西区意見交換

最終更新日:2013年1月16日

(1)

震災廃棄物の受入れについて、安心安全を確認した上で西区を中心に廃棄処分、埋め立てされると言われているが、農産物への風評被害が心配である。風評被害への対策と毎日計測される放射線濃度の情報提供をどのように行なっていくのか。

(2)

海抜ゼロメートル地帯である小新・寺地地区の浸水対策が進んでいない。浸水対策を農業排水に頼っているが小新排水機場の排水ポンプの停電対策を考えてほしい。

(3)

冬場の除雪対策について、市が広報等により働きかけるなどして歩道に面しているマンション、商店、一般世帯が自主的に歩道除雪を行なうような雰囲気づくりをしてほしい。
(4) 市道の除雪について、原則的には市が除雪しなければならないと思うが、基幹道路以外はできていない状況である。地域の高齢者の活用や奨励金などの見直しなど、市と地域の協働により思いきった発想転換ができないものか。
(5) 市営の新墓地として樹木葬墓地を造ってほしい。いつごろまでに建設されるかお尋ねしたい。
(6) 新潟の活性化のために、万代橋に替わるシンボルが必要。信濃川の源である槍ヶ岳の頂上をNEXT21の19階に再現することを提案する。
(7) 現在、西特別支援学校へスクールバスで通学しているが、県立高等養護学校への通学は自力通学になる。県立高等養護学校に通うには自力通学が難しい生徒が多い。新潟市に住んでいる障がい児のためにという観点で、何かサポートをお願いしたい。
(8) 先日の議会報告会の資料によれば、国民健康保険料の一般会計からの繰入金をあと14億円増やせば加入者の負担増がなくなるが、なぜ、できないのか。
(9) 放射性物質が混合する廃棄物は移さず被災地で処理すべき。市内の浄水場の汚泥から大量のセシウムが検出されており、その処理の見込みも立たないうちにがれきを受け入れることは中止してほしい。
(10) 9月16日に行なわれる「こわれ者の祭典」などのイベントを市長から県外に向けて発表してほしい。

質問1

震災廃棄物の受入れについて、安心安全を確認した上で西区を中心に廃棄処分、埋め立てされると言われているが、農産物への風評被害が心配である。風評被害への対策と毎日計測される放射線濃度の情報提供をどのように行なっていくのか

発言者

 受入れる廃棄物は放射性セシウム濃度100ベクレル以下で、人の健康に対するリスクは無視できる線量であると言われているが、西区を中心に廃棄処分、埋め立てが実施されることで、周辺で採れる農産物の風評被害が心配である。風評被害への対応、及び毎日計測される放射線濃度の情報提供を市民にどのように行っていくのか。

市長

 被災地のがれきは膨大な量が発生している。新潟市も広域処理協力ができないか基本的な勉強を積み重ねている。焼却灰もクリアランスレベルできちんと処理をできるようにしたい。その範囲についてもさまざまなご質問、ご意見をいただいているので、国、先行自治体、専門家とネットワークを組んで対応し、市民の皆さん、地元の皆さんに説明できるよう詰めている。
 当初は5月中にも地元説明会の開催をと思っていたが、タイムスケジュールありきで進める話ではない。科学的なデータをしっかり取り、風評被害を起こさないように国などにも協力を求めていく。複数の専門家の方から意見をいただく。安全が安心につながらないということについては、もう少し時間をいただき、より丁寧に作業を進め、説明会の開催、試験焼却、その後の本格的な処理についてご説明できるようにしていきたい。

質問2

海抜ゼロメートル地帯である小新・寺地地区の浸水対策が進んでいない。浸水対策を農業排水に頼っているが小新排水機場の排水ポンプの停電対策を考えてほしい

発言者

 ゼロメートル地帯の安心・安全について、西蒲原平野の末端にある小新、寺地地区は、昨年7月も浸水した。5年ほど住んでいるが2度ほど道路冠水している。特に小新、寺地地区は主に農業排水に頼っている現状で対策が進んでいない。ゼロメートル地帯に特有の災害ということで液状化の問題も出てくる。
 農業用の小新排水機場に頼っており停電でポンプが動かない可能性がある。地震でも、落雷でも停電になる。都市計画税を払っているが恩恵がないと感じている。農林水産省管轄の排水ポンプでも、発電機やエンジンをつけるということを考えてもらいたい。

