解体業に係る許可基準

最終更新日:2012年6月1日

自動車リサイクル法における規定(法第62条)

・その事業の用に供する施設及び解体業許可申請者の能力がその事業を的確に、かつ、継続して行うに足りるものとして主務省令で定める基準に適合するものであること。

・解体業許可申請者が次のいずれにも該当しないこと(以下略)

1.施設に係る基準(規則第57条第1号)

(1)引き取った使用済自動車(解体自動車(注))を解体するまでの間保管するための施設

イ 使用済自動車又は解体自動車の解体を行う場所(以下「解体作業場」という。)以外の場所で使用済自動車又は解体自動車を保管する場合にあっては、みだりに人が立ち入るのを防止することができる囲いが当該場所の周囲に設けられ、かつ、当該場所の範囲が明確であること。

趣旨

・使用済自動車又は解体自動車の保管場所への外部からの人の侵入防止及び保管区域の明確化のため、囲いの設置等について定めるものである。

(注)自動車リサイクル法においては、解体業者から別の解体業者に使用済自動車を引き渡すことが可能とされている。この際、初めの解体業者において解体を行った時点で残る物は法の定義上「解体自動車」となることから、2番目の解体業者は、「解体自動車」を引き取ることとなる。

留意事項
  • 小規模な解体業者にみられるように、使用済自動車等を引き取ってその都度解体作業場で解体する場合には、解体するまでの間、使用済自動車等を保管する場所を解体作業場とは別に設けるには及ばないことから、この規定は適用されない。
  • 囲いの構造、高さ、材質等は規定しないが、外部からの侵入を防止するとの観点から、容易に乗り越え、くぐり抜け、移動し、または倒壊しやすいものであってはならず、出入り口に施錠等が可能なものとする。
  • 事業所全体が外部からの侵入を防止できる囲いで囲まれている場合は、使用済自動車等の保管場所の周りにそれとは別に囲いを設ける必要はなく、区域が明確にされたものであればよい。

ロ 解体作業場以外の場所で廃油及び廃液が漏出するおそれのある使用済自動車を保管する場合にあっては、当該場所がイに掲げるもののほか次に掲げる要件を満たすものであること。ただし、保管に先立ち使用済自動車から廃油及び廃液を回収することその他廃油及び廃液の漏出を防止するために必要な措置が講じられることが標準作業書の記載から明らかな場合は、この限りでない。

  1. 廃油及び廃液の地下浸透を防止するため、床面を鉄筋コンクリートで築造することその他これと同等以上の効果を有する措置が講じられていること。
  2. 廃油の事業所からの流出を防止するため、油水分離装置及びこれに接続している排水溝が設けられていること。
趣旨

・老朽化した使用済自動車や事故にあった使用済自動車の中には廃油・廃液が漏出するおそれがあるものもある。したがって、これらを保管する際に、あらかじめ廃油・廃液の抜き取りが確実に行われることが標準作業書(後述。「2.解体業許可申請者の能力」参照。)で明らかにされていない場合には、廃油・廃液が漏出した際であっても外部への流出や地下浸透を防止する構造の保管場所とする必要があることから、当該使用済自動車の保管場所の構造を定めるものである。

留意事項
  • 廃油、廃液の漏出のおそれのある自動車を、直ちに解体作業場(次の(2)2に示す要件を満たす場所)に搬入することで保管場所に代えることもできる。その場合、その旨を標準作業書に明記することが必要となる。
  • あらかじめ廃油・廃液を適正に抜き取ることが標準作業書に記載されていても、地面に油染みが散見される場合には、床面を鉄筋コンクリート舗装する等の措置を講ずる、又は廃油・廃液の抜き取り方法を見直すことが必要となる。
  • 床面を鉄筋コンクリート舗装することと同等の措置としては、無筋コンクリートで舗装し、その上に鉄板を敷設する等の措置が考えられる。

(2)使用済自動車等を解体するための施設

1.燃料抜取場所(解体作業場以外の場所で燃料の抜き取りを行う場合)

ハ 解体作業場以外の場所で使用済自動車から廃油(自動車の燃料に限る。以下このハにおいて同じ。)を回収する場合にあっては、当該場所が次に掲げる要件を満たすものであること。

  1. 廃油の地下浸透を防止するため、床面を鉄筋コンクリートで築造することその他これと同等以上の効果を有する措置が講じられていること。
  2. 廃油の事業所からの流出を防止するため、ためますその他これと同等以上の効果を有する装置(以下「ためます等」という。)及びこれに接続している排水溝が設けられていること。

