平成16年11月22日 第3回協議会 会議録

最終更新日:2012年6月1日

日時:平成16年11月22日(月曜)
午後3時
会場:東映ホテル1階「白鳥の間」

資料

司会:若林事務局長

 本日は、お忙しいところお集まりいただきまして、大変ありがとうございます。
 それではただ今から、第3回新潟市・巻町合併問題協議会を開催させていただきます。なお、本日、県合併支援課長の岡田委員が欠席しておりますが、委員が半数以上出席されておりますので、規約に基づきまして会議は成立していることをご報告いたします。
 開会にあたりまして、協議会会長の篠田新潟市長からご挨拶を申し上げます。

篠田会長

 本日は、大変お忙しいところお集まりをいただきまして、誠にありがとうございました。
 先月30日の第2回任意合併協議会では、第1回協議会で未提出の各種事務事業以外の行政制度調整方針案、各種事務事業調整方針案、そして、合併建設計画の総論部分について合意をすることができました。改めて皆様に厚く御礼を申し上げます。
 本日は、残りました協議項目であります、巻町立病院の取扱い、そして財政計画を含む合併建設計画の各論部分について、ご審議をいただきたいと思っております。この2つで審議項目がすべて終了するということで、本日予定しているこの2つの議題について協議が整えば、この協議会で予定をしているすべての協議項目について合意をいただいたということになりますので、きょうの第3回協議会で任意の合併協議会の協議を終了したいと考えております。
 そうした意味におきまして、本日の会議が、委員の皆様から活発な意見交換をさせていただく中で、信頼関係をさらに積み重ね、有意義で実りのある合併協議としてまいりたいと思っております。そういう面で、きょうもよろしくお願いをいたします。本当にありがとうございました。

司会:若林事務局長

 それでは、この後の進行につきましては、規約に基づきまして会長にお願いいたします。

篠田会長

 では議事に入らせていただきますが、その前に、私から若干発言させていただきます。というのは、先回、第2回協議会の場での私の発言が、正確さを欠いていた部分がございましたので、その点について若干補足をさせていただきます。
 巻町の坂下委員からありました、特別職の身分の取扱いの調整案についてのご質問に私がお答えしたわけですが、この際、できるだけ地域審議会の会長に首長さんからなっていただきたいというふうに申し上げ、また、それを13市町村長意見交換会の場で確認をしたようなお話をしましたが、これについては、地域特性をいかした地域審議会にして欲しいということでございますので、会長についても当然その地域にお任せすると、基本的に委員の互選になるのだろうと思いますが、そういうことでございます。私の気持ちとしては、首長さんが地域のまとめ役として、大いにお力を発揮してもらいたいということを発言したかったわけですけれども、ちょっと表現が適切でなかったので、この際訂正をさせていただきたいと思っております。
 それでは失礼いたしましたが、これより議事に入らせていただきます。
 初めに、議題1の巻町立病院の取扱いについてですが、私から調整方針案を提案させていただきます。資料1をご覧いただきたいと思います。巻町立病院については、病院機能の存続を図るため、民間譲渡など民営化の方向を中心に検討を進め、法定協議会で協議をする、という調整方針案とさせていただいております。この件につきましては、巻町長の田辺副会長さんから、巻町立病院の検討の状況についてご発言をいただきますので、お聞き取りをいただきたいと思います。お願いします。

田辺副会長

 ご苦労様でございます。今ほど資料1につきまして、巻町立病院の取扱いということで篠田会長からご提案があったわけでございますが、これにつきまして、若干の補足説明をさせていただきたいと思うわけでございます。
 ご案内のように、この問題につきましては、第1回、第2回の場で、今しばらく時間を与えていただきたいと私からお願いをいたしました。特に先回の協議会では、今後のあり方、あるいは病院経営をどういうふうな形で持っていくか、あるいはまた、収支計画、あるいはバランスシートを考える中で、民間移譲をも1つの視野に入れた中で検討させていただきたいということから、しばらくの間、時間をいただきたいという発言をさせていただいたところでございます。
 そんなことから、第3回目のきょう、具体的な案が出せれば協議会にはご迷惑をかけることはないと思うわけでございますが、実は、この病院の取扱いについては、巻町から病院がなくなる事態も私自身が懸念しているわけなのでございます。かく申し上げますのは、自治体病院として、何とか存続していきたいと考えているわけでございますが、どうしても現行の診療科目、あるいは医師不足からいたしまして、黒字転換というのは至難の業ではなかろうかと考えるわけでございます。
 そんなことから、この町立病院を新潟市圏域の中に、合併の中に持ち込むことによって、現在の新潟医療圏域でのベッド数の問題やら、あるいは三条、燕、西蒲原のベッド数の問題、これらを考えるときに、例えば新潟市に持ち込んだ場合、不採算部門、私の試算では、黒字転換は現体制ではなかなか難しいだろうと思っているわけでございます。
 そんなことから当然赤字が発生し、不採算部門ということで、病院の廃止ということも今後検討されてくることになりますと、巻町に果たして病院が残るかと、いわゆる医療圏域の中でのベッド数の問題等からいたしまして、十分慎重に対処していかなければならないのではないかということでございます。
 したがいまして、私は今月の15日の全員協議会と19日の巻町議会合併等調査特別委員会の中で、この病院問題を発言させていただき、議員各位のご理解をいただいたところでございます。
 そんなことから、今後いま少し慎重にこの問題を検討していかなければならないということで、非常にご迷惑をかける点もあろうかと思いますが、この問題につきましては、私、巻町長として、巻町の中で何とか解決策と申しますか打開策を見出し、この協議会にご報告をということだったわけでございますが、先ほど申し上げますように、いかんせん、今少し時間が足りなかったということでございます。
 それで今後、やはり地域住民の皆さんから喜んで、安心して、そして信頼してかかれる病院を構築していくにはどうしたらいいかという中で、今ほど会長さんから朗読のありました民営化を中心とした中で検討していかなければならないのではないか、そしてこれを検討する中で、私の発言が新聞等マスコミに出ましたので、やってみたい、あるいはこういうふうな形で喜ばれる病院をつくってみたいという医療機関も数社出てきております。
 したがいまして、私は早い時期に、それぞれの医療機関が今の町立病院の経営をどう持っていくか、地域のためにどう活かしていただけるかということを前提にコンペ方式を採りながら、議会の皆さん、あるいは多くの皆さんと話し合いをしながら決定してまいりたいと考えております。そして町民の皆さんには、12月7日から12月12日までの間に8会場で説明会を開催しながら、住民に私の今の考えを知らしめ、そしてご協力をいただくということを考えておりますので、よろしくお願いしたいと思いますし、また、議会等々で十分審議しながら、これから設置されようとしています法定合併協議会の中で、いわゆる引き受けていただける医療機関等々を明確にしながら、委員の皆様からご理解いただけるよう、私なりに頑張ってまいりたいと考えておりますので、ちょっと長くなりましたけれども、補足説明に代えさせていただきます。よろしくお願いいたします。

篠田会長

 ありがとうございました。今そういうご苦労をいただいているということでございますが、先ほどの私の説明と今ほどの田辺副会長のご発言について、ご質問、ご意見などをいただきたいと思います。

小林義昭委員

 新潟市の小林義昭と申します。巻の町長さんをはじめ、皆様方が努力されていることには敬意を表したいと思います。ただ私は、篠田会長が巻の町立病院問題は一定程度棚上げをして、きょうで任意合併協議会を閉じたいというふうな発言をされたと思うのですが、新潟市長である篠田会長は、当時、巻と合併するにあたって、町立病院問題と原発協力金問題は重要な問題であるという形で、1つの柱というのでしょうか、ある意味では1つのネックが2つの問題だと言われたくらい重大な問題だと思うのです。一般的に言いますとですね、任意合併協議会の中で十分議論をして、すべての点でほぼ一致ができて法定合併協議会を立ち上げる、そして合併に進むというのが一般的なパターンだろうと思うのです。合併にあたって、2つの問題である内の1つが任意合併協議会の中で具体的に明らかにならないで、そして法定合併協議会へいって議論を進めるというのは、これは任意合併協議会と法定合併協議会のあり方からいっても少し問題があるのではないかと思いますので、ぜひもう一度検討していただいて、私は結論でいうと、一定の町立病院の方向性が出るまでは、この任意合併協議会は棚上げでも結構ですから、ちゃんと双方が納得いく形で任意合併協議会で合意をして、そして法定合併協議会にいくという立場をとっていただきたいと思います。それが1点目です。
 2点目は、町立病院は赤字であるらしいのですが、私たちは1回も正式に町立病院の実態を聞いたことがないわけです。新聞でしか知らないわけです。そして、この実態も知らない中で法定合併協議会へ議論が先送りされていくのは、極めて問題があるのじゃないかと私は思うのです。それから資料5に、町立病院分として33億円、いわゆる町立病院の借金があるらしいと財政上は載っておりますが、実際この33億円、老健の「槇の里」の分も含めると合わせて40億円と言われているみたいなのですが、その辺の実態も含めてぜひ明らかにしていただいて、そして全体が任意合併協議会の中で合意形成ができる形で、そして本当に巻町の人達も新潟市の人達も納得づくめで、気持ちよく任意合併協議会が閉じられる形をぜひ図っていただきたいと思います。

