、<3>~<5>事業にかかります前回の提案、これが原案の中にどういうふうに盛り込まれたかということを示します対比表一覧表でございます。
 続きまして、資料9でございます。資料9につきましては、今ほどご説明申し上げました<3>~<5>事業、こちらをその原案に盛り込んだ事業につきまして、施策別に整理をした一覧表でございます。
 また、資料10でございますが、同じく建設計画事業に盛り込んだ<3>~<5>事業、こちらを市町村別に再整理し直した資料でございます。
 続きまして、資料11の説明に移らせていただきます。
 以上、<1>~<5>の事業、原案という形で整理をさせていただきましたが、その区分ごとの事業費を総括表という形で整理したものが資料11でございます。左側に<1>~<5>までの区分欄を設けまして、真ん中よりちょっと右でございます。各市町村提案事業、こちらが前回お示しした提案事業の事業費でございます。
 これがこのたび原案、事務局案という形でございますが、今回お示し、ご提案させていただきます原案の事業費、それぞれ提案ベースから調整された結果の数字となっているところでございます。
 総額でございますが、提案ベースにおきましては4,869億円のベースでございました。こちらが現在事務局案、原案という段階で、3,569億円という事業費に、総額、調整をさせていただいたというところでございます。
 続きまして、資料12に移らせていただきます。資料12につきましては、財政計画の素案、中間報告についてということで整理をさせていただきましたものでございます。先ほどもご説明申し上げましたとおり、一部県の事業、現在協議中であるということで、建設計画事業がまだ中間段階でございます。また、行政制度につきましても、一部未調整の項目がございます。そういった扱い、そういった状況を踏まえまして、本日ご提出させていただきました財政計画の素案につきましては、中間報告という形でご提出をさせていただいたものでございます。
 1枚目の資料でございますが、財政計画を作成する上での基本的な構成、あるいは前提条件、試算における基本的な考え方、こういったものを整理させていただきました。左側でございます。計画期間、こちらにつきましては平成17年度から26年度、合併建設計画の期間と同じ期間ということで推計をしたものでございます。
 また作成のベースでございますが、普通会計ベースで作成するとともに、平成14年度の決算見込みベースで作成をしたところでございます。
 また構成でございます。大きく(1)~(5)とございますとおり、まず(1)でございますが、13市町村合算した場合どうなるかということで、13市町村の数値の積み上げを行いまして、まず合算の普通会計ベースを作り上げる、そこに(2)(3)(4)(5)の合併影響分、あるいは行財政効率化分というものを織り込みまして試算を行ったというものでございます。
 具体的な試算方法につきましては、その下の5、試算方法、あるいは合併普通会計の試算の詳細な条件設定につきましては、右側に一覧表の形で整理をさせていただいたところでございます。
 合併普通会計の試算の中で一部ポイントとなります項目について、ご説明させていただきます。右側の表、区分欄、歳入の一番上でございます。市税でございますが、こちらにつきましては10年間、毎年1%ずつの伸びを示すという形で推計をさせていただいたところでございます。
 その根拠でございますけれども、13市町村、過去10年間の市税の伸びの状況、これを整理いたしますと、年平均1.1%の伸び率という状況でございます。財務省におきまして公表されております数値といたしましては、今後構造改革が進んだ場合という前提の中で、18年度以降、名目経済成長率が2.5%となるという仮定を設けた資料もございますが、長引く景気の現状を踏まえますと、なかなかそこまではということでございまして、基本的には13市町村、過去10年の趨勢値というものをベースにおきまして、若干の伸びを見積もらせていただいたという状況でございます。
 こうした、以下省略させていただきますが、いくつかの条件設定を行いまして、次のページでございますが、推計をいたしました中間報告段階でございますけれども、合併におきます財政計画の素案が次の表でございます。
 特徴的な点につきましてご説明をさせていただきます。左側区分欄に続きまして合算分という欄がございます。先ほどの構成と一致するものでございますが、合算分でございます。先ほどの条件設定を行った結果、向こう10年間の合算分の数値でございますけれども、歳入におきましては2兆8,195億円、歳出におきましては、2兆8,680億円という数値となっております。
 なお、この合算分の計算にあたりましては、基金繰り入れ等の要素を加味してございません。いずれの市町村におきましても近年の税収の落ち込みなどによりまして、基金を取り崩しながら財政運営を行っているという非常に厳しい状況がございます。そういった近年の状況を推計の基礎ベースとしておりますことから、この段階での差し引きでございますが、485億の財源不足という厳しい状況が現れているということだろうと考えているところでございます。
 合算分の右側でございます。合併影響分ということでございますが、こちらにつきましては行政制度の調整分、建設計画分、財政支援措置分という形で整理をさせていただいております。
 まずその行政制度調整分でございます。歳入の一番上、市税の欄でございます。こちらにつきましては、市税の調整方針案、まだご提案されておりませんので、あくまでも仮定ということで一定の条件を設けまして試算をさせていただきました。
 備考欄にございますとおり、不均一課税を実施するという内容でございますが、従来13市町村におきまして課税されております個人市民税、あるいは法人市民税、こちらにつきましては、仮にということで3年間の不均一課税を設けるという条件設定、また新たに12市町村で課税が発生いたします事業所税、あるいは9市町村で新たに発生する都市計画税、こういったものにつきましては、住民生活に与える影響が大きいのではないかという観点で、仮定でございますが、5年間の最長の不均一課税期間を設けて、ということで、前提条件を設けた上での試算でございます。その結果の数値、142億円、言い換えますと、これが増収分ということでございます。
 それから表の下をずっとご覧いただきまして、12番の県支出金の欄がございます。△97億という数字がございます。こちらにつきましては、合併いたしまして12の市町村が中核市という一つの市になるわけでございます。中核市移行に伴いまして、福祉関係を中心といたしまして、県財源が一部こなくなるというものがございます。こちらの試算値でございます。
 歳出でございます。一番上の人件費でございます。こちらにつきましても、仮定を設けたりいたしながら推計をしたものでございます。右側の備考欄ご覧いただきたいと思います。議員定数につきましては、先般定数特例を行うということで決定をいただいたところでございます。定数特例期間終了後、自治法上の最大の議員定数56名となるという前提のもとに試算をさせていただいております。
 また特別職につきましては、合併時失職ということで推計をさせていただいております。また一般職員の給与水準でございます。こちらにつきましては記載のような条件を、一応仮定いたしまして試算をさせていただきました。そうした結果が、人件費若干の10年間での増という形で整理をされているところでございます。
 続きまして、その隣りの欄、建設計画の欄でございます。建設計画の欄につきましては、便宜、歳出から先にご説明させていただきます。歳出欄、一番下でございますが、「10普通建設事業費」の欄でございます。こちら1,025億という数値でございますが、先ほどご説明いたしました原案に盛り込ませていただく<1>事業、この事業費分が1,025億ということで、合併影響分の建設計画ということでこちらに記載されているものでございます。
 また、その4つばかり上でございます。歳出、公債費の欄でございます。167億円という数値記載されてございますが、右側説明欄にございますとおり、合併建設計画の実施に伴いまして、特例債を活用するということで、計画期間中におきまして特例債の元利償還金が発生するということで、それを計上したものでございます。
 上、歳入の欄でございます。歳入の欄でございますが、もっとも大きな数字として、一番下16番、市債の欄でございます。合併建設計画の実施にあたりましては、いわゆる合併特例債、これを最大限活用するという観点で、ここでは合併特例債の発行可能限度額、こちらを整理したものでございます。824億円でございます。
 また、真ん中あたりでございます。地方交付税の欄でございます。こちらにつきましては、右側、備考欄にございますとおり、建設計画に関連する欄でございますが、特例債元利償還金が先ほど公債費で発生するというふうに申し上げましたが、それに見合う交付税措置、基準財政需要額に元利償還金の70%相当が参入されるということでの、交付税の増額分等を見積もったものでございます。
 一番右側の欄でございます。財政支援措置の欄でございます。こちらにつきましては、歳入、地方交付税の欄、151億という記載がございます。備考欄ご覧いただきますとおり、財政支援措置の中身でございますが、合併算定替の中の権能差分ということで、一般市町村から中核市に移行するという部分についての権能差分、あるいは合併補正分、それから合併に伴う包括的な特別交付税措置分、こういったものを合わせて151億という形で、財政支援措置分を推計しているところでございます。
 以上、合併影響分、トータルいたしますと、合併影響分の一番下の欄、歳入歳出差し引き欄でございますが、35億の財源不足ということで、先ほどの合算分と合わせますと、いったんここでの整理では右側の欄、合計欄でございますが、財源不足520億という数字に整理されるものでございます。
 その次の欄でございます。ここ以降が、いわゆる行財政の効率化分というふうにご覧いただきたいと思います。
 まずは定員管理の適正化分ということで整理をさせていただきました。こちらにつきましては、合併しておおよそ職員数8,000人規模ということになるわけでございますが、類似団体との比較を行いますと、500人強、職員数が多いという実態がございます。こちらにつきましては、毎年度毎年度なだらかな形で人員を削減し、適正規模にもっていくという観点で、適正化を行っていく必要があるということで、それによります削減効果、こちらを220億というふうに推計しているところでございます。
 また、その他、管理事務費等、既定経費の縮減ということで、150億という数値を計上させていただいております。150億という数値でございますけれども、ちなみにということで申し上げますと、新潟市の財政改革の取組み、12年度以降実施しております。12年度以降4年間におきまして、約40億近い削減効果を達成しているところでございます。年平均10億、このたびの合併が実現いたしますと、財政規模が大きくふくらみます。そういった中で年平均約15億、10年間で150億、これは当然達成できるだろうという形で、目標値ということでございますが、行財政効率化分ということで整理をさせていただいたものでございます。
 ここで、いったんまた差し引き小計を打たせていただきますと、△150億ということで、財源不足150億に圧縮されたものでございますが、最終的にここでは基金取崩額という欄を設けまして、長期的に健全な財政運営を行うということに配慮するために一定の基金を確保しながらも、一部基金を取り崩して充当するということで、150億円の基金を取り崩すことによって、合併建設計画、合併財政計画10年間差し引きゼロという形で、やっていけるという形で整理をさせていただいたものでございます。
 続きまして、資料の13でございます。資料13につきましては、合併建設計画各論の素案ということで、このたびご提案させていただくものでございます。
 前回、第6回におきまして合併建設計画各論の骨子ということにつきましてご提案し、ご議論をいただきましたが、その内容に沿ってこのたび具体的な合併建設計画に盛り込む事業等が固まってきたと、原案として整理されたということを踏まえまして、肉付けをし、整理をさせていただいたものでございます。
 大きく、最初の1番、まちづくり計画の全体像ということでございますが、2つの基本理念と、その実現のための5つの施策の方向、それを受けて施策体系別に必要な事業を盛り込むこと、あるいは10年間の計画期間におけるまちづくりの姿を明確化するために、3つのリーディングプロジェクトという形で整理をしてお示しをすること、これが1番のまちづくり計画の全体像の記載内容でございます。
 以下、この内容に沿いまして、5つの施策の方向別にそれぞれに関連する体系を整理しながら、目指すべき方向を概略的に記述を進めております。
 1ページめくっていただきまして、2ページでございますが、そういった記述を進めまして、2ページの最後のほうでございます。主要事業ということで、先ほどご説明いたしました合併建設計画の対象事業、これらを主要事業という形で主な事業、整理をさせていただいております。道路関係につきましてはこういう形で整理をさせていただいたところでございます。
 次のページ、3ページをご覧いただきますと、主要事業が引き続き出ておりまして、いったん表が切れまして、その次に新潟市地域事業ということで、別囲みで事業を整理させていただいております。こちらにつきましては、合併建設計画の事業費の対象外という事業ではございますが、新市の今後のまちづくりに大きく影響すると思われる事業、これらを入れ込みまして、新市全体のまちづくりが分かるようにというご意見も、この間多数ございました。そういったご意見を踏まえまして、こういった形で新潟市地域事業ということで各論に記載させていただいたところでございます。
 なお、ここに盛り込ませていただいた事業につきましては、それぞれ記述の部分につきましても必要な部分、触れさせていただいているところでございます。
 こういった形によりまして5つの施策、方向別に記述を18ページまで進めさせていただいております。
 飛ばしていただきます。恐縮です。19ページをご覧いただきたいと思います。5つの施策の方向別の記述を終えた後に、「3 リーディングプロジェクト」ということで整理をさせていただいております。なお、このリーディングプロジェクト、記載、記述のとおりでございますけれども、後ほど、分かりやすくという意味合いで、事務局で映像と音声によりまして作成したものがございます。私の説明が終わった後に、このリーディングプロジェクトの部分、映像と音声によってご説明させていただきたいと思います。今詳細な説明、ここでは省略させていただきます。
 続きまして、26ページをお開きいただきたいと思います。26ページ、概算事業費の欄でございます。概算事業費につきましては、まず数値を示す前でございます。二重線の四角囲みでございますが、建設計画に要する概算事業費は次のとおりですが、将来の社会経済状況の変化などに伴い、変動する場合がありますという形で断り書きを付した上で、今ほどご説明いたしました5つの施策の方向別、それぞれの方向にぶら下がる施策体系別に概算事業費という形で<1>~<5>事業を整理したものでございます。合計金額の欄、3,569億、先ほど全体事業費の総括表でお示しいたしました全体事業費の額が、ここで出ているものでございます。
 それから大きなローマ数字のVI、財政計画でございますが、これは先ほど説明の都合上、中間報告ということでご説明させていただいた内容でございます。
 続きまして、27ページでございます。27ページ、政令指定都市実現、そしてさらなる将来に向かってということで、13市町村が合併することによって実現を目指します政令指定都市の姿、具体的に申しますと田園型政令指定都市の都市像、そして田園型政令指定都市を実現するために欠かせない仕組みといたしまして、分権型政令指定都市、この都市像、これを整理し、記述したものでございます。2ページにわたりましてそれぞれの都市像を整理させていただいたものでございます。
 一番最後に用語解説を付けさせていただいたところでございます。
 それでは若干の準備、1、2分ちょうだいいたしますが、今説明省略させていただきましたリーディングプロジェクトの部分につきまして、ただ今から映像、音声によってご説明させていただきます。よろしくお願いいたします。
 

