令和5年度下期新潟市景況調査（概要版）

　令和５年度下期の新潟市景況調査について、集計結果の概要版を作成しましたので掲載します。

　この調査は、新潟市内、民営事業所の現状の景気動向を把握し、地域産業の振興施策を検討するうえでの基礎資料とするために実施しました。

• 調査地域：新潟市全域
• 調査対象：新潟市内の事業所（個人事業主を含む）
• 標本数：2,000事業所
• 抽出方法：総務省「事業所母集団データベース」から業種別・従業者規模別に無作為抽出
• 調査方法：郵送法（回答方法は、郵送回答又はインターネット回答の選択式）
• 調査期間：令和6年1月4日から1月29日まで（回収率42.4％）

　　新潟市内事業所の「業況判断」をみると,令和5年7～9月期は同4～6月期から改善したが,続く令和5年10～12月期は同7～9月期からわずかに悪化した。足元の令和6年1～3月期は令和5年10～12月期から14.5ポイント悪化する見込みである。先行きの令和6年4～6月期は同1～3月期から改善する見通しとなっている。
　今期における他の主要項目のBSIをみると,「生産・売上」と「受注」は前期とほぼ同水準で推移した。「出荷量」は前期から低下したが,「資金繰り」は改善した。在庫では「製・商品在庫」は2期連続で過剰超となり,「原材料在庫」は3期連続で過剰超となった。価格では「仕入価格」は前期から低下したものの,「販売価格」は前期とほぼ同水準で推移した。雇用では「所定外労働時間」,「1人当たり人件費」はともに上昇した。
　経営上の問題については,「仕入価格の上昇」の割合が最も高く,以下「労働力不足」,「人件費の増加」,「生産・受注・売上げ不振」と続いている。
業界の動向としては,円安等を背景とした原材料費や光熱費など様々なコスト上昇を理由とした採算悪化から,一部の業種で業況は依然厳しいとの声がある一方,新型コロナウイルスの5類移行後の人流回復やコスト上昇分の販売価格への転嫁などにより,足元の業況は改善しているとの声が聞かれた。