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第3章 循環型社会の創造

最終更新日:2022年1月11日

現状と課題

家庭系ごみ

 家庭系ごみの総排出量は、平成20年6月からの新ごみ減量制度の実施に伴い大幅な減量と資源化が達成され、令和2年度実績では、211,805トンとなっています。また、資源物等を除く収集ごみ量(燃やすごみ、燃やさないごみ、粗大ごみ)については、新ごみ減量制度の導入により、平成19年度と比較して約18.4パーセントの削減となり、有料化以前のごみ量に戻ることもなく安定して推移しています。

図表3−1 家庭系ごみ排出量の推移
図表3−1 家庭系ごみ排出量の推移

 家庭系燃やすごみの組成は、生ごみが40.3パーセント、紙類が23.4パーセントと、これらで全体の63.7パーセントを占めています。紙類では「新聞紙」、「段ボール」、「雑誌・雑がみ」、「紙パック」など、リサイクル可能なものが半分を占めています。また、プラマーク容器包装の混入も約1割みられます。このことから、家庭系ごみにおける課題として、生ごみの減量・資源化、燃やすごみに含まれるリサイクル可能な古紙類やプラマーク容器包装の資源化への誘導、これらを推進するために市民・事業者・市の緊密な連携が必要です。

事業系ごみ

20・10・0運動チラシ
20・10・0運動チラシ

 本市の事業系ごみの排出量は、リサイクル可能な古紙類の搬入規制の実施や、平成20年6月からの事業系ごみの処理手数料全市統一、市による事業系ごみ収集の廃止などの実施、平成27年からの新しい事業系廃棄物処理ガイドラインの本格実施により減少し、令和2年度実績では73,487トンとなっています。

 事業系可燃ごみの組成は、生ごみが43.7パーセント、紙類が27.9パーセントと、大部分を占めています。最も大きな割合を占める事業系生ごみの減量を図るため、平成30年度から、宴会時の食べ残しゼロを目指す「20・10・0(にーまる・いちまる・ゼロ)運動」を飲食店と消費者が一体となって実施し、令和2年度末時点で、55団体から参加していただいています。この運動はまだ食べられるのに捨てられている食べもの(食品ロス)を減らすことにもつながっています。
 これからも再生可能な資源や産業廃棄物の混入を防止するために分別の徹底、事業系廃棄物処理ガイドライン及び事業系資源物の搬入規制についての周知活動の強化などが必要です。

図表3−2 事業系ごみ排出量の推移
図表3−2 事業系ごみ排出量の推移

施策展開

1 家庭系ごみを減らす3R運動の推進と三者協働

(1) 制度の周知と分別の徹底

情報提供の充実

 情報紙をはじめ、市報やホームページを活用し、ごみの減量・リサイクルの推進に関する情報を積極的に提供したほか、ごみ分別促進アプリ「さんあ〜る」の普及やごみ減量検定の実施など、市民が関心を持てるような工夫を行いました。令和2年度末までの累計アプリダウンロード数は、17,792件でした。

高齢者、単身世帯、転入者などへの対応

 現在のごみ分別制度が高齢者、単身世帯、転入者などにとって分かりにくいといった意見があるため、「家庭ごみの分け方・出し方」、「ごみ分別百科事典」を配布しています。

(2) 意識啓発・環境教育の推進

幅広い年齢層への環境教育の充実

 3R意識の啓発には幅広い年齢層に対する環境学習の機会を提供することが必要であることから、教育機関における環境教育の充実や自治会・町内会における勉強会などに対する支援を実施しました。令和2年度は、小学生向けに出前講座を実施したほか、清掃施設でリサイクル品の無償提供などを行いました。

指標項目 令和2年度実績
小学4年生向け出前講座「ごみのお話し」実施 53校 3,210人
廃棄物処理施設の見学 一般・団体 12,140人
地域における意識啓発・環境教育活動の推進

 地域の祭りや行事における環境関連の意識啓発や、地域が主体となる環境活動を積極的に支援し、地域独自の取り組みがより頻繁に行われるよう働きかけました。令和2年度は、ごみ処理手数料を財源とする市民還元事業として、地域課題の解決、地域コミュニティ活動の活性化を図る活動などに対する補助金の交付などを行いました。

(3) 3R・生ごみ減量の推進

使用済小型家電回収ボックス
使用済小型家電回収ボックス

古布・古着などのリユースの推進

 古布・古着の拠点回収の利用向上を図るため、各区に1か所、拠点回収場所を設置しています。令和2年度は36トンの古布・古着を回収しました。

使用済小型家電等の新たなリサイクルの推進

 「燃やさないごみ」として捨てられていた使用済小型家電を拠点回収し、「燃やさないごみ」の減量と金属資源等の国内循環を推進しています。令和2年度は、約33トンを回収しました。