リーディングプロジェクト説明
 新潟地域合併建設計画、新にいがたまちづくり計画は、新市の速やかな一体化と均衡ある都市基盤の整備を図り、新しいまちづくりを進めるための基本的指針を定めるものです。
 「世界にはばたく交流拠点の実現」と、「高次都市機能と豊かな自然環境との調和・共存」という2つの基本理念と、その実現のための5つの施策の方向を総論において掲げ、これを受け、各論では施策の体系別に計画期間における必要な事業を盛り込みました。
 同時に、合併後のまちづくりの姿をより明確にするために、それぞれの事業を3つの切り口から考察、整理し、骨格となる施策をリーディングプロジェクトとして示すこととしました。
 3つの切り口の1つ目は、都市の活力を支える「交通体系の整備」、2つ目は、日本海側の中枢拠点都市として発展を続けていくための「産業の振興」、そして3つ目は、新市の魅力である豊かな自然環境と調和・共存していくための「自然と共生できるまちづくり」です。
 このプレゼンテーションは、こうしたまちづくり計画の概要をビジュアルに示すことにより、基本理念に基づく将来の都市像を分かりやすく表現しようとするものです。
 交通体系は市民の日常生活や経済活動を支える重要な都市機能です。それぞれの地域の多様な個性と活力を結びつけ、都市の活力を支える総合的な交通体系の確立と、人や環境にやさしい交通施策を推進します。
 新市の交通基盤としては、新潟港、新潟空港のほか、上越新幹線、信越本線、白新線、越後線、磐越西線といった鉄道網、北陸・関越、磐越及び日本海沿岸東北自動車道といった高速道路や、7号、8号、49号などをはじめとする主要国道と新潟バイパス、新新バイパス、新潟西バイパスなどの幹線道路があります。
 こうした交通基盤を活用しながら、新市の速やかな一体化を図るとともに、それぞれの地域の担う役割・機能を有機的に結びつけ、人・物・情報の交流を拡大させる総合的な交通体系の確立を考える必要があります。
 国際交流拠点としての発展のために、ゲートウェイとなる新潟空港の3,000m級滑走路の整備促進や、新潟空港へのアクセスを強化することで、国際交流や国内各地との交流の利便性を高めるとともに、新潟西港周辺における新国際友好会館・朱鷺メッセの活用を推進します。
 新潟港については、西埠頭国際海上コンテナターミナルや、耐震強化コンテナバースの整備促進、北米航路の誘致、釜山・中国・東南アジア航路の拡充など中核国際港湾としての利用促進に努めるとともに、新潟FAZ計画の進展に合わせて、新潟東港に隣接する地区に物流団地など関連施設の整備促進に努め、国際物流拠点の形成を目指します。
 環日本海交流の陸の玄関口となる新潟駅周辺地区においては、JR在来線の高架化や幹線道路・駅前広場など、都市基盤の一体的な整備を図り、交通結節機能を強化させ、複合交通ターミナルとなる新潟駅の整備を関係機関と協力しながら進めていきます。
 豊栄駅・亀田駅・矢代田駅・越後曽根駅など、JR在来線の各駅についても、歩行者・自動車・バスなどがスムーズにアクセスできるよう、幹線道路をはじめとした都市基盤との一体的な整備を進めます。
 道路網の整備にあたっては、新市の都心部と各地域を連絡する放射状道路と、地域間を連携する環状道路から構成される放射・環状型道路網の整備を推進します。7号・8号・49号・113号・116号・402号・403号などの国道をはじめとする放射状幹線道路や、新潟大外環状道路、国道460号などの環状幹線道路の整備を関係機関と協力しながら進めるとともに、各地域の生活関連道路についても整備・改良に努めます。
 都心部においては、新たな都市拠点や中心市街地を結ぶ万代島ルートや弁天線などのアクセス道路の整備を促進し、高速道路や国道などの広域道路網と有機的に連携した幹線道路網を形成していきます。
 また、交通渋滞の緩和や環境負荷の低減のために、二本木地区の新駅設置、パーク&ライド開発事業や、蒲ヶ沢地区交通結節点調査事業、巻潟東インター駐車場整備事業などのパーク&ライドの施策を実施するほか、白根地域においてはバス運行円滑化事業や、総合交通ターミナル調査事業など、基幹公共交通システムの整備を推進していきます。
 さらに鉄道やバス事業者、関係機関への働きかけにより、利用者の利便性・快適性の維持・向上を図り、環境にも利用する住民にもやさしい公共交通機関の充実に努めます。
 こうした既存の公共交通機関の有効活用を図る一方で、新たな交通システムの調査検討を行い、パーソントリップ調査の状況も踏まえながら、効率的・経済的な交通網の整備を総合的に推進していきます。
 近年、わが国の経済の低迷が続く中、既存産業の振興と新しい産業の創出はとりわけ重要な課題であり、新市が日本海側の中枢拠点都市として発展を続けていくためにも必要不可欠なものです。
 商業については、商店街の組織力の強化や、施設面の整備への支援を行い、魅力ある商店街の形成に努めるとともに、中心市街地の活性化を進めます。
 工業については、販路拡大や技術・開発力の強化のための支援を充実する一方で、新たな企業誘致を図るため、既存の工業・物流団地を活用するとともに、新潟東港物流団地の整備を推進します。
 また、高速道路などの交通ネットワークを活かして、既存の流通団地や工業団地との連携を強め、物流・工業生産機能の充実を図ります。
 バイオテクノロジーや農業分野の拠点整備と、技術・製品等の研究開発の支援を推進し、新産業の創出や雇用の拡大を図ります。
 同時に、多機能型農業の振興に努め、田園型政令指定都市にふさわしい、都市と共存し、「安全・安心な農産物」を供給する総合食料基地としての地位を確立します。
 産学官民の連携によるバイオ関連分野の実践的な研究・技術開発の拠点として新潟バイオリサーチパークの形成を促進するとともに、多様な農業形態に対応するための研究、技術開発の実践的なフィールドとして、アグリパーク・国際農業研究センターや、植物園(農業センター)の整備を進めます。
 また、環境にやさしい農業の推進を目指し、農業廃棄物などをリサイクル活用する資源循環センターの整備や、バイオマスエネルギーの活用を進めます。
 また、青果・水産・花きの各市場を統合した総合卸売センターを整備することで、生鮮食料品などの安定供給と物流の効率化を図ります。
 さらに地域の観光資源を有機的にネットワーク化し、観光産業の活性化を図ります。
 また、国際交流拠点として期待される「朱鷺メッセ」の活用とともに、豊かな観光資源をエクスカーションに活かすことにより、コンベンション都市にふさわしいまちづくりを推進し、人が集まり、交流するまちを目指します。
 新市は新たな雇用の場を生み、地域を活性化することで新潟県・近隣地域に貢献します。
 新市は豊かに広がる田園、水辺、緑地及び里山を有しており、さらに佐渡・弥彦・米山国定公園に指定されている山と海があります。恵まれた自然環境に調和し、共生するまちづくりを推進することにより、市民も訪れる人も、誰もが皆精神的な豊かさを実感できる環境拠点都市としての地位を確立します。
 自然が人を育て、人が自然を守り育てる、自然と共生する環境保全・自然保護の心を育みます。里山として市民に親しまれている新津丘陵の保全整備や、環境教育の場としても利用されている福島潟の菱風荘の拡張などに取り組みます。
 また、地域資源の有効活用を図るため、バイオマスエネルギー活用推進事業に取り組むなど、新エネルギーを活用した環境にやさしいまちづくりを進めます。
 一方、海や河川、湖沼の水質を保全し、次の世代に引き継いでいくとともに、生活環境の向上を図るため、下水道整備を積極的に推進します。
 海辺空間においては、白砂青松海岸の整備や、自然を活かした散策・休息・レクリエーション施設を整備するCCZ整備推進事業を促進します。
 水辺空間においては、鳥屋野潟南部開発や阿賀野川水辺プラザ、阿賀野川フラワーライン、小阿賀野川河川公園、親水フラワーパーク、水辺の楽校関連親水緑地公園の整備など、親水空間の整備を進めるとともに、阿賀野川の自然や歴史を紹介する交流拠点として、阿賀野川交流センターの整備など、豊かに広がる水辺の活用を図ります。
 市民のゆとりと潤いの場となる公園については、秋葉公園などの市街地に近接する都市公園や八幡山遺跡史跡公園、さつき山公園など、地域の特性を活かした公園の整備に努めます。
 また、まちなみの緑化を推進し、緑の多い美しいまちづくりに努めます。
 さらに環境と健康の視点から、こうした多様な地域特性を有する多くの潤い空間をサイクリングロードによって結ぶ、水と緑のネットワークの形成を目指します。小須戸地域のサイクリングロード整備事業、新津地域における能代川水辺サイクリングロード整備事業などの基盤整備を進め、既存のサイクリングロードの活用を図りながら、手軽な交通手段による潤い空間のネットワーク形成を推進していきます。
 ごみの減量化やリサイクルの推進などを通して、循環型社会を構築していきます。金属やプラスチック類などの資源ごみなどを再資源化するリサイクルプラザや、し尿と生ごみなども併せて処理し、汚泥などの再生利用が可能となる汚泥再生処理センターを建設します。また、最終処分場の確保にも努めます。
 災害に強いまちづくりを推進するため、高機能消防指令センターや、防災行政無線、防災気象情報システムを整備するとともに、一般環境大気測定所の整備を進め、環境監視体制の充実と併せ、市民の一層の安全確保に努めます。
 また、水害から市民を守るため、信濃川をはじめとする河川の改修を促進する一方で、ポンプ場や雨水幹線などの整備を進め、安全で安心な生活が送られるまちづくりを目指します。
 私たちはこれまで、「明治の大合併」と「昭和の大合併」という、大きな転換期を2度経験してきました。そうした幾多の合併を経て、先人の英知と努力によって、13市町村はそれぞれに魅力あるまちとして発展してきた歴史があります。
 今日、地方分権の進展や少子・高齢化の進行、国際化・情報化の進展、男女共同参画社会の高まりなど、市町村を取り巻く社会情勢が大きく変化する時代にあって、市民福祉の一層の向上のため、13の市町村が一つとなり、共に発展を目指していくことは時代の要請でもあります。
 政令指定都市という大きな舞台ができあがり、その舞台で様々に演じるのは市民一人ひとりであり、そのための仕組みが分権型政令指定都市といえます。
 「世界にはばたく交流拠点の実現」と「高次都市機能と豊かな自然環境との調和・共存」を基本理念として、さらなる発展を目指し、今、私たちは互いに力を合わせ、「田園型政令指定都市」の実現に向けて、大きな一歩を歩み出します。