趣旨

  • 解体作業を安全かつ環境保全上支障が生じないように行うためには、解体に先立ち燃料の抜き取りを行うことが必要である。
  • 燃料の抜き取り作業は、換気等の観点から地下浸透防止措置等が講じられた解体作業場ではなく屋外で行う場合もある。
  • 燃料の抜き取りにあたっては、燃料をこぼすことがないよう作業を行うことが第一であるが、万が一燃料がこぼれた場合であっても燃料が地下に浸透又は外部に流出することを防止するため、燃料抜き取り場所の構造を定めるものである。

留意事項

  • 床面を鉄筋コンクリート舗装することと同等の措置としては、無筋コンクリートで舗装し、その上に鉄板を敷設する等の措置が考えられる。
  • ガソリン、軽油は、揮発性が高く粘性が低いことから、床面に付着して降雨時等に徐々に流出するというよりは、速やかに床から排水溝、そしてためます等に流入するものと考えられる。そこで、万が一燃料が漏出した場合でも外部への流出を防止するために、こぼれた燃料を速やかに拭き取り、又は降雨の前にためます等から汲み上げておくこと等を標準作業書に記載し、それに則って適正に対処することが必要である。
  • 排水溝に接続するためます等については、必ずしも専用のものを設ける必要はなく、解体作業場の排水を処理するために設けた油水分離装置と共用することも可能であるが、油水分離装置と共用する場合であって、燃料抜取場所に屋根等が設置されていない場合には、そこに降る雨水の量も勘案して油水分離装置の能力を定めることが必要である。
  • 抜き取った燃料については、速やかに自家用車、フォークリフト等のタンクに移しかえて再利用する場合以外は、再資源化(再利用を含む)又は適正処理するまでの間、適切に保管する必要がある。
  • 燃料又は廃油を一定量(指定数量)以上保管する場合には、消防法により、市町村長等の許可を受けた危険物施設以外の場所で貯蔵・取扱いを行ってはならないとされている。また、危険物施設における貯蔵・取扱いの技術上の基準が定められている。
  • 消防法における指定数量は、ガソリン(第1石油類)200リットル以上、軽油等の第2石油類1,000リットル以上、エンジンオイル等の第4石油類6,000リットル以上とされている。また、市町村の条例によって、指定数量の5分の1以上から指定数量未満の危険物(例えばガソリンの場合、40リットル以上200リットル未満)に関する技術基準、届出等が定められていることが一般的である。(なお、以上の消防法に係る内容は、燃料抜取場所以外の危険物貯蔵・取扱場所にも共通するものである。)
2.解体作業場

ニ 次に掲げる要件を満たす解体作業場を有すること。

  1. 使用済自動車から廃油(自動車の燃料を除く。以下この1において同じ。)及び廃液を回収することができる装置を有すること。ただし、手作業により使用済自動車から廃油及び廃液が適切かつ確実に回収されることが標準作業書の記載から明らかな場合は、この限りでない。
  2. 廃油及び廃液の地下浸透を防止するため、床面を鉄筋コンクリートで築造することその他これと同等以上の効果を有する措置が講じられていること。
  3. 廃油の事業所からの流出を防止するため、油水分離装置及びこれに接続している排水溝が設けられていること。ただし、解体作業場の構造上廃油が事業所から流出するおそれが少なく、かつ、廃油の事業所からの流出を防止するために必要な措置が講じられることが標準作業書の記載から明らかな場合は、この限りでない。
  4. 雨水等による廃油及び廃液の事業所からの流出を防止するため、屋根、覆いその他床面に雨水等がかからないようにするための設備を有すること。ただし、当該設備の設置が著しく困難であり、かつ、雨水等による廃油及び廃液の事業所からの流出を防止するために十分な処理能力を有する油水分離装置を設けることその他の措置が講じられる場合は、この限りでない。

趣旨

  • 解体の工程での使用済自動車からの廃油・廃液の流出を防止するためには、エンジンオイル、トランスミッションオイル、ブレーキオイル、トルクコンバーターオイル等の各種廃油、冷却液等の廃液を早い段階で抜き取ることが必要である。
  • その際に、廃油、廃液がこぼれないよう作業を行うことが第一であるが、万が一こぼれた場合でも、それが流出又は地下に浸透しないよう解体作業場の構造を定めるものである。

