西区意見交換

最終更新日:2013年1月18日

(1)

市民の反対があるのに、どうして震災がれきを受け入れるのか。

(2)

新田清掃センターのごみの焼却灰、排気ガスに含まれる鉛・水銀の濃度測定をしてほしい。

(3)

関屋分水のポプラ並木の落ち葉を集めごみとして出したが、違反ごみとして回収されなかった。その対応についてお聞きしたい。
(4) 中国総領事館が5,000坪もの土地を購入し移転することには賛成できない。国防、外交は国だと言うが、国任せにせず市民目線をふまえ、市長として何ができるのか考えをお聞きしたい。
(5) 震災がれきの受け入れ、新田清掃センター、亀田清掃センターの焼却灰から基準値以上の鉛・水銀が検出された件で市の対応は、周辺自治会との公害防止協定違反ではないか。周辺自治会にどのように説明しているのか。
(6) 内野や坂井輪など、西区の中でも人口の多い地区に文化会館などの設備を整備してほしい。
(7)

震災がれきの受け入れについて、以下の2点をお聞きしたい。

  1. 受け入れによる補助金がどのように使われるのか。
  2. 受け入れ予定の新田清掃センター、亀田清掃センターのずさんな管理について、市長の監督責任を説明してほしい。
(8) 周辺住民の意思を無視した震災がれきの試験焼却は、公害防止協定に違反するので撤回してほしい。被害が発生した場合、市が責任もって補償すると断言してほしい。
(9) 海岸線の松林は、松くい虫の被害がひどい。国有林だけでなく民有地も含めて殺虫剤の空中散布をしてほしい。
(10)

子育て支援について、以下の3点をお願いしたい。

  1. 子どもの医療費支援を拡大してほしい。
  2. 子どもたちの様子をしっかり見られる体制にするため、教員を増員してほしい。
  3. 中学校の給食について、自校方式を堅持してほしい。
(11)

震災がれきの受け入れについて、以下の3点をお願いしたい。

  1. 試験焼却について、意見を聞いて大方の理解を得たと判断した会合、団体について教えてほしい。
  2. 試験焼却について、各家庭に説明会の案内を郵送するなど、様々な方法で周知すべきではないか。
  3. 内部被ばくの危険性を理解し、震災がれきの焼却をやめるよう日本中に呼び掛けてほしい。
(12) 震災がれきの試験焼却を行っている途中に、周囲への影響や危険な数値が出た場合どう対応するのかお聞きしたい。
(13) 放射性物質についての知識など、行政が正しい情報を冷静に発信してほしい。
(14) 震災がれき受け入れについて、市民の賛否を調べてほしい。

質問1

市民の反対があるのに、どうして震災がれきを受け入れるのか

発言者

 A県は昨年から震災がれきを受け入れ、それに伴い私は甲状腺異常と診断を受け、私の家族や近所の人は鼻血が止まらず、病院に運ばれる人も出て、恐ろしくて新潟市に避難してきた。震災がれきを受け入れているA県のB施設周辺の空間線量を計ったところ、一部で高い線量が測定された。新潟もこのようになると大変だが、市長は責任をとれるのか。
 新潟県内で約6,000トンを受け入れるようだが、被災地で1日あれば焼却できるものを反対者がいるにも関わらず、なぜ受け入れるのか。

市長

 災害廃棄物の処理を行っているA県で放射線量が高い所もあるということだが、全国で最も厳しい受け入れ基準を掲げている本市は、試験焼却でデータを採り、その結果を市民の皆さまに見ていただき、相談し進めさせていただきたい。広域処理について、これまで国は風評被害を含め責任を取ると言っており、国の意向と責任を明確にし、協定書を結んで進めていきたい。
 また、廃棄物処理の権限は基礎自治体が持つが、受け入れについて懸念を抱いている県とは、事務担当者の間で協議を積み重ねている。一方で、県が権限を持つ上水道汚泥について、本市は膨大な量を抱えている。全国で新潟県だけが違う仮置きの基準ということの是非はあるが、上水道汚泥は権限を持つ県の方向に従う。しかし、がれき焼却は基礎自治体の責任であり、知事とは意見交換したいと思っている。