篠田会長

 これについて、ほかにご質問、ご意見がありますか。

渋谷明治委員

 私、新潟市の渋谷ですが、今、小林委員が述べられたこととはダブりません。ダブらないようにしたいと思いますが、私は巻町長さんに伺いたいと思いますが、今ほどの説明の中で、新潟市に合併すれば病院の廃止にもなりかねないかのような発言があったと思うのですが、その根拠、どういう理由でそうなるのでしょうかということを1つ聞きたいと思います。
 2つ目は、早い時期にコンペ方式で、議会で協議するとか町民に説明するとか、ご同意を得て病院問題を解決したいとあった。早い時期とは、一体いつ頃のことを称して早い時期とお考えになっていらっしゃるのでしょうかということが2つ目です。
 3つ目の問題は、小林委員が述べられましたように、この合併財政計画の中に33億円という数字が出ているのですが、巻病院の財政問題は、細かくこの場所で報告は難しいということで、できるかできないのかが1点、できないとすれば、私は解決をして、そのうえで新たに解決しましたということで任意合併協議会で合意を得て、それから法定合併協議会に進むべきだと、小林委員が最初に述べたことと同じことですが、まず、このいくつかについてお聞かせいただければありがたいと思います。

篠田会長

 財政計画については、後ほど説明させますのでその部分で、ご質疑をいただきたいと思いますが、それ以外でご質問、ご意見はいかがでしょうか。
-なし-

篠田会長

 では取りあえず、今2人から意見、質問が出されました。私は基本的に、巻原発の協力金、そして町立病院の問題は非常に大きな問題であると申してまいりました。そのことを踏まえて、巻町さん、そして田辺町長さんが非常に精力的に動いていただいたということで、原発の協力金については、ご承知のとおりの方向が東北電力さんから示されたわけですし、また、巻町立病院のことについても、非常に巻町民や巻町にとって重い方向の、民間譲渡、民営化の方向を中心に検討を進めるという、任意合併協議会が始まるときとは全く違う大きな方向が出されつつあるということで、これを踏まえて、これは相手方があることでありますし、さらにご努力をされて、そして法定合併協議会を閉じるときに13市町村、それから巻町民にしっかり説明ができる内容にしていくということで、私は矛盾しないと思っております。
 それから、財政問題については後ほどお答えするとして、渋谷委員から巻町長さんに質問もございました。基本的には、巻町さんとして何らかの形を出してほしいということを私どもの要望としてお伝えをしてきたということでございます。これを踏まえて巻町さん、田辺町長さんが、今いろいろと動かれているということでございます。

田辺副会長

 座ったままで恐縮でございますが、今、小林委員並びに渋谷委員からのお尋ねに対しまして、巻町長として考え方を述べさせていただきたいと思います。
 まず、小林委員から出ました病院問題。私は、巻町が合併するにしても、しないにしても病院問題は解決しなければならないという観点に立脚しながら、今日まできております。
 そして、その中で一番私が重んじてまいりましたのが、できうれば自治体病院、公設の病院という形で従来どおり存続していきたいということでございました。そんなことから、私が1月21日に就任して以来、ずっと病院の管理者会議、あるいは所属長会議に出席させていただきながら論議をしてきたところでございます。そして、医局のドクターの手当、あるいは看護師さんなどの手当等をカットした中でも何とか、ということで試算をしてみたところでございます。そんなことで、今日まで私は、1つの自治体病院として存続させたいということでやってきておりましたし、また第1回目、第2回目のこの協議会の中でも決して避けて通っておるわけではございません。議題にあがっている中で、こういうことから時間をいただきたいというお願いを再三してきたところでございます。
 そこで、渋谷委員からも出ております、なぜ病院が廃止になるのかということなのですが、私の考え方を先ほど申し上げましたように、新潟医療エリアの中では入院のベッド数が過剰気味であると。何床かは具体的に数字は覚えておりませんけれども、新潟医療圏域の中ではベッド数が過剰気味である。逆に、三条・燕・西蒲原のエリアではベッド数がまだ足りないということなのだそうでございます。
 したがいまして、篠田会長さん、あるいは新潟市議会議員の皆さんにお願いしながら、私どもの町立病院を何とか新潟市の合併と一緒に持ち込ませていただけないでしょうかということをお願いし、結果的にそのような形になったとします。ところが、やはり自治体としては、不採算部門についてはいずれ何らかの形で解消しなければならないというのが基本だと思うわけです。そうなったときに、町立病院が従来のような経営の中でやっていきますと、どうしても黒字転換というのは難しいのではないかと。
 したがいまして、新潟市と合併するときに町立病院を持ち込むよりも、持ち込んでから廃止され、その後に病院を今一度と言われたときに、果たして病院ができるかどうかという点に、私は懸念を持っているわけです。それよりも、合併前に巻町で民営化する中で、巻に1つの病院が残るという結果が出てくると私は考えるわけです。
 したがいまして、病院の民営化によって地域住民に親しまれ、安心してかかれる医療機関、巻町にベッドのある医療機関、これを存続したいという考え方の中で、民営化を中心とした方向で検討させていただきたいということでございますので、決して協議会の場で逃げているわけではございませんので、よろしくご理解願いたいと思うわけでございます。
 では、こんなことから渋谷委員の早い時期とはいつなのかということでございますが、今、議会にも報告申し上げておりますが、いくつかの医療機関から、この病院をこうしたいという色々な計画を取り寄せているところでございますし、また巻町では、引き受ける場合には、条件を付した中で話し合いに入りたいというふうに考えておりますので、今しばらくお時間をいただきたいということでございますので、何とぞよろしくご理解のほどお願い申し上げます。

篠田会長

 取りあえず、今のお答えをいただいて、そしてまた財政問題については、議題2にかかってまいりますので、議題2を説明させていただいたうえで、議題1と議題2について、お諮りをするということにしたいと思いますが。

渋谷委員

 ご説明大変ありがとうございました。私、これは町長さんが詳しいと思うからあれなのですが、病院のベッド数の関係でいいますと、新津地域の場合には1,808床に対して1,700床で、約100床ほどベッド数が不足と。それから豊栄市の関係は、新発田区域になりますが、2,060床の県の目標に対して1,739床で、320床ほど不足と。巻町の区域についても調べたのですが、その数字をうっかり持ち合わせなかったのですが、確か百いくつか不足の状況ではなかったかと思います。新潟市の場合は、1,000床ほどベッド数が多いということなのですが、そこで、もし民間譲渡されて、そこに例えば、100床ぐらい不足があるというのですから、現在の100床程度と合わせて仮に300床になったとする。
 それで、今度は会長さんに聞くのですが、そうなって300床くらいの巻町が新潟市に合併してくると、今でも1,000床ほど余っているのに、仮に新津の100床ほどの不足分を補ったにしても、まだオーバーする。新潟市民病院の改築にあたってもベッド数を減らす。それから、船江病院も100床あったのを10床ほど減らして改築をやったのですよね。仮に、合併前に民間譲渡されて、ベッド数が現状のままなのか、増えるのか分かりませんが、そうなった場合に、新潟市に影響はどんなふうに出るとお考えになっているのかというのが1つ、それをお尋ねしておきたいと思います。
 もう1つ、今度は町長さんですが、巻病院の財政が厳しい厳しいという話は聞くのですが、正確な数字はここにまだ示されたことはないですよ。ですから、新聞だとか人の話はちょこちょこ聞きますが、もし財政がそんなにやりくりできる範囲だとしたら、町立病院を、それこそ新潟市の市民病院として移管を受けて、新潟市も若干援助しながら運営していくことだって、財政事情によってはやれないことはないと思うのですよ。それを審議してみようもない。財政上の報告がありませんから。ですから、もし差し支えなければ、病院会計の中身、財政がどうだ、今どんなになっているかきちっとしたものをご報告いただけるものなら、いただいたうえで、相応しい時間をかけて、質疑をして、理解を深めたいと思う。それによって、民間譲渡しかないのか、それとも新潟市が引き受けてやっていけるのかという判断を私はさせていただければありがたい。今は数字を発表できないとするのだったら、やっぱり町長さんがお考えになっていらっしゃるように、合併前に譲渡か何かなさって、そのうえで合併をと思います。数字を示してもらえるかどうかが1つです。
 もう1つ伺います。もし譲渡した場合の職員は、全部の職員を含めて、巻町の町職員だと思いますが、民間に移っていただけるのか、全員退職してそうなるのか。職員の関係は、どんな論議に、そういう話があるからきっと話が出ていると思いますが、どんな方向で、どんなふうになっていく見通しか、差し支えなければ、お聞かせいただきたいと思います。

篠田会長

 まず私からお答えします。新潟市への影響ということでございますが、現在、巻町立病院のベッド数は、ご承知のとおりこれだけあるわけでございます。これが民間に譲渡されて大きく増えるということは、なかなか今の状況では考えにくいだろうと思っておりますので、これからまた、どういうところに特化をされていくのか、それらのことについては情報を収集しながら、我々にとっては、財政の面で、今の状況ではなかなか難しい部分がありますねということが関心事でございますので、それ以外のところに大きな影響が急に出るとは思っておりません。私からは以上です。