篠田会長

 だいぶ説明が長くなりました。最後にパワーポイント、映像によるリーディングプロジェクトの説明も皆さんにご覧いただきました。この件について皆様からご意見、ご質問などいかがでしょうか。(挙手あり)はい。

神田勝郎委員

 横越町の神田勝郎でございます。町の合併調査特別委員会で議論も重ねてまいりましたし、それらを踏まえて若干発言させていただきます。
 ただ今、この議論に付されております合併建設計画の各論でございますけれども、総体的に大変よくまとめてあると思います。よって、私ども議会としても賛意を表するものであります。
 しかも、こうした全体的な流れの中に、分権型政令指定都市の実現ということで大変高らかに謳ってあるわけでございますので、とりわけ次の3点について申し上げてみたいと思います。
 この資料13の17ページの上段にも記述してございますけれども、ここには支所機能の充実、それから区役所機能の充実ということで、2つに分けてございます。その中からまず1点目は、地域審議会について申し上げてみたいと思います。
 当協議会の第5回目の会議におきまして、地域審議会の設置が決定したところでございます。民意を反映させるこの地域審議会の機能、組織、構成などについて早急に協議をしていく必要があろうかと思います。すでに8月7日付けの新潟日報では新潟市への編入を予定しております12の市町村長の、いわゆる首長さん方の身分については、地域審議会の委員とするということで合意が得られたという報道がなされております。
 また、地方制度調査会の中間答申にもございます基礎的自治体における地域自治組織の形態をどのように定めていくのか、とても重要なことでございます。審議会型になるのか、あるいはまた委員会型になるのか等々、早急に議論を詰めていただきたいと思っております。
 さて、2点目でございます。これは地域審議会とも関連しますけれども、合併後の支所機能と、さらにまた政令市における区役所機能、権限をどのようにするのか。特に区役所につきましては、この記述の中では地域審議会を発展させた附属機関の設置ということが記されておりますけれども、具体的にはどのような附属機関を目指しておられるのかも伺いたいと思っております。
 それから重ねて、地区内分権を目指す見地から、支所及び区役所のあり方について、ぜひ早急に協議をしていただきたいと思っております。
 3点目は区制についてでございます。これは合併建設計画とも密接な関連がありまして、合併してからの区割りの協議ということでは、住民の合意形成がなかなか難しいのではないかと考えているところでございます。ぜひ、早期の検討が必要ではないかと思っておりまして、少なくとも法定協への移行時には、何らかの素案が示されて然るべきだろうと考えております。
 当町について言えば、亀田町を含めて新潟市さんのどの辺まで区の範囲になるのか、まちづくりの観点からも非常に大きな関心が持たれております。
 今申し上げました3点につきましては、分権部会とかでも協議されると思いますけれども、少なくとも今の3点はまさしく政治課題でもございますので、ぜひこの場で議論できるような体制を整えていただきたいと心から願っているところでございます。
 以上でございます。

篠田会長

 ありがとうございました。大変広範なご意見、ご質問を含めてご意見がございました。地域審議会については、私どもも非常に重要だと考えております。これについては9月8日以降の任意協、ここでお示しをしたいと。そして後ほどその他のところで先ほどお話がございました特別職、首長のことについて私から報告をさせていただきますので、もし、そこの場でさらにということがございましたらお願いをしたいと思います。
 ここでは支所、そして区役所、ここの権限、あるいはその附属機関について、この部分をまず取り上げたいと思います。分権型政令市という中で市役所、区役所、この機能がどうなるんだという観点のご質問、ご意見がございましたら、ほかの委員からお願いいたします。(挙手あり)はい。

桜澤義榮委員

 白根市の桜澤といいますが、少しさかのぼった発言でありますけれどもお許しをいただいて、ここで任意協の審議のあり方について、少し会長の見解を含めて、若干の問題指摘もしながら発言をお許しをいただきたいと思います。
 具体的にいえば、この任意協の合併議論と最近伝わるマスコミのそれぞれの報道との関係というのが一番の大きな問題でありますけれども、第6回の任意協の場で区制の問題について議論があったわけでありますが、その場ではさしたる議論に発展をしないまま、また会長の深い見解表明もないまま過ぎて終ったと判断をしていますけれども、翌日の日報の記事にその会議の後、見解が若干述べられて、区は5つから7つという少し方向性が出ていると。任意協の場ではそういうことがなかったわけでありますけれども、この会に出席をしたメンバーとしてはなぜそういうふうな展開がするんだろうか、こういう疑問が若干残ったわけであります。
 同時にまた、その後具体的な推移の中で、これは任意協の会長としてよりも、むしろ新潟市長としての立場もおありだったと思いますけれども、7月に東京に新潟市長が総務省に足を向けられての具体的な要請行動の中に、9月末までに任意協を終了し、その後、この任意協の中で見解表明されている合併時期というのは、平成17年の3月末までという議論が表の議論としてあるわけでありますけれども、その中の見解表明としては、1月1日を目標にということが新聞記事に出ているようなことを考えますと、任意協の場に出席をしている、例えば私を含めていえば、任意協における議論と少し隔たりを感ずる。
 市民とのいろんな接触を考えますと、私たちはこの場で発言されたものを唯一今後の方向性を求める基本的な議論として受け止めているわけでありますけれども、別の場でそういうことが出てくるということについて、少し私たちとしても考え方の整理が付きにくい。このようなことが受け止めとしてあるわけでありますけれども、この辺、マスコミ対応を含めて、あるいは新潟市長自らの立場と、任意協の会長としての立場の違いというのは、私はそれほどないと思うんですけれども、マスコミ対応を含めていえば、中央省庁に行かれてのいろんな発言というのが、この任意協と少し離れた形で具体的に進むということについて違和感といいますか、少しなぜそうなるんだろうか、こんなことを感じているわけでありますが、ぜひともそういうことが起こることによって、私たちが今思うのは、任意協が場違いな議論の場にならないような、やはり受け止めを私たちを含めて全体理解ができるようなことが望ましいんではないかということを、過ぎたことと言いながら指摘をしながら、ぜひこの会議が唯一合併についての具体的な議論がされる場であるように進めていただきたい。
 なお、今ほど発言のあった地域審議会というのも、今まで地域審議会が必要であるという議論はあったものの、その地域審議会の性格やあるいはそれらを飛び越えて、首長自らの指定席だけを決めてしまうような議論というのは、少し、やはり飛び抜けた議論ではないか、こういうことを指摘をしながら、会議の運営、あり方について見解をお願いをしながら、後に個別議論に入っていきたいというふうに思います。
 以上、少し今までのことを若干気付いたことを指摘をしてでありますけれども、ぜひとも会長の会議運営を含めた基本的な考え方についてお示しをいただきながら、個別議論に入っていきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。以上であります。

