にいがた市議会だより
第101号(令和5年4月16日) 4ページ

最終更新日:2023年4月16日

一般質問の要旨

  • 一般質問者は14人です。質問項目は主なものを掲載しています。
  • [答] の末尾にかっこ書きの記載がない答弁は全て市長答弁です。

再配達による二酸化炭素排出量と宅配ボックスの利用促進

宇野 耕哉(ともに躍動する新潟)

[問]インターネットからの注文などで多く利用されている宅配便だが、宅配便の需要増加によって発生する問題は無視できない。特に再配達が問題となっているが、再配達によってどのくらい二酸化炭素の排出量が増えているのか伺う。

[答]本市において再配達のトラックから排出される二酸化炭素の量は、市内で想定される再配達個数から計算すると、1年間で約1,600トンに上ると推計される。

[問]二酸化炭素排出を実質ゼロとするゼロカーボンシティの実現を目指す本市としては、再配達数の削減を図ることが必要である。そのため、宅配ボックスの利用を市民に対して、もっと積極的に呼び掛けるべきと考えるが見解を伺う。

[答]宅配ボックスの利用は、二酸化炭素削減に向けた市民の行動変容にもつながるため、ホームページなどで積極的に呼び掛けていく。

国の原発政策の大転換と本市の酪農経営への支援

倉茂 政樹(日本共産党新潟市議会議員団)

[問]3.11以降、原発依存度を低減し、原発の新増設は考えていないとしていた政府は令和5年2月、原発の最大限活用を明記した「GX実現に向けた基本方針」で、原発建て替えや運転期間延長などの政策の大転換を行った。市長の見解は。

[答]運転期間の見直しについては懸念する意見も少なくないことから、国会での審議では安全性を最優先に議論を進めてもらいたい。

[問]本市の酪農はほぼ家族経営である。餌代や光熱水費などは高騰するが生乳価格は上がらず、生き物相手で毎日の作業が不可欠なため、休むこともできない。ゆとりと魅力のある酪農経営のため、市は独自に支援すべきでは。

[答]本市では、機械設備や予防接種の経費を支援している。他市で実施されている酪農ヘルパー事業を含め、畜産経営の維持・発展に必要な施策の検討に努めていく。

酪農ヘルパー

酪農家に代わって、搾乳や餌やり、牛舎の清掃、子牛の世話などを行う人のこと。
酪農では搾乳や餌やりなどを毎日行う必要があり、酪農家は休みを取りづらい現状がある。

がん患者アピアランスサポートと県央エリアへの路線バスの必要性

東村 里恵子(翔政会)

[問]女性議員の会や我が会派から要望してきた「がん患者アピアランスサポート事業」が新年度から始まる。市長が目指すものは何か。

[答]同事業は、がん患者の方々の闘病意欲を高めるとともに心理的、経済的負担を軽減することにより、がん治療と社会参加の両立に向けた有効な支援になるものと考える。

[問]南区は市内8区の中で唯一軌道系の公共交通がなく、新飯田地域では政令市移行後、従来の生活圏である三条方面へも白根方面へも、公共交通による移動手段が減少している。東三条から燕三条を経由し新飯田地域に至る現行の路線バスを白根地区まで延伸してはどうか。新潟駅から県央エリアへの路線バスの必要性について伺う。

[答]新年度、公共交通に関するアンケート調査を実施予定であり、現行のバス路線や県央エリアへのバス交通の在り方の検討を進める。

がん患者アピアランスサポート事業

がん治療によるアピアランス(外見)の変化を補完するウィッグ、胸部補整具、人工乳房などの購入費用を助成することにより、クオリティ・オブ・ライフ(QOL)の向上を図り、がん患者の治療と社会参加の両立を支援するもので、本市では令和5年度からの新規事業。

萬代橋の周辺の良好な景観形成と5類移行に伴う学校現場の対応

石附 幸子(市民ネットにいがた)

[問]新潟市景観審議会は「高さ50メートル規制は将来の新潟に残しておかなければならない大切な基準である」との基本的な考えを示し、「特に良好な景観形成に寄与できる計画については、高さ規制を緩和する」パブリックコメント案とした。萬代橋を生かした優れた景観とするための仕組みを伺う。