田辺副会長

 私は2点ほどあるわけでございますが、細かい数字はご容赦願いたいと思うわけでございます。そこで病院の収支でございますが、平成16年度の当初予算で、医療収益が12億円、医療経費が19億円、当初から7億円の赤字ということでございます。そして今抱えております負債につきましては、企業債あるいは一時借入金等々で、病院が31億円、それから老人保健施設が10億ということで、41億の負債を抱えております。
 それから2点目の職員の関係ですが、これにつきましては、篠田会長さんとご相談をさせていただきました。ご案内のように、町立病院の職員につきましては、巻町役場職員、地方公務員でございます。地方公務員は、渋谷委員もご承知のように、いわゆる身分の保証があるわけでございます。
 したがいまして、巻町役場職員として残りたいという希望の方は、新潟市職員として採用していただくよう、会長さんにお願いをしております。そしてまた、この病院が民間になってもここで残りたいという方は、当然最優先でその病院で働かせていただくよう、鋭意努力していかなければならないと私は思います。
 そんなことで、巻町職員であっても人事異動というのがあるわけでございまして、その定期異動の中で、例えば、新潟市内にあるそういう医療機関とか、あるいは保健所等々で会長さんにお願いしていくという話になっておりまして、この職員組合と申しますか、職員の皆さんに一番不安のないような形の中で、私は取り組んでまいりたいと考えておりますので、よろしくお願いいたします。

篠田会長

 それでは、財政計画の中に巻の町立病院の関連がまたございますので、それを含めてご説明させていただいて、議題1、議題2について、またお話を伺うということでよろしいでしょうか。
-異議なし-

