平成15年10月11日 合併・政令指定都市住民説明会市長説明(坂井輪地区)

最終更新日:2012年6月1日

市長説明
広域合併推進課長説明
政令指定都市調査課長説明

司会(広域合併推進部長)

おはようございます。

お待たせいたしました。ただ今から合併・政令指定都市住民説明会を開催いたします。ご多忙のところ、大勢の皆様からご参加いただきまして大変ありがとうございます。

私、本日の司会をさせていただきます、広域合併推進部長の若林といいます。皆様の協力をいただきながら、進行させていただきますので、よろしくお願いいたします。

 それでは、本日の日程について説明いたします。前にあります次第をご覧いただきたいと思います。はじめに市長から合併・政令指定都市に対する基本的な考え方について説明があります。次に担当課長から新潟地域合併問題協議会での協議の概要、そして政令指定都市の概要について説明を行いまして、そのあと、合併建設計画に関しますビデオを作りましたので、ご覧いただきたいと思います。そしてそのあとでございます。お集まりの皆さんとの質疑の時間になります。質疑につきましては、合併・政令指定都市に関連した質問のみとさせていただきまして、概ねでございますが、11時半目途として終了の予定としております。よろしくお願いいたします。

 それでは、早速でございます。篠田市長から、お願いいたします。

篠田市長

 皆さん、おはようございます。

 土曜日の朝早くから、貴重な時間を割いてお集まりをいただきまして、まことにありがとうございます。

 今日は、合併・政令市の説明会なんですが、その前に一言、私からお詫びをまずさせていただきます。皆様ご承知のように先月の30日、公正取引委員会が新潟市内の建設業者、立ち入り検査を行ったと。さらに、10月1日には新潟市役所も立ち入りを受けたということで、皆様方に多大なご心配をお掛けいたしました。これについて、新潟市として内部調査、厳格な内部調査を実施したところ、昭和50年代から、一部の職場で不適切な、市民に誤解を与えるような言動、行動があったということが分かりましたし、またその一部が、今回の調査の眼目である過去3年間というところに限っても、まだ残っている部分があるということで、これについては私の指導が足りなかったということで、深くお詫びを申し上げます。最終的には、公正取引委員会の調査結果が出ないと全容が分からないという部分もございますが、私どもとして、今回の調査結果を踏まえて、この間の9日、入札・契約関係の改善ということで、今まで従来のものよりさらに透明性の高い、あるいは競争性が担保されるという形の改革を行わせていただきました。半年後、あるいは1年後に、皆様方からこれならもう大丈夫だと言っていただけるような結果を出したいと思っております。今後も、皆様から注目をしていただく中で、私ども、きちんと職場の慣行あるいは職場環境の改善、そういうものもやっていきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。

 それでは、本題に入らせていただきます。

 新潟地域、任意の合併問題協議会を昨年の9月にスタートさせて、この9月29日に終了させていただきました。9回の協議会を開かせていただきました。

 この中で決まった主な内容について申し上げます。

 まずは、今回の合併、基本的に近隣の12市町村が新潟市のお仲間になっていただくという、編入合併方式、これを採用するということで合意しました。ということですから、基本的には新潟市の制度に統一をされるということでございます。ほとんどの事務事業、今の新潟市の制度のままでいくということで合意をいたしました。

 そして、合併の期日でございますけれども、これは、新潟地域は単に合併をすることだけでなく、日本海側で初めての政令指定都市になろうと、78万都市をつくって政令指定都市になろうということでございますので、その合併特例の期限が平成17年3月末まででございますので、当然、平成17年3月末までに合併しようということで合意をいたしました。普通の政令市は、人口80万以上で100万を目指せると、拠点性があるというようなことが政令指定都市の要件になるわけですが、今回は、合併特例でその人口要件を70万人まで下げようということでございます。新潟地域は、13市町村集まると78万人ということでございますので、総務省とも確認をして、新潟地域、政令市になれるということ、この確認を踏まえた上で協議を進めてきたということでございます。

