「にいがた2km」はこうして誕生した

最終更新日:2022年2月22日

「にいがた2km」はこうして誕生した

中心市街地の低迷

 2000年代に入ると全国的に中心市街地の空洞化に拍車がかかりました。古町などの中心市街地でも老舗デパートの撤退や空き店舗等の問題が次々と生じました。こうした状況に対し様々な活性化への取り組みが進められてきました。しかし、大型ショッピングセンターの郊外進出やネット通販の普及など商業形態の変化の影響はあまりにも大きく、中心市街地の低迷に歯止めがかかったとは言えない状況でした。

まちづくりの転換期

 市長就任後の2019年に本市は、開港150周年を迎えました。この際に県と市が共につくりあげたまちづくりのビジョンには、新潟駅から万代、古町の3つのエリアを結ぶ「都心軸」という考えが初めて示されました。また約60年ぶりとなる新潟の陸の玄関口である駅のリニューアルや高架化など、駅周辺整備事業が着々と進み、まちづくりの大きな転換期を迎えていました。
 私はこのような近年にはない大きな変動は、都心エリアの活性化に取り組むには絶好の機会と捉えました。またこれまでの「古町」「万代」「駅周辺」を各エリアごとに捉えるだけでなく、古町から駅周辺までを一体とする発想によってまちづくりを進めることで、都心エリアの魅力をよりアピールでき、新潟の都市としての価値をより一層高めることができると考え付きました。

「にいがた2km」と「選ばれる都市 新潟市」の公表

 そこで市民の皆さまから身近に感じ、期待感を持っていただけるよう、この都心軸から広がるエリアの名称を「にいがた2km(キロ)」と名付けました。さらに令和3年2月にウイズコロナ・ポストコロナ時代のまちづくりのビジョン「選ばれる都市 新潟市」をとりまとめ公表しました。
 ビジョンでは、コロナ禍をきっかけにし「働き方、暮らし方の変化」や「デジタル技術の進展」などを踏まえ、人口が集積し様々な機能を持つ都市部と自然豊かな田園地域が調和・共存している本市の魅力や強みを活かしたまちづくりを行うことで発展につなげていく考えをお示ししました。
 具体的には、「にいがた2km」を「新潟の背骨」として緑あふれ、人・モノ・情報が集積する活力あるエリアにするとともに、県都の玄関口として魅力ある新潟市のイメージを形成する場としていくこと。まちづくりの転換期にさらなる経済活力を生むとともに、魅力的な雇用を創出していくこと。そして「にいがた2km」から生みだされる都市の成長エネルギーを新潟市全域に波及させ、拠点性がさらに高まるまちづくりなどの構想を描きました。

まちづくり推進の具体化に向けた取り組み

 都心のまちづくりを力強く進めるため、令和3年4月に「新潟市都心のまちづくり推進本部」を設置し「市役所内の知恵、情報、力を結集することや、関係者の生の声をお聞きし早急に取り組むべき内容を取りまとめること」などを指示しました。
 その後公表した「にいがた2kmの覚醒」は市民や事業者、関係団体等のご意見やご要望を踏まえ、「人・モノ・情報の中心拠点となる稼げる都心づくり」「都心と8区の魅力・強みのコラボレーションによる新たな価値の創造」「居心地が良く、市民が主役になるまちづくり」の3つの基本方針と各推進項目に定め、現在都心エリアのまちづくりの取り組みを進めています。

にいがた2kmと8区との連携

 かつて江戸時代、新潟は北前船が寄港する「新潟みなと」と河川の舟運でつながる「周辺部の郷(さと)」が緊密な経済関係で結ばれ発展していました。周辺部で取れる米は北前船の主要商品のひとつとなり、「新潟みなと」には豪商が店を並べ、「周辺部の郷」には全国屈指の大地主が生まれるなど、みなとまちと田園地域の互恵関係が新潟の繁栄をもたらしていました。
 私はこのみなとまちと田園地域との経済発展の関係は、いまでも新潟に生きていると考えています。本市は広域合併により政令指定都市となりましたが、かつてと同じように都市機能を有する「都心エリア」と田園と自然に囲まれ、旧市町村の歴史や文化、特長、魅力などを引き継ぐ「8区」の各地域とを有機的に結び付け、市域全域を発展させていきたいと思っています。
 「にいがた2km」で8区の魅力を楽しむ「食花マルシェ」などの開催により本市の強みを積極的に発信し、消費拡大による地域経済の活性化を図ります。
さらにDXプラットフォームやスマート農業の分野で生まれる「8区の企業や人材の連携」を推進させ、産業の高度化やイノベーションの創出、儲かる農業の実現など「新たな価値を生み出していくこと」を目指していきたいと考えています。
 都市と田園が共存・調和する本市だからこそ実現できる「にいがた2km」の取り組みは、まさにポストコロナ時代の本市の明るい未来を切り拓く「成長戦略」「発展戦略」だと考えています。

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