篠田会長

 それでは議題2、合併建設計画案について、事務局から資料説明をお願いします。

事務局:三富事務局次長

 資料2でございます。資料2をご覧いただきたいと思いますが、「合併建設計画<1>事業について」でございます。この<1>事業につきましては、第1回任意合併協議会におきまして、任意合併協議会で協議する事業として位置付けられた事業でございます。
 表の左上をご覧いただきたいと思いますが、まず市事業でございます。施策名「活力ある産業が展開するまち」の「交通体系」のうち、「巻潟東インター周辺整備事業」でございます。事業内容でございますが、巻町から提案いただきました事業内容といたしまして、事業目的、効果等でございます。巻潟東インターに停車する高速バスの運行頻度が非常に多いという特性を活かし、駐車場や送迎スペースの充実を図る等、高速バス利用を促進する交通拠点づくりを行う、としております。
 主な事業内容といたしまして、丸でくくってございますが、まず、案内標識の設置事業でございます。そして、その下の丸でございます。高速バス乗り場周辺環境整備事業、その下が送迎スペース整備事業、それから待合施設等の整備、一番最後がパークアンドライド駐車場整備事業でございます。
 表頭の「検討結果」のところをご覧いただきたいと思いますが、「○」がついてございます。この「○」の意味は、建設計画事業として登載していきたいというものでございます。表頭の「検討における考え方」でございますが、巻町提案のコンセプトのとおり。ただし、パークアンドライド駐車場整備事業については、今後の需要見込み等を勘案し、巻町が増設分として提案している駐車場についても同時に整備することとして、310台程度の駐車場を新規に整備するとしております。巻町さんからは新規160台分を整備し、将来150台を増設したいとの提案でございましたが、現在も利用者が多いこと、また、施設環境を整備することでパークアンドライドへの更なる利用者を掘り起こすことが、田園型政令指定都市の1つの切り口でもある環境重視型社会の構築に有効といった観点から、このような検討を加えたところでございます。
 次に「巻潟東インター周辺道路整備事業」でございますが、こちらも検討における考え方のところ、巻町提案のコンセプトのとおりということでよろしいのではないかと提案させていただいているところでございます。
 それから、その次でございますが、「巻駅地下通路整備事業」でございます。これも巻町提案のとおりということでございますが、検討における考え方をご覧いただきますと、公共交通機関への利用促進や鉄道による地域分断の解消が図られることから、整備の必要性は高いが、事業化にあたってはJRの協力が必要となるため、協力が得られるよう今後協議を行っていく必要があると考えているところでございます。
 次に、「多様な交流ができるまち」の「道の駅整備事業」でございます。検討結果の欄をご覧いただきますと、横に棒となっておりまして、建設計画に登載しないというものでございます。考え方でございますが、ほたるの里公園内にすでに駐車場があること、あるいは通過交通量が少ないといったことから、現時点での当事業の緊急性は高くないと考えているところでございます。しかしながら、これらの場、あるいは観光客を誘致できる施設整備など、周辺一体の整備について検討の必要があるため、今後国道460号の整備状況や集客状況をみながら対応していくとしているところでございます。
 それから、「自然と共生できるまち」の「防災気象システム整備事業」、それからその下の「防災行政無線整備事業(地域系)」、次のページに進みまして、「防災行政無線整備事業(同報系)」、それから「高機能消防指令センター総合整備事業」、この4事業につきましては、新市域の一体的な消防防災機能として提案どおりとするものでございます。
 次に「ゆとりと潤いのあるまち」のうち、「生涯学習」の「図書館建設事業」でございます。検討における考え方をご覧いただきたいと思いますが、すでに白根市、岩室村、西川町、月潟村、潟東村など、周辺に図書館が整備されておりまして、地域の図書館として活用することになっております。したがいまして、他市町村とのバランスを考慮しますと、事業区分を広域的に有益的な<1>事業から地域バランスの均衡を図る<3>事業に変更したうえで、施設整備の必要があるものと考えております。
 なお、一緒に提案のありました郷土資料館につきましては、既存施設を活用することで、併設はしないとさせていただいたところでございます。
 次の「総合体育館建設事業」でございます。これも検討における考え方をご覧いただきたいと思いますが、この総合体育館につきましては、13市町村、新市全体の考え方で策定した合併建設計画におきまして、同様の施設の整備がすでに合意をされております。いわゆる西川町提案の総合体育館建設事業、これを実施する際に、西川町はもちろんですが、潟東村、岩室村、あるいは巻町地域、こういったことはもとより、全市的な利用形態を検討したうえで整備を図るとしているところでございます。
 したがいまして、巻町提案の総合体育館建設事業につきましては、登載しないとしたものですが、巻町には城山運動公園におきまして、屋外スポーツ施設を集約している部分がございます。そういったことから、新たに市民ニーズの高いトレーニング施設を持つ屋内体育施設等を整備することで、城山運動公園の機能を拡充して、年間を通じたスポーツ環境づくりを進めることとしております。
 その下でございますが、「城山運動公園整備事業」でございます。事業内容のところが空欄になってございます。<1>事業としては、当初巻町さんからは提案がなかったものでございますが、検討における考え方に記載のとおりでございます。第2回任意合併協議会で巻町提案の<4>事業として、国民体育大会ホッケー競技会場整備事業、それから城山運動公園駐車場整備事業、城山第2野球場整備事業が示されたところです。屋内体育施設、トレーニング施設を含むものを追加し、城山運動公園整備事業として、広域的な施設として一帯整備を図り、事業区分も<1>事業としていきたいとするものでございます。主な事業内容については、下に記載のとおりでございます。
 次に県事業でございます。「道路整備事業」といたしまして、国道460号と主要地方道長岡栃尾巻線が記載されています。こちらにつきましては、いずれも現在県と協議中でございます。法定合併協議会の段階では、登載の可否についてお示しできるものと考えております。なお、この後提案させていただきます財政計画におきましては、この2事業とも事業費は組み込んで整理しているところでございます。
 次に資料3でございます。資料3「合併建設計画事業(案)(施策別)」でございます。ただ今説明をさせていただきました<1>事業を含め、建設計画に登載を予定します<1>から<5>のすべての事業、69事業になりますが、これを施策別に整理したものでございます。
 なお、第2回の任意合併協議会で提出させていただきました、各論の素材として両市町が提案している事業の中から、<4>事業として掲載していた5つの事業につきましては、検討の結果、建設計画に登載しないとしたところでございます。参考までにその内容でございますが、角田山頂・三方平園地整備事業というのがございました。これにつきましては、本来、整備主体が県ということでございまして、県が整備すべきということで登載をしないこととしたところでございます。それから体験農園整備事業と漁業経営構造改善事業の2つにつきまして、平成17年度、いわゆる来年度までに事業が完了する見通しとなったということで、これも掲載しないということにさせていただきました。それから、漆山企業団地整備事業、並岡企業団地事業でございますが、この両企業団地につきましては、現下の経済情勢では売却が見通せないといった観点から、登載を見送ったというものでございます。
 次に資料の4でございます。資料4「合併建設計画事業案総括表」でございます。<1>から<5>の事業区分に基づきまして、計画事業費を整理したものでございます。表頭の巻町提案事業の欄でございますが、この段階におきましては、一番下の合計欄、334億円強といった事業規模で提案があったところでございます。その右の欄でございますが、事務局案でございます。事務局で検討を加えた結果、これも一番下でございますが、244億円強という内容で提案をさせていただくものでございます。
 次に資料5でございます。資料5「新潟市・巻町合併問題協議会 財政計画(案)について」でございます。まず作成方針でございます。既定の新潟地域13市町村財政計画、いわゆる平成17年度から平成29年度までの10年間に、巻町分を合算する方法で作成することとしたものでございます。なお、13市町村での財政計画につきましては、すでに法定合併協議会において合意されており、また、すでに総務省に提出済みであるといったことによるものでございます。巻町分につきましては、合併期日が確定していない段階での試算でありますので、平成18年度から平成29年度までの9年間分としたところでございます。
 巻町の普通会計分の試算に際しましては、13市町村ベースと同様の考え方としておりまして、試算条件には変更を加えず、また平成16年の地財計画の影響も織り込んであるところでございます。なお、試算に用いる基礎数字につきましては、平成15年度決算統計の作業が終了しておりますので、当該数値によっているものでございます。
 具体的には、資料右側の別表をご覧いただきたいと思いますが、歳入の「1市町村税」の伸び率1.0%等の設定は、13市町村ベースと同一でございます。それから、「6地方特例交付金」等に平成15決算見込同額とあります。これが15年度の決算統計を含めて、直近の数値に置き換えてあるものでございます。それから「7地方交付税」、「16 起債」の「(3)臨時財政対策債」につきましては、平成16年度数値が決定しておりますことから、当該数値を基礎として記載しているところでございます。
 また、歳出の10のところでございます。「10普通建設事業」、いわゆる<3><4>事業と言っております、合併しなくても実施する通常の建設事業につきましては、現時点での部会案集計数値を基礎としまして、年度内均等実施と仮定して、年16億円で試算しているところでございます。
 すみません。今、訂正が入りました。財政計画期間の平成26年までを平成29年と言ったようでございます。平成26年までの誤りでございました。訂正させていただきます。
 以上の前提で試算した結果が、次のページの「合併財政計画(案)」でございます。まず資料の構成を説明させていただきます。左肩に【普通会計、13市町村17~26年度、巻町18~26年度、合計】とありますが、先に説明をさせていただいたとおり、13市町村ベースの財政計画に巻町の9年間分の影響を合算してあるという意味でございます。
 表頭の「13市町村財政計画<1>」の欄、こちらのほうが13市町村ベースでの全体の収支でございます。下へ目を移していただきますと、下で網掛けになっております。「歳入-歳出」と書いてございますが、こちらに記載のとおり、10年間での収支は637億円の財源不足が見込まれるところであります。これにつきましては、定員管理適正化等によりまして財源不足のうち、440億円を解消し、残余の197億円につきましては、基金を取り崩すとしていたところでございます。表頭の「巻町通常分<2>」でございますが、こちらが普通会計ベースでの巻町の9年間分の収支でございます。試算の結果、これも下の網掛け欄の「歳入-歳出」をご覧いただきたいと思いますが、9年間で47億円の財源不足となったところでございます。
 なお、病院につきましては、民営化の方向で検討するとなっておりますが、内容が未確定のため、この財政計画上では平成15年度のベースで経営が継続するものと仮定をしておりまして、普通会計から病院会計への繰出金の試算上は、15年決算額×9年分の33億円を組み込んでいるところでございます。先ほど質問のございました33億円の意味は、繰り出し金の3.7億円の繰出金の9年間分の積み上げ数値というものでございます。
 それから表頭、「巻町合併影響分<3>」についてでございます。記載のとおり、行政制度調整、建設計画、財政支援措置に区分して試算してございます。行政制度調整欄は事務事業の調整方針に伴う影響や、県から移譲される事務の影響額でございます。主なものとしましては、県が行っていた生活保護費の支給事務が新市に移譲されることに伴う影響でありまして、歳出の扶助費に約13億円、その財源として、歳入の国庫支出金に約10億円が織り込まれているところでございます。建設計画欄でございますが、建設計画における主要建設事業の影響額でございます。
 歳出から説明させていただきますと、歳出の10の欄でございます。歳出の「10普通建設事業費」に記載の32億円が、いわゆる<1>事業の事業費規模でございます。この事業費の規模につきましては、先ほど説明させていただきました現時点での部会案数値でございまして、9年間を均等で実施すると仮定しているところでございます。それから歳出の「7繰出金」でございます。記載欄の7億円につきましては、下水道事業会計への建設計画分の繰り出しでございます。また、歳出の6の欄でございます。「6公債費」に記載の4億円につきましては、合併特例債の発行に係る元利償還金でございます。
 次に歳入でございますが、歳入16の欄でございます。「16市債」、この欄に記載の25億円が合併特例債でございます。巻町が加わることによって増加する発行可能額でございます。いわゆる<1>事業に充当される事業として、そのほかに歳入の「11 国庫支出金」と「12県支出金」がございますが、部会案集計数値のほかに、国につきましては合併補助金の1億5千万円、県につきましては合併交付金の5億円を含んでいるものでございます。また、歳入の「7地方交付税」の欄でございます。起債の5億円は、合併特例債と水道事業で発行する起債の元利償還金に係る交付税算入分でございます。また、財政支援措置の欄の地方交付税の22億円でございますが、普通交付税の合併算定替において、巻町分の基準財政需要額の算定上、町の係数に替えて保健所設置市等の係数等を用いることができる、いわゆる権能差の特例というものに伴う増加分でございます。
 これらの試算の結果、それぞれの収支としましては、行政制度調整でマイナス29億円、建設計画でプラスの2億円、財政支援措置でプラスの22億円となりまして、合計影響分で全体5億円の財源不足となったところでございます。
 そして、巻町を加えた14市町村全体といたしましては、13市町村ベースからさらに52億円の財源不足が見込まれるということで、合計欄の下「歳入-歳出」でございますが、10年間で689億円の財源不足となったところでございます。
 この財源不足額の対応としましては、新市の行政体の規模拡大に比例する形、いわゆる78万都市から81万都市に規模が拡大するのに比例する形で、定員管理適正化と行財政効率化についての改革目標額をそれぞれ8億円、及び6億円上乗せをしたほか、行財政改革といたしまして、これは巻町を含む新・新潟市14市町村全体という意味でございますが、さらなる給与制度の見直しに取り組むこと、それから15億円の改革効果を生み出すことというものでございます。
 なお現在、新潟市におきましては、ラスパイレス指数100を目指して組合と交渉する中で職員のご理解をいただくことを行っておりますし、また国におきましても、寒冷地手当の支給が見直される中で、新潟地域が非支給地になったというような状況の変化をとらえますと、この15億円の改革効果を生み出すことは可能と理解しているところでございます。
 以上の取り組みによりまして、収支は29億円改善するものでございますが、全体では220億円の財源不足が見込まれるものでございます。これにつきましては、資料右下に記載がございます【<16>末基金残高見込】でございますが、ここに巻町分の10億円を加えた総額315億円の基金の一部を取り崩して対応するということでございます。13市町村ベースと同様、おおむね基金総額の3分の1程度は確保できるものでありますが、行財政改革により、さらなる圧縮を目指す必要があるものと考えているところでございます。
 なお、表の左下に合併建設計画事業費が記載されております。それぞれ表のところに書き込まれております(※1)から(※3)を集計しますと、244億円の建設計画事業費となる部分の説明でございます。
 次に資料の6でございます。「新潟市・巻町合併建設計画(案)」でございます。第2回の任意合併協議会で合意をいただきました総論に加えまして、各論、財政計画を織り込んで策定いたしたものでございます。9ページまでが、すでに合意いたしました総論の部分でございます。
 10ページをご覧いただきたいと思います。10ページ目の「IVまちづくり計画」、ここからが各論となります。まず、1のまちづくり計画の全体像としまして、2つの基本理念とその実現のための5つの施策の方向を受けまして、施策体系別に必要な事業を盛り込んでいるものでございます。以下この内容に沿いまして、5つの施策の方向別にそれぞれに関連する体系を整理しながら、目指すべき方向を概略的に記述を進めまして、主要事業ということで、表形式で整理をしているところでございます。こうした形で、5つの施策の方向別に記述を14ページまで進めさせていただいております。
 15ページにお進みいただきたいと思いますが、15ページが「V概算事業費」ということで、施策の方向別に整理をしたものでございます。二重線で太く囲ったところをご覧いただきたいと思いますが、この概算事業費については、あくまで計画の概算であるため、実施段階においては、将来の社会経済状況の変化などに伴い変動する場合があります、ということで注意書きをさせていただいております。この表の一番下、224億1,800万円が概算事業費の合計ということになります。
 次に16ページに進んでいただきたいと思います。最後のページになりますが、「VI財政計画」でございます。今ほど、別表でご説明させていただきました財政計画をいわゆる通常の費目に整理し直して記載したものでございます。こちらも二重線で若干断り書きを入れさせていただいております。新潟地域13市町村の10年分と巻町の9年分を合計いたしますと、歳入、歳出とも3兆29億円の予算規模となるところでございます。
 なお、先ほど資料の5で具体的な合併財政計画の内容を説明させていただいたところでございますが、数値の整合性について若干補足説明をさせていただきたいと思います。申し訳ございません。先ほど説明させていただきました資料5の2ページ目と、今ご覧いただいている表の資料、両方をご覧いただきながらお聞き願いたいと思います。資料5の中ほど、表頭で合計欄の「歳入合計」のところがございます。ちょうど歳入合計の中央部あたりになろうかと思いますが、「歳入合計」2兆9,809億円となってございます。この数値に同欄の一番下の「基金取崩額」220億円、これを加えていただきますと、歳入合計が3兆29億円に整合するものでございます。なお、この220億円につきましては、資料6で通常の費目に整理し直した財政計画の歳入欄「14 繰入金」に220億円が組み込まれているものでございます。
 また、歳出でございますが、資料5では「歳出合計」が3兆498億円となってございます。ここから「定員管理適正化」の228億円、それから「行財政効率化」の166億円、そして「行財政改革」の75億円を差し引きますと、歳出合計は3兆29億円となるものでございまして、こちらのほうも通常の費目への組み換えにつきましては、人件費と物件費で整理をさせていただいたものでございます。以上でございます。

