合併の必要性と効果

最終更新日:2012年6月1日

1 社会経済情勢の変化と日常社会生活圏の一体化

~効率的な行政運営と新たな産業・雇用の拡大

 今日の社会経済的な変化、とりわけモータリゼーションの進展や交通基盤の整備、情報通信手段の発達により、人々の生活は以前と比べはるかに広域化しています。その結果、日常社会生活圏と行政区域が乖離し、同じ圏域に住みながら行政サービスに違いがあるなど、様々な問題が生じており、日常社会生活圏と一体化した総合的な都市経営が求められています。
 13市町村は、通勤・通学、買い物、医療サービス、企業の経済活動などの面で一体化が進んでおり、今後のまちづくりを考えるにあたっては、こうした状況に対応して、それぞれの市町村の持つ固有の伝統や文化などを尊重しながら、地域ごとの機能分担や地域間の連携を図るといった、広域的な視点が求められています。
 既にごみ処理などは、一部事務組合などの広域行政制度を利用した取組みを行っていますが、基礎的・総合的な行政主体として意思決定し、事業展開するためには、ひとつの自治体であることが最適と考えられます。
 また、13市町村が合併することで、これまでそれぞれの市町村で別々に実施してきた福祉・医療・環境などの広域的な諸問題への対応や、各種事業の一体的・効率的な実施が可能になります。例えば、土地利用については、より広い範囲で検討することが可能となり、産業配置や道路、公園、文化・スポーツ施設なども、実際の日常社会生活圏に基づく広い視点から一体的・効率的な整備を行うことができます。
 さらに、都市が産業を創ると言われるように、合併による都市集積が、地域のイメージアップにつながるとともに、人・物・情報の交流が拡大し、都市としての拠点性が高まることによって、多くの都市型産業の創出や世界に通じる特色ある企業が育成され、雇用の拡大、若者の定着、重要プロジェクトの誘致など、様々な効果が期待できます。

2 地方分権と多様な住民ニーズ

~行財政基盤の強化と多様な個性ある行政施策の展開

 国をはじめ、地方を取り巻く財政環境が依然として厳しい中で、地方分権一括法の制定以来、地方への権限移譲が進展しており、市町村は真の分権社会の創出に向けて、国に対して税財源の移譲を求めるなど、自らの責任で自立した都市を目指さなくてはなりません。また、住民が参加し、協働の力を発揮する住民自治の仕組みを作ることが必要となっています。
 住民に最も身近な基礎的・総合的自治体である市町村は、地域独自の政策を自らの判断と責任のもとに、企画・立案・実行していくことが重要であり、また、少子・高齢化の進行や、住民ニーズの高度化・多様化などの新たな課題に対応するため、市町村には財政基盤の強化や、企画立案能力を備えた職員の養成などを行っていく必要があります。
 そのためには、不断の行財政改革を行うとともに、自主財源の安定的な確保などを図ることが重要ですが、市町村合併は、自治体の行財政基盤の拡充と自立能力の向上を図る有効な手段と考えられます。
 13市町村が合併することで、組織の統合、合理化が図られ、経費の削減と効率的・弾力的な行財政運営が可能になります。また、職員などの効果的な配置により、必要な部門への人材の確保・拡充や、専門的な知識を有する職員の適切な配置が行われ、住民に対する高い水準の行政サービスの提供、多様な個性ある行政施策の展開が可能になります。

3 合併の歴史と一層の発展

 我が国では、市町村が大合併する大きな転換期をこれまで2度経験しています。
 最初は、市町村制を敷いて、小学校や戸籍事務などを任せることになった「明治の大合併」であり、2度目は、市町村を中心とする自治体の強化によって新制中学校や社会福祉、保健衛生などの事務を任せることになった「昭和の大合併」です。
 13市町村は、こうした幾多の合併を経て、先人の英知と努力によって今日の魅力あるまちとして発展してきた歴史があります。
 地方分権の進展、少子・高齢化の進行、国際化・情報化の進展、男女共同参画社会の高まりなど、市町村を取り巻く社会情勢が大きく変化する時代の中にあって、13市町村がここに合併を行い共に発展を目指していくことは時代の要請でもあります。
 この合併は、都市として大きくなると同時に、地域の自治、住民自治を考えていく必要があり、先の二つの時代の合併と異なり、地方分権改革を進めることを特徴としています。
 また、13市町村が大同合併をする理由は、現行地方自治制度において最も広範な権限と財源を持つ政令指定都市の実現を目指すことにあります。そして、合併後に政令指定都市を早期に実現させ、日本海側の中枢拠点都市・環日本海圏の国際交流拠点都市として、産業の発展や人・物の活発な交流を進め、自立可能な都市として更なる発展を目指していきます。

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