東区意見交換2

最終更新日:2016年1月25日

平成27年12月5日(土曜)午前2

(1)

石山地区の雨水対策について

(2)

保育園の送迎について

(3)

住みよいまちづくりについて
(4) まちの活性化と公共交通について

(5)

保育園について
(6) 保育士の待遇について

質問1

石山地区の雨水対策について

発言者

 2年ほど前からいろいろな対策が講じられていることは聞いているが、本所排水路地域というか、石山地域の東部の雨水対策について進捗状況をお聞きしたい。また、その進捗状況について、報告会を年に1回くらいは開催してほしい。

市長

 私から総論的なことをお話しし、地域の個別的な部分は区長から説明させてもらう。
 基本的に、新潟市にとって雨水対策は非常に重要と考えており、これまで下水道整備を中心に対策を積極的に進めてきた。雨水対策は、何年もかけて面的に整備して初めて効果が発揮される、安全度が上がるわけであるが、そのやり方は時間がかかるので、緊急的な対策が必要なところについては、スポット的な整備、より早期に効果が出るような個別対策との二本立てで進めている。
 かなり良い形で進んできていると思うが、ご指摘の石山地区をはじめ、まだまだ心配な状況はあると思っている。地域に対して進捗状況の報告は大事というお話はそのとおりだと思うので、区長との対話集会などの機会にしっかりと情報を伝えられるようにしていきたい。

区長

 本所排水路については、区長懇談会でもご意見をもらっているが、なかなか抜本的な解決に結びついておらず、大変申し訳なく思っている。本所排水機場のポンプの増強については、利害関係者の理解がまだ得られていないので、残念ながら、先に進んでいないのが現状である。その代わりというわけではないが、今年度から平成32年度にかけて、大石2号貯留管工事を進めている。さらに田んぼダムの活用ということで、地道ではあるが少しずつ進んでいる部分もある。
 すぐに解決というわけにはいかないが、区としても一生懸命取り組んでいくので、もうしばらく時間をいただきたい。急な対策が必要な場合は、すぐ区に知らせてもらえれば、当面の対策を取っていく。

質問2

保育園の送迎について

発言者

 知っている範囲では、ほとんどの保育園に駐車場がない。しかし、ほとんどの人は車で送迎していて、その脇を小学生なども大勢通っており、登下校に大変危険があると感じている。
 大変難しい問題だとは思うが、やはり親御さんが安心して子どもを預けるためには、何か対策を講じなければならないのではないか。実態調査などをして、できるところから検討してほしい。

市長

 同じような心配が、市長への手紙でも寄せられている。それぞれの園が設置されている場所や道路なども千差万別で、なかなか抜本的ということは難しいが、少しでも改善できないかと考えている。子どもを預けに来る時が一番集中するわけなので、例えば、その時だけでも保育園の先生が子どもを迎えに出て園まで案内するなど、ソフト面で対応しているという状況である。
 2、3台でも車を止められるスペースがあれば一番いいのだが、保育ニーズは膨れあがっている状況において、待機児童ゼロのキープに最優先で取り組んでいることもあり、駐車場の確保までは、なかなか手が回らないというのが正直なところである。保育園ごとで状況も違うので少しでも安全度を上げるよう、まずはソフト面で頑張ってもらいたい。また、通学路の安全という観点で、そこを通らなければ、本当に通学路が確保できないのかという点検の面からも取り組んでいきたい。
 どうすれば子どもの安心・安全が少しでも確保できるか、地域とともに考え、できるところから実行していきたい。重い課題だが、心配な状況から一気には脱却できない段階なので、さらに工夫していくように保育園にも働きかけていきたい。より安心なルートはどこかというような通学路マップづくりについても、地域の協力がないとできないので、意見交換していきたい。

質問3

住みよいまちづくりについて

発言者

 石山地区は、約1万7,000世帯、約4万人が住んでいて、小学校は4校、中学校は2校ある。1つは、体育館がなくて子どもたちが非常に困っている。もう1つは、これから本格的に地域包括ケアの制度になるが、この地区に病院もないし、在宅医もはいない。この点について何とかしてほしい。また、越後石山駅前に広場があるが、保育所や図書館など人の集まる場所を作ってほしい。
 住みよくて、誰でも来れるまちというのが大事であると考えている。現状だと、年寄りばかりになって、若い人も出て行ってしまう。若い人が住みたいまちづくり、年寄りの人が安心して住めるまちづくりを市全体で考えていってもらいたい。