留意事項

  • 床面を鉄筋コンクリート舗装するのと同等の措置としては、無筋コンクリートで舗装し、その上に鉄板を敷設する等の措置が考えられる。
  • 必要な舗装の厚さや構造は、作業の内容や利用する重機の重量等によって異なることから、ここでは数値は定めないが、実際の作業内容に応じ、容易に破損又は地下浸透の原因となるひび割れを生じないよう、構造耐力上安全なものとすることが必要である。
  • 3の「解体作業場の構造上廃油が事業所から流出するおそれが少ない」構造としては、以下の条件を満たす場合が考えられる。

1.横殴りの雨でも水の侵入を防ぐことができる屋根及び壁等が設けられていること

2.周囲から解体作業場内に水が流れ込まない構造であること

  • また、「廃油の事業所からの流出を防止するために必要な措置が講じられることが標準作業書の記載から明らかな場合」とは、標準作業書において
    1.万一廃油、廃液が床に漏出した場合には布等で速やかに拭き取ること
    2.解体作業場の清掃に水を用いないこと
    等が示されている場合が考えられる。

  • 油水分離装置は、流入する汚水の量や水質に応じた十分な能力を有することが必要である。また、油水分離装置で処理する排水の量を減らすことも重要である。
  • 油水分離装置に雨水排水が流入する場合には「構内舗装・排水設計基準(国土交通省官庁営繕部監修)」等を参考に、地域の降水量と敷地の面積等により処理すべき雨水等の量を計算し、その量も勘案した能力とすることが必要である。
  • 解体作業場からの排水は、雨水であっても廃油等を含むことから、外部に出す前に必ず油水分離装置で処理することが必要である。強雨が連続する場合であっても適正に処理を行うためには大規模な油水分離装置が必要となることから、解体作業場に屋根、覆いその他雨水が床面にかからない設備を設けることにより、その発生量を極力減らすことを原則とする。屋根等の設備は、作業を円滑に進めるためにも効果があるものであり、十分な能力を有する油水分離装置を設置すること等により屋根等の設置に代えることができるのは、土地利用規制等により屋根等の設置が著しく困難な場合に限られ、経済的な理由によっては屋根等の設置が著しく困難とは認められない。また、敷地外部から流入する雨水等については、油水分離装置で処理する必要はないので、敷地周囲に排水溝を設置すること等により、油水分離装置へ流入しないようにする工夫も必要である。
  • 油水分離装置の機能を十分に発揮させるためには、適切な管理を行うことが重要であり、具体的な管理の方法については標準作業書に記載し、それに則って適正に管理を行うことが必要である。
  • なお、市街化調整区域において、建築物の建築等を目的とした開発行為は都市計画法により許可が必要とされているが、都市計画法第34条第10号ロ等に基づき、都道府県知事等により開発の許可がなされる場合がある。その運用については、国土交通省より地方公共団体の開発許可部局に示されている「開発許可制度運用指針(平成13年5月2日国総民第9号)」において、画一的な運用ではなく条例や審査基準の制定等を通じて、地域の実情等に応じた運用を行うことが必要であることとされているので、市街化調整区域における屋根等の設置については、解体業の許可を行う部局は開発許可担当部局とも十分調整しつつ適切に判断することが必要。
3.取り外した部品を保管するための設備

ホ 解体作業場以外の場所で使用済自動車又は解体自動車から分離した部品のうち廃油及び廃液が漏出するおそれのあるものを保管する場合にあっては、当該場所が次に掲げる要件を満たすものであること。ただし、保管に先立ち当該部品からの廃油及び廃液の漏出を防止するために必要な措置が講じられることが標準作業書の記載から明らかな場合は、この限りでない。

  1. 廃油及び廃液の地下浸透を防止するため、床面を鉄筋コンクリートで築造することその他これと同等以上の効果を有する措置が講じられていること。
  2. 雨水等による廃油及び廃液の事業所からの流出を防止するため、屋根、覆いその他当該部品に雨水等がかからないようにするための設備を有すること。

趣旨

・廃油が付着した部品から廃油・廃液が漏出し、降雨にさらされることにより地下浸透又は外部に流出することを防止するために、これら部品の保管場所の構造を定めるものである。

