2026文化財センター学芸員コラム
最終更新日:2026年6月24日
文化財センターでは埋蔵文化財の発掘調査と調査によって出土した土器や石器などの整理作業、民俗文化財の保管・管理を行っています。
普段目にすることがない業務の状況や収蔵品の話題などを文化財センターの職員が不定期にご紹介します。
秋葉区潟端遺跡を発掘中です 6月24日更新
新潟市文化財センターでは開発工事で遺跡が破壊される場合、事前に発掘調査を行って記録を保存しています。
今年は秋葉区小須戸の、潟端遺跡(がたばたいせき)を発掘調査しています。
現在までに、多数の遺構が確認されています。また、これまで市内での確認例が少なかった飛鳥時代(7世紀)の土器が一定量出土している点も注目されます。
調査区の南側で大きな川跡も検出されており、今後この川と集落の関わりについても調査を進めます。
10月ごろには現地説明会を予定しているほか、2月21日に新潟市中央区の市民プラザで開催予定の「発掘調査速報会」でも調査成果の報告があります。
特に現地説明会では、遺跡で人の暮らしていた当時の地面に立てる、唯一の機会です!ぜひご参加ください。
調査中の様子
検出された遺構
土器などがたくさん出土しています
みなとぴあでの出張展示がはじまりました 6月19日更新
このコラムでは数年前から度々登場している、江南区の曽我墓所(そがぼしょ)遺跡出土品が、文化庁の「発掘された日本列島2025」展で全国を巡回し、先日ようやく帰ってきました。
全国に誇れる内容の遺跡ということで、市民の皆さまに広く見ていただけるように、みなとぴあのエントランスで、展示をすることになりました。一番の見どころは、須恵器の鳥形製品とユニークな鳥足(とりあし)が付く環状瓶(かんじょうへい)、そして県内でも出土例が他にない鉄製の錫杖頭(しゃくじょうとう)です。8月30日までの展示ですので、ぜひ見に来てください。
展示準備の様子
エントランスで展示中です
梅雨入りを前に 6月19日更新
職員みんなで屋上の清掃を行いました。
文化財センターは、周囲が田畑ということもあり屋上の排水溝に砂がたまってしまいます。このため、排水溝にたまった砂を、梅雨時期の前に取り除く作業を行いました。
これで一安心です。
砂だけでなく草も生えてしまいます
屋上まで登ってきたお客
仕事をやりきった背中
大きな木柱の保存処理 6月10日更新
今日は、保存処理室のお仕事状況をご紹介します。
今年度手掛けているのは、江南区土居内遺跡で、2023年の発掘調査で出土した大型の木柱です。奈良時代の橋脚と考えられる、長さ2mを超す大きな木柱がたくさん出土しました。
これらの木柱は、既存の保存処理用水槽に入らないサイズなので、専用の木製箱を作成し、その中でトレハロース溶液で含侵を行っています。
これから約半年含侵し、処理が仕上がるのは冬頃の予定です。
加工痕がよく残っている大型木柱(保存処理前)
木製の箱を作成
保存処理中の大型木柱
6月は「の」の字のアクセサリー作りができます! 5月27日更新
南赤坂遺跡出土の「の」字状石製品
6月の文化財センターの体験メニューは、勾玉つくり、火おこし、「の」の字アクセサリーづくりです
「の」の字のアクセサリーってなにそれ?という方のために、簡単に説明します
右の写真は新潟市西蒲区竹野町の南赤坂遺跡(城山運動公園から北東へ400mほど)という遺跡で出土した石製品です。見ての通り、ひらがなの「の」の形をした縄文時代のアクセサリーです。およそ5,500年くらい前に作られたもので、北は青森、南は八丈島、西は岡山までの範囲に24例が確認されています。このうち新潟市内では4点出土しています(西蒲区3点、秋葉区1点)。単一市町村では全国最多の出土数です
「の」字状のモチーフはこの時期の一部の土器にも見られますが、何をかたどったのかは分かっていません(もちろん、縄文時代には文字がないので、「の」というひらがなではありませんよ!)
6月の体験メニューでは、新潟市が全国一の出土量を誇るこの「の」字状石製品を2時間程度で作っていきます(実物と同じ石材では時間がかかるので、滑石という加工しやすい石を使います)。形を整えて、最後にピカピカに磨いて自分だけの一品を仕上げる体験は、子供はもちろん、大人の方にもオススメです!
イベント情報
開催日
- 6月の土日のうち6日(土曜)を除く全7回(7日、13日、14日、20日、21日、27日、28日)
体験時間
- 午前の部:10時10分から12時まで
- 午後の部:13時10分から15時まで
定員
- 各回6名まで(先着順) 申し込み不要。直接受付へお申し出ください
注意事項
- 開始時間までに参加受付をしてください。体験開始後の途中参加はできませんのでご注意ください
- 作業の途中でドリルやキリを使って穴をあけるため、小学生以下のお子様は保護者同伴でご参加ください
皆様のお越しをお待ちしています
合同企画展が始まりました 4月28日更新
令和8年度が始まり、文化財センターでも新しい企画展が4月25日からスタートしました。
今回の企画展は「道正・岡崎遺跡からみた越後・能登・佐渡の交流」というテーマで、第1会場の文化財センターと第2会場の弥生の丘展示館で同時開催しています。
道正遺跡・岡崎遺跡は江南区割野地区(亀田総合体育館よりも少し南)の遺跡です。新潟中央環状線の建設工事に伴い、道正遺跡は令和元年から令和3年まで、岡崎遺跡は令和2年と令和3年に発掘調査を行いました。調査成果のうち、縄文時代については令和6年に、古墳時代については令和7年にそれぞれ企画展を行ってきました。3回目となる今回の企画展では平安時代を取り上げます。
道正遺跡・岡崎遺跡で出土した土器には、佐渡型の甕(かめ)が合計29個体確認されました。また、能登の地名として現在も残る「羽咋(はくい)」という字の書かれた墨書土器が5点出土しています。こうした出土品から佐渡・能登との交流をテーマとして、第1会場の文化財センターでは道正遺跡・岡崎遺跡の主要な出土品に加え、平安時代に煮炊きに使った甕(かめ)・鍋(なべ)・カマドの資料について、市内の的場遺跡・緒立C遺跡・山木戸遺跡などの出土品を展示します。また、佐渡市四日町上遺跡出土の佐渡型甕2点(佐渡博物館蔵)もお借りして展示しています。第2会場では道正遺跡・岡崎遺跡で出土した「羽咋(はくい)」を含む墨書土器のほか、市内の遺跡で出土している墨書土器を複数展示しています。
※岡崎遺跡出土の「羽咋(はくい)」の墨書土器は弥生の丘展示館で、佐渡市四日町上遺跡出土の佐渡型甕は文化財センターでの展示です。
会期は、第1会場、第2会場のいずれも4月25日(土曜)から9月6日(日曜)までです。閉館日や開館時間については各企画展のページをご覧ください。
第1会場:文化財センター企画展1「道正・岡崎遺跡からみた越後・佐渡・能登の交流」
第2会場:弥生の丘展示館企画展1「道正・岡崎遺跡からみた越後・佐渡・能登の交流」
文化財センターの展示状況
四日町上遺跡出土の甕(佐渡博物館蔵)

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