 そして、合併の際、一番問題となるのは議員の皆様の扱い、あるいは編入合併される首長さん、市町村長さんの扱いということになるわけですが、今回は黒埼と新潟の合併、この方式は採らないことにしようと。やはり、私もはっきり黒埼との合併は反面教師の部分があると申し上げさせていただいていますが、特に首長さん、議員の身分の扱い、これについては、旧黒埼地区からも非常に強い反発がございました。みんなが一度は新潟市の議員さんになる、あるいは首長さんが特別参与という形で従来どおりの待遇を受けるということは、この経済環境が非常に厳しい中、民間が身を削ってやっていく中で、私は認められないのではないかと思っておりましたし、また今回、近隣の12市町村の議員の皆さんが、そういう中で、いわゆる黒埼と同じ方式は採らなくて結構だというご決断をいただきました。今回は、12市町村の議員さんが合併と同時に失職していただくと。全員失職と。その上で、人口1万人に1人という割合で新たに選挙していただきます。そうしますと、今の新潟市議会の52人に加えて26人の新しい議員さんが誕生して、78人で新潟の新しい議会を構成するということになります。そうしないで、黒埼と同じ方式でやりますと、年間15億円も負担が増えると。270人も議員が誕生するとどうなるんだろうと思っておりましたが、そういう心配は、12市町村の議員自らの判断で、そういう道は採らないと言っていただきました。

 また、今回の合併、我々、分権型の政令指定都市にしようということでやっているわけですが、分権型でやるんだから、地域の特性を活かしてやっていかなきゃいかんと。12市町村みんな、役場、役所がなくなるわけですが、その代わりに地域審議会というものを設置して、地域審議会で、この地域のまちづくりがうまくいくかどうか、これをチェックするという方向を採らせていただきました。そして12市町村の首長さんは、全員が、これも恐縮ですが、失職していただくと。失職をした上で、地域審議会の一委員で結構だと言っていただきました。この地域審議会の委員は、報酬は、協議会を開いたら一日いくらと、普通の審議会、検討委員会の委員報酬と同じレベルでございますので、そういう面では、本当に潔い決断をしていただいたと思っております。そういう大決断をいただけたのも、新潟が合併をして、そしてその上で政令指定都市になるんだと、政令市の夢に12市町村の議員さん、首長さんが賭けてくださっていることだと思っております。そういう面では、これから新潟市の責任として、政令指定都市の理念とビジョンを作って、そしてそれを皆様に説明しながら、新潟市も行財政改革、身を削るところは大いに身を削って、合併の行政効率効果、これを引き出す中で、12市町村の努力に報いたいと思っております。

 そういう形で合併・政令市、これから、今日が皮切りですが、住民説明会を各地で開く、13市町村それぞれが開いていくということになります。そして、できれば年明けに法定、今までは任意の協議会でしたが、今度は法に定められた法定の協議会で協議しようと。これを年明けに設立して、できれば年度内、年度末に法定協議会を閉じたいと。新潟地域、任意の協議会で大変まじめに、全般的な協議をやっておりますので、たとえば事務事業、227項目協議したわけですが、226項目が決まっていると。1項目だけもう少し協議をして詰めようという部分がありますが、それ以外は全部決まっている。さらに合併建設計画、いわゆるまちづくり計画ですが、これについてもほとんどの項目を網羅して、結論を出している。財政計画もその中にも盛り込んでございます。そういう形で、任意協議会でこれだけきめ細かい協議をしたということ、私は全国でもほとんど例がないのではないかと。さらに議員、首長さんの潔い決断、これも含めますと、新潟は全国に誇れる任意協議会をやったのではないかと自負しております。それを踏まえて、法定協議会は2カ月半レベルで閉じることができるのではないかと期待をしております。年度末に、合併の議決を13市町村の議会でいただいて、そして平成17年3月末まで、できれば、少しでも前倒しをしたい、努力目標としては平成17年の1月1日がいいんじゃないかというようなことで議長さんもお話し合いをしてくれているようでございます。そういう形で進んでいけば、我々が、日本海側に欠けていた政令指定都市、これを2007年の4月1日に誕生させることができるのではないかということで、これからさらに法定協に向けて、皆様方とお話をしながら、具体的な作業に入ってまいりたいと思っております。