市長

 新潟市はゼロメートル地帯が非常に広範囲に広がっている、世界的にも珍しい地域である。大きな排水機場、排水ポンプで農地や我々の暮らしが守られている。そういうことを常に頭に置いたまちづくり、災害への備えを考え実行していく必要がある。
 西区の寺地地域は厳しい状況という話だが、新潟市は10年に一度の大雨を想定し雨水被害、市街地での浸水被害を出さないよう整備を進めている。数年前、10年前と比べ浸水被害の減少は見られるが、被害を被っている方にとっては許せないことなので、局地的対策を施し、面的な対策を年々拡充している。
 小新ポンプ場は新潟市が設置・管理の責任を持ち、停電時の対応を前進させ、即座に自動的に灯油を燃料とした自家発電に切り替え27時間運転可能ということで責任を果たしたい。県あるいは農業団体が管理しているいくつかのポンプは自家発電が備わっていないものがあるが、これも国、県、関係団体と力を合わせ、できるだけ自家発電の能力を備え、水に強い新潟として前進していきたい。
 小新排水機場については、国などにさらに自家発電を要望している状況である。

質問3

冬場の除雪対策について、市が広報等により働きかけるなどして歩道に面しているマンション、商店、一般世帯が自主的に歩道除雪を行なうような雰囲気づくりをしてほしい

発言者

冬場の歩道除雪対策について、大きな道路は除雪車が通るが、その除雪により脇の歩道は雪がうず高く積み上げられるため、道路に面している商店、家、マンションの方は歩道の雪を空けられない。市に歩道まで空けてというのは費用も時間も大変である。多くの人が通る歩道は、歩道に面している一般の人が自主的に除雪する雰囲気づくりを市として行ってはどうか。

※(4)と併せて一括回答。

質問4

市道の除雪について、原則的には市が除雪しなければならないと思うが、基幹道路以外はできていない状況である。地域の高齢者の活用や奨励金などの見直しなど、市と地域の協働により思いきった発想転換ができないものか

発言者

 関連して除雪について。西区の自治協議会では23年度の状況を検証し、24年度の除雪体制について検討している。西区は道路が非常に狭いので市が除雪する道路について再度確認したい。市道であれば原則的には市が除雪しなければならないと思う。4メートル以上の道路や基幹道路は市が業者に頼んで除雪を行っているが、それ以外についてはなかなかできない状況がある。協働とよく言われるが、除雪関係も協働の関係で思い切った発想転換ができないか。7月には市に対して要望していきたい。

市長

 新潟市、特に旧新潟市では雪は降っても積もらないと言っていたが、3冬連続で厳しい状況が続いた。3冬続くと抜本的に考え方を変えないといけない。検討も指示しているが歩道除雪までは難しい。機械を整備し皆さんの力をいただき協働で実施していくことが定着すればありがたい。いろいろな団体、地域の方と協力し、地域の協力が得られるところからモデル地区にという形で進めていくことで行政としての責任を果たしたい。
 市道については、極めて狭いが特別市道になっている部分を除けば、市の責任で除雪していくべき。ただ、これについても業者が見つからない地域もある。
 また、合併したが除雪は一律ではない部分もある。旧町村が旧新潟市より手厚かった部分もあり、続けているところもある。そのような状況に対し、除雪については、西区は西区のやり方でいいということを何回か申し上げている。さらに3冬連続の大雪を踏まえ、西区にふさわしいやり方を考え徹底していきたい。

質問5

市営の新墓地として樹木葬墓地を造ってほしい。いつごろまでに建設されるかお尋ねしたい

発言者

 市営の新墓地について。5年ほど前から新墓地の中に樹木葬墓地を造ってほしいというお願いをしている。新墓地の構想は競馬場裏手の大規模な土地交渉をしていたそうだが周辺住民の反対で取り止めになったと聞いた。
 また、樹木葬、公園型墓地であれば、ベンチや東屋があり花も咲き憩いの場にもなる。いつ頃までに新墓地、その中でも樹木葬墓地が建設されるのか。

市長

 樹木葬墓地について、市内で可能か具体的に地域の方と話し合いをしていたが、公園型というイメージが掴んでいただけなかったのか、地域の賛同が得られない状況である。一方で、超高齢社会になり、確実に墓の需要は増えるとして宗教法人等でもさまざまな計画があるということで、市営で用意する数が少なく済みそうな状況が新たに把握されている。大規模で、すべて樹木葬というのは難しい。
 北欧などでは樹木葬、公園型墓地は常識になっているが、日本ではまだ違和感がある。いくつか先行事例も出てきているようだが、それらを参考にし、市が責任を持って用意しなければならないものがどの程度か再度把握し、決まり次第、お知らせしていきたい。