篠田会長

 はい、ただ今は、会長、あるいは新潟市長としての今までの対応ということでございますので、ここについては個別にまずお答えをさせていただきます。
 まず、6月18日の報道でございましたか、区は5つから7つ必要ではないかという発言を市長がしたということでございます。これについては私ども大変気にしていることがございまして、新しい静岡市、これが合併特例の恐らく最初の政令市になるだろうというふうにいわれておりますが、この静岡市が総務省に区は3つにしたいということで、今協議を進めております。
 私どもは静岡、あれは清水市と静岡市の合併でございますので、2市の合併である。こちらは今13市町村で合併協議をしている。そういう時に合併特例の政令市が、例えば区が3つ、4つということで、総務省がそういう方向で進めているのであれば、これは非常に困ることだというふうに思いまして、私が6月12日だと記憶しておりますが、13市町村長そろって総務省にお伺いした時に、私どもの新潟地域の合併は13市町村で、こういう特徴を持って、こういう地域づくりをやろうとしていると。
 そういう中で分権型政令市、あるいは田園型政令市をつくっていくときに、3つ、4つという区の数では困るんですよと。少なくとも5つから7つぐらいじゃないか。あまり数が多いと、また総務省から逆にお前ら政令市の勉強をしているのかというようなことも言われると思いまして、5つから7つぐらいの区、これをお認めいただけるんでしょうねということを念を押したものでございます。
 そういうものを担保しておかないと、せっかくこの任意協議会でいろんなものを協議しても、認めるのは総務省でございますので、こちらでいろんなものを協議したけれど、総務省が認めなかったということでは、会長としての私は責任が果たせないということで、少なくとも5つ、あるいは7つぐらいの区、これを13市町村が集まる新潟政令市では認めてほしいということを、こういう言い方で総務省で発言をしたということでございます。それが18日の報道につながったということでございます。
 それから任意協議会を9月ごろに締めたいというのは、これは皆様方にお示しをしているスケジュールのとおりのことを総務省で改めて説明したと。秋口に締めたいということは皆様方にお示ししてあるとおりでございますので、それを総務省にも報告をした。
 さらに、平成17年3月末までの合併ということ、これは任意協の場での結論でございます。3月末までの合併というのは一体いつなんだということになりますので、私どもは3月末は全国合併ラッシュで大変な、恐らく、例えばコンピュータのソフト、これを調整していく上でも3月末に近づけば近づくほど大変なことになる。私どもは1日も早く合併を実現したい。それが混乱を招かない大きな要因になるだろうというふうに私は少なくとも考えておりまして、そういうことを考えれば3月1日なのか、2月1日なのか、1月1日なのか分かりませんけれども、できるだけ前倒ししてやっていくことが望ましいということで、目標の日として1月1日あたりを目標に頑張りたいという決意を表明したものでございまして、これは今後、任意協、あるいは法定協議会の場でいつまでに、いつ合併するんだということを明確に皆様方にお諮りをして、お決めをいただくということになると思います。
 今回の合併は、政令指定都市を実現するための大同団結型合併ということでございますので、政令指定都市をできるだけ早く、皆様多くの方が2年後の4月1日ということを頭に思い描いていらっしゃると思いますので、その期日までにきちっと合併するためにも、政令市を実現するためにも少しでも前倒しをして合併をしていく、あるいは合併に向けて努力するのが会長の私としての当然の役割だろうということ、その決意を一端を披露したというのが報道されたわけでございます。
 そういうことで、これからももちろん物事を決めていくのはこの任意協、皆様方の協議の場でございますが、会長の私としてこういうふうにしていきたい、あるいはこういうふうにしていただけないだろうかということは、随時いろんな席で発言をしていかないと、会長としての役割も果たせないというふうに思っておりますので、皆様方との協議のエリアを逸脱しないように、あるいは任意協の精神を逸脱しないように、これからもやってまいりたいというふうに思っておりますので、ご理解を得られればありがたいと思います。
 ということで、私の会長としての立場の発言は締めさせていただいて、先ほどに戻ります。支所、区役所、この機能充実、分権型政令市をどう実現するのかと、この観点でのご意見、ご質問がありましたらお願いいたします。(挙手あり)はい。

青野寛一委員

 新津市の青野でございます。区割りの関係で申し上げます。
 新津市は、このたび新潟市と合併しない場合は財政的にどうなるかという財政シミュレーションを発表していただきました。この中で一般投資額はマイナス20%~25%になるという、非常に厳しい内容でございますが、これは最終的には新津市民の皆さんが合併の判断で行うことかと思いますが、私はこの数字は非常に厳しいけれども、決して単独でやっていけない数字ではないかと思っています。新津市民が意気をそろえ、知恵を出し合えば、単独で十分やっていける数字ではないと思っています。
 しかし、このような単独シミュレーションが出ましたのは、湯田市長が大きい度量によって、合併の判断材料というふうに示したわけでございまして、私はこの点は評価したいと思っておりますが、こういう観点から新津市ではもう1回市長を先頭にして、合併問題をなぜ合併なのかから取り組もうというふうな気運になっております。
 私どもの50代前後の世代以上につきましては、何を今更合併なのかと、今までの伝統、新津の歴史・伝統を守って、その中で従来の安寧を守りたいと、そういう意見が多ございます。というふうに私は認識しております。
 しかし一方、50年後、100年後のことを考えますと、その中で道州制、そういうのが敷かれる可能性がある中で、州都はどこになるのか、新潟近辺はどうなっているか、そういうことを考えますと、本当に新潟近辺が大同団結して新しい拠点、それは近隣の府県、そういう所から認められるような拠点都市になるとすれば、新津市ももう1回、新しい光が当るんじゃないか、夢があるんではないかという観点から合併問題を考えている立場でございます。
 しからば、具体的にどういう拠点都市、まちづくりが大事かといいますと、私はやっぱり区制がこの中で第一になってくるんではないかと思います。全体としてある区制におきまして、その区制の中でどういう施設が必要であり、あるいはその地域独特の伝統とか風土とか気風を一致させてどういうまちづくりができるか。これが第一じゃないかと思っています。
 その後に初めてまちづくり議論がありまして、第一に区制議論がありまして、それから建設計画、財政計画というのが私は出てくるんじゃないかと思っております。まず区制というのは、まちづくりの根幹ではないかと思っております。
 次に現在の新潟市におきましても、新潟市についてもこの区制というのが新潟市自身のまちづくりにとって必要ではないかという感じがいたします。この間、私どもの新津市におきましては、課長方が主催しまして合併の講演会を持ちました。そのとき、講師の話では30万の都市と5000の町が合併をしたと。そのときに30万の市長は対等合併の道を選んだと、新設合併の道を選んだということでございます。
 それはなぜかというふうに市長に尋ねましたところ、この合併においては、私ども30万で、あなた方は5,000人であるかもしれないけど、やっぱり私ども30万の市にとっても新しいまちづくりのチャンスなんだと。そういう意味から私どもは、あなた方は5,000人でありますけれど、対等合併の道を選んだということでございます。非常に私はこの話に感銘を受けました。
 そういう観点からも、どうしてもまちづくり、区制が私はいろんな議論の最初にくるべきものではないかと思っています。そういうことはないかと思いますが、新潟市さんにおいて新潟市の内部事情とか、議員さんの利害とか、そういうことのために区制が示されない、そのために新市全体の区制が示されないとしたらとんでもないことでございます。
 まず新潟市自身のためにも、区制の問題をきちんと明確にまちづくり議論をする中でやり、そしてその上で新市全体の区制を示してもらいたい。こういうのが私どもの新津市の切なる希望でございます。
 先ほどの白根市の委員から任意協のあり方というのがございましたけど、そういう意味も込めまして、ぜひまちづくりの根幹としての区割りを早急にこの任意協の場で示していただきたい。以上でございます。

篠田会長

 はい、どうぞ。関連ですか。

阿部紀夫委員

 豊栄市の阿部です。私どもも意見交換をした立場から、3点ほど建設計画各論につきまして意見を申し上げたいと思います。
 最初に、前回の第6回協議会でのさまざまな意見を踏まえまして、今回の各論の議案をまとめられました事務局に、まず敬意を表したいというふうに思います。前回は10ヵ年計画の骨格となります施策につきまして、リーディングプロジェクトとして交通体系の整備など、3点が事務局案として示されました。
 豊栄市からは、この原案を補強する立場でいくつか提案をさせていただきました。特にこの市民参画を促進する立場、市民と行政が協働のまちづくりを目指す方向で分権なり、住民自治について具体的な仕組みづくりをぜひ書き込んでほしいという意見を述べさせていただきました。
 今回、リーディングプロジェクトの中ではありませんけれども、資料13の17ページの(5)番、「一人ひとりの思いを受けとめるまち」の中で、前回のこの総論を踏まえまして、分権型政令指定都市の実現やコミュニティの項目の中で、非常に分かりやすく市民と協働のまちづくりの方向が明記されております。
 したがって、前回の私どもの補強意見が反映されたものとして理解をし、あるいはまた評価をしたいというふうに考えています。
 それから、同じく27ページ、最後のほうに、映像の最後にも集約をする形で述べられましたが、「政令指定都市実現、そしてさらなる将来に向かって」というタイトルで述べられております。当初の総論、そして今回の各論をまとめた形、あるいは結ぶ形で、我々が目指す新・新潟のまちづくりの方向が鮮明に打ち出されているということで、この意味を私なりに改めてしっかり受け止めていきたいと、こういうふうに評価をしながら意見を述べたいと思います。
 それから2つ目に、ちょっと議題からそれて恐縮ですが、財政計画の問題についても簡単に触れていきたいと思います。10ヵ年計画の不足財源、いわゆる520億円に関連して、基金の取扱いの問題であります。
 作成にあたりまして、いろいろと前提条件が書かれております。大変事務局におかれましては苦労の多い作業であったというふうに思っております。今後の状況からみれば、当然14年度の決算ベースで作成せざるを得ないことも承知をしております。あるいは今後も非常に流動的な要素があることも承知をしております。
 特に今問題の、小泉内閣の掲げる三位一体の改革、いわゆる補助負担金の問題なり、税源移譲の問題なり、あるいは交付税の問題、これらの改革の問題がどこに一体落ち着くのか、全く先行き不透明であります。
 あるいはまた、合併後2年、政令市実現の段階での制度変更なり、あるいは組織変更の時点で、これらの計画については当然その段階で修正をすると、こういう確認がなされております。
 したがって、それらの要素を含みながら、当初から13市町村の虎の子の基金を約半分、ここに取り崩すという考え方でいいのだろうかどうか、新・新潟市の発足にあたっての財政記述の上で問題はないだろうかと、こういうことを申し上げながら、改めて普通建設事業5,180億円の計上も含めまして、歳入、歳出全般について、さらに検討を加えていくべきではないでしょうか。以上、簡単に申し上げます。
 最後に、先ほどから議論がでております建設計画に関連する区制の問題であります。区制につきましては、すでに合併後の行政区割等審議会で論議をすることで合意をされています。当然お互いが承知をしていることであります。
 前回の協議会でも、白根市の桜澤委員から建設計画と区制の整合性の問題が意見として述べられました。当然のことであります。今までの過去における協議会でも、当初から、豊栄市からなるべく早期に区制の基本的な考え方について論議を深めるべきでないかということで、再三再四意見を述べさせていただきました。
 今回、建設計画各論の論議にあたって、当然この問題に直面をしているわけです。私ども含めて、この区制の基本的な姿が見えない中での建設計画の策定に大変な懸念なり、不安を持っているのが現状ではないでしょうか。
 そういう意味で、先ほど冒頭、篠田会長からあいさつがありましたが、専門部会の設置について述べられました。その中で分権の問題に触れられ、確か区割り基準の問題とか、区役所の市民サービスの問題とか述べられまして、随時任意協議会の中で報告をしたいと、こういうことを述べられました。
 この問題はやはり、合併前にどんなに議論を早めても早すぎることはないというふうに、先ほどからの議論を聞きながら改めて考えております。そういう意味で、先ほどの冒頭に述べられたことは、今後の区制の検討も含めて大変重要なことだと思いますので、具体的な作業の計画なり日程がありましたら、もう少し付け加えてご説明いただければ、さらに建設計画の各論の論議が深まるのではないかというふうに考えております。
 以上、3点について意見を述べて終わります。