質問2

新田清掃センターのごみの焼却灰、排気ガスに含まれる鉛・水銀の濃度測定をしてほしい

発言者

 新潟市は、第二水俣病の7~8割近くの患者を出し、環境に気を遣わなければならない都市である。新田清掃センターでは4月以降、基準を超えた鉛・水銀が検出され、周辺にはブルーシートに囲まれた泥が置いてある。
 焼却場の排気ガスは住民に降りかかる。排気ガス中の鉛・水銀の含有量については「測っていない」とのことで、厚生労働省からは義務とされていないが、市民の安心・安全のためにもゴミについての権限が新潟市にあるのなら、清掃センターから出る化学物質の検出を行うべきではないか。鉛・水銀のデータを採っていただきたい。

市長

 本市の焼却施設の焼却灰から、鉛・水銀が基準値を超えて検出され申し訳なく思っている。
 対策については撹拌をしっかり行い、焼却灰や空中線量のデータ採集をどのように強化できるか、厳格なマニュアルを従来以上に踏み込んで作り、地域の皆さまにご心配をお掛けしないよう進めている。これについては別途報告させていただく。
 また、例えば災害廃棄物の本格焼却に進む場合は、さらに厳格なデータを採取する必要があるため、その際は他の物質についても調査を行う。

質問3

関屋分水のポプラ並木の落ち葉を集めごみとして出したが、違反ごみとして回収されなかった。その対応についてお聞きしたい

発言者

 関屋分水のポプラ並木の枝が、風や台風で落ちるので拾い集めている。9月末は枝葉5束、45リットル袋に16袋、10月上旬は10束、20袋となり、管理する西区建設課に引き取ってもらった。回収についてお礼の連絡をした際、多い時は別として、少ない時は自治会のゴミステーションへ出すよう言われ、10月中旬から11月上旬まで2~6つほどの束と袋を出していた。
 11月中旬に3つ出したところ、紙が貼られ違反ゴミということで回収業者は持って行かなかった。市が業者に持っていくなと言ったようだ。
 きれいなまち、美しいまちのために状況を精査していただきたい。

市長

 ボランティアでまちをきれいにしていただいていることについて感謝申し上げる。
 集めたものが現行制度の中でうまく引き取られていないという話だが、どうすればボランティアを継続していただけるか、区、あるいは環境部が経緯や状況をもう一度把握し、必要があれば関係者の意見も聞き、後日、意見交換をさせていただきたい。

質問4

中国総領事館が5,000坪もの土地を購入し移転することには賛成できない。国防、外交は国だと言うが、国任せにせず市民目線をふまえ、市長として何ができるのか考えをお聞きしたい

発言者

 中国は日本に土地を売らないのに、日本は中国に土地を売り、中国はそこに総領事館を建てようとしており、半永久的にそこは中国の領土になってしまう。日本の警察権や法律が及ばず、尖閣問題などでの中国の態度を見ていると広大な土地への総領事館移転には賛成できない。
 市長は、中国の人が日本に来て日本人と交流すれば友好的な態度に変わっていくと発言されるが、危機感が無さすぎる。また、国防・外交は国の事項と発言しているが、国だけに任せておくべきことなのか。市民の安心・安全を守る責任がある。
 産業界あげて中国総領事館の移転を歓迎しているということだが、市民への目線が欠如していると思う。市長の考えについてお聞きしたい。

市長

 新潟県、新潟市、経済界は、中国総領事館を新潟に誘致する運動を長く行ってきたが、5,000坪の土地に移転することを経済界あげて支持していると言ったことはない。
 市有地を対象に、中国側の意見、地域の皆さまの意見をお聞きしようとした時期があったが、市議会から「市有地は売るべきでない」と反対されたことに従って、市有地は売らないこととした。
 中国では土地が買えないのに、なぜ日本の土地を買えるようにするのか、5,000坪は大き過ぎるのではないかという大きな2つの意見があることは、当事者として外務省に伝え、市民の懸念も伝えてある。市民や様々な方からもこのことが問題提起されている中で、国防・外交は国の基本事項として判断していただきたいというのが本市のスタンスである。
 中国とは経済的に相互依存関係があり、また互いに引越できない隣国である。中国では愛国教育と呼ぶ反日教育で作られた日本のイメージを、実際に日本に来て、抱いていたイメージとは違ったと思ってもらえる人を増やすことが重要だと思っている。