留意事項

  • 保管設備としては、床面を鉄筋コンクリート舗装等した専用の倉庫が考えられるが、例えば使用済トラックから取り外した幌付き荷台や、屋根がある場所に備え付けた鋼製の受け皿等であっても、十分な地下浸透防止機能が確認されているものであれば、これを使用してもよい。
  • 保管に先立ち部品の外部に付着した油分等を十分に拭き取るとともに、開口部を閉じる等の措置を講じることにより廃油・廃液が外部に流出することがないことが標準作業書により明らかにされている部品については、必ずしも上記の保管場所に保管する必要はない。

(3)解体自動車(解体した後に残る廃車ガラ)を保管するための施設

再掲

イ 使用済自動車又は解体自動車の解体を行う場所(以下「解体作業場」という。)以外の場所で使用済自動車又は解体自動車を保管する場合にあっては、みだりに人が立ち入るのを防止することができる囲いが当該場所の周囲に設けられ、かつ、当該場所の範囲が明確であること。

趣旨

・解体した後の解体自動車の保管場所についても、解体する前の使用済自動車の保管場所と同様の趣旨から、囲いの設置等について定めるものである。

留意事項

(1)(引き取った使用済自動車を解体するまでの間保管するための施設)と同様

2.解体業許可申請者の能力に係る基準(規則第57条第2号)

イ 次に掲げる事項を記載した標準作業書を常備し、従事者に周知していること。

  1. 使用済自動車及び解体自動車の保管の方法
  2. 廃油及び廃液の回収、事業所からの流出の防止及び保管の方法
  3. 使用済自動車又は解体自動車の解体の方法(指定回収物品及び鉛蓄電池等(:鉛蓄電池、タイヤ、廃油、廃液及び室内照明用の蛍光灯)の回収の方法を含む。)
  4. 油水分離装置及びためます等の管理の方法(これらを設置する場合に限る。)
  5. 使用済自動車又は解体自動車の解体に伴って生じる廃棄物(解体自動車及び指定回収物品を除く。)の処理の方法
  6. 使用済自動車又は解体自動車から分離した部品、材料その他の有用なものの保管の方法
  7. 使用済自動車及び解体自動車の運搬の方法
  8. 解体業の用に供する施設の保守点検の方法
  9. 火災予防上の措置

趣旨

・業許可申請者が、保管・解体等を行う際の標準的な作業手順、留意すべき事項等を標準作業書として作成・常備し、解体・保管・運搬等の作業に従事する者に周知していることにより、当該申請者が環境保全上及び資源の有効利用上必要な配慮を払い、解体業を的確に実施する能力を有することを判断しようとするものである。

留意事項

  • 標準作業書には、解体作業が環境保全上及び資源の有効利用上必要な配慮の下に行われることが示されていることが必要であり、上記項目毎に具体的に記載する。その際、廃棄物処理法、消防法など解体業を実施していく上で守るべき他法令の規制等についても、事業を円滑に進める上で必要であることから、関連する事項に含めて記載するものとする。
  • 標準作業書の作成に当たっては、手続の円滑化のため、実際の作業工程の写真等を添付することによって文章による詳細な説明の一部に代えることも考えられる。
  • 実際の解体作業手順等は、解体の対象となる車種、解体以降の再資源化方法、当該解体事業場の設備等により多様であることから、標準作業書の作成は、実際の作業内容を踏まえたものとし、形式化することがないよう十分留意することが必要。また、作業工程の改善及び標準作業書の見直しを随時行うことが重要。
  • 環境保全上良好な解体工程については、行政機関や個々の事業者が積極的に情報を発信する(例えば、事業者がホームページに掲載するなど)とともに、解体業者の団体や自動車製造業者等において解体の方法について検討し、研修会の開催等を通じてその成果を普及していくことが望ましい。標準作業書の作成及び見直しにあたりこれらの情報が活用され、より高いレベルの解体が促進されることが期待される。

ロ 事業計画書又は収支見積書から判断して、解体業を継続できないことが明らかでないこと。

趣旨

・明らかに業を継続していくことが困難な事業者ではないことを、事業計画書等によって確認するものである。

留意事項

  • 事業計画書は、解体実績(使用済自動車や解体自動車の引取り及び解体台数、解体自動車の引渡台数、保管量等)についても含めて記述したものとする。
  • 使用済自動車や解体自動車を不適正に大量に保管している実態が明らかであり、当該使用済自動車等の撤去が事業計画書の中で示されない場合、又は収支見積書により当該使用済自動車等の撤去を行うための資金的な目途が立たない場合には、解体業を継続できないものと認められる。

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