篠田会長

 基金の取り崩し額220億円と記載をしておりますが、これは13市町村の合併の協議のときと同様、今後、本格的な行財政改革に取り組むことで、基金の取り崩しを極力圧縮するということでございます。そして、今の説明の中に巻の町立病院の話がございましたが、33億円が繰出金の中に入っていると。1年間にしますと4億円弱ということで、先ほどの町長さんのご説明と見合いの数字になっているということでございます。
 では、まず恐縮ですが、議題1の巻の町立病院について、今の財政計画の説明を踏まえて、さらにご質問、ご意見があればお出しください。
 よろしいですか。
-挙手あり-

篠田会長

 はい、中川委員。

中川征二委員

 新潟市の中川でございます。町立病院の取扱いについて、私からもご意見を申し上げておきたいと思って手を挙げました。率直に申し上げて、私自身がこの調整方針案を了解するのかどうか非常に悩んでいるところでございます。先ほど小林委員も言いましたけれども、町長さんをはじめ、皆さんがいろいろ悩まれた結果として、民間譲渡も含めて、あるいは民間譲渡の方向で何とかまとめたいと決意をされて取り組まれていることについては、率直に認めたいと思いますし、評価をしたいと思うのです。
 ただ、本当にこれでうまくいくのでしょうかというところが、率直に言って私には残る。この調整方針で法定合併協議会に移行した場合、例えば、先ほどお話がありましたが、老健施設の債務も含めて40億円のお金が整理をするには必要ですというお話でございますから、病院と老人保健施設も含めて40億円で本当に売却が可能なのだろうかという点で、先ほどから新潟市の委員の中から出ておりますけれども、病院の経営の中で何が問題で、どうしてこういう事態になったのかということについて、私どもは正確な資料を一度もいただいておりませんから、そういう点でも確信を持てない。
 引き合いがあるというお話があり、コンペ方式でより高いところで買っていただくということですが、もし、折り合いがつかなかった場合は一体どうなるのでしょうか。売却価格と現在の処理をしなければならない金額との間に、1億や2億の話だったらいいのかもしれませんが、10億、20億ということだってあるのではないかという心配を私どもはするわけですね。任意合併協議会じゃなくて法定合併協議会の中でもそういう形の整理しかできませんでした、新潟市さん、残った分については処理をしていただけませんかと、こういう提案になりかねないのではないかという心配を率直にするわけです。今、仰っているような40億が丸ごと処理できて、新潟市が新たに負担をしなくてもいいということになれば結構なのですけれども、自治体病院として引き継ぐわけではありませんから、清算には一時的な金がいるわけですね。この財政計画では、現行の経営形態のまま続くという仮定で、9年間で33億円という計画をしているわけですけれども、民間譲渡ということになれば、その段階で整理をしなければいけない。資料を見せていただくと、基金も、この主要3基金だけに限って言えば、10億円という数字が出されておりますが、これで本当に整理が着くのだろうかという疑念を持ちます。本当に売却先があるのだろうかという問題もあります。
 そういう点で、私は皆さんのご努力を評価すれば、最終的には任意合併協議会はこれでいかざるを得ないなと思っていますが、法定合併協議会にいって出てきた結論によっては、かなり難しい決断を皆さんもしなければいけないし、私ども新潟市の中でもかなり難しい決断をしなければいけない事態がくるのではないか。そのことがないように、ぜひ町長さんにも本気で取り掛かっていただいて、今ある問題点は、すべてきれいに整理をしていただいたうえで合併を成立させる。この方向でやっていただくことについて、格別のご努力をいただくという約束を私はきょうの段階でいただきたいと、あえて余計なことなのですけれども申し上げておきたいと思います。以上です。
-挙手あり-

篠田会長

 はい、土田委員

土田 誠委員

 巻町長が、先ほど病院の経過につきましてご説明いたしましたが、これから真剣に取り組むのじゃないのです。もう真剣に取り組んでいるのです。それは町長だけじゃなくして、私ども議会も一体となって、私どもの病院に興味を示していただける各医療機関に対して視察も行っておりますし、中身についての検討も特別委員会の中で真剣に協議をやって、新潟市の皆さんにご迷惑をかけない形の中で、責任を持った形の中で、新潟市に合併する法定合併協議会に移行できるまでの1日も早く、その中身についての、また相手方との協議を終えて、皆さんに良い報告を致したいと。そのための努力を私ども議会も一体になって町長とやっていることだけを皆様方にお知らせをしておきたいと思います。
-挙手あり-

篠田会長

 はい、渋谷委員。

渋谷明治委員

 最初に小林委員も述べられましたように、任意合併協議会は、意見の色々の相違はありますが、それはいったんここに置いておいて、巻町の今やっている行政と新潟市の行政レベルを合わせようというもので、建設計画もこれやろうじゃないか、あれやろうじゃないかと、予算はこれくらいですよという大体合意に基づいて、任意合併協議会がこれで大方の合意を得たということでもって任務を終わりということになると。この巻町の病院に関しては、先ほど私も述べさせていただきましたように、経営状態は良くわからない。報告がきちんとあるわけではありません。
 ただ、私が入手したものによれば、平成15年度は非常に努力をされて、平成6年から15年を比べた営業収支比率で言えば、平成6年では9億1,000万円ほどあったのが、8億1,000万円と1億円ほどの減少。減少というのは比率が良かったのでしょうかね。そういう跡が見えます。こういう資料がありますが、そのほかのことに関しては、私も全く入手している状態ではありません。
 私が今述べたいのは、任意合併協議会でもって、この巻町の、今努力されている皆さん方が抱える問題が解決できたと。そこで職員はどうする、あるいは財源は、例えば中川委員が述べられたように、40億円は心配なしで、きれいに終わったという段階の受入れということも有り得るだろうし、それから、努力したけれども、何億か不足でこの分の穴埋めを受けても、新潟市との合併に合意をいただけないでしょうかと。良い悪いという意見は出てくると思いますが、こういう形になるのが任意合併協議会の役割だと思う。中途半端にして任意合併協議会を終わるということは、私はすべきではない。これは同意できないということをまず述べておきたいと思います。

篠田会長

 先ほど方向は示されていますが、もし中川委員の質問に対して一言あれば。

田辺副会長

 大変ご心配をかけておるところでございます。これにつきましては、この協議会において、決して私は避けているわけではございません。第1回目、第2回目と協議の中で、今しばらく時間を貸していただきたいということを申し上げて、お願いしてきました。それは、自治体病院として存続していきたいのだということが第1回目でございましたし、第2回目は、存続したいのだけれども、どうもバランスシートからして赤字発生にならざるを得ないのではないかということから、民間への譲渡の方向も1つの選択肢に加えた中で検討させていただきたいとしていました。そしてきょうは、民営化に行かざるを得ないのではないかという方向になったということですから、それぞれの試算の仕方が変わってきているわけなのです。
 中川委員が心配されるように、私どもも、その数社出ている医療機関にこういう条件ですよと示さなければだめなのですよ。例えば3社、5社、あるいはどの条件にお嫁に行ったら、どこにお嫁に行ったほうがいいかというのもあるわけなのです。それを議会とよく相談しながら、この場に持ってまいりたいと。法定合併協議会の場に、こういう形でこうすることに決めましたと持ってまいりたいということなのです。

篠田会長

 ありがとうございました。ほかにご意見は。

中川征二委員

 私は避けているだとか、時間がかかっておかしいだとか言っているのではなくて、これだけ大きい問題を棚上げにした形で法定合併協議会に入ろうとしていることが問題だと思っているのです。つまり、時間が一定程度かかるのでしたら、これはその問題も含めてですね、それこそ33億円か、あるいは槇の里の約10億円というのは、どこに金額が入っているのかちょっと分からないですけれど、この巻町との合併で30億円からの負担を新潟市がしなければならないのか、あるいは負担をしないで済むのかということも、新潟市民に対して説明ができないまま任意合併協議会を閉じるとすれば、これはある意味では、篠田市長が市民に対してすべて明らかにして、市民と共にということと全然違うというふうに思うのですよ。だから、私はですね、避けているとかいうことではなくて、任意合併協議会は、やっぱりその問題が解決して、本当に納得ができたときに合意をして打ち上げるという手続きを踏んでほしいということを言っているのです。