そういう形で、合併・政令指定都市、着実に前進をしてまいったわけですが、皆様方にとっては、合併をして、あるいは政令指定都市になって、新潟がどう変わるんだ、何のための合併なんだということが一番のご関心だと思いますが、私は合併と政令指定都市を実現することによって、新潟は二つの大きなものを手にすることができるのではないかと考えております。

一つは地域の活性化ということでございます。ご承知のとおり、景気の停滞、非常に長く続いていると。そういう中で、雇用の場、これが日々失われている、あるいは若者の雇用の場がなかなかないという状況でございますが、私ども、合併をして定住人口を78万にする。その中で都市型のサービス産業とか情報技術、ITなどの情報産業も、高度の都市機能がないと情報技術者が定着しないという面がございます。そういう面で新潟が、78万都市になる中で、情報技術の発展、これも大きく望めるのではないかと思っておりますし、さらに行政の福祉施策、これだけでは、なかなかこれからの安心・安全感を支えていくのが非常に難しい状況に入ってきていると思います。今後は、行政施策に加えて、さまざまな民間、NPO、ボランティアなどの力を借りた福祉サービス産業、あるいは生活コミュニティビジネスと言われる小さな起業、「起きる業」ですが、小さな起業を積極的に推進して、新潟の安心・安全な暮らしづくりと、新潟の雇用の場の拡大、これを連携させていきたいと思っております。

また、今年の5月1日、新潟の朱鷺メッセがオープンをいたしました。この朱鷺メッセ、日本海側でも誇れるコンベンション複合施設ということでございますけれども、この朱鷺メッセを最大限に活用して、新潟の交流人口を増やしていこうと思っております。新潟は、今でも定住人口なら、日本海側でナンバーワンなわけですけれども、交流人口を加えると、金沢市にかなり遅れをとっているのではないか。これを、宿泊人口、交流コンベンション人口を増やすことで、金沢の活性化、土曜日も日曜日も金沢のまちは人で賑わっていると、そういうことで言えば1週間7日働いているのが金沢で、新潟市はどうも1週間5日しか働いてないのではないか、これを新潟も1週間7日働いて、よそから来た人から新潟のまちにお金を落としていただくという、そういう仕組み、仕掛けをより大きく作っていきたいと思っております。

また、政令指定都市効果、これは、今まで新潟のイメージはどうですかということを、たとえば首都圏で聞いても、新潟というのが、ほとんど新潟県とイコールになっている、ごっちゃになっているわけですね。新潟市の都市イメージというのが、ほとんど東京、大阪、ここに伝わっていない。これを今後、新潟政令市になることによって、政令市となれば人口が80万くらいあって、すごい高次の都市機能があるんだというのが、いっぺんで頭に入るのが政令市という言葉の持っている効果だろうと思っておりますので、この政令指定都市の効果をフルに発揮して、新潟市が日本海側の中で抜きん出た拠点性があるんだということを、一発で了解していただくようにしてまいりたいと思います。日本海側で初めての政令指定都市を目指すわけですが、日本海側で2番目の政令指定都市、これはできないと私は思っております。府県連合でもやって、県を解体していけば話は別かもしれませんが、今の枠組みの中では、新潟地域以外に日本海側で政令指定都市をつくれるところはございません。そういう面で言えば、新潟が日本海側の最大の拠点、北東アジアに向けて開かれた玄関口というのが、新潟政令市という言葉で、一発で了解できるということの効果、これは私どもが考えているより、相当大きいんじゃないかなと期待しておりますし、またさらに、新潟政令市のイメージを明確にすることで、インパクトの強い合併と政令市づくりをやってまいりたいと考えております。

私に残された時間、大体来ているんでございますが、政令指定都市のもう一つの大きな目標、これは地域を自立させていこうと、これは地域の自立度アップということでございます。政令指定都市になると、新潟県とほぼ同じ、県並みの権限、財源が政令市にはもたらされます。その権限と財源を市民のためにフルに活用して、地域が自分たちの歩んでいく方向、これを地域が決めて、地域が責任を持っていくということが、私は自立度のアップだろうと思います。たとえば教育なんかでも、政令市の教育委員会が新潟の教育施策を決めて、地域の人づくり、こうやって、やっていこうじゃないかということを決めて、それにふさわしい人材、これを今度、政令市教育委員会で採用することができるようになる、これが政令市の持っている力でございます。さらに教員の研修、これも全く独自にできるようになる。そういう面で言えば、我々が方向さえ明確にしていけば、そういう人材を年々年々増やしていって、新潟の人づくりにきちんと責任が持てる、そういう政令市にすることができると私は思っております。

