市報にいがた 令和7年8月3日 2844号 1面から3面
最終更新日:2025年8月3日
古くなった施設、利用者が減っている施設… どうする!?公共施設!
- 目標 11:住み続けられるまちづくりを
- 目標 16:平和と公正をすべての人に
- 目標 17:パートナーシップで目標を達成しよう
そもそも公共施設って何??
住民のために国や県、市が建てる施設です。学校や図書館、公民館、文化会館、老人憩の家、保健福祉センターなど、さまざまな種類の施設があります。
事例
古くなった北区役所と豊栄地区公民館の機能を合わせて新しい区役所を設置
事例
古くなったコミュニティ施設を潟東体育館に移転・集約し潟東地域コミュニティセンターとして整備
問い合わせ 財産活用課(電話:025-226-2386)
市長より
新潟市長
将来の新潟についてお話します。
人口減少は全国的に進んでいて、新潟市にとっても避けて通れない最大の課題です。新潟市の人口は2005年の約81万人をピークに、現在は約76万人です。2050年には約61万人になるという予測で、約15万人も減る見込みです。また、少子高齢化など世代構成の変化も予想されます。
公共施設は公民館やスポーツ施設など市民の皆さんの生活をより豊かにするためにありますが、民間事業者の参入により、利用者数が減るなど、役割が終わりつつある施設もあります。また、管理費の多くは税金で賄っているため、必要以上に施設があることにより皆さんの負担になりかねません。
こうした社会の変化に対応していくためには、「これからの公共施設のあり方」を地域の皆さんと一緒に考えることが必要不可欠です。
自分たちだけでなく子や孫などの将来世代にとっても使いやすく、負担が残らないようにするため、公共施設の量や機能をこれからの時代に合った形にしていくことが大変重要です。将来の市民へ健全な状態で継承していきましょう。
新潟市の公共施設ってどうなってるの??
人口減少と高齢化社会が進行
新潟市の人口は2005年の81万人をピークに減少し続けています。国の将来推計では、2020年から2050年の30年間で約17万人も減少することが予測されています。65歳以上の老年人口は横ばいですが、主な働き手となる15歳から64歳や将来の働き手となる15歳未満は約3割も減少し、世代構成のバランスも変化します。
新潟市の人口の推移と推計(2005年から2050年)
ポイント1 公共施設やサービスの維持が困難に
人口が減ると税金の収入も減っていきます。限られた税収で今まで通りに公共施設を運営することは難しいです。また、市民の年齢層が大きく変わっていくことで、必要な公共施設が変わっていくと見込まれます。
ポイント2 古くなった施設が増えている
新潟市の公共施設は915施設あります(令和5年度時点)。そのうち半分近くが昭和50年代以前に整備され、老朽化による修繕や建て替えの時期が、今一斉に来ています。
これからの公共施設をどう考えていけばいいの?
視点1 質の向上
施設の空きスペースを活用し、新たな機能を追加することで、今ある施設の「質」を高めて、使い勝手の良い施設にします。
視点2 量の削減
人口や利用の状況に合った最適な施設の「量」を地域単位で考えます。
視点3 経費の削減
施設の運営方法を見直し、できるだけお金がかからないやり方で、時代の変化に合った新たな機能やサービスを生み出していきます。
地域コミュニティ協議会や地域の皆さんと課題を洗い出し、地域の実情に合わせて検討していきます。
パネル展の様子
ワークショップの様子
見直した施設を使っています!
葛塚コミュニティセンターを利用
北区の葛塚コミセンや豊栄地区公民館を利用して毎週ダンスの練習をしています。当チームでは小学校低学年から社会人まで幅広い年代のメンバーが、ダンスを楽しんでいます。葛塚コミセンは元々北区役所だった建物です。区が新しいコミセンをどういう施設にするか検討するときに、利用者として当チームも話し合いに参加しました。さまざまな団体から多くの意見が集まっていました。足音が響かないような防音機能を備えたり、大きな鏡を設置したりするなど、私たちも練習しやすい施設になりました。
北区のさまざまなお祭りやイベントなどで、日頃の練習成果を発表しています。これからも葛塚コミセンでたくさん練習していろんなところで踊っていきます。
With Step(ウィズ ステップ)(ダンスチーム)長谷川 知佳さん
曽野木コミュニティセンターを利用
2023年の夏から江南区の曽野木コミセンで、赤ちゃんとママたちが集まってベビーマッサージやベビーヨガ、ふれあい遊び、絵本の読み聞かせなどをして楽しんでいます。参加者の口コミなどで、曽野木周辺の人だけでなく他の区からも集まっています。
私たちが利用している子育ちルームは段差がなく、赤ちゃんの安全に配慮して作られています。同じ敷地内に保育園があり、保育園の送り迎えの時にのぞいて活動に興味を持ってくれた方もいます。
子育ては、大変なことも多いですがとても尊い期間でもあります。これからも曽野木コミセンで、子育てに奮闘するママ同士で楽しくリフレッシュしてもらいたいです。
Cheer mama(チア ママ)(子育て応援サークル)田中 千秋さん
潟東地域コミュニティセンターを運営
2020年に潟東体育館を転用して潟東コミセンが誕生しました。その際、近くにあり古くなった農村環境改善センターと生活体験館を集約し、調理室などの機能も加えました。
体育館は地域のクラブ活動のほか、週末は規模の大きい大会も行われています。中ホール・小ホールでは卓球やエアロビクス、舞踊など幅広い世代が活動しています。調理室ではさまざまな料理教室もやっていますよ。
当協議会では、潟東コミセンを使ってお祭りやイベントも開催しています。冬に開催する「かもん!カモねぎまつり」や今年も8月16日に開催する「どろんこカップ」は他県から来る人もいるなど、大いに盛り上がります。どちらも潟東コミセンをメイン会場に行いますので、来たことがある人もない人もぜひ見に来てください。
これからもこどもからお年寄りまで多くの方が使いやすい施設となるよう、私たちも工夫して管理・運営していきます。
潟東地域コミュニティ協議会 笹﨑 清司(せいじ)さん