集団資源回収や拠点回収におけるリサイクルの推進

 市民団体におけるごみの減量・再資源化を推進するため、古紙、古繊維を回収する集団資源回収活動に対する奨励金の交付、登録団体への回収用具の譲与、集団資源回収に用いる資源物保管用倉庫の購入などに対する補助を実施しています。令和2年度の登録数は1,830団体、回収量は22,140トンでした。
 また、全市で14か所の拠点を設置し、令和2年度は722トンの古紙類を回収しました。

生ごみ減量・リサイクルの推進

 生ごみの水切りや地域における生ごみ堆肥化活動など市民と一体となって取り組みました。家庭から出る「燃やすごみ」の約4割を占める生ごみの減量と地域での資源循環を推進するため、生ごみ処理機を設置し堆肥化を行う生ごみ堆肥化事業を市内2か所で継続実施しました。また、令和2年度は、エコライフ講座(減らそう!生ごみ編)を1回実施したほか、乾燥生ごみの拠点回収(回収量2,880キログラム)、生ごみ処理器の購入費補助(補助数195件)、段ボールコンポストの販売(販売数461個)などを通じて、家庭での生ごみの減量及び資源化を推進しました。

食品ロス削減の推進

 世界的な課題になっている食品ロス(まだ食べられるのに捨てられている食品)の削減を推進するため、未就学児と小学校低学年のお子さんから楽しく学んでもらえる動画、「バイバイ!もったいない!」を配信したほか、食品ロス削減に役立つ知識を紹介した「もったいないレシピ」・「冷蔵庫お片付けBOOK」を作成し、子育て世代の方をはじめ、多くの市民に家庭での食品ロス削減について周知しました。

動画「バイバイ!もったいない!」
動画「バイバイ!もったいない!」

「冷蔵庫お片付けBOOK」「もったいないレシピ」
「冷蔵庫お片付けBOOK」「もったいないレシピ」

(4) 市民・事業者・市の協働した体制づくり

クリーンにいがた推進員制度の充実

 地域における3R、適正な分別排出、環境美化の促進及び普及啓発を図るリーダーとしての役割を担うクリーンにいがた推進員を育成するため、研修会、施設見学会をはじめとした知識の普及啓発を行いました。令和2年度の登録者数は、5,661人(1,774自治会)でした。

ごみ出し支援事業の推進

 高齢者や障がいがある方などのごみ出しが困難な世帯に対して、有償ボランティア等によるごみ出し支援を行う団体に対し支援金を交付しています。令和2年度の登録数は257団体でした。

2 事業系ごみの排出抑制と資源化の推進

(1) 制度の周知徹底

制度のより分かりやすい周知方法の検討・排出事業者訪問指導の実施

 平成27年度に本格実施された「事業系廃棄物処理ガイドライン」を活用して、事業系ごみの排出抑制と資源化を推進しました。また、事業系廃棄物処理ガイドラインに基づき、市の処理施設に搬入される事業系一般廃棄物の展開検査を実施し、主に古紙類と廃プラスチック類等の産業廃棄物を検査したほか、事業用大規模建築物等への訪問指導を実施(32事業所)しました。

3R優良事業者認定制度ロゴ(上:トップカンパニー、下:パントナーカンパニー)
3R優良事業者認定制度ロゴ(上:トップカンパニー、下:パントナーカンパニー)

(2) 排出事業者のごみ減量への動機付け

優良事業者を評価する環境の整備

 排出事業者のごみ減量への動機づけを行うため、ごみの減量・3Rに積極的に取り組む事業者を認定する「3R優良事業者認定制度」を導入し、認定事業者の取り組みについて市発行の情報紙や市ホームページ等で周知を行いました。

(3) 分別及び資源化の促進に向けた誘導

古紙搬入規制の徹底

 排出事業者へ古紙の搬入規制の周知を徹底し、市の処理施設での展開検査を実施しています。令和2年度は、新田清掃センター、亀田清掃センターで展開検査を40回実施しました。

食品リサイクルシステムの構築

 学校給食センターなどから排出される給食残さ(調理残さ及び食べ残し)を収集し、市の処理施設や民間施設で堆肥化を行いました。令和2年度は、約464トンの給食残さを資源化しました。

(4) 産業廃棄物の混入防止

産業廃棄物の搬入規制

 市の処理施設での展開検査を実施し、廃プラスチック類等の産業廃棄物の搬入規制を行っています。

3 違反ごみ対策ときれいなまちづくりの推進

(1) ごみ集積場における違反ごみ対策

ごみ集積場の設置に対する補助や看板の設置等による支援

 ごみ集積場の設置及び修繕の経費、看板の設置に要する経費に対し、対象経費の4分の3以内の額(1集積場あたり上限15万円)を補助しました。令和2年度の申請件数は588件でした。
 また、ごみ集積場曜日看板及び違反ごみ排出禁止看板を希望する自治会・町内会などに配布しました。

