新潟市内企業のDX事例「有限会社山崎銅鉄店 ~運転手が社外に居ながら次の顧客訪問先を確認、主体的にスケジュール調整」

最終更新日:2023年6月19日

新潟市内企業のデジタル化による業務効率化や新事業創出などDX推進事例をご紹介します。身近な市内企業におけるDXの取り組みの過程や結果、人材育成や組織づくりなどの事例を自社の取り組みにお役立てください。
市内企業5社の取り組み事例を動画と取材記事でご紹介しています。他の取り組み事例はこちらから。

有限会社山崎銅鉄店

新潟市江南区のスクラップ加工・産業廃棄物処理業「有限会社山崎銅鉄店」は、顧客のニーズ対応や社員の働きやすい環境づくりをデジタルかつ廉価で実現し、社員が安心感をもって主体的に考えることで社員の負担軽減を実現しています。DXは難しいと考えている企業にとって、取り組みを前向きに考えてもらえる事例です。

  • 取材した方 有限会社山崎銅鉄店 代表取締役 山崎宏行様、同社事務 岩木真緒様、ビジッツ 橋本篤様
  • 取材日 2023年1月20日

どのような事業をされていますか

〈山崎〉 私たちは新潟市江南区横越で、産業廃棄物、リサイクル可能資源をメインに収集し、弊社の工場で加工する業務を営んでいます。お陰様で今年、創業104年です。法人化したのが40年前ですが、創業は私のひいひいお婆ちゃんが大正8年にリアカーで不用品を集めた仕事が始まりです。その当時集めていた物と比べれば、現在は資材も変わり、扱う商品も変えながらずっと続けてきたということですね。強みはいろいろな品物をここ1か所で受け入れ、そして処理ができるということです。お客様にワンストップで、ということがけっこう売りになっているかなと思います。

100年以上続いているというのは経営や事業を変えながらやられてきたのでしょうね。そして、現在もデジタル化で経営活動を変えようとしています。取り組みを始められた経営課題や理由は何ですか

〈山崎〉 この業界というのはアナログなんですよ。実際の物を見て、重量を計ってお客様にお支払いする、またはご請求するということですが、デジタル化することで、従業員の手間を減らす、現場を楽にすることを7、8年前から考え始めました。そして、取り組めることから少しずつ始めてきました。

デジタル化に取り組んで、障害になったこと、そして解決したことはありますか

〈山崎〉 パソコンを持ってない人、パソコンはやらない人にデジタル化した業務のデータ情報やコンテンツをどうやって共有しようかと最初に考えましたね。
 まずは、簡単にできるデジタル化による改善を行いました。毎日の運行スケジュールを記録するホワイトボードの前にウェブカメラを設置して、撮影した内容を外に居る運転手のスマートフォンで見られるようにしました。スマートフォンでアプリをダウンロードしてもらい、アプリを開けば見れますよ、と従業員に指導したらすんなり馴染んでよく使ってくれていますね。
 運転手がお客様のところに廃棄物やリサイクル資源を引き取りに行くのですが、以前はお客様の引き取りに行った後に一回会社に戻ってきて、ホワイトボードを見てその後の引き取りの予定を確認していたんですね。それをお客様の引き取りが終わった直後に、次はどういう顧客に行く予定が入ってるのか? スマフォで見られるようにしました。運転手が次の段取りやその後のスケジュールを車中で考え、作業効率の向上に繋がるようにしたのです。
 その改善をして、自分で段取りを考えるようになったら、運転手の主体性が出てくるようになりました。そして、運転手の精神的な不安が減るという効果もありました。運転手からすると、朝一番のお客様に行って作業を終えると、次の予定はどうなっているのかなという心配があったようです。次に行くべきお客様の予定がわかれば、自発的にこの次のお客様はこの時間で終わらせて、またその後のお客様はこういうふうにしようと頭の中で組み立てられるようになりました。