篠田会長

 ありがとうございました。じゃあちょっとここで一度区制について、それから支所、区役所、この権限、機能の充実、ここについて会長としてまず今考えていること、あるいは13市町村長の皆様と協議をさせていただいて方向が少しずつ見えてきたこと、これについて1回ご説明、ご報告をさせていただきます。
 まず阿部委員から、先ほどのリーディングプロジェクト、豊栄市の皆様から補強をいただいたことについて、今回の建設計画に反映をしたというご評価をいただきました。私どもここで出された意見、13市町村で構成している事務局で、柔軟に対応させていただいているというふうに思っておりますし、その中で13市町村の事務局を含めて、いろいろ日々前進をしているということで、ここまで漕ぎつけられたかなということで、補強意見をいただいた皆様方にも改めて感謝を申し上げます。
 次に区制についてでございます。これが最大の関心事なんだということについては、私も首長の立場で十分に理解をできるところでございますが、基本的には我々まず合併をしないとどうしようもないということもございます。ここは合併問題協議会ということでございますので、合併をして、そしてその上で政令市をつくっていくということ、これを常に頭に置いてやっていきたいというふうに思っております。
 区制については、先ほど申し上げたように、分権の専門部会を設置させていただきましたので、そこの中で、まず先行した政令市、これがどんな区割り基準をもって区を決めていったのか、これについて今データを取っておりまして、これについては、もうじきに皆様方にこういう区割り基準が先行政令市では使われていますということをご報告できると思います。
 そしてまた皆様方、あるいは13首長の話し合いの中で、じゃあ新潟地域は合併して政令市をつくるときに、どんな区割り基準を採用すべきなのか、あるいは重視すべきなのか、これについても任意協を閉じる前に、やはり一定の話し合いをして方向を示していくべきだろうというふうに考えておりまして、今、分権専門部会に作業を、その基礎になる材料づくり、この作業を急げということでお願いをしているところでございます。これについても任意協の中でご説明をさせていただく、あるいはご協議をいただく、そういうことになると思いますので、その段階でまたお話を皆様からもお聞きすると。
 そしてさらに、任意協を閉じても、我々の専門部会が勉強を続けて、こういうことが重要ではないかということがまとまってきたら、またその都度13首長連絡会、あるいは各議会の皆様方にご説明をしてまいりたいと。
 そして法定協に行けば、これはいわば結納までということになるので、そこまで法定協という舞台ができ上がれば、またさらに踏み込んだ区割りについてどういうふうにやっていくのか、これをまた協議をいただけるというふうに思っております。
 ただ、最終的には、合併した後の行政区割等審議会というものが区割りを決定する、そういう最終の場があるということだけは皆様方にもぜひご理解をいただいて、その行政区割等審議会と我々任意協、あるいはさらに法定協、ここで考えていく方向、これがあまり狂わない、こういう形で合致したなというふうに言っていただけるように、区割り基準のいわゆる判断材料ですね、そういうものはできるだけきめ細かくこれからも皆様方にお届けする、あるいは皆様方にご協議をいただく、ご意見をいただくという形で進めてまいりたいというふうに思っております。
 それから、分権型政令指定都市の実態をつくり出す一つとして、区役所にどんな機能を移譲するのかということについても、できるだけ早い機会に分権型政令指定都市のさらにイメージを作れるようなそういうものを示していきたいと思いますし、そのまず取っ掛かりとなる支所、これについてどんな権限、どんな機能を支所に果たしてもらうのか、これについては任意協の場でお示しをさせていただいて、こんな権限、こんな機能、これを支所については考えているということで皆様方からまたご意見をいただく機会、これを9月8日以降、できるだけ早急に、8日にできれば8日にお出しをするということで、支所機能については、これは合併をすればこういう形でやりますということで、必ず実現をしていくものでございますし、その延長線で区役所はどうするんだと。
 区役所については、今の法律で認められているものでこういうふうにやっていきましょうということをお示しすると同時に、これからさらに地方分権、基本的には地方主権ですけど、地方主権の流れを強める中で、我々が国と掛け合って勝ち取っていくと。そういう目標の部分もございます。これについても分権専門部会で今研究をさせて、我々の討議の材料を作って、それを基に任意協、あるいは先ほど申し上げたように首長連絡会、議員さんへのご提示、そして法定協でもさらに協議を深めて、分権型政令指定都市の実態をこういうふうに区役所は機能させていくんだと、こういうふうに区役所に権限を移譲させていくんだということを、皆様方からご意見をいただきながら作り出していこうというふうに考えております。
 そういう面で多少不完全でも、材料がある程度まとまったものは任意協の場でできるだけ出していきたいというふうに思っておりますので、よろしくお願いいたします。
 以上が大体私、あるいは13首長で話し合った内容でございます。それを踏まえて、また、ほかの質問でも結構でございます。ご意見でも。(挙手あり)はい。

星野 治委員

 ただ今、ビデオを見て一つ感じたこと、一つ要望、申し上げたいと思います。
 まずビデオ製作者に心から敬意を申し上げます。こうした私たちの建設計画、事務局が長年の経験とまた英知を絞りながらも、日曜も返上しながらまとめた案を、こうして私たちが慎重に審議をしてきた、いわゆる建設計画プロジェクトイメージ案、これはすばらしいなということを今実感させていただいたわけであります。
 しかしこれを見て、西蒲原郡の建設の部分が少し強調されていない。観光面が少しお粗末だなということを実感いたしたところであります。特に岩室村が遅く加入したということもあるわけでありますが、しかし岩室村も非常に長年歴史のある観光地であります。多宝山というすばらしい山もありながら、その辺、もう少し全体の建設計画の中で位置付けて、強調していくべきだったかなという、私たちも今そのような考えを持っているわけでありますが、その辺をもう少し修正、強調をされて、このビデオを100本ぐらい製作して、全市町村に配布しながら、それを基に今度各住民に啓発をしながら、最後の締めに入っていくということで私は提案したいと思いますが、いかがでございましょうか。

篠田会長

 このビデオについても、私もまた進化させていきたいというふうに思っております。おっしゃった部分、当たっているところもあると思います。なにせ、限られた時間で、かなり作業を急がせたもので、今日こういう形で何としてでもお披露目したいということで、事務局大変頑張ったということでございますが、さらにその観光、私どもも交流産業、これは大変に大事な産業だというふうに認識しておりますので、そのあたり、手直しというのもできますか。

事務局

 できます。

篠田会長

 手直し、また進化させること、十分に可能だというふうに言っておりますので、また今日皆様方お気付きの点がありましたら事務局にさらに個別にお申し出をしていただければ、もう少しいい形に仕上げて、より幅広い市民の方にご覧をいただけるようにしたいと思いますので、よろしくお願いいたします。(挙手あり)はい。

佐々木富夫委員

 新津市の佐々木でございます。先ほど会長さんから合併建設計画の<1>の事業原案について説明があったわけであります。その中に協議中ということがございました。これはお話のとおり、県の事業主体でございますので、現在、県と協議中であるとこういうようなご説明がございました。
 しかし、このことについては、それぞれ各市町村では重要な私は道路だというふうに認識しております。先ほどのお話では、一部これらにつきましては回答があったけれども、現在の段階においては、すべてこれらの回答があった時点で任意協に報告したいと、こういうふうなお話がございました。
 そういたしますと、このことについて、もし県で全部OKをしていただけるのであれば結構でございますけれども、このことがもしこの道路についてはだめであると、こういうようなことが起きた時点でどのように対応をされるかと、こういうことは、これからの新市におけるところの基本的には非常に重要な路線になるのではないかということを考えてまいりますと、この件についてやはり協議をしておかなければならないのではないかなというふうに考えるわけでございます。
 それからもう一つは、全体計画の中でこれから交通総合体系をつくるわけでございますが、今ほどのこの部分の全体の中にもこの国、県の関係がどうしても出てくるということがございます。
 それともう一つは、やはり新しい交通システムとかパーク&ライドというようなことでの、環境にやさしい交通体系をこれから考えていかなければならんというようなことは、私ども新津市といたしましても、いろいろ市民について皆さん方にご説明をする関係もございます。
 したがって、私ども新津市といたしましても里山をもっているわけでございますし、新しい交通システム、そしてまたこの全体計画の中におけるところの大外環状線の問題等も含めて、これらはやはり建設事業計画の中にきちんと盛り込んでいくということが必要ではないかと考えておるわけでございますが、この辺につきまして一つお聞かせをいただきたいというふうに思っております。以上です。

篠田会長

 ありがとうございました。ご指摘の県と協議中のもの、これについて、各市町村にとって大変に重要なものばかりであるということ、そう私も認識しております。これについては県との協議が終了するのを待って、どれが本当にバツが付くのか、もしバツが付くものがあるとすれば、それをリストアップして、そしてより緊急度の高いもの、まずこの2、3年で手を付けてもらわなければ絶対困ると、こういうものについて事務局などで精査した上で、13市町村長、あるいは議長の皆様、県のトップとお話し合いをさせていただくということが必要だろうと考えております。
 さらにその中で、若干ちょっと待ってくれというような形で県との協議、まるまる全部持っていくのも県に失礼でございますので、そういうもので若干そこで漏れてしまったもの、これも含めて、私どもは政令市をつくるというふうにいっているわけでございますので、政令指定都市をつくった段階で今度どういう事業を県と分担するのか、この役割分担をそれぞれ決めていくということになりますので、多くは道路関係が協議中のものも多いと思いますので、そういう中で県の財布ではできないということが仮にあるとすれば、今度は政令指定都市の枠組みの中でそういう地域にとって大変に重要な事業、これについては拾っていくということでやっていくのが新しい市、そして政令市の責務だろうというふうに考えております。
 また、ちょっとついでですので申し上げさせていただくと、今回合併建設計画、これが政令市の区制を単位にしてないじゃないかと、これは合併協議ですので仕方ないことなんでございますけれども、その中で今度、区というものを決めていったら、さらに見えてくるものがあるだろうと。そういう中で建設計画に盛られたもの、これを外すことはないのかというご質問も首長さん、議長さんからもいただいております。
 これについては、そういう区の中で新しく見えてきたものがあって、その当該の区、そして本当の当該の地域、それがこれはやめてもいいと、そしてこういうものにしてくれというのが地域でまとまれば、それはそれで採用していこうと。ただ当該地域がそれでは困るということがあれば、これは合併建設計画でお約束したことだから、それはすべてやっていくということを私、首長さん、議長さんとの場で表明いたしました。そのこともここでご報告させていただきます。
 そういうことがやっぱり信頼関係、合併段階と政令市で変わりましたのでこうですと勝手に政令市が判断するということは、私はしないようにしていきたいと思っております。
 それから交通体系の問題、これについても今パーソントリップ調査が来年度まとまるということで進められております。このパーソントリップ調査の方向をにらみながら、交通専門部会でさまざまな調査を進めさせて、そして合併段階では今回盛り込まれていないけれども、政令指定都市になったら、例えば新交通システムなどに、より一層踏み込んでいくんだということで、今回の中でも政令指定都市の都市像という中で若干触れさせていただいております。
 そういうものをさらに法定協議会の場で、政令指定都市になったらどうするんだということについて皆様からご意見をいただいて、そして専門部会の調査のまとまったものも皆様にご覧いただいて、そういう中で少しずつ議論を一歩ずつ深めていくと。
 合併をしても地域審議会がございます。地域審議会の中でまたご意見をいただいていく。そして政令市になったらより明確な形で市民の皆様に、政令市ができるということが決まった段階でまた踏み込むと。政令市が誕生した段階で、また踏み込むというような形で進めてまいろうというふうに思っております。よろしくお願いいたします。(挙手あり)はい。