また、政令指定都市のもう一つ最大の特徴は、区役所ができるということだろうと思います。恐らく78万都市の中で5つから7つの区役所が誕生するだろうと思っております。新潟は、今、53万人口が一つの市役所ということでございますけれども、今度は分権型政令市にいたしますから、政令市役所から区役所に多くの権限、一部の自主財源、こういうものを移譲して、区役所でほとんどの住民サービス、まちづくりのことを完結するという形にしたいと思っております。そうしますと、この地域でも、恐らく今の市役所より近いところに区役所が誕生すると思います。そういう区役所にお出でいただければ、たいがいの用事が足りる、あるいはまちづくりのことはその区役所でご相談をしていただける。分権型ということは、政令市から区役所へ権限を移譲することだけでなくて、この区役所の中で、地域の住民の皆さんが主人公になってまちづくりを考えていただく。たとえばコミュニティ協議会といったようなものを、中学校区単位、あるいは小学校区単位、旧町村単位とか、それは地域特性でそれぞれで結構なんですが、そういうコミュニティ協議会を作って、そこで地域の課題、これを整理して、場合によっては優先順位を付けていただいて、それに基づいて区長とコミュニティ協議会の代表が随時話し合いをしてまちづくりの方向を決めていくというようなことにすれば、皆様方にとっては、新潟政令市大きくなるわけですが、住民サービスあるいはまちづくりといったものは逆にきめ細かくなるということが可能であると思います。その中身については、これから二人の課長にそれぞれ説明させますので、また、お聞き取りをいただきたいと思います。

私からは、とりあえず以上で終わらせていただきますが、また、ご質問、ご意見を受けて、私から発言をさせていただきいたいと思います。

とりあえず、ありがとうございました。

司会(広域合併推進部長)

 では、次に広域合併推進課長、お願いします。

広域合併推進課長

 おはようございます。斎藤でございます。

 よろしくお願いいたします。

 それでは、受付でお配りいたしました「新潟地域合併問題協議会だより」、このタブロイド版の新聞サイズでございますが、こちらに沿って、私から、約1年かけて調整をしてまいりました合併協議の状況、概略をご説明申し上げます。

 1ページ目は、1年間の経過でございます。

1枚めくっていただきまして2ページ目、こちらから行政制度の調整を行った内容というものを、非常に細かい字で恐縮ですが、整理をしております。2ページで、合併の方式、合併の期日、主要な部分、先ほど市長がご説明申し上げたとおりでございます。

 3ページ目にいきまして、一段と字が細かくなっておりますが、ここからが227項目の事務事業、福祉サービス等を含めた行政サービスという言い方をすればよろしいかと思いますが、こういった事務事業の調整の結果を整理したものでございます。

事務事業の調整にあたりましては、227項目、13市町村の行政サービスの水準というものを、私どもまず整理をさせていただきました。その中で、52%にあたるサービスが、新潟市のサービス水準が高いという結果が出ております。逆に、新潟市のサービス水準が低かったという結果が出たものは、8%程度でございました。したがいまして、13の市町村が一つになるということで、どういった行政サービス、調整を原則としていくかということを話し合った中で、やはり基本的には、サービスが高くなる新潟市の水準にまずは合わせましょうと、これを最大限の原則にしましょうということが決まったわけでございます。また、そうは言っても、一部上回っているサービス、それぞれの市町村にあるわけでございます。そういったものの中で、特に、急激に新潟市に統一するということで、大きな影響があるというものにつきましては、経過措置、激変緩和ということで、一定の年数を決めまして経過措置を設ける、これが二つ目の原則でございました。また、各地域の伝統文化、こういったものに根ざした固有の施策というのも各地域ございます。こういったものにつきましては、それぞれ地域の固有の施策として引き続き残していこうと、こういうことも三つ目の原則として、一応、今申し上げた三つの大きな原則に沿って、227の事務事業を調整してまいりました。

