江南区意見交換2

最終更新日:2015年11月27日

平成27年11月3日(火曜)午後

(1)

市営住宅跡地を複合施設としてほしい

(2)

(仮称)江南駅について

(3)

結婚を希望する男女への切れ目のない支援について
(4) 新潟大学の学部について

(5)

待機児童について
(6) 江南区の農業について
(7) 新潟らしい教育の推進について

質問1

市営住宅跡地を複合施設としてほしい

発言者

 現在私どもの地域は、従来からある地域づくり協議会の名称をコミュニティ協議会に変えて、地域の全団体を網羅した新しいコミュニティ協議会を立ち上げようと、区役所地域課からいろいろとお聞きしながら準備をしている。また、市営住宅の跡地の活用についても、区役所と一緒に勉強しながら進めている。
 曽野木地区は天野・嘉木を中心とした旧村と、市営曽野木住宅を中心とした新興住宅地に二極化されているが、今回のコミュニティ協議会の立ち上げと市営住宅跡地の活用に関して、曽野木地区が一枚岩になって行かなければという機運が非常に高まっている。
また、中学校区単位で行われている公共施設のあり方について考えるワークショップにも参加を呼びかけていただいており、このような取組みが将来の少子高齢化に向けて、地域の絆づくりという良い事例となれば大変ありがたい。
 曽野木市営住宅の跡地については、前々から複合施設を要望してきたが、合併建設計画が優先されてきた。合併建設計画は終わったものの、市の財政も逼迫している中、現在の進行状況等をお聞きしたい。

市長

 まずは、新しいコミュニティ協議会を良い形で立ち上げていただきたい。
 新潟市は合併建設計画を行った経緯もあり、様々な公共施設が増え、市民一人あたりの公共施設の面積が政令指定都市の中で一番大きいという状況である。
 住民サービスの機能を向上させつつ、建物すべてを維持・管理、修繕、建て直しすることになると、新しいまちづくりに使うお金がなくなる。今後、一つの施設を複合化、多機能化していく方向で、曽野木を一つのモデルとして考えていきたい。ワークショップを一緒になってやらせていただき、さまざまなご意見も伺ってきた。各地で良い事例もあるようなので、先進事例を調べるための調査費を新年度予算につけ、着実に前へ進むということを地域の皆さまにお示しし、より議論を成熟させていただきたいと思うので、区役所から情報をお届けし、一緒に考えていきたい。

質問2

(仮称)江南駅について

発言者

 合併建設計画の中で唯一残されている(仮称)江南駅についてお聞きしたい。この地区においてもニューフードバレー構想が2年ほど前から進んでいるかと思う。それによって駅ができれば、私どもの地域において人口減少はない、むしろ増えると非常に喜んで期待をしていたのだが、ここへ来て事業の内容が見えてこないので少し心配している。

市長

 基本的に、新しい駅を造るときには、区画整理などまちづくりの熟度を上げていただき、市が支援するという方向で行ってきた。公共交通を強化する中で、国に地方での新駅を造りやすくするところに踏み込んでもらいたいという要望は随時上げており、地元の皆さまには当面はまちづくりの熟度を上げていただきたいとお願いしてきたが、なかなか前進していないのが現状である。
 まちづくりに農業戦略特区を活用するという方向性は非常に良いと思うが、いきなり大きなものをパートナーになりそうな企業にぶつけても、なかなか首を縦に振ってもらえないのではないかと思う。むしろローソンやセブン&アイ、イオンも新潟市に大変大きな関心を持っていただいているので、そのようなところとしっかりと連携し、小さいところから育てていくほうが可能性が大きいのではないかと関係者の方にも申し上げてきた。より実現性の高いまちづくりにしていただいて、江南区は農業が非常に盛んなので、農業戦略特区で企業と組んだから江南区の農産物が全国に売れるようになったという方向に進んでいくのが良いのではないかと思っている。さらに意見交換を密に行っていきたい。

質問3

結婚を希望する男女への切れ目のない支援について

発言者

 日本創成会議の増田レポートによると、人口減少で900の町がなくなるとの報告もされている。新潟市は消滅可能性都市ではないそうだが、新潟市内でも江南区の減少率は少ないと言われている。
 子育ても大事だが、その前に結婚しなければ子どもは生まれないと思う。私どものコミュニティ協議会では婚活支援を行っている。
 市長の説明の中に結婚を希望する男女の出会いの場創出、切れ目のない支援という項目があったが、切れ目のない支援とはどのようなものか。

市長

 大都市で待機児童が大変な数になっているので、これまではこの待機児童を減らすことに国の施策が集中しすぎていた。地方では、新潟市をはじめ待機児童がゼロだというところが多いので、出会いから結婚、出産、育児をずっと支援していくということを切れ目のない支援として位置づけている。
 コミュニティ協議会で婚活、出会いの場を頑張っていただいているというお話をお聞きし、大変ありがたく心強いことだと思っている。西蒲区でも3年ほど前からコミュニティ協議会が中心になって出会いの場を作って、今は区全体に広がり、良い結果も出始めている。コミュニティ協議会が関わると信頼度が上がるとおっしゃる方も多い。逆に、まちなかでは運営ノウハウのある信頼できる企業がやったほうが良いとも言われている。多彩な出会いの場づくりが重要だと思うので、ぜひ、皆さまのコミュニティ協議会からも頑張っていただき、その結果についても聞かせていただきたい。

質問4

新潟大学の学部について

発言者

 最近の新聞情報によると、文部科学省は実学と関係ない学科は減らすということで、例えば、人文学部の社会学科などはなくなるのではないかと思っている。また、学長も音楽は実学とは関係ないから音楽学校に任せておけばいいと考えているようで、今後なくなるそうで困っている。新潟大学の先細りを防ぐために、市からも頑張ってほしい。