[答]新潟市景観アドバイザーなどの専門家、建築主、本市による2段階の事前協議と、景観審議会の個別審査制度を新たに導入し、魅力的な都市空間の形成に取り組む。

[問]新型コロナウイルス感染症の5類移行に伴い、文部科学省の通知を踏まえたガイドラインを早期に示し、学校現場がスムーズに移行できるようにすべきでは。

[答]国のマニュアルなどの改訂を踏まえて速やかにガイドラインを見直し、各学校園の状況に合わせて柔軟に対応できるよう配慮する。(教育長)

新総合計画の目指す都市像と活力と魅力あふれる区づくりの強化

土田 真清(翔政会)

[問]新潟市総合計画2030において、目指す都市像を「田園の恵みを感じながら心豊かに暮らせる日本海拠点都市」と定め、そのイメージを、SDGsの考え方を踏まえ「経済」「社会」「環境」の3つの枠組みで例示しているが、具体的な内容を伺う。

[答]例えば、経済面は革新的なビジネスが生まれ魅力的な就業機会が創出されること、社会面は便利で質の高い生活が送れること、環境面は自然環境と調和し共生していることなどをイメージしている。

[問]市長は新年度予算編成に係る3つの力点の一つに、活力と魅力あふれる区づくりの強化を掲げ、区の予算と権限を拡大する方向性を示したが、どのように区の予算を編成したのか伺う。

[答]区長と率直な意見交換を行い、区民の要望を踏まえた課題解決事業を積極的に予算計上した。

IT系企業への支援と保育ボランティア制度

志賀 泰雄(新潟市公明党)

[問]IT系企業を誘致し、官民挙げて産業集積に取り組むことで、本市にとって魅力的な新たな雇用が生まれる。IT系企業の企業誘致や創業支援について今後どのようなビジョンで取り組むのか。

[答]イノベーションを育む環境を提供し、新たなビジネスの創出を促すとともに、社会課題の解決にもつながるよう支援していく。

[問]不適切な保育による保護者の不安を払拭し、安心して預けられるよう保育行政への信頼回復に努めるとともに保育現場の負担軽減にも取り組むべき。保育士をサポートする保育ボランティア制度をつくり、地域の方に支えてもらうことも可能と考えるがいかがか。

[答]保育ボランティアによる地域や保護者と園の良好な関係は、保育士の精神的な負担軽減にもつながる。今後も地域や保護者に開かれた取り組みを行っていく。

新潟港の未来とコミュニティ・スクールの評価

内山 航(翔政会)

[問]新潟港港湾計画および万代島地区将来ビジョンを実現していく中で、本市にとってのメリット・恩恵を受けるため、港湾を管理する国や県との連携など、本市ができることは何か。

[答]国や県と連携し、港湾の整備促進とにぎわい創出に向け、企業へのポートセールスやクルーズ船誘致などの取り組みを進める。

[問]コミュニティ・スクールの取り組みは、各学校および学校運営協議会での自己評価や検証だけでなく、第三者からの評価や、成功事例の共有化も含め、各学校での取り組みを教育委員会として評価検証する仕組みづくりが必要だと考えるがいかがか。

[答]学校の自己評価と学校運営協議会での取り組みを踏まえ、多角的な視点により、効果的に学校運営の改善が図られる仕組みについて研究を進めていく。(教育長)

産卵期に遡上(そじょう)するサケの現状と今後の利活用の方針

深谷 成信(無所属クラブ)

[問]本市においても産卵期には信濃川や阿賀野川を中心に、相当数のサケが遡上している。ビルの合間や国際空港のほとりを縫って萬代橋やござれや阿賀橋の真下を成長したサケの大群が泳ぐ光景があることを多くの人に伝えるべきである。産卵期1シーズンで信濃川と阿賀野川を遡上するサケの数は県内の他の河川と比較してどうか。

[答]令和2年度の県公表によると、信濃川で2万7千859尾、阿賀野川で1万5千588尾の採捕があり、県内の採捕ランクでは信濃川が2位、阿賀野川が3位である。

[問]本市でのサケの種苗生産および放流事業に関する伝統文化や採れたサケの料理、加工品などの活用について、今後の方針を伺う。

[答]信濃川と阿賀野川では、地域に根差した漁法で漁獲している。漁法だけでなく、料理や風景も含めて情報発信をしていきたい。

写真 信濃川のやすらぎ堤でサケの稚魚の放流
信濃川のやすらぎ堤でサケの稚魚の放流

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