篠田会長

 ほかにご意見は。
-挙手あり-

篠田会長

 はい、小石委員。

小石光夫委員

 新潟市の小石です。巻町の責任で、町立病院問題を解決するために努力するという田辺町長のご発言を評価いたします。数字も今、大ざっぱに仰っていただいたのですが、私どももある程度の資料はありますが、なかなかこれは行政で解決していくには、厳しい問題があるなということは想像できますが、一応、継続した場合を前提とした財政計画、これも今説明を受けたし、それからまた、建設計画についても社会情勢のいかんによっては変更する場合もある。これはお互い様で、弾力的に計画を考えていこうということになるのではないかと思います。
 したがいまして、現に巻町長さんが、私にひとまず任せてくださいと仰っているのに、ここで改めて数字を出し、その行方を審議していくということは、巻町長さんに対して失礼だと思っておりますので、法定合併協議会で審議できないというものでもありませんし、それが本当は本番なので、材料は全部出尽くしたと思っておりますので、したがいまして、法定合併協議会において、十分にご努力いただき成果を報告していただくということにして、法定合併協議会への移行に取り掛かっていただきたいと思っております。したがいまして、この病院問題については、法定合併協議会で民営化についての方針と内容が確定して報告をいただけるものという期待で、そういうふうに理解したいと思っております。よろしくお願いします。

篠田会長

 ほかにご意見は。
-挙手あり-

篠田会長

 はい、関口委員。

関口松柏委員

 いろいろ議論をお聞かせいただきました。先ほど、巻町議会の委員さんからも真剣に取り組んでいるというお話がございました。会長さんからも、法定合併協議会の中で13市町村が納得できるような内容で提起をいたしたいということがございました。私は、基本的にはですよ、任意合併協議会ということであっても、町立病院の問題も含めて一括きちんと整理すべきだろうというふうに思っています。これは、財政計画とも関連をしてまいりますし、場合によれば、財源との問題で建設計画とも関係をしてくるかも知れない。そういう意味では、法定合併協議会を円滑に進めるためには、その準備段階としての任意合併協議会で、できるだけきちんと整理できるものはしたほうがいい、そのように思っています。
 ただ、現実問題として町長さんからもいろいろお話がありましたように、一生懸命、巻町さんで努力をされている。そういうことからいいますと、それは法定合併協議会の場にこの問題を移すのはやむを得ないのかなと思っています。
 ただ、きょう、いろいろお話をお聞きしていて、実はきょう来る前より不安が大きくなってきたのですね。といいますのは、町長さんから16年度の当初予算では7億円の赤字を見込んでいると。これは多分、一般会計からの繰り入れ3億5,000万円か3億7,000万か、一説には4億2,000万円という説もありますけれども、そういう繰り入れをした上で、なおかつ単年度決算で7億円前後の赤字が出る。果たして民間の医療機関が、そういう構造的に赤字になっているところを買っていただけるのだろうかという不安があるのですね。法定合併協議会の場に問題を持ち越すことは持ち越すとして、果たして法定合併協議会の場で、この問題が完全にクリアできるのかどうなのかというところを不安に思っているのですよ。
 巻町さんと縁があって、こういう合併をしようという協議を進めてきたわけですから、会長さんが言われるように、双方の信頼関係を保っていく、より堅固なものにしていくという意味で、力強くご答弁をいただきたいと思っているのですが、先ほど中川委員から40億円の累積債務の清算について指摘がありましたけれども、その累積債務というか、赤字の清算というのは、一時金ですから、どうにでもなるのかなと思いますが、しかし、毎年7億円強の赤字が将来にわたっても続いていくということになると、民間の医療機関がペイできないものに手を出すのかなという不安がある。固定資産が簿価の上でどのくらいあるのか分かりませんが、それも民間譲渡というのが無償譲渡なのか、あるいは有償譲渡なのかによっても違ってきますけれども、仮にお金を出して買うという医療法人が出てきたとして、お金を出して病院を買って毎年数億円の赤字ということが予想されたときに、極めて民間譲渡というのは難しいのかなという気がするのですよ。ですから、そのあたりをきちんと、大丈夫です、見込みは100%あります、と力強く言っていただけると納得できると思うのですね。
 あとは時期的な問題で言いますと、3月末には知事に申請をしないといけない。そこは多分、合併特例法との関係で動かすことができない、大前提に据えておくべき時間的な問題だと思うのですね。そこから逆算をしてきたときに、それまでに十分に間に合うのかどうか。法定合併協議会が終わりに近づいて、3月の中旬くらいになってもまだ民間譲渡への方向を摸索していますということだと、はい、分かりました、というわけには言い難いという状況がありますので、これからも法定合併協議会でお互いが信頼関係を持って話し合うことができるような形での、ぜひ力強い答弁をお願いしたいと思います。お聞きをしたいと思います。
 それともう1つ、ついでに質問ですが、16年度の単年度決算の見通しについて、7億とか、あるいは一般会計からの繰り入れの額について申し上げたときに、町長さんが首を横に振っておられましたので、その見通しについても当初予算との関係でお聞かせいただきたいと思います。

川島 勝委員

 これまであまり発言をしないできたのでありますけれども、最終的な段階へ来ているということであります。この病院関係については、町長さんが冒頭で自治体病院として存続したいという基本的な考え方でもって発言されたけれども、むしろ民間譲渡するよという基本方針があるから、私はこの合併、この問題については了として、今回進んでいっていいと思っているのですよ。やはりこの問題だけ、病院関係だけをこじらせたままでおいたのでは、本当の意味の合併ではないのではないかと。私どもは、周辺12市町村とも広域合併をすることによって、平成19年度には政令指定都市移行を目指そうという大義名分があるわけです。そのときに、空白区間である巻町さんのところが、いつも新潟市の中でなんで白なんだという、いつも議会では議論をしてきた経緯があるのですよ。ということを考えたときに、もうこの3回目でこの方向性ができているのだから、民間へ譲渡するということを了とするこの方針で協議するということだから、これは協議だけではなくて議会その裏付けをもって説明に臨んでいるわけだから、私はここでやっぱり1つの区切りとして判断し、そして積み残しのこの問題は新たな方向で速やかに報告していただくということで、私はこれで了としたいと思います。以上です。

篠田会長

 はい、長谷川委員。

長谷川一夫委員

 長谷川一夫でございます。先ほど病院の問題で累積欠損金が31億、そしてプラス10億円ということで41億円というようなこともあったわけでございますが、一部誤解をしているような部分があるので、町長の発言がないようでありますので、私から発言させていただきたいと思います。
 その内訳ですが、一時借入金が18億円、未償還、いわゆる起債の未償還が10億円、そして当年度、赤字であろうと予想されるのが3億円、合わせてこれが31億円ですね。これが病院部分です。そして、10億円をプラスして41億円というのが一人歩きしているわけでありますが、この10億円については老人保健施設でありまして、俗に言う中間施設です。簡単にいうと、たまたま会計を別個にしておったのですけれども、会計の利便性を考えた中で、病院の中に組み込んだということから、病院と一体というような捉え方をして41億という数字が一人歩きをしているのでしょうけれども、実はこれは公共施設でありまして、福祉施設でありますから、他の市町村でいうならば、老人憩いの家を10億円で造りました。その未償還金が9億円ありますよと、こういうことと同じことであります。でありますから、これは病院の赤字ではなくて、老人保健施設に10億円の未償還金があったということでありますので、病院の問題でありますとこれは31億円でございます。プラス10億円は槇の里という、あくまで老人保健施設の未償還金、これは赤字でありません、未償還金の3分の2を町が持つということで建設をされていますので、町は約束どおり、8,000万円の償還のうち6,000万円を巻町が持つという形の中できているわけであります。これをなぜ含める形になっているかというと、町長が後で説明をすればいいんでありますが、元々、先ほどから出ているように、病院を民間に移譲するという中で、槇の里を含めて移譲するという話から槇の里のこぶが付いていったわけで、当初は31億円だったのですね。
 ところが、民間を探しているうちに、この槇の里を付けてやりますよという中から41億円という形の一人歩きがあったということをまずもって、言い訳がましいことでありますけれども、私から発言をさせていただきました。
 なお、先ほど川島先生から大変心強いご意見をいただきまして、私どもは常に先生と同じようなやり取りを町の中でやっております。でことぼこが皆あります。それはどこの自治体もぼこの部分だけをとらえて言われますと、では、うちの角田山でどれだけの財産評価をしてくれるのだろうとよく冗談めいたことを言うことがあります。この町には良いことと悪いことがありますが、良いところもあるわけでありますから、悪いところだけほじくらないで、それは精一杯努力をしているわけでありますから、ほかの町村だって庁舎を建てたり、駆け込み起債をやらないなんていう話もないわけではありません。あえて固有名詞はあげませんけれども。私どもの庁舎はご覧のとおり老朽化が進んでいるわけでありますけれども、前任者の政治姿勢もあることから、いまだに庁舎は古い庁舎で我慢をしているということがあります。この古い庁舎を建て替えますと、また30億円、40億円、50億円かかるでしょう。それをまた起債の中に組み込みますと、巻町は起債が増えます。それでも起債制限措置を見てもらうと分かるのですが、財政担当がきょう来ておりませんけれども、起債制限比率は巻町はいいですよ、結構。財政力もいいし。財政力は決して劣ってないと思いますよ。そういうことからすれば。まぁ、類似町村、亀田町とか六日町とか中条町とか、似たような合併のところはいっぱいありますけれども、そういうところと比較しても巻町は決して劣ってないと、こういうことは付け加えて発言させていただきました。