不動産業者、大学・専門学校と連携した啓発活動の強化

 進学等のため1人暮らしを始める学生のごみ出しマナーを向上させるため、各大学等の新入生向けに、「家庭ごみの分け方・出し方」、「ごみ分別促進アプリのチラシ」を学校宛てに送付しました。また、共同住宅居住者には、不動産業者を介して、「家庭ごみの分け方・出し方」を配布しました。

(2) ごみ・資源物のごみ集積場からの持ち去り行為の禁止に係る周知及び取締り

巡視パトロールによるごみの持ち去り行為の防止

 市民の分別意識の減退を防ぐとともに、安心・安全なごみ出しができる環境を確保するため、ごみ・資源物のごみ集積場からの持ち去り行為禁止に係る周知を図り、取締りを強化しました。
 また、持ち去り防止巡視パトロールを行い、市民との対話により持ち去り行為やごみに対する問題などについての情報収集を行いました。

(3) 地域と連携した美化活動・ぽい捨て等防止活動の推進

ぽい捨て等行為への地域と連携した指導・啓発強化

 「新潟市ぽい捨て等及び路上喫煙の防止に関する条例」に基づき、吸い殻、空き缶等のぽい捨て等美観を害する行為及び路上喫煙により他人の身体を害する行為を、市、市民、事業者の協働により防止しました。令和2年度は、2人1班体制で路上喫煙制限地区を中心に巡視(過料件数42件)を行ったほか、駅前防犯パトロール時に、市民と共に周知・啓発活動を行いました。

地域一斉清掃やボランティア清掃の定期的な実施及び市民参加の促進

 市民活動により街の美化を促進するため、清掃活動で使用する軍手、ごみ袋、貸出用トングなどを各区地域一斉清掃や海岸一斉清掃などで配布しました。

自治会等による自主的な美化活動の促進

 新潟市の地域環境保全・環境美化の推進を図ることを目的に、自治会・町内会やコミュニティ協議会などの地域団体が行う清掃活動に係る経費の一部を補助しました。令和2年度の補助件数は、453件でした。

不法投棄多発地域への重点的なパトロールや監視の強化

 不法投棄の多発地点又はその恐れのある地点について、夜間に監視パトロールを行いました。

4 収集・処理体制の整備

(1) 安定的かつ効率的な収集運搬体制の整備

ごみの収集運搬

 家庭ごみの収集運搬については、委託業者と連携し、安定的かつ効率的な収集運搬体制に努めました。

(2) 効率的な適正処理・処分の実施

資源化の推進

 ごみ集積場に排出されたペットボトル、プラマーク容器包装、飲食用・化粧品びんや公共施設などの拠点回収に排出されたペットボトル等を中間処理施設で手選別し、再商品化業者へ引き渡すことにより、ごみの減量と最終処分場の延命化を図りました。また、より付加価値の高い資源化を推進するため、コミュニティ協議会単位の古紙集団資源回収を秋葉区と南区の一部でモデル的に実施するなど、コミュニティ協議会が行う地域活動に対する支援を行いました。

処理施設の集約化

 ごみの減少に伴い、施設の効率的な運営を図るため、施設の統合・集約化を進めています。

溶融スラグの有効利用

 溶融スラグは、埋め戻し材やコンクリート二次製品用骨材に利用することが可能であるため、溶融スラグの有効利用を行いました。

(3) 大規模災害に備えた事前の体制整備

災害発生時における体制の整備

 国の「災害廃棄物対策指針」(平成26年3月)を受けて、今後予想される大規模災害に備え、本市において発生が見込まれる膨大な災害廃棄物を、迅速かつ適正に処理することを目的に、災害廃棄物等処理の基本方針や廃棄物の発生量の推計、処理フローなど整理した「新潟市災害廃棄物処理計画」を平成28年3月に策定しました。

評価指標の達成状況

施策の数値目標
新潟市環境基本計画での指標項目 計画時点(平成30年度) 実績(令和2年度) 短期目標(令和4年度)
家庭系ごみ量※1(1人1日あたり) 488グラム 505グラム 475グラム
事業系ごみ排出量※2 79,186トン 71,161トン 77,300トン
リサイクル率3 26.4パーセント 26.4パーセント 27.1パーセント
ごみ総排出量(1人1日あたり)※4 1,006グラム 990グラム 987グラム

1 家庭系ごみ量:「燃やすごみ」「燃やさないごみ」「粗大ごみ」「家庭系直接搬入量(有料分)」の合計
2 側溝汚泥・ボランティア清掃などで排出される公共ごみ、資源化される食品残さを除く
3 リサイクル率=資源化量÷総排出量(環境省一般廃棄物処理事業実態調査より)
4 全てのごみの合計÷人口÷年間日数

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