海岸林で見られる野鳥たち

渡り　…
鳥が季節によって移動すること。

留鳥　…
季節による移動はほとんどみられず、一年中日本で見られる鳥。

夏鳥　…
春から初夏に日本へ渡ってきて繁殖し、秋に再び暖かい南方に帰っていく鳥。

冬鳥　…
秋に日本へ渡ってきて越冬し、春に再び繁殖のため北方に帰っていく鳥。

旅鳥　…
日本以外の北方や南方で繁殖し、移動の途中日本に立ち寄ったり通過していく鳥。

漂鳥　…
季節によって日本国内を移動する鳥。

迷鳥　…
渡りの途中で方向を間違え、目的地以外の地域に来てしまった鳥。

夏羽　…
春から夏にかけて繁殖期にみられる羽。一般にあざやかで美しい。

冬羽　…
秋から早春までの非繁殖期にみられる羽。一般に地味な色をしている。

かざり羽　…
繁殖期に特別にみられる目立つ羽で、シラサギなどでよく知られている。

さえずり　…
主として春から夏の繁殖期に聞かれる特徴のある鳴き声。

地鳴き　…
さえずり以外の声で、普通に聞かれる声。

コロニー　…
集団繁殖地のこと。林や岩場などに、同じ種類や近縁の鳥が群れて営巣すること。

（キジ目／キジ科）：留鳥

• 主に地上を歩いてエサを取り、オスは「ケン、ケン」と鳴く。メスは地味でヤマドリと見分けにくい。
• 昔は、よく見られたが、最近では数が少なくなってきた。

（ホトトギス目／カッコウ科）：夏鳥

• ハトと同じくらいの大きさで、主に樹上で昆虫類をエサとし、「カッコウ、カッコウ」と特徴的なさえずりを繰り返す。
• 自然環境の豊かな場所で見られる鳥。

（キツツキ目／キツツキ科）：留鳥

• スズメくらいのキツツキで、樹の幹や枝へ移動しながらエサの昆虫類を探し、「ギィー、ギィー」ときしるような声で鳴く。
• 巣は、林の中の枯木にくちばしで穴を掘ってつくる。

（スズメ目／セキレイ科）：夏鳥

• スズメより大きく、長い尾を上下にふりながら地上を歩き、虫などを食べる。
• 少し低音で「チュチュン、チュチュン」などと鳴く。
• 市街地でもごく普通に見られるようになった。

（スズメ目／ヒヨドリ科）：留鳥（夏は少ない）

• ムクドリより少し大きめで、「ピィーヨ、ピィーヨ」と大きな声でよく鳴く。
• 虫のほか木の実や果物、花の蜜などもエサとする。
• 都市化への対応例として注目されている。

（スズメ目／モズ科）：留鳥

• ムクドリより少し小さく、くちばしの先にはするどいかぎがある。
• 秋には「キィー、キィー、キィー」と高鳴きする。
• カエルの死体などを木の枝になどに刺して"はやにえ"とする。

（スズメ目／ヒタキ科ツグミ亜科）：冬鳥

• スズメくらいの大きさで、低い枝やクイなどにとまり、地上に舞い下りてエサをとる。
• 鳴き声は「ヒィヒィヒィ」とか「カッカッカッ」と聞こえ、メスは全身地味な色である。

（スズメ目／ヒタキ科ツグミ亜科）：夏鳥

• ムクドリより少し小さめで、「キョロンキョロン、キョコキョコ、キーヤキーヤ」などと美しい大きな声でさえずる。
• 地上をはね歩き、ゴミムシなどの昆虫やミミズなどを捕らえてエサとする。

（スズメ目／ヒタキ科ツグミ亜科）：冬鳥

• ムクドリくらいの大きさで、海岸林の地上や水田などに下りてエサをさがしている。
• 地上で昆虫類やミミズなどを食べるほか、カキの実なども好んで食べる。

（スズメ目／ヒタキ科ウグイス亜科）：夏鳥

• スズメより大きく、「ギョン、ギョン」とか「ケケシ、ケケシ」などと大声でやかましくさえずる。
• ヨシ原や草むらにすむが、渡りの途中に海岸林を通過する。

（スズメ目／ヒタキ科ヒタキ亜科）：夏鳥

• スズメくらいの大きさで、オスは高い木のこずえや枝先にとまって、「ピィーピル、チチル、チーリ、ジジー」などと美しい声でさえずる。
• 春と秋の渡りの際は平地の林でも見られる。

（スズメ目／シジュウカラ科）：留鳥

• スズメよりやや小さく、「ツツピィー、ツツピィー」と繰り返しさえずる。
• 枝から枝へと移動しながら、昆虫などのエサをとる。
• 冬には市街地や公園、人家の庭などにもやってくる。

（スズメ目／ホオジロ科）：留鳥

• スズメと同じくらいの大きさで、スズメに似ているが、尾が長く、ほほが白い。
• 春早くから木のこずえや枝先で「チョッピィーチロロ、ピピロピィー」と澄んだ声でさえずる。

（スズメ目／ホオジロ科）：冬鳥

• スズメと同じくらいの大きさで、ホオジロに似ているが、腹の部分が白く、頭上は黒い冠羽がある。
• 春は「ピピチュルピピピィ」などとヒバリのような声でさえずる。

（スズメ目／ホオジロ科）：留鳥

• スズメより少し大きく、「チッチョチチチリーチョッリリ」などと澄んだ声でさえずる。
• 主にアリやガなどの昆虫類をエサとするが、冬は植物食となり、ヒエなどを好んで食べる。

（スズメ目／ホオジロ科）：留鳥

• スズメと同じくらいで少し細め、「キリキリコロコロ」などと明るい声や「ビィー、ビィー」という濁った声でさえずる。
• 林緑や公園に飛来し、地上で草の実などを食べる。

（スズメ目／アトリ科）：冬鳥

• スズメよりやや小さめで尾が長く、くちばしが非常に短い。
• 地上で草のみをひろって食べる。
• 春と秋には海岸林やヨシ原にもやってくる。
• メスの顔は、雄と異なり赤くない。

（スズメ目／ムクドリ科）：夏鳥

• ムクドリより少し小さめで、「チィチョチィチョー、ポーピィポーピィ、ジョイジョイ」などと明るい声と濁った声を混ぜてさえずる。
• 繁殖期以外は比較的大きな群れで行動する。