篠田会長

 はい、ほかにご意見は。

渋谷明治委員

 ちょっと繰り返しになると悪いのですが、これは重要な問題なのでもう一度自分の頭を整理するのも含めて、この病院の問題について、病院の問題の終わった後、もう1点だけ財政の問題で伺いたいと思いますが、仮に任意合併協議会が終わったとして、「渋谷さん、あなた任意合併協議会に出ていたという話じゃないか、この問題はどうなりました」「分かりません。分かりませんけれども終わりました」、これでは任意合併協議会で、私どもに与えられた任務を私は果たしたことにならないと思っています。どのみち法定合併協議会に移っても、この病院問題は解決しなければならない。そして、それを解決した後に合併ということになるわけで、あるいは、もしこの問題が解決しないでも合併ということになるかどうか、それはなるのかならないのかという判断は会長である篠田さんに聞きたいと思いますが、私の判断は解決した後に合併ということになるのだと思うのです。だとすれば、いずれにしても任意合併協議会か法定合併協議会ではっきりしなければならない。そうでなければ、市民に説明がつきませんので、私は任意合併協議会ではこの問題の解決が終わっておりませんと。
 巻町の議会を私も1日傍聴させていただきまして、熱心な論議をされているのを拝見させていただきました。町長も孤軍奮闘して、それからあちこちの病院を訪問したり、努力していることも私は承知しています。その努力を評価しながらも、やっぱりこれはきちっと解決するまでの間は、任意合併協議会はお休みをしておって、それがある程度の見通しが立ったら、任意合併協議会を再開するというふうにすべきだということだけは述べておきます。

篠田会長

 ほかにご意見ありますか。
-挙手あり-

篠田会長

 はい、佐藤委員。

佐藤豊美委員

 先ほど町長さんがですね、本当に病院問題については真剣になって、そしてまた長谷川さんからも話がありましたが、議会としても本当に真剣に取り組んでおられるということについては、大変評価するものであります。そして、先ほど小石副議長とそれから川島さんからも話がありましたが、いたずらに時間を引き延ばすというよりも、とにかくこれは法定合併協議会の中においても十分に議論のできることでもありますし、結論があす、あさって出るという問題でもない。それぐらい真剣な、また大きな問題でもありますが、しかし鋭意努力されていることについては、私ども評価します。ですから、きょうで任意合併協議会を閉じて新たに法定合併協議会を立ち上げて、その中で十分に議論していただいて、それから合併の期日を定めると、こんなふうな形にしていただければなと。先ほどお話もありましたが、なにしろ時間的なスケジュールもちゃんと立てていかなければならない、そんな時間の制約もあるわけでありますので、これにつきましては、いたずらに引き延ばし等をしないで、きちっとそれはそれとして、ひとつここで任意合併協議会を閉じていただきたい。こんなふうに思っています。よろしくお願いいたします。

篠田会長

 ありがとうございました。ほかによろしいですか。
-なし-

篠田会長

 それでは、ただ今までに出されたご意見を踏まえて、私からまず申し上げて、そして田辺副会長から一言と。
 私は、基本的に、この大きな任意合併協議会で前進していると思っております。民間譲渡を中心に具体的に検討するという、文言だけでなく現に具体的に検討が始まっているということでございます。ただ大変恐縮ですが、このレベルでは法定合併協議会は閉じられません。そのことを明確に申し上げておいて、田辺副会長さんから一言お願いします。

田辺副会長

 大変、新潟市議会議員の皆さんには、あるいはこの協議会委員の皆さんにはご迷惑をかけておると感じております。しかし、巻町に病院が存続するかしないかという大きな課題も抱えています。そんなことから、私は慎重にこの問題に対処してまいりたいということを、皆様方から寛大なるご理解をいただきたいというふうに思うわけでございます。
 そこで先ほど関口委員が言われましたけれども、単年度収支で16年度収支見込で、歳入、いわゆる医療収益が12億円、医療経費が19億円ということで7億円という負の部分を説明したわけでございますが、ここへ一般会計から3億7,000万円、プラス5,000万円の償還金を含めた中での一般会計繰入金をします。したがいまして、約3億弱の負債が生じるという当初予算になっているわけです。
 しかし、鋭意努力で、概算でございますが、7億円の負債が発生するという当初予算だったのでございますが、一般会計から3億7,000万円の繰入金、病院会計への繰り出しと、それから一時借り入れで19億円あるわけなんですが、この部分の償還で5,000万円ということからいたしまして、4億2,000万円の持ち出しということでございます。その中から19億円のうち1億円を返済しようということで、期末には18億円の一時借入金が残ると。そして、今年度の単年度収支の中で3億2,000万円を入れるわけでございますので、3億8,000万円が赤字部分になろうということなのですが、4月から鋭意、医局に努力していただいたり、いろいろな経費節減を図る中で、この見通しが計画よりもやや少なくなってくるのではないかなという気がしております。
 しかし、いわゆる3億円、先ほど申し上げましたように、3億8,000万円程度が何とか2億円台にダウンさせたいということなのですが、要するに、病院だけでは31億円というのは、今年の収支見通しの中でのプラス18億、プラス3億の部分が入っているということなのです。それで、先ほど長谷川委員が言われましたように、病院単独での譲渡ということよりも、病院と老健等々との三点セットといいますか、あの一帯の医療施設をまかっていただこうということなのです。この場で私どもの具体的な要件は述べたくないのでございますが、例えば、先ほどお話しました41億円で土地と建物そっくりまかっていただけるということをも、できうればいろんな要件の中に示してまいりたい。
 したがいまして、私は巻町長として必ず私の責任の中で、議会の皆さんからご協力いただき、あるいは町民の皆さんからご理解をいただいて、責任をもって処理してまいりたいと考えています。よろしくお願いします。

篠田会長

 では、今の田辺副会長さんからのご発言を踏まえて、私としては、議題1については原案のとおりということでお願いしたいと思いますが、いかがでございましょうか。
-異議なし-

篠田会長

 では、そういうこととさせていただきます。これについては、また法定合併協議会の場でしっかりと厳正にご協議をさせていただくということでお願いをいたします。
 では、お待たせいたしました。それ以外の部分についてご質問、ご意見お願いいたします。
-挙手あり-

篠田会長

 はい、渋谷委員。

渋谷明治委員

 病院問題は、私の見解と相違があるということだけは確認しておきたいと思います。
 次に15ページ、16ページ、概算事業費、財政計画とこの2つの分野なのですが、1つは、巻町ではこの事業計画、六十何項目でしたか、これに対して、概算金額がどれくらいなのか金額をお示しいただきたいと言いましたけれども、そういう意見が出たのですが、12市町村関係の関連があって、事業の一つひとつについての金額はお示しできないというお話があったようです。私の聞き違いでなければ。そこで、当事者としては非常に気になる話なので、この数字は私ども新潟市の人は別にしても、巻町の人には発表してはならないということを会長さんは指示しているのかどうか、まず聞いておきたいと思います。
 もう1つ、私は財政上には今、非常に重要な問題が出ていると思います。三位一体の関係で、生活保護の国の補助基準を4分の3から、3分の2ないし2分の1にという話が出ています。そうならないことを私は期待しているのです。従来どおりいくべきだと期待していますが、もし仮に2分の1になった場合ですと、平成16年度における新潟市の生活保護は97億円、国からの分が73億円、新潟市の分が24億円となっておって、これが2分の1になりますと24億円、国から来る分が新潟市分だけでも少なくなるのです。そうしてくると、それぞれの市町村を含めますと、この額では止まらないことは明白であります。この財政計画は現時点のものを考えての財政計画だろうと思うのですが、この財政計画がとても計画どおりやっていけなくなるということを想定して、そうなった場合はどういうふうに対応されるかということ。そうすると事業を相当減らす、あるいは見直しをしなければならないと思うのですが、だとすると、こんなにたくさんの事業を挙げて本当にいいのかどうかという心配なのですが、私が余計な心配をしているのかどうか、一つ聞きたいと思います。