その結果、3ページ、すべての市町村で新潟市の制度を適用・統一すると、上の方、水色の線で引いてある144項目ということで、細かく事業名、列挙してございます144項目、新潟市の制度に基本的には統一するんだと。それから、一部、独自の施策で合併後もその地域々々で残しますというのが、その次、真ん中辺りでございますが、19項目という結果になっております。また、経過措置を設けて、一定の期間終了後、新潟市の制度に最終的に合わせるんだという制度が63項目でございます。3ページの右上に、円グラフで整理してございます。全体100%といたしますと、新潟市の制度に統一するのが約63%、引き続き独自の施策として各地域、地域で展開していく施策8%、経過措置を設けて最終的に新潟市の制度に統一する約28%、こういう調整結果になっております。

したがいまして、新潟市の制度につきましては、現行の制度、基本的には変わらず進めていくということになるわけでございますが、この度の合併協議の中で、各市町村、それぞれ優れたサービスというのもございました。そういった中で、今後、お金の面の問題もございますので、さらに検討ということでございますが、今まで新潟市になかった制度で、今度、新潟市に作ってはどうかというようなもの、あるいは今まであったんだけど、さらに拡充していこうと、そんな検討をしていく事業というもので、7事業が協議の結果出てまいりました。具体的にいくつか申し上げますと、障害者の紙おむつ支給事業、あるいは高校、大学、専門学校への進学にあたって奨学金をお貸しする奨学金の貸付事業、あるいは行政が各地域に要請によってお邪魔いたしまして出前講座を開くという、こういった事業を含めまして7つの事業について、拡充あるいは新設ということで今後検討していこうということで、新潟市におきましてもサービスの向上、今後検討してまいりたいということでございます。

続きまして、4ページ目、お開きいただきたいと思います。4ページ目以降が新潟地域合併建設計画の概要ということで、新・新潟市のまちづくりに関する、まず4ページ、総論部分でございます。この合併建設計画は、新市域における一体化と均衡ある都市基盤の整備を図ると、そのための基本的な指針を定めるものということで位置付けられた計画でございます。計画の期間でございますけれども、さまざまな事業を織り込みましたまちづくり計画これにつきましては、平成17年度から26年度までの10カ年の計画となっているところでございます。

 合併の必要性と効果ということで、先ほど市長も申し上げたとおりでございますが、やはり一つ大きな観点といたしまして、2番目にもございますとおり、行財政基盤の強化、それによって多様な個性ある行政施策を展開していくということが、合併の目的あるいは効果の大きなものと言えるかと思います。

 このたびの合併で協議をしてまいりました中で、いくつか具体的な数字といたしまして、その行財政の効率化というものに影響のあるものをご紹介させていただきたいと思います。まず、現在、13で行政を展開しているわけでございますが、これが合併後、一つの市となりまして、管理部門等、相当に職員、今の部門を統合できる部分がございます。そういうことによりまして、一般職員の定員の管理、これをより適正なものにできるということで、他の全国の同規模の都市と比較いたしますと、10年間でおよそ500人程度、職員が削減できるんだろうという見通しを持っているところでございます。ただ、これについては、一気にというわけにはなかなかまいりません。毎年度、毎年度、おおよそ50人程度、退職する方を一部不補充というような形で調整を進めてまいりまして、これによりまして、10年間で200億円強の削減ができるのではないかと考えているところでございます。また、議会議員、定数特例という形で合意がなったわけでございますけれども、最終的には、新潟市、地方自治法で定めます56人以内の定数ということに最終的にはなるわけでございます。これにつきましても10年間、今13市町村で270名強の議員さんいらっしゃるわけですが、最終的に56人以内に定数落ち着くということで試算いたしますと、これも約90億円近い削減効果があると。その他、特別職の関係、10年間で50億円程度、あるいは管理事務費等の縮減を努力するということで150億円程度という形で、合併を契機といたしまして行財政の効率化、こういったものが、具体的にこのたびの合併では図れていくと試算をしているところでございます。

