はじめに

　新潟市は、高次都市機能を備える一方で、河川や潟などの水辺空間をはじめ、田園、里山などの自然環境に恵まれた都市です。
　市民や事業者の皆さまと協働で、低炭素社会・循環型社会を創造し、新潟市の豊かな自然環境を次世代に継承する環境保全の取り組みを進めることで、「田園と都市が織りなす、環境健康都市」の実現に努めています。
　近年、記録的な猛暑、集中豪雨、大型台風など、地球温暖化が原因とされる災害が増加しています。こうした自然の猛威は市民生活への大きなリスクとなります。
　世界各国が温暖化対策を喫緊の課題と認識し、脱炭素化に大きく舵を切るなか、我が国は「2050年カーボンニュートラル^＊」を目指すことを宣言し、本市においても、令和2年12月に「2050年ゼロカーボンシティ^＊」の実現を目指すことを表明しました。
　地球温暖化対策は、環境課題解決のみならず、地域経済活性化や快適性向上など副次的な効果をもたらし、経済・社会的な地域課題の解決にも貢献します。令和2年度は、企業等における温暖化対策や脱炭素経営への支援のほか、エネルギーの地産地消をはじめ、再生可能エネルギー比率の高い電気の普及促進など、環境・経済・社会の好循環とゼロカーボンシティの実現に向け取り組みました。
　循環型社会の推進では、一般廃棄物処理基本計画に基づき、リデュース（発生抑制）、リユース（再使用）を優先した3R意識啓発として、生ごみの減量・食品ロスの削減に向けた取り組みを進めたほか、さまざまな媒体を活用した意識啓発に取り組みました。
　本書は、令和2年度における本市の環境の現状と施策の実施状況をまとめたものです。本市の環境の現状と対策についての理解をさらに深めていただくとともに、環境保全活動の参考になれば幸いです。

令和3年12月

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