つながる心を大切に

　新年あけましておめでとうございます。本年もよろしくお願いいたします。

　寒風をものともせず、白鳥たちの群れが頭上高く大空を渡っていきます。力を合わせて目的地を目指す姿に、たくさんの勇気をもらい新しい年を迎えました。昨年は、新型コロナウイルス感染症拡大の影響により、区主催のイベントや、毎年楽しみにしている各地域のまつり、行事も中止となり、これまで当たり前のように感じていた一つひとつの日常に感謝の思いを強くしたとともに、地域の絆の大切さを痛感いたしました。
　こうした中、昨年9月にはコロナ禍においても子どもたちに楽しい思い出をつくってもらおうと、地元の有志の方々が企画し、屋外で親子向けのイベントを開催してくださいました。参加者の皆さまには感染症対策のために、入場前の検温や手指消毒、ソーシャルディスタンスなどにご協力いただき、運営スタッフはフェイスシールドやマスクの着用、各種消毒作業を徹底。当日は晴天にも恵まれ、朝早くから多くのご家族連れから訪れていただき、600人を超える参加者を迎え、会場いっぱいに子どもたちの笑顔が広がり、希望に満ち溢れた一日となりました。
　また、11月には区主催で中学生を対象に、にしかん地域防災共育事業を開催しました。今回はコロナ禍における感染症対策など避難所での課題や防災と福祉の視点による体験活動を通して、支える側、支えられる側の気持ちの理解を深めようと実施しました。生徒たちはハンカチを使ったマスクづくりやビニール袋を活用して感染症予防着を作るなど、感染症対策の知識を学びながら、白杖を使用したブラインドウォークや車いす操作を体験。真剣な眼差しで、一つひとつ熱心に取り組んでくださり、今だからこそ、地域で支えあうことの大切さを学ばせていただきました。これからも、区民の皆さまと力を合わせ、未来に向けたまちづくりに取り組んでまいります。

　新型コロナウイルス感染症の一日も早い収束を願いながら、今年一年が区民の皆さまにとって笑顔があふれる年になりますようお祈り申しあげます。

西蒲区長　鈴木　浩行