5ページでございます。まちづくり計画といたしまして、これも字が大変細こうございますが、今後10年間で進めてまいります、新・新潟市の主な事業ということで整理をさせていただいております。これは、編入合併という前提で整理されております。したがいまして、ここに登載されております事業につきましては、基本的には新潟市以外の12市町村におきますさまざまな事業が中心でございますが、新潟市地域におきます事業につきましても、たとえば中央図書館あるいは植物園構想といった計画につきまして、新市全市的にも大きな影響があるという事業につきましては、入れ込みまして整理をした事業でございます。

続きまして、6ページ、7ページ見開き、ご覧いただきたいと思います。こういったさまざまな10年間実施してまいりますまちづくりのための事業、これをより住民の皆様から鮮明に、この10年間どういうまちづくりを進めていくんだということを明らかにさせていただきたいということで、3つの大きな施策に整理をさせていただきました。リーディングプロジェクトというふうに整理をさせていただきました。これにつきましては、後ほど、次第にもございますとおり、ビデオによりまして皆様方からご覧いただきたいと考えております。こういった事業、概算事業費ということで、7ページに整理しております。7ページの下段でございます。これらの事業に要する全体事業費ということで、下水道等の特別会計も一切含んだ事業費でございますが、合併建設計画に登載された事業の事業費総額といたしましては、3,565億円、こういった概算事業費で今後実施してまいりたいというものでございます。また、その右側でございます。財政計画ということでございます。この間、進めてまいりましたさまざまな行政制度調整、それから、今ご説明いたしました合併に伴いますまちづくりのさまざまな施設整備計画等これらを入れ込み、あるいは国からの合併に関する支援を入れ込みまして、今後10年間の、これは普通会計ベースでございますが、10年間の新潟市の収入・支出がどういう状況になるんだということを財政計画ということで整理をさせていただきました。10年間で約3兆円という歳入・歳出の規模になっております。新潟市が現在、2,000億円弱という規模でございます。1年間に直すと、この計画、3,000億円規模になります。ちょうど1.5倍程度という形に財政規模が大きく膨らむというものでございます。なお、一番下に書いてございますとおり、早期の政令指定都市実現を目指すという広域合併の目的でございますが、現時点で、現行制度でこの財政計画、試算しております。現行制度、今、新潟市は中核市でございます。したがいまして、この財政計画は、中核市としての試算ということでございまして、今後政令指定都市ということになりますと、その財政状況、大きく変わってくるわけでございます。これらにつきましては、今後、県との事務事業移譲に関する協議等を踏まえて、しかるべき時期に、政令市における財政状況ということをまた改めて市民の皆様の方にお知らせしてまいりたいと考えているところでございます。

最後でございます。8ページでございます。「政令指定都市実現、そしてさらなる将来に向かって」ということで、この13市町村が目指します政令指定都市の姿、田園型政令指定都市これの都市像、あるいはそれを実現するための分権型の仕組み、分権型政令指定都市の都市像、これらを整理させていただきました。

以上が、約1年かけまして、9回に渡りまして13市町村で協議してまいりました合併問題協議会の協議の概要でございます。

私からは、以上でございます。

司会(広域合併推進部長)

 では、次に政令指定都市調査課長、お願いします。

政令指定都市調査課長

 おはようございます。

 政令指定都市調査課長の近藤でございます。よろしくお願いいたします。

 それでは、私からは、お手元にお配りしておりますこの「日本海側初の政令指定都市をめざして」というパンフレットございますが、これによりまして、政令指定都市の概要につきまして、ご説明させていただきます。

はぐっていただきまして、右の方に日本の地図がございますが、皆様よくご存知かと思いますが、地図、ご覧いただきますと、北は札幌から福岡まで、赤い丸で表示してございますが、13都市ございます。この赤い丸が、現在指定されている政令指定都市でございます。なお、新潟市、緑色になっておりますし、静岡市、浜松市、堺市も緑色になっておりますが、今現在、私どもと同じように政令指定都市を目指している都市でございます。