市長

 私も非常に心配に思っている。人文系についての通知は、本意はそうではないと文部科学省は言っているが、取り消していないことから疑わざるをえないという段階だと思っている。
 先日、新潟大学の卒業生の集まりがあったので、そのことへの懸念を表明させていただいた。国は、これから地方に人の流れを戻さなければいけないと言っているが、霞が関からは反対のことが出てくる。特に財務省は、子どもの数が減るから先生の数もそれに合わせて減らすと言っている。これは、現場を知らない暴論ではないかと思う。このあたりは指定都市市長会あるいは全国市長会でも問題にしていきたい。

質問5

待機児童について

発言者

 待機児童について、希望する園に入れない方もいるようだ。居住地に近い園が良いのか、職場に近い方が良いのか、それぞれの生活サイクルに合わせた細かい保育所行政のようなものがないと家族も応援しにくい。小学校は校区が決まっているから簡単だが、少し離れた地域に迎えに行くとなると非常に負担になる。待機児童ゼロは素晴らしいと思うが、その辺のサービスについては遅れているのではないかと思う。

市長

 本市が申し上げている待機児童ゼロとは、厚生労働省の基準によるものであり、実態としてはお困りの方がまだまだいらっしゃると思っている。
 特に、ご兄弟で違う園に入らざるをえない方や希望の園に入れずに第2希望以下の園に行っていらっしゃる方、そういう事例は残念ながらまだまだある。そのような実態を把握しながら、総枠として待機児童ゼロになるように頑張るのが土台で、そのうえでお子様の数がどんどん増えて保育ニーズが高まっている地域に的確に保育施設が造られているかどうかを点検しながら進めていく必要がある。
 子育ての負担が大きいから二人目・三人目をあきらめる方もいらっしゃると思うので、現場の状況を国に伝え、どのような支援が若いお母さんお父さんにとって一番ありがたいのかについて伝えていく。新潟市はまちなか型、田園型といった様々な子育て支援のケースを国に伝えられるので、有効な支援を国に求める一方で、地元ではよりきめ細かく困っている方に向き合って対応していく。そのようなソフト面での工夫も必要だと思っている。

質問6

江南区の農業について

発言者

 江南区には広大な農地がある。県外から来た友人は、素晴らしい平野で弥彦山を遠く見る稲の一面の広さはたいしたものだと言っていた。
 TPPで農業が非常に厳しい状況だが、私どもの地域においてもどんどん開発が進み、農業に関して地域と企業との弊害が出ているところもある。農道や水路についても新潟市の助成をいただき、安心して農業ができるような環境を作ってほしい。また、がんばる農家支援事業などを発展させて若い人たちが農業に希望を持てるような状況を作ってほしい。

市長

 本市には本当に素晴らしい平野が広がっているが、細かく見ると、水路が傷んでいる箇所や、ポンプを回さないと水に浸かる田もあり、先日も土地改良区の皆さまから、今後の支援について要望をいただいた。若い人が農業をやりたいと思うような基盤を今のうちに強化しておかなければならないと思う。
 今回の農業戦略特区で、企業が参入して設立されたローソンファーム新潟やセブンファーム新潟市はともに代表が20代の農業者である。首都圏などの20代、30代、40代前半の方は田舎暮らしにあこがれており、20代の方が代表になっていることも情報としてどんどん伝えていきたい。昨年のふるさと回帰支援センターの調査を見ると、どこで暮らしたいかというアンケートの結果で新潟県が第5位に入ったという良いデータもある。UIJターンも含めて、農業をやってみたい、農業生産法人で働いてみたいという方にぜひ新潟市に来ていただく。農家の跡取りの方には、他の人が新潟市に来て農業をやるのなら自分もやろうという気持ちになってもらえる、そのような刺激も大事だと思っている。
 先日も、全農新潟、JA全中の会長などと話し合いをさせていただき、農業戦略特区、6次産業化についてはぜひとも活用すべきとの認識だった。やはり稼げる農家の事例をいくつもつくっていかなければならないと思っている。その基盤づくりとして農地整備やがんばる農家支援を引き続き頑張りたい。

質問7

新潟らしい教育の推進について

発言者

 私は地域教育コーディネーターとして教育関係に携わっているが、新潟で子どもを育てたいと思える教育環境の整備、本市の特長を生かした教育環境の整備についてのお話があった。具体的に市として考えている教育環境の整備についてお聞かせいただきたい。

市長

 基本的には子どもたちの数が減っている中で、子どもたちの教育に合った環境をしっかり作っていくと考えている。
 今では、校長先生が自分で差配できるお金がほとんどなくなっているというのが実態だと思うので、本市としてもいろいろなモデル校になってもらうような形で支援している。
 また、教職員が教育以外の時間、例えば、数多くのアンケートに答えるだけでも大変だという話も聞くので、アンケートなどについては一本化したり、給食費の未納などを確信犯的にしているような方については教育委員会で引き取って対応したりというような形で、できるだけ現場の先生方が本来の任務である学力の向上、体力アップ、子どもたちの見守りなどに集中できるように教育委員会にお願いしている状況である。

教育長

 新潟で子どもを育てたいと思えるような教育環境について、かつては家庭や地域で担ってきた役割も今はすべて学校に期待されている中で、「学・社・民の融合」として地域の皆さまの力を借りたり、社会教育施設も協働したりすることを実践している。学校だけではなく、地域の皆さまの力を借り、企業なども含めて、地域ぐるみで子どもたちを教育していくという環境が、新潟で子どもを育てたいと思ってもらえることにつながるのではないかと思っている。
 教育委員会としても、学校としてできるだけのことを行いながら、市民総ぐるみで子どもたちを育てる環境作りに今後も取り組んでいきたい。

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