篠田会長

 最初の質問がよく分からなかったものですから、何が示されてないということですか。

渋谷明治委員

 個々の事業費。

篠田会長

 個別の事業費ですね。分かりました。
 それでは、三位一体改革の関係については、今お話のあったようなことは絶対認められないということで、地方は強く戦っていかなければいけない。それを前に負ける試算をしていられないということでございます。
 そして、個別の事業費については、巻町さんにおいても9年間という長期の計画でございますので、これについていちいちの事業費を出すということはなかなか難しいと思っております。そういう観点でここに分野別などの事業費を示させていただいたということで、その後はまた17年度に13市町村、18年度は巻町さんの分を入れて毎年度の予算編成の中で明らかにしてまいりたいと考えております。主要な「<1>事業」というようなものについては、出せるものは提示をしていきたいと考えております。
 ほかにいかがでしょうか。
-挙手あり-

篠田会長

 はい、土田委員。

土田 誠委員

 1点確認させていただきたいと思うわけでありますが、資料4によりますと、合併建設計画事業の合計が244億円強という金額でございますが、その中に巻町民が長年望んでおりながら財源の関係で計画が先送りされてきたような事業もございます。このような形で合併建設計画に登載していただきましたことにつきまして、改めて感謝申し上げる次第であり、計画案に賛成するものであります。
 そこでお聞きしますが、資料5の財政計画では、一定の条件により、事務局大変なご苦労をされながら、歳入、歳出の試算をされたわけでございます。将来が試算どおりになるかどうかは不明なわけでありますが、実際に歳入の変動によって、歳出の見直しも当然考慮されるべきものと考えます。現段階の考え方で結構でございますので、どのような過程を経て、計画の見直しがなされるのかお聞かせいただきたいと思うわけであります。例えば毎年度見直しされるのか、あるいは2、3年ごとに見直しをするのかということでございますが、よろしくお願いをいたしたいと思います。

篠田会長

 基本的には、よほどの社会的な変動要素が出てこない限り、この合併建設計画の予定どおり進めてまいりたいと。もちろん今後デフレの状況なども勘案しながら、事業費を縮減できる部分については、内容を落とさずに縮減をしていくというのは行政の努力として当然でありますので、やらせていただきたいと思っております。また変更すべきもの、これについては前期、後期計画、あるいは政令指定都市になるまでというものもございますので、そういう中でできるだけお示しをしてまいりたいと考えております。
-挙手あり-

篠田会長

 はい、佐藤委員。

佐藤七治郎委員

 私も1点確認させていただきたいと思います。この合併建設計画につきましては、町の総合計画を基にして、町として提案したものでございまして、このような形に整理していただいて大変感謝しておるところでございます。
 そこで、合併後は緊急度などを勘案しながら事業が計画どおり実施されるものと考えておりますが、不測の事態といいますか、建設計画策定時には想定していなかったようなことが緊急に生じるということも十分に考えられると思いますが、そうした場合の対応というのは、どのようになされるのかお伺いしたいと考えますが。

篠田会長

 ご指摘のように時代の流れが速いということで、今現在では想定できないものが3年後、5年後に出てくる可能性はあるだろうと思います。そういうものについては、例えば政令指定都市になる段階でも、行政区というものをそこに加えた中で、さらにより効率的に考えられる部分がないのかどうか、あるいはまた電子自治体というようなことも言われておりますけれども、ITなどの進化によってこういうものが必要なくなってくるという部分もあろうかと思いますし、またこういうものが必要であるということも出てくると思いますので、そういうものについては地域審議会、あるいはこれから想定をしている行政区の地域自治組織というようなところで早めにご相談をして、皆様方の意見を充分に聞いて判断をしていくということで対応してまいりたいと思います。よろしくお願いいたします。
-挙手あり-

篠田会長

 はい、大越委員。

大越敏雄委員

 巻町の大越でございます。私からも1つ会長さんにお願いをしたいと思います。
 個々の事業の実施時期につきましては、資料3にも記載されてございません。町民にとりましては、その事業がいつ実施されるかということについては、非常に感心のあるところだと思います。これがいつの段階で示されるのか、お聞かせをいただきたいと思います。ただ確定もしてない中に、ちょっと無理なお願いでございますけれども、お願いします。

篠田会長

 この実施時期につきましては、基本的には、13市町村の場合は政令指定都市移行前、そこから前期計画といいますと残り3年ということになりますが、それから後期計画というような中で事業の開始時期を区分けし、それを明示しながら進めてまいりたい。巻町さんの場合は、まず18年度、それから前期計画の中で、そして後期計画という区分けをできるだけお示しして、いつ頃始まるのかということについて、大体の流れを把握していただけるようにしてまいりたいと考えております。
 それ以外いかがでしょうか。

坂下 志委員

 確認と要望をしたいと思います。資料2でございます。合併建設計画の<1>事業の「道の駅整備事業」でございますが、検討における考え方によりますと、観光客を誘致できる施設整備など周辺一帯の整備について検討の必要があるため、今後、国道460号の整備状況や集客状況を見ながら対応をしていくとしております。要するに、今回の建設計画には登載されないことになるわけですけれども、国道460号の整備状況や集客状況によっては検討し、場合によっては期間内に調査、あるいは着手ということもありうるということで理解してよろしいか伺いたいと思います。
 もう1つ、それから460号は、その終点が巻町の国道402号と交差するということで、内陸の環状線と海岸線の主要道路である国道402号を結び、新潟市からみても広域的な交流を考えても非常に重要な位置付けになろうと思うわけでありますので、ぜひともこの国道460号の整備について、国なり県なりにお願いし、早期実現が叶いますよう要望してもらいたいことをお願いしたいと思います。いかがでしょうか。

篠田会長

 道の駅について、はご指摘のようなことで今回登載してないわけですけれども、私どもは、新市の方向として、交流人口の増大ということを非常に重く見ております。そういう面で海岸道路402号の果たす役割は非常に重要であろうと。そしてまた460号、これが本当は新・新潟市の大外環状道路、今の大外環状といわれているのは、まさに中央環状道路という位置付けになっていくのだろうと思います。そういう460号の位置付けを十分頭に置きながら、また460号の整備状況を見ながら、道の駅についても考えてまいりたいと思っております。よろしくお願いいたします。
 ほかにはいかがでしょうか。
-挙手あり-

篠田会長

 はい、長谷川委員。

長谷川一夫委員

 1点だけお聞かせいただきたい。西堀ローサの駐車場の赤字がかなり発生していると聞いていますが、どれくらい発生しているかという累積額と、それから市民病院が15年度決算では4億円の黒字というように聞いていますけれども、実際は市側から当然繰り出しがあると思います。交付税を市が受けて、市から病院へ繰り出していると思われますので、交付税がいくらあって、繰り出しの全体と、そのうち交付税がいくらであるのかということをお分かりでしたらお聞かせいただきたいと思います。

篠田会長

 それは事務局、今説明できますか。

事務局:三富事務局次長

 今のご質問になかなかお答えできる用意がないのですけれども、市民病院ですと、繰出金としては17億円、繰り出し基準に基づきまして繰り出しておるということです。

長谷川一夫委員

 そのうち交付税は。

事務局:三富事務局次長

 それはちょっと分からないので、申し訳ございません。

篠田会長

 ではこれにつきましては、後日、事務局を通じましてご返答させます。それを聞かなくても、任意合併協議会は閉じれますでしょうかね。ほかにはいかがでしょうか。
-なし-

篠田会長

 それでは、この議題2について、提出させていただいたとおり、合併建設計画については原案のとおりということで、ご異議ございませんでしょうか。
-異議なし-

篠田会長

 ありがとうございます。それでは異議なしと認め、議題2については、原案のとおり決定させていただきました。
 以上で、本日予定しておりました協議項目すべて終了いたしました。
 次に、その他についてでございますが、私としては任意の合併協議会で予定していた協議項目をすべて合意したうえで法定の合併協議会に進みたいと考え、調整に務めてまいりました。巻町立病院の取扱いについては、先ほど協議をした取扱いとしたうえで、一定の方向が出されたところであり、この新潟市・巻町合併問題協議会の役割は十分達成できたものと思っております。したがって、協議がすべて終了したということで、本日の第3回をもちまして、この合併問題協議会については、終了させていただきたいと思っておりますが、皆様いかがでしょうか。
-異議なし-

篠田会長

 ありがとうございます。それでは新潟市・巻町合併問題協議会の協議については、今回で終了とさせていただきます。なお、決算の処理及び報告書の作成など、事務的な作業もありますので、これらの対応については事務局に一任したいと思っております。
 では、これを持ちまして、本日の日程すべて終了させていただきました。皆様方、会議の運営にご協力をいただきまして誠にありがとうございました。
 10月にこの新潟市・巻町合併問題協議会が設置され、本日まで3回の協議を重ねてまいりました。新潟市、巻町の将来を展望した皆様方の大変ご熱心なご協議に感謝をいたしまして、また敬意を表させていただきまして、この協議会を閉じたいと思っております。
 私は、年明けには次の段階である法定合併協議会を設置し、年度内の知事申請と、平成17年度早期の合併というこの任意合併協議会で決定いただいた方向に向けて、精一杯頑張ってまいりたいと思っております。これからも皆様方のご協力をお願い申し上げます。本日は大変ありがとうございました。

新潟市・巻町合併問題協議会事務局

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