最終更新日:2012年6月1日
外観
西蒲区石瀬の種月寺は、南英謙宗が文安3(1446)年に創建した寺院で、かつては越後における曹洞宗の四大道場(耕雲寺・雲洞庵・慈光寺・種月寺)の一つに数えられました。
現在の本堂は、出雲崎の大工・小黒甚七が棟梁となって、元禄12年(1699)に建立された大規模なものです。屋根は寄棟造りとなっています。
内部は、前面(東側)に露地と大縁をとり、その奥を前後2列、各列4室の8室(前列は南から優婆塞・大間・優婆夷・茶の間、後列は南から位牌堂・内陣・室中2室)で構成しています。内陣と位牌堂は板敷きで、その他の室は畳敷きです。柱は、特別な柱を除いて面取角柱となっています。また、内陣の背面(西側)には開山堂が増築されています。
新潟県内を代表する曹洞宗の本堂建築として評価され、平成元年に国の重要文化財に指定されています。
年号 | 西暦 | 事項 |
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文安3 | 1446 | 南英謙宗(村上耕雲寺三世)、越後守護・上杉房朝の命により、種月寺創立に着手。8月、仮庵・鼓缶軒建立。 |
文安5 | 1448 | 6月、本堂竣工。 |
宝徳2 | 1450 | 7月、庫院並茶堂竣工。 |
宝徳3 | 1451 | 7月、僧堂竣工。 |
享徳元 | 1452 | 春、東司(便所)竣工。 |
享徳2 | 1453 | 春、「耕雲種月開基年譜私録」(「鼓缶軒記」含む)。5月、浴司(湯殿)竣工、全坊がほぼ完成。 |
享徳4 | 1455 | 夏、「続鼓缶軒記」。 |
長禄3 | 1459 | 5月19日、南英謙宗、種月寺にて死去。 |
文明17 | 1485 | 小国重頼、「首楞厳義疏註経」を種月寺に寄進。 |
天文19 | 1550 | 七世楽崇文韶、香衣の勅許を受ける。 |
貞享元 | 1684 | 6月18日、「種月寺絵図」(寺領の見取り図)。 |
元禄11 | 1698 | 本堂起工。 |
元禄12 | 1699 | 現在の本堂建立(棟梁・出雲崎大工小黒甚七)。 |
文化10 | 1813 | 本堂の背面に開山堂を増設。 |
安政4 | 1857 | 山門、廻廊門建立。 |
明治10 | 1877 | 山門再建。 |
昭和20 | 1945 | これ以前に開山堂の屋根を鉄板葺に変更する。 |
昭和25 | 1950 | この頃、僧堂を取り壊す。 |
昭和34 | 1959 | 本堂屋根茅葺の上に鉄板を仮葺きする。 |
昭和60 | 1985 | 本堂床下補強。 |
昭和61 | 1986 | 3月28日、新潟県文化財指定。 |
昭和62 | 1987 | 回廊、回廊門、山門を補修する。 |
平成元 | 1989 | 9月2日、重要文化財指定。 |
平成19 | 2007 | 保存修理工事(屋根の葺き替え、部分修理など)開始。 |
平成20 | 2008 | 保存修理工事完了。 |
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