バイオマスとは

最終更新日:2012年6月1日

 バイオマスは、「バイオ(BIO)」と「マス(MASS)」が合わさった言葉で、バイオは「生物資源」、マスは「量」という意味です。現在、一般に使われているバイオマスは、「再生可能な生物由来の有機性資源で、化石資源を除いたもの」としています。

 バイオマスの種類は、生態学上、植生上、あるいは利用・用途上などでいろいろに分けられますが、本構想では、「バイオマス・ニッポン総合戦略」の中で使われているもので説明します。まず、バイオマスは、(1)廃棄物系バイオマス、(2)未利用バイオマス、(3)資源作物の3つに分けられます。

 1つ目の廃棄物系バイオマスは、家畜排せつ物、食品廃棄物、製材工場残材、建築廃材、下水汚泥などです。多くは、従来から廃棄物として処理されてきたものです。

 2つ目の未利用バイオマスは、名前のとおり未利用で放置されているものです。農作物の非食用部で、例えば稲わら、もみ殻、麦わらなどです。また、林地に放置される残材も未利用バイオマスです。

 3つ目の資源作物は、他と性格が異なるものです。例えば、バイオエタノールを製造するためのさとうきびが資源作物にあたります。つまり、エネルギー源や製品の原料にすることを目的として栽培される作物です。食用と同種のものが多いですが、食用に供しない作物です。糖質系では、さとうきび、てん菜。でんぷん系では、コメ、トウモロコシ類、イモ類。油脂系では、菜種、大豆、落花生が代表的なものです。これらは、食用でないので味などは関係がなく、子実や葉茎などバイオマスの量全体が多いことが必要です。現在、これら資源作物の本格的な開発が進められています。

バイオマスとは(特性と種類)

バイオマスの特徴は

 バイオマスは生物資源であることから、生物の特徴をそのまま持っています。その中で重要なものは、(1)再生が可能であること、(2)一般的に、「広く、薄く」存在すること、(3)製品(マテリアル)、エネルギーの両方をつくることができること、(4)カーボンニュートラルであることです。

 1つ目の、再生が可能であることは、植物は毎年育つものであることから理解できます。もっとも良好に育つためには、光、水、土、肥料と温度が必要です。再生可能であることは、化石資源にはない特徴です。したがって、バイオマスは持続的な資源であるといえます。

 2つ目の、「広く、薄く」存在するということは、具体的なバイオマスをイメージすれば理解できます。家畜排せつ物の発生は畜舎、食品廃棄物は家庭や工場、稲わらなどは田畑が発生の場所です。この「広く、薄く」存在するということは、利用するために集めるのが大変であるということです。そのため、集める仕組みが必要であり、手間とコストがかかります。なお、廃棄物系バイオマスで、下水汚泥のように収集・処理される制度・仕組みがあるものは、かなりのものが一カ所に集積されています。逆に、稲わらのような未利用バイオマスは、「広く、薄く」存在することが多いです。

 3つ目は、製品(マテリアル)、エネルギーの両方に利用できることです。自然エネルギーでは、太陽光、地熱、水力、風力などがあり、いずれも電気や熱エネルギーとして利用できますが、製品(マテリアル)利用はできません。これに比べ、バイオマスは、両方に利用できる利点をもっています。

 4つ目はカーボンニュートラルであるということです。バイオマスは、焼却などをしても大気中の二酸化炭素を増やさない資源であるということです。例えば、植林した木は、大気中の二酸化炭素を吸収して育ちます。その成長した木を伐採して、木質ペレットをつくり、ペレットストーブで燃焼して熱利用をしたとします。燃焼すれば二酸化炭素が発生しますが、この発生した二酸化炭素は、もともと大気中の二酸化炭素を木が吸収・固定したものであるから、実質的な大気中の二酸化炭素の増加はありません。

バイオマスイメージ

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