木村文祐委員

 豊栄市議会の木村と申します。今、会長のおっしゃった専門部会の件でもうちょっと踏み込んでお聞きしたいと思うんですけど。資料13の合併建設計画、非常に大事な問題でございますが、なにせメニュー、ボリュームとも大変あるものですから、当然この場ではなかなか議論も難しいと。であるならば、相当前から専門部会を立ち上げていただきたいと、こういうお話を述べてきたんですけれど、具体的にはどんな部会で、どんな内容で、いつごろ報告なのか、何かありましたらお願いしたいと思いますが。

篠田会長

 専門部会については、新しい3つの専門部会、これはすでに設置をさせていただきました。そして専門部会のいわばまとめ役、部会長などについては事務局のほうから報告をお願いします。

事務局:若林事務局長

 専門部会の件でございますが、交通専門部会、農業専門部会、分権専門部会、この3つを任意合併協議会の事務局の中に立ち上げたところでございます。交通専門部会につきましては、部会長ということで、新潟市の都市計画部長が就きまして、それぞれ各市町村担当課長さんの参画を仰いでいるところでございます。
 農業専門部会については、部会長、新潟市の農林水産部長、そして同じく各市町村関係課長さんから参画いただいております。
 分権につきましては、部会長、広域合併推進部長ということで務めさせていただいておりますが、これまた関係課集まりまして、ちょっと人数、数えればすぐ出るんでございますが、そういった構成でやっております。
 また、これらの会につきましては、特別委員に就任いただきまして助言を仰ぐことを考えているところでございますが、その辺、こういう段取りでこうしていこうというふうな話を今しているところでございます。鋭意やっているところでございます。そういったある程度の方向が見えた段階で、特別委員にご就任いただこうというふうに考えているところでございます。それぞれ長期的な課題もあるわけでございますけれども、専門部会で方向、課題等まとまれば、それぞれ適宜報告していきたいというふうに考えております。
 また分権につきましては、会長が申し上げたとおりでございます。区割り基準の基本的な考え方、あるいは区役所、区制の基本的な考え方、それを鋭意検討しまして、任意協議会にお示ししていきたいというふうに考えているところでございます。以上でございます。

篠田会長

 (挙手あり)はい。

渡辺和夫委員

 1点だけお聞きいたします。確認したいと思います。さっき会長さんは区割りの素案は任意協に提出すると。あとで決定するのは合併してからであるというふうに受け取ったのですけれども。
 といいますのは、今の各市や町の委員の方がおっしゃったように、合併される側というのは自治権をどう担保するかと、それが最大の課題であります。合併されていってもう何もできないのかというふうな町民の方の意見、よく聞きます。私はこの前直接聞かれたんですけれども、答えることできませんでした。パートはどうなるのと、非常に端的な話ですけれども、パートはどうなるんですか、クビですかと、合併したらクビですかと。
 そこで答えることできませんでしたけれども、新潟市に合わせるとなると新潟市の制度が適用されるのだから、5年後にはどうなるか分かりませんというふうなお話をしてきました。商店の方からもいろいろ聞かれましたけれども、要するに彼らの意見が収斂するのは、合併した後の自治権をどう確保するのかという問題に移っていると思います。
 今、ほかの委員の方がおっしゃったように、自治権の確保と、それがすべてであると私は考えています。
 そこでお聞きしますけれども、区割りの素案は任意協に示されるのかというお話、さっきされたようですけれども、決定するのは合併後である、素案は示すというふうにおっしゃいましたけれども、そのように受け取ってよろしゅうございますか。

篠田会長

 私、先ほど申し上げたのは、任意協の段階で先行政令市がどんな区割り基準を採用しているか、それを皆様にお示しします、そして新潟地域においてはどんな区割り基準を採用する、あるいは優先をしていく、それについても首長さん、あるいは任意協の場でご意見をいただく、そういうことまでは任意協でやっていくということを申し上げました。
 そしてさらにそれ以降、法定協になったらまた一歩ずつ踏み込んでいって、段々と区割りの輪郭が浮かび上がってくるようにしたいということを申し上げさせていただきました。
 また自治権の確保ということでご意見がございましたが、私ども今の法律で認められてないものをあれこれ言うわけにまだまいりませんので、今地方制度調査会の中でもいろいろご審議はあるようですけれども、私どもは今の段階では地域審議会というものをお作りするということを合意しているわけですから、その地域審議会の中で地域のご意見、つまり自治の観点からのご意見、これが表明をされる、そしてそれを私どもは十分にお聞きをするということになっていくと思います。(挙手あり)はい。

小林義昭委員

 新潟市の小林と申します。財政の中間報告についてちょっと意見と、お聞きしたいというふうに思います。
 中間報告が出されたことについては評価をしたいというふうに思います。1点目は、今回の合併は17年のただ単に13市町村が合併するというだけじゃなくて、合併をして日本海側初の政令都市を目指すということが13市町村の大義名分になっているわけですから、そういたしますと政令都市下の財政のシミュレーションというのは、大体いつごろに出るのかということを明らかにしていただきたいというふうに思います。
 というのは、市民一人ひとりも、あるいは12市町村の市町村民も政令都市を目指す上での財政というのはやっぱり知る権利があるわけですから、その時期をいつごろに考えているのかというのを1点お願いしたいというふうに思います。
 それからこの中間報告の、私は意見として一つ持っているのは、歳入に関しては比較的安易と言うんでしょうか、甘く見ているというふうに思います。市税も、それから地方交付税も今後10年間に1%ずつ伸びていくというふうに見込まれています。
 私は今日の状況から言うと、それはちょっと不可能なんじゃないかなというふうに思うんです。確かに事務方の判断からすれば、この間の国の2.5%の成長率だとかいうのから言うと、それでも少なくて1%に見たというふうに言われているわけですが、それも一定の判断基準だというふうに思います。
 しかし、今日誰が考えても、日本の経済がかつてのような右肩上がりで成長していくというのは誰も考えておりません。特に生産の拠点が中国を中心として、海外に製造業は動いているわけです。そういうふうにいたしますと、この新潟市の財政で言っても、平成4年から昨年までで新潟市だけですと、わずか伸び率でいうと1%にも満たないわけです。しかもこの平成4年から平成9年の間は伸びておるんですが、平成9年からこの14年の5ヵ年間に△8%も財政が減っているわけです。
 そういうふうに考えますと、今後の10年間に1%ずつ市税が伸びていくという判断、つまりお金が入ってくるのをそういうふうな判断基準でいいのかどうかというのは、それはある意味では政治的な判断だというふうに思うんです。
 それから3点目の地方財政、地方交付税の関係ですが、これもやっぱり基本的には同じ。先ほども豊栄市の阿部委員も言われましたですけど、とにかく国においては、今、国家財政の半分が借金のわけです。地方、それから国を含めて700兆も借金があるわけです。これは今までやってきた政策の是非の判断とは別問題としても、誰が考えたとしても借金したのは返さなければならんわけですから、そして今回三位一体の改革ということで、各自治体でとにかく地方交付税を減らさないでほしいという決議をしているわけですね。1%ずつ伸びていくという見通しが立つんであるとすれば、なぜこんな決議をみんなでもって上げなければならないんだか、これは極めて疑問を私は持ちます。
 それから4点目は、黒埼町と新潟市の合併にあたって、住民基本台帳だとかあるいは印鑑証明だとか、これ新潟市のPCに合わせるのに9億出資をしたんです。これから12市町村というのが9×12の108億というのはないにしろ、これは大体どの程度が見込まれていて、これは今回のいわゆる差し引き、先ほど阿部委員は差し引き150億で、これを基金から切り崩すことに問題があるんじゃないかというふうに言われたんですけど、これにやっぱり上乗せされるんじゃないかというふうに思うんですが、私はもう入るのが厳しいとすれば、確かにこの間は皆さんで合意をして建設計画が作られてきたわけですが、出るところをどういうふうにするんだか。
 一方では建設計画はそのままやれ、基金は切り崩すなというふうにいわれても、これはちょっと矛盾しているんじゃないかなというふうに思うんです。ぜひその辺のところを事務方と、特に会長の篠田新潟市長は、情報公開日本一の新潟市を目指すというふうに言われているわけですから、その情報というのが確かに役所の情報だけじゃなくて、もう少し現実を踏まえて市民感覚に合った形で、情報を市長の判断をもう少し入れていただかなければならないんじゃないかと思うんですが。意見と質問です。

篠田会長

 ありがとうございました。小林委員のご発言で思い出しました。阿部委員からも財政計画でご意見が出ていたということで、財政計画について基金の取り崩しを前提にしているのはいかがなものかというご意見も首長さんからもいただいております。
 これについては、私どもさらに行財政改革の一層の推進を図るという、これ首長の政治判断というものがここに入っていくわけでありますので、そういう中でさらに行財政改革を進めて、基金の取り崩しを少しでも少なくする、あるいはなくしていくということで努力をしていかなければならないと思っております。
 それから政令市の財政計画が出せないのか、いつ出せるんだということでございますけど、これについてもどういう事業を政令市が県から分担をしていくのか、これを一つひとつ決めませんと、政令市の財政計画が詰めていかれないということでございます。ただそういう中でも先行政令市がどういう事業をどう引き継いで、その結果財政がどうなっていったかということについては、モデルがございますので、それについてはまた分権専門部会などで今情報を収集して、そしてそれを整理して、出せるものから出していきたいと。
 そしてまた我々も合併が本決まりになって、そして政令市、国がOKのサインが出てきたら、それと平行して県と一つひとつどの事業をどういうふうに分担するのか、これを決めていくという大変な作業がございます。この作業を詰めていけば、新潟市の政令市になった場合、こういう財政計画になりますということをお示しできますので、そういう段階で出せるものからどんどん出していきたいというふうに思っております。
 また、市税の問題については、これは1%は甘くないかというお話でございます。大変経済環境厳しいわけでございますけれども、幸い、今の新潟市、ちょっとここで下げ止まったかなという感じが出てきております。それも踏まえて、そしてこれから何といっても合併によって新潟が活性化をしていくんだと、活性化を達成するんだという観点で努力をしてまいるので、私どもはぜひこの市税の1%増、これを実現していきたいと思っております。
 地方交付税については、これ全国的な傾向として削減をされると、あるいはすでに削減をされているということについてはご指摘のとおりですが、私どもは合併をしていくということで、国が合併をした市町村については基本的に総体的な優遇になるんだと思いますが、10年間は据え置いていく、そして5年間の経過措置があるということなんで、そういう厳しい中で交付税については守り抜いていけるということ、これを担保しながらやっていくということでございまして、1%についてはその他需要ということでございますので、そこのところ、こちらも整理をしてやってまいります。
 以上、財政計画についてはこれからも詰まったものが、今仮定、仮置きのものがあるわけですけれど、それを詰めながら、より分かりやすい形で市民の皆様にもお伝えをしていきたいというふうに思っております。
 電算経費については、今回は合併をして政令市をつくるということを目指していますので、政令市の段階でやっていくということで、今回の中には盛られてないということです。(挙手あり)はい。