市長

 8区すべてで、看取りまでやってもらえる、医療・看護・介護チームがスタートしていることは大変ありがたいと思っている。しかし、区をゾーンごとに見れば、まだ心配なエリアもあり、その一つが石山地区であると思っている。
 東区には、地域と医療・看護・介護チームの非常に良い関係ができていて、新潟市のモデルと言えるところもあるが、地域包括ケアの体制をもっと強化していかなければならない地域もあり、その優先度が高い地域が石山だという意識は持っている。
 新潟市医師会も、訪問診療を含めて地域医療を医師会活動の中心に据えてもらえるようになったので、各地域で地域包括ケアが前進、または大きく前進している。医師会も心配なエリアを優先的に取り組む段階まで来ているので、石山の問題について、より重点的に医師会と相談し、また近くの病院とも相談していきたいと思っている。
 越後石山駅については、今は通勤・通学に特化した状況なので、人の交流に有効活用できないかというお話だと思う。石山地区は、公民館が市民交流という部分で非常に良い活動をしているが、石山地区に来てもらうという点では少し弱いかもしれない。
 今後、皆さまからの意見も伺いながら、どうすれば越後石山駅を交流の拠点にできるか。そういったことも話し合えるレベルまで、まちづくりが全体的に進んできたと感じている。

区長

 越後石山駅の広場については、区政懇談会でもお話ししたとおりだが、西口広場が完成したので、ぜひ公共交通の結節点を作りたいと考えている。しかし、越後石山駅までの道路が狭く、今のままではバスが入ってこられないので、用地買収をして道路を広げようと進めているところである。うまくいけば、平成29年度中に目途がつくかもしれないが、用地買収は相手があることなので、現在、うまくいくよう一生懸命に取り組んでいる。
 また、ご要望の交番の誘致に関しても、今、新潟県警本部にお願いをして、結果を待っている状況なので、そのあたりがすべて固まれば、残った土地に何を作るかなど、地域と一緒になって考えていきたい。

質問4

まちの活性化と公共交通について

発言者

 まちの活性化には、気楽に乗れるバスが必要だと考えている。運行時間の間隔が長いとか本数が少ないとどうしても敬遠されがちで、結局のところ車が手放せないという方が多い。区バスも走っているが、やはり本数が少ないと思う。新潟交通のバスは、大体新潟駅や中心街に向かって走っているし、区バスは主に縦方向に走っているが、本数が少なくてまだまだ不便な状況なので、もっと便数を増やして、人の流れをうまくいくようにしたいというのが、地域の希望である。
 また、石山地区の4コミュニティ協議会で話が出ているのが、市民病院までのバスを何とか走らせたいということである。家族が市民病院に入院して、介護に行かなければならない時に、現状では、まず越後石山駅まで歩いて電車で新潟駅まで行き、またバスに乗り換えて市民病院まで行っている。往復すると一日かかるという話も聞くので、ぜひともよろしくお願いしたい。

市長

 私から公共交通の基本的な部分についてお話しし、市民病院までの区バスに関しては、区長から説明させてもらう。
 これまで、新潟交通はバス路線をどんどん減らし、廃止もしてきた。つまり営業バスの走行キロ数が毎年減ってきたという状況である。バスの営業走行キロ数が減っていくと、その手当てに税金がどんどん流れ出てしまい、昨年度では3億1,000万円にもなった。このまま放っておくと、2、3年で5億円、そして近い将来、10億円までいってしまうので、この状況を何とかするため、今回新バスシステムを導入し、今年度から5年間は営業キロ数を減らさないという協定を新潟交通と結んだ。それによって、まずは今年度、住民バスの支援を強化したとことであり、来年度以降は、区バスでより利用が見込めるようなところ、あるいは必要性が高いところの支援を強化していく予定である。また、東区にはないが、人口密度が薄くて、現状の一律の支援ではかわいそうなところもあるので、そのあたりも検討していきたい。
 東区は縦の線が弱いというご指摘については、そのとおりだと思う。今後5年間、営業走行キロ数をキープできることで、これ以上手当てが膨らむことを防げたので、区バス・住民バスのこれまで以上の支援強化について、現在、制度を設計中である。

区長

 東区の公共交通の弱点については、区でも十分把握している。平成26年度にみんなで話し合いをしながら「東区生活交通改善プラン」を作ったが、その中で、区バスについては、公共交通の空白地帯と言われていた紫竹、江南地区に何とかを通せないかということを最優先に対策を考えてきた。
 今年度、「石山出張所から紫竹を通って東区役所まで区バスが通ったら利用するか。」というアンケート調査をしたところ28パーセントの方が「乗りたい。」と回答した。せっかく越後石山駅が整備されて西口広場もできたので、なんとか越後石山駅を通って石山出張所、東区役所まで区バスが通せないか、現在検討中である。今の普通のマイクロバスでは大きすぎて道路を通れないので、14人乗りくらいの小型バスを利用することで収支率を計算してみると、50パーセントくらいになりそうなので、その案によって予算要求をしている。予算が通れば、来年度、そのような形で区バスが社会実験としてできるようになる。区としては、まずはそれを何とか実現させ、次のステップとして、市民病院や新潟駅南口などにつなげていければと考えている。
 石山の4コミュニティ協議会で、市民病院へバスを通すということで、研究する組織を立ち上げてもらったので、区も一緒に関わらせてもらいながら、そちらの検討も並行して進めていきたい。