質問5

震災がれきの受け入れ、新田清掃センター、亀田清掃センターの焼却灰から基準値以上の鉛・水銀が検出された件で市の対応は、周辺自治会との公害防止協定違反ではないか。周辺自治会にどのように説明しているのか

発言者

 市長は震災がれきの受け入れによる風評被害、あるいは実害がある際は、最後の責任は国が取ると発言されるが、福島第一原発事故で被害に遭われた福島の人達が国から満足な保障を受けているかを考えると、いつ実現されるかは全く保証されていない。一方、住民説明会の際、当面は市が責任を取るという文言があった。責任を明確に示していただきたい。
 また、安全基準について1キログラム当たり100ベクレル以下と説明しているが、受け入れる総量が問題であり、10万ベクレルが柏崎市、三条市に入ったことは問題である。セシウムだけで10万ベクレルが新潟市にやってくることを合わせて説明する必要がある。
 また、新田清掃センターと亀田清掃センターでは、焼却灰から水銀と鉛が基準値以上出た。東京都では原因が判るまでは操業を停止した例もある。新潟市の操業能力、管理能力が疑われる。
 新潟市は、焼却施設の周辺自治会と公害防止協定を結んでいる。震災がれきの受け入れ、水銀・鉛の超過については、何の協議もなく市が一方的に進め、明かに公害防止協定の違反行為に値する。周辺自治会にどのように説明するのか。

市長

 福島第一原発事故と、本市が受け入れようとしている災害廃棄物の危険度は違う。大槌町のがれきについて、岩手県の測定で4.5ベクレル前後であった。基準値が低くても、多く受け入れれば総量は多いという指摘はその通りである。一方で、柏崎市、三条市が試験焼却として受け入れたセシウム総量と、新潟市が抱えている上水道汚泥とを比較すると、上水道汚泥のセシウム総量は、試験焼却の10万倍であった。
 1キログラム当たり8,000ベクレル以上は国が処理するもので厳格に保管し、8,000~100ベクレルまでは県の指示で仮置し、しっかり保管している。100ベクレル以下は、そこまでしっかりした保管になっていない。
 このようなことを考えると10万分の1の量が増えることは間違いないが、地域の皆さまに認めていただけないものではないと判断し、試験焼却はやらせていただきたいということである。
 水銀・鉛の件は、説明責任について十分かと問われると申し訳ない部分がある。基準値を超えることがないよう法に基づいた厳格な対応をする。なお、公害防止協定に全面的に違反しているものではないと考えており、今後さらに情報公開に努める。

質問6

内野や坂井輪など、西区の中でも人口の多い地区に文化会館などの設備を整備してほしい

発言者

 西コミュニティセンターでピアノのサークルに入っており、発表会では西新潟市民会館を使うが、バスで30分近くかかり遠い。旧西川町や旧巻町には旧市町村の施設があるが、旧新潟市の一番西に位置する内野地区は発表会の会場や良い設備がなく困っている。内野や坂井輪は人口も多いので、文化会館などの施設と設備があると良い。

市長

 人口が多い地域に、それに対応する施設がないことについては、合併地域よりはむしろ旧新潟市にそのようなエリアが多く、特に昭和の大合併地域は当時、合併建設計画という考えもなく申し訳ない思いがある。
 合併建設計画は平成26年度で終了し、次のまちづくりとして途切れなく進め、来年度以降、適切な施設規模、数など本格的に検討していく。内野の公共施設は検討の柱と認識している。担当や区自治協議会に意見を伝え、本格的に話し合っていきたい。

質問7

震災がれきの受け入れについて、以下の2点をお聞きしたい

  1. 受け入れによる補助金がどのように使われるのか
  2. 受け入れ予定の新田清掃センター、亀田清掃センターのずさんな管理について、市長の監督責任を説明してほしい

