にいがた市議会だより
第110号(令和7年8月3日) 3ページ
最終更新日:2025年8月3日
一般質問の要旨
- 一般質問者は22人です。質問項目は主なものを掲載しています。
- [答]の末尾にかっこ書きの記載がない答弁は、全て市長答弁です。
- 議会の録画中継画面は下の二次元コードからご覧ください。
6月定例会の録画中継は、次回の定例会の録画中継が開始されるまでの間ご覧いただけます。
無所属の会 幸田 健太
原発に対する基本的な考え方と小栗上野介忠順(おぐりこうずけのすけただまさ)と本市の関わり
[問]市長は令和4年9月定例会で質問した議員に対し、原発に対する基本的な考え方として、「本市も原発の当事者であること、老朽化した原発を廃炉すること、原発は発電していなくても安全の維持、確保が必要であること、再稼働については市民の安心、安全を最優先にする」と答弁をしているが、現在の考えは。
[答]将来的に再生可能エネルギー比率を引き上げるとともに、老朽化した原発は廃炉にするなど、原発依存度を可能な限り低減していく必要があるという基本的な考えは変わっていない。
[問]令和9年放送予定のNHK大河ドラマ「逆賊の幕臣」における主人公小栗上野介忠順と、本市の関わりについて伺う。
[答]忠順は江戸時代末期の幕臣で幕政改革に尽くしたが、戊辰戦争で薩長軍に捕らえられ処刑された。父の忠高(ただたか)は三代目新潟奉行である。
翔政会 内山 航
新潟駅前の客引き対策
[問]新潟駅前の客引き行為は目に余るものがある。本市が昨年実施した市民アンケートの結果、「客引き行為を制限する条例の必要性」に対して、「必要がある」「どちらかといえば必要がある」と回答した割合は83%であった。このまま条例を制定しなければ、治安の悪化も懸念されるが、条例制定について本市の見解を伺う。
[答]条例制定は、客引き防止に対する市の姿勢を示すことになる一方で、条例の実効性を確保するための運用など、多くの課題があると認識している。課題を関係団体と共有しながら、慎重に検討していく。
客引き対策のため実施しているパトロール
新市民クラブ 内山 幸紀
コメの価格高騰と農業活性化センターでの品種改良
[問]生産者としては、物価高騰が続く中で、60kg2万円以上でコメが取引されることを望む声がある。一時的な価格高騰であれば物価高騰対策で対応するべきであり、今後の新米価格の下落につながらないよう国に提言すべきでは。
[答]このたびの備蓄米の流通は国による一時的な対応であり、中長期的には、消費者にも生産者にとっても合理的な価格となる必要があると考えるため、機会を捉えて国に要望していく。
[問]品種改良は長期間研究しても成果が出ないリスクもあるが、本市の大半は露地栽培であり、昨今の異常気象を考えれば、病気や高温に強い品種改良に投資する視点は、将来性や生産者からのニーズもあると考えるがどうか。
[答]品種改良には、長期にわたる研究や専門人材が必要であることから、国や県、大学などの研究機関と連携して対応していく。
新風にいがた 小林 裕史
若者の地元定着促進と介護従事者へのカスハラ支援策
[問]地元に戻って活躍する若者の成功事例や、地元企業で働く姿を保護者にも伝えることは、進路を親子で考える家庭が増える中、地元への愛着や誇りを家族ぐるみで育むことにつながり、若者の定着を促すと考えるがいかがか。
[答]若者の地元定着促進には保護者へのアプローチも重要。市内企業の採用情報や魅力を親子で学べるよう、広報の強化に取り組んでいく。
[問]介護従事者へのカスタマーハラスメントは、心身への負担から離職を招き、人材確保に深刻な影響を及ぼしている。安心して相談できるワンストップ相談窓口の設置が精神的支援や職場環境改善などにつながると考えるがいかがか。
[答]窓口の設置、運用に当たっては一定の専門的知識を有する者が相談に応じる必要があり、体制の構築に時間を要することから、国や県の相談窓口を紹介するなど対応していく。
翔政会 土田 真清
指定管理者制度の物価高騰対応とイノシシ被害防止対策
[問]指定管理者制度を取り巻く全国的な課題として令和6年に総務省自治行政局から「指定管理者制度等の運用の留意事項について」の通知が出されており、その一つに指定管理料のコスト上昇などの対応がある。本市の指定管理料に係る物価高騰への対応について伺う。
