第452号(令和8年2月1日) 1ページ

最終更新日:2026年2月1日

江戸時代から伝わる伝統 白根絞り

白根絞り手ぬぐいの写真 さまざまな柄の手ぬぐいが重ねられています

白根絞りは、新潟市南区白根地域で作られてきた絞り染めです。江戸時代後期(1800~1867年)から生産が始まり、やがて米の生産額を上回るほど盛んになりました。明治末期から大正期にかけて最盛期を迎えましたが、第二次世界大戦後になると生産は次第に落ち込み、安価な織物の普及などに伴い衰退していきました。しかし、その美しさから、地元市民の手によって復元され、平成5年に新潟市の無形文化財に指定されました。現在、その技術は「サークルしろね絞り」により、大切に守り継がれています。

白根絞りは「日本三大絞り」の一つだった!

愛知県の有松(ありまつ)鳴海(なるみ)絞り、大分県の豊後(ぶんご)絞りと並び、日本三大絞りの一つと称されるほど生産が盛んでした。

「サークルしろね絞り」が講師を担当!
白根絞り講座を取材しました!

白根絞り講座は白根地区公民館が開催する講座です。
この講座では2年をかけ、白根絞りの技術習得を目指します。月一回開催され、さまざまな絞りの縫い方や染め方を習います。
問い合わせ 白根地区公民館 電話:025-372-5533

模様の作り方

布を糸で縫う・しばる・巻くなどをして絞った後に染料につけ、絞った部分に染料が入らず白く残ることで模様ができます。それぞれの絞りごとに縫い方や使う道具が異なり、絞りの種類は50種類ほどあります。

鹿の子絞りを染める前の布の写真。細かく布を糸で縛り1センチくらいの粒をたくさん作っています。
「鹿の子絞り」染める前の状態
※布を糸で細くしばっています

1年目ではこんな「絞り」を習います!
1年で10種類の絞りを習得します!

巻き上げ絞りの写真 布を糸で巻き上げる絞り方です。六角形の模様で、巻いた糸が細かい線となって表れています
巻き上げ絞り

折り縫い絞りの写真 布を折りたたみ絞り糸を縫うことで、規則的な模様を作ります。小さな白い四角や丸、楕円の模様が縦に並んでいます。
折り縫い絞り

合わせ縫い絞りの写真 布を合わせ縫う絞りです。丸と四角の白い模様があり、中心から外側に向かって放射状に藍色の線が入っています。
合わせ縫い絞り

軍隊絞りの写真 葉っぱと「心」の文字の模様です。作りたい模様に合わせて糸を巻くため、細かい線(糸)の模様が出ている絞りです。
軍隊絞り

軍隊絞りの写真 「絞」の文字の模様です。作りたい模様に合わせて糸を巻くため、細かい線(糸)の模様が出ている絞りです。
軍隊絞り

鹿の子絞りの写真 布を細かくつまみ、糸を巻くことで模様を作る絞りです。規則的に四角い模様が並んでいます。
突き出し鹿の子絞り

やたら絞りの写真 鹿の子絞りと作り方は同じですが、つまむ布の量を変えることでさまざまな大きさの模様を作ります。鹿の子絞りよりも大小ばらばらな模様になっています。
やたら絞り

凧っこ13人衆の一心太助が「「やたら絞り」は模様の粒の大小を揃えず、やたらめったらに作ることが名前の由来になっているんだって」と話すイラスト

絞りの染め方を紹介!

ボールに入れられた藍とすりこぎの写真

(1)染料(藍)を細かく擦りつぶす

バケツにお湯と藍を入れ混ぜ合わせている写真

先が藍色に染まった小さい布の写真

(2)25℃~30℃のお湯に入れて染め液を作る
※濡らした試し布を染め液に入れ、緑色になったらOK
染めた最初は緑色になります!時間がたつと酸化して、写真のような青色になります。

銀色の桶に絞った布がたくさん入れられた写真

(3)染める布を事前に濡らしておく

バケツの中にビニール袋をはめた手を入れている写真

(4)布を染め液へ入れて、開きながら3~5分揉む
つけている間は揉み続けるよ!

洗濯物干しの上に染めた絞りを置いている写真。奥にいる人は絞りをより空気に触れさせるため、布を広げています

(5)染め液から上げ、15分~20分間空気にさらす

1回染めた絞りの写真。薄く藍色に染まっています

(6) (4)(5)を5回以上繰り返し行う。→回数を増やすほど濃くなります

完成したTシャツと手ぬぐいの写真

(7)乾かした後、模様をつけるための糸を取る。水で洗い、乾かしたら完成!

白根絞り講座生を募集しています!

毎年5月ごろに講座生の募集を行っています。興味のある方はぜひ応募してくださいね♪

凧っこ13人衆の達摩が「区役所だよりにも募集案内を掲載するからチェックしてね」と話す写真。

み~つけた♪
道具がないころは○○を使っていた!

道具がまだ発達していなかったころは作る人の「歯」に糸をかけて、その糸を引っ張りながら布に巻いていたそうです。
現在は針や絞り台などの道具を利用することで、出来上がりが均一で美しい絞りを作れるようになりました。

先が直角に曲がった針とトングのような形をした針です。絞りごとに使う針が異なります。大きさは20~30センチほどです。
白根絞りに使用する針

木で作られた固定台。机に固定して使い、絞り台に針をかけて縫います。(写真ではビニールひもを掛け、絞りで使う道具にひもを巻いています)
絞り台(固定台)

白根の伝統を守る「サークルしろね絞り」代表
山崎らん子さんからのメッセージ

山崎らん子さんの写真

白根絞り講座は、絞り染めの基礎をじっくりと学べる講座です。未経験の方でも「絞りが好き」という気持ちがあれば大歓迎。私も講師として「自分が教えられることはすべて伝えたい!」と、強い思いで取り組んでいます。また、白根絞り講座を2年間受講すると「しろね絞りサークル」に入ることができます。講座もサークルも、和気あいあいとした雰囲気の中で、楽しく制作をしています。
このほかにも、小学生や海外の方などに絞り染めの体験教室を行っています。白根絞りに興味を持ってくださる方が一人でも増えて、この技術がこれからも受け継がれていくとうれしいです。

白根絞り作品展

「絞」の文字が大きく描かれているタペストリー。一番外側は藍色で四角い枠があり、中央に大きく藍色の「絞」の文字があります。文字の背景は白地に藍色の細かい線が入った模様になっています
タペストリー

巻き上げ絞りの手ぬぐいの写真

手ぬぐいの写真 さまざまな模様の手ぬぐいが並べられています。
手ぬぐい

トートバッグの写真 二つトートバッグがあり、1つ目は薄い藍色に、斜めに3つ白い四角が並んだ模様です。2つ目は濃い藍色で、白く放射線状の模様が入った丸が3つあります。
トートバッグ

ひし形模様が重なった「麻の葉」模様のタペストリー
タペストリー

白く波打った線と稲穂のように小さな丸い模様が入れられたタペストリー

3枚の絵柄の違う手ぬぐいがななめに重ねられた写真

→2面・3面にも続きます!

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