小林義昭委員

 そういたしますと、新潟市の住民基本形式と、いわゆる新津市から新潟市に入った人たちは違う形で出てくるんですか。17年に。そんなことあり得ないじゃないですか。これは極めて、すべてが統一がとりあえずされなかったら、政令都市以前の問題だと思いますよ。

篠田会長

 それについては事務局から説明させます。

事務局:斎藤事務局次長

 合併に伴います電算関係のシステム開発等のお話かと思います。これにつきましては、黒埼合併の時点で非常に時間的にも労力を要したということも踏まえまして、この合併協議にあたりまして早々に電算に関します専門部会を設けまして、各市町村で実際に行っておりますさまざまな業務、多くが電算処理をやっているわけでございます。
 その辺の実態調査から始まりまして、どうやったら最も効率的に経費をなるべくかけずに、電算システム統合していけるかということについて研究をしているところでございます。
 まだ具体的な積算に至っておりませんが、基本的にそういった必要最小限の形での電算の統合を図りながら、基本的には多くのものについては合併前に対応してまいるということになろうかと思います。
 したがいまして、現段階、合併建設計画の事業費の中には電算関係の経費というのは基本的には盛り込まれていないという内容でございます。以上でございます。

篠田会長

 (挙手あり)はい。

大泉 弘委員

 新津市の大泉でございます。財政計画素案の中間報告について若干、質問させていただきます。今ほど質問が出ておりましたけれども、この素案ではいわゆる収支バランス、積み立て基金から半分を繰り入れてようやく収支が合うという計画でございますけれども、ここにありますように財政支援措置151億、10年間あるわけですけれども、その後のこの今の計画でいきますと、11年目以降、非常に財政運営にしわ寄せがこないか、非常に懸念が残るところでございます。
 そういう面で、一番の要因となっておりますのが、合算分での485億円のいわゆる支出超過ですか、そうなっているところでございますけれども、当然将来的な財政運営を考えた場合に、基礎となる、いわゆる普通建設事業費、これをただ単に10年度にまとめて計上するだけではなく、規模を見直すなり、先送りするなりする必要があるのではないかという、1点でございます。
 それとまた職員の給与水準、あるいは定員管理、合併に伴う行財政の効率化に伴う経費の縮減、いろんなそういう面で市民の皆さんも関心を持っておりますので、それらについての一定の数値目標、それを出した根拠なり、方針をこの計画に沿ってはっきり立てておく必要があるのではないかと私は思うところでございます。
 それと今一点は、この財政計画素案、首長・議長の会議が行われた日に、合併後520億の赤字になるというマスコミの報道がなされました。非常に誤解を招く報道と私は思っておりますし、併せまして、任意協の委員のところに協議資料が届く前にマスコミ等に流れるということは、我々議会でも盛んに言われておりますが、任意協の委員というのはどういうことなんだという一つの問題も出てこようかと思います。
 別に公開云々ということではないんですけれども、資料等の公開の時期、それらについて会長のお考えをお聞かせ願いたいということであります。

篠田会長

 その資料が事前にマスコミに流れたということについては、私ども事務局から流れたということはないというふうに確信をしております。ただ、今13市町村長、議長さん、それぞれに話し合う場を設けておりますので、どこから漏れたのかと言われてもちょっと困ってしまうというのが実情でございます。
 そしてもう一つ、520億の財源不足だということについては、これは何もしなければそうなるということで、何もしないということはあり得ない。そのあり得ないことを大きく報道しているというのは、私はマスコミの姿勢として、マスコミの中にいた人間としておかしいなというふうに感じております。
 私どもはこれを毎年50人程度の人員の削減、これは基本的に定員の適正管理、適正化ということで、これは行財政改革に価しない、たまたま13市町村が今お持ちの人員はこれだけになる、それを同規模他都市に比べると500人強多いと。それが暫時削減していくというのは、これは当然過ぎるほど当然のことなので、そこだけは盛らしていただきましたが、それ以上のさまざまの行財政改革、あるいは人件費の問題、これについては、市職労さんをはじめ職員労働組合と話し合いをしなければならないということで、ここには盛ってございませんけれども、新潟市単独でも合併をする前に自ら正すものは正す。市民に説明できないものが、もし今仮にあるとすれば、それは当然正させてもらいますよということは、いろんな場で私も表明しております。
 これから市政改革創造のプランが決まっていく中で、新潟市の段階でまず身を削っていく、そして合併が実現をして、合併市の長である者が今度新しい職員労働組合と約束事をして、市民に、これから協働のまちづくりと言っているわけですので、市民から理解の得られないようなそういう部分があればこれは削るしかないんだということで削っていくのが、首長としての当然の責務になるだろうというふうに思いますが、それは今段階でここには盛り込まれていないということでございますので、この基金の150億取り崩しということも、そういう何もしない首長が上にいたらそういうことになりますよというレベルの話でございますので、そういう首長はきっと長く続かないと思いますので、こういう基金の取り崩しはやらないと。
 ただ、今の市町村の財政運営、これが現実にかなりの基金の取り崩しをしながらやっていると、それがこの数字に反映したんだということでご理解をいただければありがたいと思っております。(挙手あり)はい。

古田 穣委員

 新津市の古田でございます。事務事業や建設計画全般についてでありますが、総括的に検証、点検してみてはどうかということで提案申し上げたいのでありますが、誤解をしていただいては困るんでございますが、私は決してこれまでやってきたことがだめだったとか、あるいはこの任意協の会議を否定するということでは全くございませんので、冒頭申し上げておきます。
 近年、新潟市以外は市町村合併ということは初体験なことでございますので、また非常に時間がないという中で、ややもすれば突貫工事的にやってきたところもあるようにみえます。となると、こうすればもっとよい合併になった、あるいはもっとよい建設計画になると思われる箇所は必ずあると思っております。
 私自身も議案として出していただいたものに気が付かなかったのでありますが、今になってここをこうするともっとよくなるのだがなとか、あるいはここはもう一つ突っ込んだ説明があればもっと分かりやすいんだがなという部分がいくつかありました。
 そんな中で、会長は気がついた点は具体的に指摘してくれれば、事務方にその部分を検討させるとおっしゃるかもしれませんが、私が提案したいことは、総括的に検証作業をしていただけないものかなということでございます。
 それこそ時間がないから大変かもしれませんが、市民の声として、どうせやるならよい合併にしてくれという声は聞くわけでありますが、時間がないから見切り発車してくれなどということは、決してそういう声は聞こえてこないということから申し上げるわけであります。
 私どもも失職覚悟で挑んでいる者にとっては、議員はどうせクビになるんだから、適当なところで手を打ったなどということが後刻言われたくないので、この点どうか早急に事務方に指示していただけないものかということでありますし、また会長のご意見を頂戴したいと思っております。

篠田会長

 具体的には何をどうしろということでございましょうか。

古田 穣委員

 個々に申し上げるといろいろあるものですから、総体的にここまでくれば見直してもいい時期にきているのではないかということで、手戻りしてくれとかそういうことではなくて、総括的に点検等々をやっていただければということでのお願いでございます。

篠田会長

 あと、お一人。

桜澤義榮委員

 重ね重ねの発言で大変恐縮ですが、白根市の桜澤といいます。
 先ほどはこの任意協議会の進め方、その他について会長にお願いなり要請をしたわけでありますが、先ほどの答弁を聞いてそれなりの理解をしたのですが、今ほどの新津市の大泉委員の発言にお答えされた部分で、まだそんなことが起きているのかなということを一つ付け加えさせていただきたい。
 それは何かというと、私たち、先ほども指摘しているように、この任意協議会というのは合併についての最高の議論をしている場所だと思うのにも関わらず、それ以外に情報が抜けるのが、会長の言葉から言えばどこなのか分からんけれどもみたいな話だと、もう少ししっかりした情報管理をしていただきたいということと、何もすべてを秘密にせよということは私は言いませんけれども、少なくとも任意協議会のメンバーが知り得る範囲のことが堂々と、まだ議論もされてないのが抜けていくというのは、やはり少しおかしいではないかということを重ねて申し上げて、そういう対応を少し求めたいというふうに思っています。
 白根市はこの協議会に向けていろんな議論をしてきましたけれども、少し重複を避けながら問題点を2点ほど指摘をし、同時にその考え方の背景も述べながら、少し見解もいただきたいと思います。
 基本的には、多くの議論をして白根市は今日この任意協議会に、建設計画についてはいろんな議論が若干残りながらも、大方この方向に合意をしていきたいという考えをもって臨みました。
 しかし、例えば白根市の中で、今中学校の建設をめぐって学校制度そのものをどうあるべきかということを含めた個別な課題で言えば、学整審の中で議論をしている、これを飛び越えた形でここに建設計画を求めることはできない。こういうような今それぞれ置かれている自治体が検討途上にあるものについても、後の合併後の総合計画その他の中で十分引き継がれる体制をとっていただきたい。こういうことを補足的に申し上げて、大綱的に白根市は建設計画に賛成をしていきたい、こういうふうに臨んでおります。
 2点目の発言は、区制あるいは支所、区役所機能との関係で、どうしても多くの議論がそこにいっているにもかかわらず、今日私はここまでの時間の中で少しかみ合いが不足なのかな、こういうふうに思っておりますけれども、その原点はやっぱり翻ってみますと、編入される側と編入する側の違いなのかな。編入される側、つまり区制をもっと早く輪郭を示してください、こういうのは、この私もそうなんですが、この任意協の場でできるだけ地域の多くの問題を整合性ある形でまとめるためには、区制というのももっと知りたい、もっと明らかにしていただきたい、そういうことをもって最終的に住民とのいわば任意協を終わって法定協に臨むに当たって、まだ多くの補強をしなければならない。
 しかし、どうもはっきりしないのは、私たちの側からいけば、いろんな不安をこの任意協の場でできるだけ解決をしたいというにもかかわらず、区制その他が明らかになってこない。この不安といいますか、不満といいますか、ここのかみ合いが少し足りない。私は先ほど言ったように、具体的にいいますと、編入する側、される側、このかみ合いをもっと深めなければいけないのではないか、そういうことの焦りがされる側のほうに、この間ずっと区制を一日も早く明らかにしていただきたいということ、そのことをもってさらに地域における建設計画をより具体化をし、納得性を高めるというこういう視点であることが、どうも今いちかみ合わないのかな、こういうふうに受け止めていますけれども、この辺を含めた会長のできるだけ早くということをお汲み取りをいただいて、先ほど来示されておることも、できるだけ一日も早く区制やあるいは区役所、支所、これらの機能についても明らかにしていただきたいということを重ねて申し上げておきたいと思います。
 同時に、地域審議会、まだ法律、その他の中で明らかにしきれないことがあるということでありますけれども、これもいわば私たち編入される側が編入を確認をした時の、先ほどの意見にもありますけれども、議員の側からいえば定数特例をいろんな議論の中から認めたという立場から言えば、私は地域審議会に今後に向けてのいろんな問題点というのは、そこに向けて多くの考えもあるわけですけれども、ぜひとも早い段階で地域審議会の役割、それから進め方、これらについてもぜひ明らかにしていただきたい。ある意味編入される側の不安であり、焦りであるかもしれませんけれども、ぜひそういうことを全体理解をいただいて、一日も早く示していただくことをお願いをして、白根市、ここに臨むにあたってのいろんな意見・発言の中で調整をしたことを表明をして、ぜひ会長の努力を重ねて要請して、発言を終わります。