[答]早急に物価変動に応じた仕組みの導入は難しいが、施設の種類により指定管理者側のみのリスクとすることが適当か分析を行う必要もあり、他市の動向も注視し適切な運用に努める。
[問]西蒲区を中心に急速にイノシシの生息域が拡大しており、猛威が収まる気配がない。生活環境分野や農業分野にも被害が拡大しつつあるが、被害防止対策について伺う。
[答]電気柵の貸し出し、やぶ刈り払い費用の補助の他、猟友会の委託料単価の見直しや捕獲報奨金の新設など捕獲の取り組みを強化した。
翔政会 伊藤健太郎
ユニバーサルツーリズムと西堀ローサ
[問]障がいのある方やシニア世代の方々から気兼ねなく本市を訪れて観光を楽しんでいただくために、「ユニバーサルツーリズム」の推進に取り組むべきと考えるがいかがか。
[答]全ての人に安心して旅行を楽しんでもらうには、官民一体の受け入れ態勢の強化・整備が重要と認識している。公共施設や宿泊施設、店舗など幅広い関係者の意識向上を図っていく。
[問]西堀ローサ再生について、現在、サウンディング型市場調査を実施しているが、民間事業者から魅力的かつ現実的なアイディアがなかった場合、市民が自慢できるアイデンティティの象徴として、西堀の堀割を再生してはどうかと考えるがいかがか。
[答]施設全体の管理運営における費用対効果や将来負担、古町全体の将来像を見据え、民間事業者と連携し施設の在り方の検討を加速する。
翔政会 内宮 貞志
都市排水負担金の費用按分と農業機械設備の高額化
[問]農業用排水路には、都市部からの排水に伴う負担金、いわゆる都市排水負担金があり、土地改良区の負担分は、賦課金として農家負担となる。排水には都市部の雨水も含まれるが、負担率は適正なのか見解を伺う。
[答]市街地などの非農地から雨水が流入している分については、負担金を市が負担しており、非農地面積などに変更があった場合には適正な費用負担となるよう適宜見直しを行っている。
[問]農機具の利用単価が下がれば、利益を確保した経営ができる。農作業機械に対する助成事業は、個人で申請できるものもあれば、法人や集落営農組織が申請できる大型の助成事業もあるが、市の支援について伺う。
[答]助成率最大50%の国補助事業「強い農業づくり総合支援交付金」をはじめ、県や市の事業も有効に活用できるようサポートしていく。
新風にいがた 野口 光晃
能登半島地震の賃貸型応急住宅支援の状況と面的液状化対策の進捗(しんちょく)
[問]賃貸型応急住宅の入居期間は2年間であり、公費解体の遅れや公道と宅地を含めた面的な液状化対策の方針決定の遅れなどで、生活の再建のめどが立たない人もいる。入居期間を延長すべきと考えるがいかがか。
[答]自宅の建て替えを検討していて期間内の完成が難しい人には、期間を延長できるよう国と協議している。生活再建の方針が未定の世帯には、個別の状況に応じた支援を行っていく。
[問]液状化被害が大きかった地区においては、面的液状化対策は生活再建の方針を決めるための重要な要素の一つとなる。他都市に比べて地盤や土質、地下水位の観測などの調査が全体的に遅れていると感じるが、その原因は何か。
[答]本市は広範囲でさまざまな状態の液状化被害が多数あり、地質調査を追加で行った他、液状化対策の工法でも検討に時間を要する。
日本共産党新潟市議会議員団 鈴木 映
エアコン設置などの支援と図書館などへの生理用品の設置
[問]酷暑による熱中症予防としてエアコンは必須であるが、本市の生活保護世帯の約6%は設置していない。低所得者世帯へのエアコン設置費用助成は多くの自治体で行っており、本市も支援すべきと考えるが、所見は。
[答]支援制度の創設については、他都市の実施状況などを調査するとともに、引き続き機会を捉えて国に要望していく。
[問]「生理の尊厳」の観点からトイレットペーパーと同じように公共施設のトイレに生理用品を置き、必要な人が入手できるようにすべきと考える。まずは利用者が多い図書館で生理用品の設置を進めるべきと考えるが、見解を伺う。
[答]他都市の事例を研究し、不特定多数の市民が訪れる施設において真に必要な人に提供するための方法など、さまざまな課題を整理し今後の対応について検討する。(教育長)