自殺のサインと対応
最終更新日:2026年6月15日
自殺のサイン
自殺の危険因子と防御因子
自殺の危険因子と防御因子を確認することは、自殺の危険を判断するのに役立ちます。
危険因子(自殺につながりやすい因子)
- 過去の自殺企図、自傷歴
- 喪失体験:身近な者との死別体験など
- 苦痛な体験:いじめ、学業不振、家庭問題など
- 職業問題、経済問題、生活問題:失業、リストラ、多重債務、出産前後の心身不調、生活苦、生活への困難感、不安定な日常生活、生活上のストレスなど
- 精神疾患、身体疾患の罹患およびそれらに対する悩み:うつ病などの精神疾患や、身体疾患での病苦など
- ソーシャルサポートの欠如:支援者がいない、社会制度が活用できないなど
- 自殺企図手段への安易なアクセス:危険な手段を手にしている、危険な行動に及びやすい環境があるなど
- 自殺につながりやすい心理状態:自殺念慮、絶望感、衝動性、孤立感、悲嘆、諦め、不信感など
- 望ましくない対処行動:飲酒で紛らわす、薬物を乱用するなど
- 危険行動:道路に飛び出す、飛び降りようとする、自暴自棄な行動をとるなど
- その他:自殺の家族歴、本人・家族・周囲から確認される危険性など
防御因子(自殺を防ぐ因子)
- 心身の健康:心身ともに健康であること
- 安定した社会生活:良好な家族・対人関係、充実した生活、経済状況、地域のつながりなど
- 利用可能な社会制度:社会制度や法律的対応など本人が利用できる制度があること
- 医療や福祉などのサービス:医療や福祉サービスを活用していること
- 適切な対処行動:信頼できる人に相談するなど
- 周囲の理解:本人を理解する人がいる、偏見をもって扱われないなど
- 支援者の存在:本人を支援してくれる人がいたり、支援組織があること
- その他:本人・家族・周囲が頼りにしているもの、本人の支えになるようなものがるなど
(出典:厚生労働省作成「ゲートキーパー養成研修用テキスト」)
自殺を考えている人の心理や状態
自殺を考えている人の心理や状態
- 絶望感:「もうどうすることもできない」と絶望する気持ち
- 孤立:客観的に、社会的に他者とのつながりが途絶えてしまう状態
- 孤独感:「誰も助けてくれない」、「自分はひとりきりだ」と孤独を感じる気持ち
- 悲嘆:「悲しい」と思う気持ち
- 焦燥感:「今すぐ何とかしないといけない」と焦る気持ち
- 衝動性:切迫して、すぐさま自殺行動や危険行動をしかねない状態
- 強い苦痛感:「苦しい」、「辛い」と思う気持ち
- 無価値感:「生きる価値がない」、「生きる意味がない」、「自分なんかいない方がいい」と自分に価値がないと感じる気持ち
- 怒り:他者や社会に対して強い憤りを感じる気持ち
- 投影:自分の感じている気持ちを、まるで相手が感じているかのように考える。相手は本人が悪いとは思っていないのにも関わらず、「どうせ私が悪いって思っているんでしょ」と考える等
- 柔軟性のない考え方:「自殺以外に解決方法はない」、「問題は解決できない」など、幅広い視点で考えるのが難しくなる状態
- 否認:現実のことを認めることができない状態
- 将来の希望がないという見通しのなさ:「どんなことをしても何も変わらない」、「この辛さはいつまでも続く」と考えること
- 諦め:「もうどうなってもかまわない」、「もうどうすることもできない」と諦めてしまうこと
- 解離:普段の意識状態ではなくなり、今ある現実と考えや気持ちに断絶が起きている状態。「何をしたのか覚えていない」、「周りの状態に対して現実感がない」等
- 両価性:「生きたい」気持ちと、「死ぬしかない」気持ちをゆれうごく状態
- 自殺念慮:「死にたい」、「この世からいなくなりたい」など自殺するしか解決する方法はないという考え
(出典:厚生労働省作成「ゲートキーパー養成研修用テキスト」)
いつもと違うサイン
自殺は、様々な悩みを一人で抱え込み解決の糸口が見えず、精神的に追い込まれた末に起きています。
そして、自殺に至る前に何らかのサインを表していることも多いと言われています。
あなたの家族、友人、同僚などいつもと違う様子やサインはありませんか?