質問6

新潟の活性化のために、万代橋に替わるシンボルが必要。信濃川の源である槍ヶ岳の頂上をNEXT21の19階に再現することを提案する

発言者

 新潟県の活性化について考えている。会津若松の鶴ヶ城や長野の善光寺、金沢の兼六園とか、そういうものが新潟にはない。そこでNEXT21ビルの19階に、槍ヶ岳の頂上、15坪をもってくることを10年ほど前から提案している。シンボルがなければ活性化につながらない。

市長

 全体像を勉強させていただく。
 また、新潟市はキラーカードがやや弱いとご指摘いただくことがあった。新潟県、あるいは新潟市のキラーカードは「食」ではないか。「うまさぎっしり新潟」というJR東日本のデスティネーションキャンペーンは、かなり盛り上がり効果も出た。キラーカードとしての「食」をさらに育てる取り組みも進め、JR東日本でも、近くまたデスティネーションキャンペーンをやってもらえるようであり、その際も「うまさぎっしり」という表現はどこかに使うようなので、そういうものと呼応し新潟の素晴らしさを伝えていきたい。
 ユネスコ創造都市に食文化で登録認定をいただく運動もしているが、これも新潟のキラーカードを世界標準で「食」と言っていただけるような取り組みの一つである。

質問7

現在、西特別支援学校へスクールバスで通学しているが、県立高等養護学校への通学は自力通学になる。県立高等養護学校に通うには自力通学が難しい生徒が多い。新潟市に住んでいる障がい児のためにという観点で、何かサポートをお願いしたい

発言者

 障がい児のサポートについて質問させていただきたい。巻にある西特別支援学校に子どもが通学している。3年生になり来年は高等養護学校になる。今、西特別支援学校へはスクールバスが出ているので通学できるが、高等養護学校になると自力通学となる。交通が不便ということだけでなく、西特別支援学校に通学している子どもたちは、数字も理解できず、ひらがなも読めない。自力で通学しなさいというのはかなり難しいのではないかと思う。
 自力通学できず、保護者は仕事を持っているので送迎もできない。南区のように保護者が自主運営をするしか手段がないかと思うと、進学自体も考えなければいけない。高等養護学校は県だからということではなく、新潟市に住んでいる障がい児のためにサポートをお願いしたい。

市長

 南区で自主運営をされたグループの皆さんからも話を伺ったことがあり、高等養護学校に考え方を問い合わせたこともある。県が管轄しているわけだが、自主通学に価値を見出していると言われ、難しいと感じている。負担の問題だけであれば、新潟州まで考えているなら、こういうことも一緒にとなるかもしれないが、自主通学することによって社会的な訓練をやるとのことだった。これを掲げられているとなかなか難しい。高校生の支援教育としてどうなのか、本格的に県教育庁で検討いただかないと、という状況認識である。
 市の教育委員会からも意見交換の機会があれば話を再度伺いたいが、ぜひ県の教育庁にも、そういう考えだと聞いているが実態とあっているかどうか意見交換していただきたい。しっかり話しあって合意点を見出さなければならないと考えている。

質問8

先日の議会報告会の資料によれば、国民健康保険料の一般会計からの繰入金をあと14億円増やせば加入者の負担増がなくなるが、なぜ、できないのか

発言者

 国民健康保険の繰入金に関して、先日行われた議会報告会の資料では、不足分を一部繰入金で補うということだった。一般会計の3,570億円のうちの14億円、パーセントは非常に低いが、どうして一般会計から繰り入れされないのか。それがなぜできないのか質問したい。

市長

 議会報告会でどのような説明があったか分からないが、保険というものは基本的に保険者が負担するということが大前提である、しかし、今、暮らしが大変厳しい中で、国民健康保険料が上がることについて、何らかの支援をしていくべきではないかと考えている。後期高齢者医療の作り方と国民健康保険は違う。基本的な筋は筋で通していかなければならない。抜本的な改善をするのなら、国が改革をしなければならないことだと考えている。今回は皆さんの負担を緩和するということで繰り入れさせていただき、国民健康保険の値上げを抑えたということである。

質問9

放射性物質が混合する廃棄物は移さず被災地で処理すべき。市内の浄水場の汚泥から大量のセシウムが検出されており、その処理の見込みも立たないうちにがれきを受け入れることは中止してほしい