はぐっていただきまして、4ページ、ご覧いただけますでしょうか。どういう都市が政令指定都市になれるのかということでございますけれども、実は、法律上は、政令で指定する人口50万以上の市という規定があるだけでございまして、詳しい指定の要件等はございません。ただ、ほかの今まで指定されました13の都市を見てみますと、そこに中段の表で書いてございますが、たとえば人口100万以上ですとか、人口密度2,000人/k平方メートルですとか、第1次産業就業者の比率が10%以下ですとか、この7つの要件があると言われております。人口100万ということですが、先ほど市長からも話がありましたが、平成17年の3月末までに広域的な合併を行った場合は、この人口要件、従来80万以上で100万を目指せる都市だったのですが、この80万というものを70万まで落としますよということで、先ほどご説明しました静岡市、浜松市、堺市、いずれもこの特例を使いまして、現在、政令指定都市を目指しております。

政令指定都市になると、どう変わるのかということで、6ページをご覧いただけますでしょうか。実は、先ほどもちょっとお話にございましたが、新潟市、現在中核市ということで、普通の市よりもいろんな事務、結構やっております。ただ、政令指定都市になりますと、法律に基づきまして、県の事務がいろいろと政令指定都市に下りてまいります。ここに掲げております、政令指定都市になった場合に新たに行う事務ということで、いくつか書いてございますが、社会福祉の関係ですとか、保健・衛生の関係、教育文化、建設、産業振興ということで主なものを挙げておりますが、こういうものが、新たに政令指定都市になることによって県から政令市に移譲されてまいります。これが全部かと申しますと、実は、もう一つ、法律によるもののほかにですね、市民の皆様に身近な行政サービスで、今、県がやっているサービスで、政令市がやった方が市民の皆様にとっていいんじゃないかというものがございます。これについて、県と協議をいたしまして、政令指定都市にやらせてくださいとお願いして、県から移譲していただく事務がございます。相当の数が移譲される予定でございますけれども、実はこれにつきましては、今後、しかるべき時期になりましたら県と協議を始めさせていただいて、どのような事務を移譲させていただくかといことを協議していきたいと思うんですが、そういう事務がいろいろ来ますけども、そしたら財政的に大丈夫かなというご心配があろうかと思います。

8ページをご覧いただけますでしょうか。先ほど、広域合併推進課長からちょっと申し上げましたけれども、県との協議はまだやっておりませんし、終わっておりませんので、政令指定都市になった時の財政的な影響につきましては、今のところ、残念ながらお示しできないところでございますけれども、ただ、他の都市が政令指定都市になった時どうだったかということで、仙台、千葉、さいたま市について挙げさせていただいております。政令指定都市の前の年、政令指定都市になった年と比べてみますと、単純に比較いたしますと、ご覧いただきたいのですが、仙台市の場合、歳入が650億円増えております。千葉市、291億円増えております。さいたま市、今年の4月1日になったばかりでございますので、ここだけ一般会計ということで記載させていただいておりますが、357億円の歳入が増えると。当然、歳出も増えるんですが、歳入もそれに見合って増えますよということで、制度的には、権限が拡大した分、財源も増えるという制度になっております。

10ページをお開きいただきたいんですが、先ほど、市長からも申し上げましたけれども、政令指定都市になりますと、行政区、いわゆる区というものが設置されます。今現在、こちら、坂井輪地区ということで、坂井輪の地区事務所がございますけれども、それにつきましては、必要に応じてそれぞれの市町村の考えの中で、こういう地区事務所とか連絡所というものを設置しているわけでございますが、政令指定都市の場合は、区を設置しなければならないことになります。区を設置して、区役所が置かれた時にどうなるのかということでございますが、現在、たとえば区役所につきましては、ここに記載してございますが、こういう方向で、具体的な区役所の機能を検討していこうということで、一つは、先ほども市長から申し上げましたが、区のことは区役所で完結するようにしようと。皆様方がご要望するようなサービスについては区役所で完結するようにしようというのが基本でございます。それと、これからにつきましては、行政だけではなくて、住民の皆様と一緒に新潟市を作っていくんだということが必要になってまいりますが、そういう区のことにつきましては、区役所と区民の方の協働の拠点にしましょうということで考えております。