1.うつ病の症状(気分が沈む、自分を責める、仕事の能率が落ちる、決断できない、不眠が続く)
2.原因不明の身体の不調が長引く
3.酒量が増す
4.安全や健康が保てない
5.仕事の負担が急に増える、大きな失敗をする、職を失う
6.職場や家庭でサポートが得られない
7.本人にとって価値あるもの(職、地位、家族、財産)を失う
8.重症の身体の病気にかかる
9.自殺を口にする
10.自殺未遂に及ぶ
参考:厚生労働省「職場における自殺の予防と対応」自殺予防の十箇条
自殺のサインに気付いたときの対応
ゲートキーパーになろう
ゲートキーパーとは、悩んでいる人に気づき、声をかけ、話を聞いて、必要な支援につなげ、見守る人のことです。
自殺対策におけるゲートキーパーの役割は、心理社会的問題や生活上の問題、健康上の問題を抱えている人や、自殺の危険を抱えた人々に気づき適切に関わることです。
下記4つの役割のうち、どれかひとつができるだけでも、悩んでいる方にとっては大きな支えになります。
ゲートキーパーの役割
- 気づき:家族や仲間の変化に気づいて、声をかける
- 傾聴:本人の気持ちを尊重し、耳を傾ける
- つなぎ:早めに専門家に相談するように促す
- 見守り:温かく寄り添いながら、じっくりと見守る
1.気づき 家族や仲間の変化に気づいて、声をかける
大切な人が悩んでいることに気づいたら、声をかけてみましょう
温かみのある対応で、声をかけましょう。
心配していることを伝えてみましょう。
悩んでいる人のこころに寄り添って声をかけましょう。
声がけの仕方に悩んだら
- 眠れていますか?(2週間以上続く不眠はうつのサイン)
- どうしたの?なんだか辛そうだけど
- 何か悩んでいる?よかったら、話して
- 何か元気がないけど、大丈夫?
- 何か力になれることはない?
2.傾聴 本人の気持ちを尊重し、耳を傾ける
まずは、話せる環境をつくりましょう。
心配していることを伝え、相手の気持ちを尊重して耳を傾けることが大切です。
本人を責めたり、安易に励ましたり、相手の考えを否定することは避けましょう。
話を聴いたら、「話してくれてありがとうございます」や「大変でしたね」、「よくやってきましたね」というように、ねぎらいの気持ちを言葉にして伝えましょう。
声をかけて、ゆっくり話を聴いてあげることだけでも相手の心が軽くなることがあります。
- 本人を責めたり、安易に励ましたり、相手の考えを否定することは避けましょう
- 苦労してきたことにねぎらいの姿勢をしめしましょう
- 辛さを理解する姿勢をしめしましょう
- うなずく、あいづちをうつなど、聴いている姿勢が伝わるようにしましょう
- 自分(I)を主語にした「アイメッセージ」でこちらの気持ちを伝えましょう。アイメッセージは、相手を尊重しながらも自分の思いを伝えることができます
3.つなぎ 早めに専門家に相談するよう促す
相談や受診することは決して恥ずかしいことではないと伝えましょう。
紹介にあたっては、相談者に丁寧に情報提供をしましょう。
- 相談窓口に確実につながることができるように、相談者の了承を得たうえで、可能な限り連携先に直接連絡を取り、相談の場所、日時等を具体的に設定して相談者に伝えるようにしましょう
- 一緒に連携先に出向くことが難しい場合には、地図やパンフレットを渡したり、連携先へのアクセス(交通手段、経費等)等の情報を提供するなどの支援を行いましょう
4.見守り 温かく寄り添いながら、じっくりと見守る
連携した後も、必要があれば相談にのることを伝えましょう。
- 声をかけてもなかなか相談につながらない場合もあるかもしれません。そんなときは温かく見守ることも支援の一つです
(参考:厚生労働省作成「誰でもゲートキーパー手帳」)
ゲートキーパー養成研修用動画(厚生労働省)
ゲートキーパー養成研修用動画は、下記以外にも厚生労働省ホームページに掲載されています。また、各種動画は同ページからダウンロードすることも可能です。
- 子ども編
- 若者編
- 女性編
- 勤労者編
- 支援へのつなぎ方編
相談について
新潟市こころの健康センターでは、こころの健康や精神疾患などについて相談をお受けします。
下記をクリックすると、「相談について」のページにリンクします。
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新潟市の自殺対策について
本市では、「自殺対策基本法」や、その具体的な取り組みの指針として策定された「自殺総合対策大綱」及び令和6年3月に策定した「第3次新潟市自殺総合対策行動計画」に基づき、市民や関係機関・団体と連携強化を図りながら、“誰も自殺に追い込まれることのない社会の実現”を目指して、総合的な自殺対策に取り組んでいきます。
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