篠田会長

 ほかにございますか。(挙手あり)はい。

清水博恭委員

 豊栄市の清水でございます。先ほど来、財政問題、私たちの阿部委員、新潟市の小林委員などが発言をされています。それに関連をいたしまして、私なりに考え方を少し述べてみたいと思います。
 私はこれまでも新市の建設計画、及び財政計画は一体のものだということを再三述べてきたところであります。時間の関係もありますので、何点かに絞って簡潔に述べておきたいと思いますが、1つはこの任意協ではご承知のように政令都市を目指すということが決議をされているわけでありますが、先ほど来議論もありますように、この素案のベースになっているのは普通会計、平成14年決算見込みであって、いわゆる中核市のベースになっているということであります。
 なぜ政令都市を前提としているにもかかわらず、これがきちんとならないのか、この辺が私は非常に疑問に思っているところであります。つまり、私が指摘をしたいのは、住民が一番求めている政令都市に移行した場合に、財政的にどのような影響が及ぼされるのか、このことが全くこの素案には入っていないということであります。
 2つ目には、合併した場合に、国からの財政支援策が10年で打ち切られるわけでありますが、それ以後、困難が生れるということは、これは誰もが明白なことであります。このことが全くこの素案には触れられていないわけであります。ここも私はもう少し素案といえども、明らかにしていくべきではないでしょうか。このことを述べておきたいと思います。
 3つ目は、普通建設事業についてでありますが、12市町村分138億円、新潟市分が380億円です。先ほども議論がありましたが、これからもこの建設事業は維持できるかどうかというのは非常に疑問視されているところであります。ご承知のように財政難から、建設事業費は減額傾向にあることは明白であります。
 また合併特例債や国、県の交付金から算出されるのは940億円。先ほども説明がありましたように、1,020億円の建設計画が計上されているわけでありますから、大幅にこれを上回っておるわけであります。そのためにこれも先ほど来議論がありましたように、非常に大幅な歳入不足になっているわけであります。
 そこで、私はこうした状況が続くならば、まさに財政の危機を非常に心配するのは私だけでしょうか。ぜひこの辺のところを大いにもっと踏み込んだ素案を作るべきではないかというふうに思っているところであります。
 そういう点ではさらに次の任意協におけるこの議論の中でもそうした議論ができるような、そうした資料をぜひ提供していただきたい。このことを指摘をして発言を終わります。

篠田会長

 ほかにございますか。あと、発言をされたい方、ほかに。じゃあ、小石委員で最後にいたします。

小石光夫委員

 新潟市の小石でございます。ただ今、事務局から、また会長ご提案になりました財政計画の中間報告、それから建設計画の各論、これにつきまして賛成でございます。
 今ほど建設計画につきましていろいろ議論がありましたが、財政計画も建設計画の一部ということが法令上定められております、認識されておるところでございますが、特例法の中では合併市町村は地域審議会の意見を聞き、議会の議決を得て建設計画を変更することができるということが言われております。
 現在、この財政計画につきましては、今ほど来、政令指定都市を予定した計画になっていないという議論もございますが、それ以前に地方財政につきましては、今、三位一体の改革論がまだまだ十分に熟成しておりません。ことに今日の新聞等を見ますと、小泉総理が地方は税率を上げても下げてもよいというぐらいの弾力的な考え方を出しているわけでございますし、そういう意味では現段階に添うように建設計画、財政計画の変更の手続きも予定されている今の体制でございますので、ここで非常に厳しく数字を問い詰めるということはできないのではないかなと思っております。
 したがいまして、今般はこのご提案いただいております建設計画、財政計画を含んだ建設計画につきましては、今後課題は出てまいりましょうが、当座賛成してまいりたい。賛成でございます。以上が私の意見でございます。

篠田会長

 はい、ありがとうございました。いろいろとご指摘をいただきました。桜澤委員からのご発言で、編入する側とされる側と温度差があるんじゃないかということでございましたが、私は全くそういうことはない。編入される側、編入する側ということを超えて、区の制度、これは関心がございます。ただ、今、区割りについては、これは言えないものは言えないということでございまして、区の制度、区にどんな権限をあれしていくのか、これは先ほどから繰り返して申し上げておりますが、材料が集まり次第任意協、そしてその以降についても随時提示をさせていただくということでございます。
 地域審議会については9月8日以降の任意協の場で皆様方からご協議をいただくということでございます。
 清水委員からの政令市の財政計画、これについては先ほど申し上げたとおりでございます。そして国の支援、10年で打ち切りということでございますが、今の状況でいうと合併をしないところはもう毎年毎年厳しい国の攻勢にさらされていると、これが良いか悪いかじゃなくて、そういう状況であるということでございます。普通建設事業について、これを皆様とお約束どおりきちんとやらせていただく、それが新市の最大の責務であるというふうにも思っております。
 小石委員からもご意見をいただきました。これからも財政計画、まだ中間報告という形でございますので、詰めるもの、どんどん詰めながら、市民の皆様、地域の皆様にできるだけ情報を分かりやすく提示をしてまいりたいというふうに思っております。
 それではご発言も尽きたようでございますので、議題3の合併建設計画各論については、本日お示しした素案を基に、またいろいろ今日もご意見をいただきました。
 また補強意見、これを大切にしてよい建設計画にしていくと、あるいはよい協議にしていくというのが新潟地域の任意協のあり方だというふうに思っておりますので、皆様方からいただいたご意見、さらに今継続中の県との協議、この経過なども踏まえて整理をさせていただいて、次回、第8回に提出することにいたします。よろしくお願いいたします。
(拍手)

篠田会長

 次に、その他でございますが、冒頭のあいさつでも申し上げましたとおり、私から特別職の取扱いについて、ご報告をさせていただきます。すでにご承知のとおり、合併協議の中で大変大きな課題でございました議会の議員の方の身分の取扱い、これについてと地域審議会の設置について、議員の皆様の大変なご努力で、すでに合意をいただいたということ、大変ありがたく思っております。
 とりわけ、議会の議員の皆様の取扱いについて、大半の議員の皆様、多くの議員の皆様が失職するという形の定数特例という形で合意をいただいた、この大英断について改めて深く感謝を申し上げます。
 その上で、残された大きな課題、特別職の皆様の身分の取扱いについてでございますが、私としては議会の皆様の定数特例という大英断をいただいた、さらに昨今の経済環境、社会情勢、大変に厳しいということでございます。そういうことを考えた場合、私は黒埼町と新潟市が合併をしたああいうやり方は取れないんではないかということ、特別職についてもそういうことではないかということを考えておりました。
 特別職、黒埼町の場合は特別参与ということで遇させていただいたわけですが、それではなかなか新しい地域の方の、あるいは新潟市民のご理解得られないだろうということで、関係の市町村長、皆様方とご協議をする、あるいはご意向を伺うということで、どういうふうに具体的に決めさせていただくか、それを今まで協議させていただいたわけでございますが、ご意向を伺った結果、すべての市町村長さん、12市町村長さんが私と同様、黒埼方式では理解は得られないだろうという共通の認識をお持ちであるということが確認をできました。
 そして、その上で基本的な方向がまとまりましたので、この場でご報告をさせていただきます。
 まず12市町村長さんに対して、大変恐縮でございますが、これ編入合併ということで失職としていただくことになるわけでございますが、合併後の各地域の声を市政に反映していくと、そして合併をしていただく地域の方々に安心感を持っていただくという意味から、地域審議会の委員に12市町村長さんから就任をしていただきたいと、これを原則にしたいというふうに思っております。
 ただ、それぞれ個別のことについては、人生設計もいろいろあるかもしれませんし、それぞれの個別の事情もあるかもしれないということで、市町村長さん、さらに市町村長さん以外の特別職の処遇も含め、個別には関係市町村長で協議をして、別途に定めていくと。
 ただ、原則は先ほど申し上げたとおりであるということで、以上の考え方を基本として次回の第8回協議会、ここで調整方針案を提案させていただきたいというふうに思っております。
 また、そういう面で先ほどからもお話がございました。地域審議会につきましても、新潟地域、どういう地域審議会にしていくのか、これについても第8回以降の協議会で提案をさせていただきたいというふうに思っております。
 こういう方向が出たということで、私は新潟地域の合併、本当に全国に誇るべき方向を出していただいたというふうに思っております。
 また、地域の方にきちんと説明をできる、あるいはご納得をいただける大変すばらしい方向を打ち出していただいたというふうに感じております。これから新潟方式ということが、合併のことを語る時に、恐らくいろんな場で言われていくんではないかというぐらい、すばらしいご決断をいただいたということをご報告させていただいて、次回のスケジュールなどについては事務局から説明をさせます。本当に12市町村長の皆様には、大変ありがたいご意向をいただきました。この場を借りて改めて感謝を申し上げます。ありがとうございました。
(拍手)

事務局:斎藤事務局次長

 それでは次回の日程でございます。次回、第8回でございますが、来月9月8日月曜日午後2時ということで予定をさせていただきたいと考えております。
 なお、議題等固まった段階で、追って正式にご案内を差し上げたいと思います。どうぞよろしくお願いいたします。以上でございます。

篠田会長

 それではどうもありがとうございました。

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