梅毒
最終更新日:2020年9月15日
梅毒の患者報告数が急増しています!!
梅毒は、性的な接触(他人の粘膜や皮膚と直接接触すること)などによってうつる感染症です。
平成30年は全国で7007件、新潟県で65件の報告があり、いずれも過去最大の報告数になりました。平成31年/令和元年は全国は6577件、新潟県は44件とやや減少しましたが、まだまだ注意が必要です(平成31年/令和元年は速報値)。
感染しても発疹やしこりが自然消失することもあり、気づきにくいと言われていますが、早期に治療することで完治することができます。
感染しているかどうかは血液検査で確認できます。
全国梅毒報告数 男女別推移(平成31年/令和元年は速報値)
新潟県梅毒報告数 男女別推移(平成31年/令和元年は速報値)
梅毒とは
梅毒は梅毒トレポネーマ(病原菌)により引き起こされる性感染症です。病名は症状にみられる赤い発疹が楊梅(ヤマモモ)に似ていることに由来します。感染すると全身に様々な症状が出ます。
感染経路
感染部位と粘膜や皮膚の直接接触(性的接触)により感染します。
具体的には、性器と性器、性器と肛門(アナルセックス)、性器と口の接触(オーラルセックス)等が原因となります。
症状
- 第1期: 感染後約3週間
感染がおきた部位(主に陰部、口唇部、口腔内、肛門等)にしこりができることがあります。また、股の付け根の部分(鼠径部)のリンパ節が腫れることもあります。
- 第2期: 感染後数か月
全身のリンパ節がはれる他、発熱、倦怠感、関節痛等の症状がでます。
また、手のひら、足の裏、体全体にうっすらと赤い発疹(バラ疹)が生じることがあります。
- 晩期顕性梅毒:感染後数年
皮膚や筋肉、骨などにゴムのような腫瘍(ゴム腫)が発生することがあります。
また、心臓、血管、脳などの複数の臓器に病変が生じ、場合によっては死亡に至ることもあります。
妊娠している人が梅毒に感染すると、胎盤を通して胎児に感染し、死産、早産、新生児死亡、奇形が起こることがあります(先天梅毒)。
感染を予防するために
コンドームを正しく使用することが重要です。ただし皮膚や粘膜に梅毒の症状があると、コンドームでは予防できない場合があります。皮膚や粘膜に異常があった場合には性的な接触を控え、早めに医療機関(皮膚科、泌尿器科、婦人科等)を受診しましょう。
検査について
新潟市保健所では梅毒の検査を匿名/無料で行っています。
第1期の最初の数週間は抗体検査をしても陽性反応が出ないことがあるため、感染の可能性のある時期から2カ月以上をおいてから検査にお越しください。(結果説明は1週間後になります)
症状がある場合は、早めに医療機関を受診しましょう。
通常検査ではHIV抗体検査以外に、梅毒、クラミジア、B・C型肝炎の検査を行っています。