他にもデジタル化して、働き方を変えていることはありますか

〈山崎〉 私どもは土日休日も関係なく、会社を開けて廃棄物を持ってくるお客様に来ていただけるようしています。休日に計量する事務員がいなくてもお客様自身が持ってきた荷物を自分で計ることができるように変えました。
  具体的には、事務所の外にパソコンとモニターを設置し、お客様自身が荷物を自分で計ると計量情報のデータが事務所のパソコンに入力されるというシステムです。従来は休日のお客様が来ると従業員が重量計を見てお客様とお互いに計量を確認し、手書きで計量数字を記入していました。すると、書き間違いや品物の名称を間違える問題があったんですね。それがこの自動計量にしたことで、人的ミスがなくなり、お客様に明確な数字で計量をお示しできるようになりました。

事務作業の改善にもつながっているのですね

〈山崎〉 この自動計量機が入る前は、休日に出た従業員の手書きの紙を見て、休日明けの平日朝に手入力でデータを打ち込んで、伝票を作る作業が発生していました。しかし、自動計量システムは事務所外で計量したデータが自動で事務所内のパソコンと連動して入力されるので、休日明けの手入力作業っていうものが一切必要なくなりました。休日明けの朝忙しいときに20分ほど入力作業で手を取られることが無くなり、余裕を持って仕事が始められるようになりました。急いでいるときの入力なので、入力ミスも時々ありましたがそれもなくなりました。

これからの経営や事業で変革したいこと、目指していることはありますか

〈山崎〉 人手不足というのは避けて通れないと思っています。働く人の絶対数が増やせないなら、今いる社員でやるしかないので、現場とか事務とかの線引きを取っ払って、事務所の外で働く現場の人も事務の仕事を手伝ってもらうことを考えています。
現場の人が事務をできるようになれば、事務の人が一人休んでも交代でやり繰りできるようになります。若い従業員であればデジタル化にも抵抗がないと思いますので、他の仕事もできるように教育していきたいですね。

事務の従業員の皆さんから見て、働き方やお客様への対応は変わりましたか

〈岩木〉 前はお客様が来た時に、待たせる時間がとても多かったんです。デジタル化によって、だいぶ待たせる時間が減ったと思います。私たちも病院で長く待たされるとここよりもっと早くできるところに行きたいと思うじゃないですか、自分の会社の働き方も楽になるけれど、長く待たせないということはお客様から選ばれるということに繋がると思うんですよね。
 そして、私たちも伝票入力する時間が減ったことで、その分他のことに充てられるようになりました。

どのくらい入力の時間が減って、減った時間はどんなことに充てているのですか

〈 岩木 〉 一日 1 時間ほど減っています。その 1 時間は、以前はできなかったお客様と話す機会を増やしたり、事務所内の改善だったりしています。お客様との話しを増やして親身になることで、リピートしてご来社いただけるようになるといいと思います。
 今までのシステムと比べ、自動的に計算される部分もあり、簡単に操作しやすいので現場の人も使えるのではないでしょうか。

先ほどLINE WORKSという話が聞こえましたが、それを使ってどんなことをしているのですか

〈岩木〉 お客様からのご依頼とか、社内連絡事項を社員間で共有するようにしています。一人のお客様の要望を社内で共有すると、発信した人以外の人も自分が担当のお客様にも同じ要望があるんじゃないかと予想とか予測ができると、また主体的な動きにつながっていくと思います。

山崎銅鉄店様のデジタル化を支援した立場として、橋本様はどのような方針で進められたのですか

〈橋本〉 自分自身も経営者なので、ITベンダーとしてでは無く、自分が欲しいと言う経営者視点でデジタルマーケティングの活用や生産性の向上をどの様にして進めるのかを考え、ビジネスをDXでより発展できる様に支援しています。
 DXで色々な事ができるのですが、経営的に最も大事な所からまず始めてみようと皆さまに言っています。
 そして、デジタル化を推進するための資金も必ず問題になって来ますので、補助金も活用してハードルを下げて DX を推進しましょうとご提案差し上げています。企業が稼ぐ、儲けるためのデジタル化、企業の収益を増やす事をいかに DX で創って行くか、稼ぐ DX に興味がある方はご相談ください。

アナログな業態であったからこそ、デジタル化で変革が起き、お客様から選ばれる会社になっていくというお話しをお聴きしました。取材させていただき、ありがとうございました。
この他にもデジタル化やDXの取り組み事例をご紹介しています。他の取り組みはこちらから。

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