発言者

 通常のものであれば大いに受入れてもよいが、今回のがれきは一般廃棄物とは違う。放射性物質が混合する廃棄物は移動させない、閉じ込めるのが鉄則だと思う。現地被災地で放射線をしっかり取り除く高性能焼却炉で処理したほうがいい。まして、市内では浄水場の汚泥から大量の放射線が含まれた45,000ベクレルのセシウムが検出され、何万トンも溜まってそのままにされている。処理の見通しも立たないうちにがれきを受入ることは納得がいかない。
 検査体制も、搬出先の測定は一貫しておらず空間線量を測定している。自然界の放射線を遮断しベクレルモニターなどで測らなければ、きちんとした計測はできない。新潟には放射線管理士がいるのか。受入れ先ではどのように測るのか。また、燃やしたものも部分によって線量が違うので全体を100ベクレルにすることなど無理である。焼却灰にシートを敷き土をかけ、300年以上も管理することは到底不可能である。
 安全・安心な食べ物と言うが、黒埼茶豆、米、酒、菓子、亀田焼却場の名前が出ると亀田製菓の名前も出てくる。新潟の食料品を買わない動きも出始めている。経済の落ち込みは相当なものになると予想される。魚沼コシヒカリも影響を受けている。以上からも今回のがれきの引き受けは中止してほしい。

市長

 被災地域の、大変ながれきを含めた状況を踏まえ、できれば何とか協力したい。しかし、安全を確保することが最重要であるので、100ベクレル未満のがれきを搬入し、焼却灰も100ベクレル未満にする。 
 いわゆるクリアランスレベルのものにするということでご理解をいただきたい。試験焼却についても丁寧にきめ細かく行わせていただく。魚沼の米などで風評被害ということは、がれきとは関係ない話で、がれきを搬入し広域処理をした地域で風評被害があるということは絶対に避けなければならない。また、風評被害を助長するような雰囲気については、しっかりと科学的データを提示して、できるだけ未然に、あるいは芽のうちに摘む。それが日本の常識だと言われるように頑張っていきたい。

※放射線物質を含む浄水汚泥について
 最高値:放射性セシウム35,400ベクレル(平成23年8月末採取分)
 平成24年3月末現在の保管量は、約3,500立方メートル

質問10

9月16日に行なわれる「こわれ者の祭典」などのイベントを市長から県外に向けて発表してほしい

発言者

 市民力または区民力について。6月9日に先天性股関節脱臼という障がいがあるフルート演奏者で新潟県在住の本宮宏美さんと「痛みの絆」というイベントを行う。このイベントはコミュニティ支援課の助成金を得て、100パーセント助成金で行う。USTREAMで日本全国に放送する。
 もう一つ、心と体に障がいがある人の「こわれ者の祭典」というイベントを10年間行っており、今年10周年となる。そのイベントを9月16日に新潟市総合福祉会館で無料で開催させていただけることとなった。分科会をはじめ、さまざまな交流の場を設ける。
 9月16日のイベント、並びにこれからの我々の活動が、イベントにあわせて新潟市に全国の方々が集まるような全国規模のイベントに成長していけたらと思っている。特に9月16日のイベントはそれを目指している。北海道の浦河町で「べてるの家」という統合失調症のコミュニティがあり、年1回の「べてるまつり」には、全国から何千人もの方々が集まる。それが地域の告知につながっているわけだが、経済効果もかなりあるようだ。
 市長からは、以前「市民力」ということで、我々の活動を県外の方々に告知していただいたことがあるが、公の場で9月16日のイベントを告知していただくことができるか。市長が県外に向けて発表していただくと告知力がある。

市長

 二つの、障がいを克服する、障がい者のイベントの話があった。特に「こわれ者の祭典」は、行政が直接関わりにくく、その部分を民間の方からやっていただき、継続しているということで、新潟の誇るべき地域力、市民力の一つだと認識している。「こわれ者の祭典」のような実績ある取り組みは、後援させていただいているかもしれないが、そういう部分を超えて、新潟市長としてもいろいろな場で伝えていくことは十分に可能で、そういう考え方、そういうことで悩む人が新潟に集まり話し合う機会が持てること自体、有意義である。「べてるまつり」のようになれば、活性化効果という面からも評価させていただけるわけで、支援できるので、私としても考えたい。また担当にも投げかけ、どのようなやり方があるか意見交換いただければありがたい。「こわれ者の祭典」は続けていただいてありがたいと思っている。

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