市報にいがた 令和元年7月7日 2698号 5面
最終更新日:2019年7月7日
みなとまち新潟 歴史探訪(23)
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幻の黒い灯台
今の新潟西港の灯台は西突堤(にしとってい)の先にある赤い灯台で、開港以来5代目となります。この灯台は、大正14年(1925年)に設置された4代目灯台(赤色)が昭和39年(1964年)の新潟地震後に建て替えられたものです。
初代灯台は、木組み櫓(やぐら)の上に灯火機を据えた簡単なもので、開港後の明治2年(1869年)に設置されました。
新潟市民に長く親しまれたのは3代目灯台で、明治15年(1882年)に建てられた高さ4丈3尺(約13メートル)の白い木造の六角灯台でした。この灯台は使命を終えた後、山ノ下に移築され「臨港台」と呼ばれ、戦時中に焼失するまで役割を果たしました。
新潟港の灯台の歴史の中で存在期間が最も短かったのが2代目灯台です。明治10年(1877年)に新潟県が船見町2丁目に設置した黒色の六角灯台でした。しかし、灯台の管轄が県から国に移管されたため、わずか5年で3代目灯台に建て替えられました。この灯台は、残っている資料が少なく詳細は不明です。明治13年に描かれた絵図面などからその姿をしのぶことはできますが、まさに幻の灯台ともいえるのです。
【2代目の黒い六角灯台】明治13年「新潟沿革図」(新潟市歴史博物館蔵)より
【3代目の白い六角灯台】
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