なお、11ページの下に、Q&Aということで書いてございますが、区というと、ある意味すぐに頭に浮かびますのが、東京23区でございますけれども、実は東京23区は政令市の区とは違っておりまして、あそこは区長も議員さんも選挙で選ばれますが、政令指定都市の区というものは、議会もございませんし、区長は、市長が事務吏員の中から任命することになっております。そこが、東京23区の区とは違っておりますが、そういう区役所が置かれます。

区ってどういうふうに決めるんだということで、12ページをご覧いただけますでしょうか。具体的に決めるのは、合併いたしましてから、後ほどご説明いたしますが、行政区画審議会というところでご審議いただいて、決定していきたいと考えておりますが、ただ、基本的には、13の市町村の合併でできる新しい新潟市でございますので、こういう考えを基にしてこれから事務作業を進めていきたいということで5点ほど示してございます。一つは13の市町村の市町村界、これはやはり尊重していきましょうと。なお、地区事務所ですとか連絡所もございますが、こういうものもできるだけ尊重していきましょうと。あと、たとえば、1区当たりの人口でございますが、他の政令指定都市を見ますと、だいたい10万から20万ぐらいというところで一つの区を作っております。ただ、そういう基準はありますけども、そういうものを参考としながらも、13市町村の合併でございますので、多少のばらつきはあるかもしれないと。それは柔軟に対応しましょうと。ご存知のように13市町村合併いたしますと、阿賀野川、信濃川、小阿賀野川とか大きな河川が市内を走ることになります。そういう河川とかそういうものも、やはり、区を分けるときに尊重した方が、日常生活で混乱しないんじゃないかということで、そういうものも尊重しましょうということで、いろいろと5点ほど挙げております。そういう考えの下で今後事務作業を進めさせていただいて、合併後、決めていきたいと考えております。

区の名前はどうなるかということでございますが、行政区につきましては行政区画審議会というところで、いわゆる線引きを決めていきたいと思いますが、区の名前につきましてもまた、区名選定委員会というものを作りまして、合併後、区割りが決まってから、それぞれの区の名前をどうするかということを、公募なりいたしまして決めていきたいと考えております。

区ができますと、もう一つ大きな違いが出てまいります。13ページに書いてございますが、4番目として書いてございます。今、新潟市は、県会議員、市会議員の選挙につきましては、新潟市を選挙区としてやっておりますが、区ができますと、県会議員の選挙も市会議員の選挙も、区ごとに行われます。ですから、人口に応じて、たとえば52人の市議会議員の定数でございますけれども、これを人口に応じて、各区に割り振った数で選挙が行われることになります。

最後のページになりますが、これからどういう流れで政令指定都市になるのかということを簡単に説明させていただきます。今まで政令指定都市になっているところを見ますと、だいたいこのような流れで、政令指定都市になる手続きを進めているということで、まず一つは、新潟の場合、平成17年3月末までに合併しましょうと。その後に行政区画審議会ということを設けまして、行政区画審議会で、区割りあるいは区役所の位置につきまして素案を作ります。その素案を基に、各住民の皆様にご説明して、ご意見をいただきながら、これを反映する形で最終的な区割り案、区役所の位置を市長に答申していただくと。もう一つは、途中にオレンジ色ございますが、区名につきましても、公募いたしまして、その公募の中から区名選定委員会なりで選んで決めていきたいと考えております。合併の後に、水色でございますが、県・市移譲事務の協議でございます。先ほど言いましたように財政的な影響、あるいは政令指定都市、あるいは区役所でどういう仕事をするのか、この協議をできるだけ早くしたいと思っておりますので、できれば合併前、県がうんと言っていただけるのであれば、なるべく早い時期からの協議を進めさせていただいて、これら区割りとかこの協議がだいたい決まってまいりますと、今度、国との協議に入ってまいります。それらをずっと続けながら、最終的に、政令指定都市の約半年ぐらい前に政令の公布ということを受けまして、正式に政令指定都市になることが決定いたします。政令指定都市の移行を、先ほど市長が申しましたように、今、平成19年4月1日を目指して準備を進めているところでございます。

私からは、以上でございます。

司会(広域合併推進部長)

 それでは、これから合併建設計画のリーディングプロジェクト、この部分につきましてビデオを作りました。ご覧いただきたいと思います。

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政策企画部 政策調整課

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平成17年3月21日 近隣12市町村と合併

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