質問5

保育園について

発言者

 今の若い夫婦は共働きなので、子どもが本当に小さいころから保育園に預けて仕事をしている。職場の中に保育園があればいいのだが、それができるのは一部の大きな企業で、中小企業では無理である。今回のアンケート調査で、「新潟市は子育てのための保育所が充実していない。」と思っている若い人がたくさんいることについて、きちんと掘り下げて市の政策に反映させていく必要があると思う。

市長

 本市は、保育園待機児童ゼロをキープしているが、それにあぐらをかいてはいけないというご指摘だと思う。
 今では、地理情報システム、いわゆるGISによって、どのエリアにどのような施設があるかを一目で確認できるようになった。これにより、ニーズに対して保育所を早期に何とかしなければならない地域が、科学的にも把握できるようになった。市として、そういったデータを活用し、また、市民にも様々な見やすいデータを提供しながら、今後、保育園に限らず、さまざまな公共施設について、機能を落とさず、どのように集約していくかを考えていく必要がある。そうしないと維持管理費がずっと右肩上がりに増え続け、新しいまちづくりができなってしまう。
 一方で、若い方々に本市の充実した保育サービスのことを伝えきれていないということだけでなく、実際の保育ニーズに応えきれていないエリアもあり、早期に克服していかなければならないということを反省点として認識する必要がある。子育てのニーズに応えられるかは、まさに地域のイメージにもつながっていくので、できるだけ見える化を図りながら、きめ細かく対応していきたいと考えている。
 まちなかであれば、民間の私立保育園が結構あり、長時間保育などの様々な保育ニーズにも対応できているが、合併地域では公立保育園が非常に多く、長時間保育が難しいといった状況がある。地域によって実態とニーズがかみ合っていないという状況については、改善できるところから改善するということで進めていきたい。

質問6

保育士の待遇について

発言者

 保育士の待遇が非常に問題になっている。テレビでもやっていたが、子どもが昼寝をしているうちに記録を付けなければならなくて昼食もろくに取れないそうだ。ある地方では、求人倍率が2倍でも人が集まらないと言っていた。待機児童がゼロで保育園もたくさんあるのは、利用する側にとっては非常に喜ばしいことだが、実際に保育園の中で働いている保育士の待遇がきちんとされているのか疑問に思っている。
 保育園は、これからの子どもたちを育てていく大事な場所であるが、公立と民間とでは、ものすごく待遇が違っているのが現実である。民間では、若い保育士しかいなくてベテランがいないので、若い人たちがどんどん難しい仕事もしなければいけない。
 このような状況で、子どもたちをきちんと見ていけるのか、ずっと大きな疑問を抱えていたので、保育士の処遇といった点についても考えてみてほしい。

市長

 ご指摘のとおりだと思っている。今、地方では、本当に必要なところ、大切なところに人がいない。保育士をいくら募集しても集まらないということで、大都市も困っているし、地方の中小都市も困っている状況である。介護についても同じで、国に対して、これからますます大事な場、働く場になるのに、介護士の待遇がこれでいいのかということを伝えているが、なかなか十分というところまでは改善されない。保育関係も、国は、これから子ども・子育て総合支援で頑張ると言っているが、具体的にどう頑張るのかが見えてこない。国から大きな方向が打ち出されていない段階ということである。
 公立と民間の保育士の待遇の差、働き方の差があるというご指摘についても、そのとおりだと思っている。市では、民間の保育園からしっかりとやってもらうために、きちんと人材を確保できているか点検しているが、年度途中で退職、あるいは出産によって、どうしても人を集めなければならないような場合は、人材派遣会社から人材を派遣してもらい、何とかしのいでいるといった状況もあるようだ。国から、この1、2年で具体策が出ることはあまり期待できないので、こういった状況については、例えば、いったん辞めた保育士に復職してもらうといった工夫をしてきめ細かく対応できないかなど、現場の状況も把握しながら、私立保育園協会の方々と定期的に意見交換、情報交換をしていきたい。
 少しでも預けられるお母さん、お父さんが安心できるように、そして保育士が誇りを持って頑張れるよう、改善できるものから改善していきたい。

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