発言者

 震災がれきの広域処理は違反ではないか。原子力の基本法では、人間は年間に1ミリシーベルトしか受けてはいけないと決められている。100ベクレル、0.002ミリシーベルトと言えば、下痢や鼻血などの症状が出ることが考えられ危険である。
 一方、被災地では復興税が行きわたらず、自殺、孤独死が多いと聞く。広域処理に係る費用が受け入れ自治体に配られ、そのために被災地にうまく支援が行き渡らず復興が妨げられていると聞く。新潟では受け入れにより300億円近くの補助金が得られると思うが、どのように使うのか。
 また、ずさんな廃棄物処理施設の管理は市長に監督責任がある。違法なものを受け入れることに対し責任がある。辞任も踏まえて説明してもらいたい。

市長

 災害廃棄物で1キログラムあたり8,000ベクレル以下の物について、処理を行う場合はこのようにすれば大丈夫であると国が示している。本市はさらに処理の対象を1キログラム当たり100ベクレル以下として安全度を高めている。法律違反になることはないと思われる。
 被災地の皆さまからは、がれきが復興の障害になっているという話は聞いているが、広域処理が復興の妨げになるという意見は聞いていない。

質問8

周辺住民の意思を無視した震災がれきの試験焼却は、公害防止協定に違反するので撤回してほしい。被害が発生した場合、市が責任もって補償すると断言してほしい

発言者

 新田清掃センターおよび亀田清掃センターの公害防止協定では、遠隔地の廃棄物、災害廃棄物、放射能を含むゴミなどの処理方法について規定はない。協定書に定めのない事項が生じた場合は、その都度、市と自治会が協議して定めるとある。今回は協議していない。
 また、最近では、協定を結ぶ3自治会と近隣3自治会の6自治会で反対声明を出している。
 公害防止協定第2条の基本理念に「市は積極的に地域住民と連携を保ち、誠意を持ってこの協定を履行するもの」とあるが、明らかに地元の意思を無視して試験焼却を行うとしており、試験焼却を行うことは公害防止協定の違反に値するので、違反しないという発言は撤回していただきたい。
 また、協定書には被害が発生した場合、市が責任をもって補償すると定めがあるので、断言してもらいたい。

市長

 水銀・鉛の件については厳格に処理し、情報公開を徹底していきたい。
 災害廃棄物の処理は、国が認める1キログラム当たり8,000ベクレル以下を、本市はIAEAのクリアランスレベルと言われている100ベクレル以下として受け入れることとしている。また、試験焼却の段階で、公害防止協定に違反しているとは考えていない。
 周辺の自治会からもご要望をいただいているので、受け入れる廃棄物のレベル、焼却した際の空中線量、焼却灰についてデータを示し、本格焼却に向けて進めて行けるかどうかを周辺自治会と意見交換し、公害防止協定の精神に基づいて行動していきたい。

質問9

海岸線の松林は松くい虫の被害がひどい。国有林だけでなく民有地も含めて殺虫剤の空中散布をしてほしい

発言者

 松林ボランティアをしている。寺泊方面まで見学したが、四ツ郷屋近辺の松食い虫の被害がひどく、道路を挟んで民有地の防風林も枯れている。海岸線の国有林側は空中散布などを適宜行うと効果があるが、虫はどこへ行くかわからない。農業との関係もあるだろうが、民有地も含めて空中散布を行わないと効果がない。

市長

 松食い虫の被害がまた広がっている。民有地は地主や周辺住民に現状を認識してもらい、できるだけエリアを固め、空中散布ができる所はやらせていただきたい。民有地で協力を得られない地域があるのも事実だが、農水省も重要視している問題でもあるため、地主の社会的責任も求め、理解が得られない場合の対策については国とも意見交換していきたい。

質問10

子育て支援について、以下の3点をお願いしたい

  1. 子どもの医療費支援を拡大してほしい
  2. 子どもたちの様子をしっかり見られる体制にするため、教員を増員してほしい
  3. 中学校の給食について、自校方式を堅持してほしい

発言者

 子どもが病気やケガをして通院費や入院費が必要でも、子どもを持つ若い世代は所得が低くなっており、新潟では困ったら安心して病院へ行くということが難しい。
 また、子どもたちは自分の気持ちをうまく伝えられないので、子どもの様子をしっかり見てとれる教育体制にしていくことが大事である。教育委員会と連携し、国の基準によらずとも教員の定数を増やすなどの様々な手段を講じてもらいたい。
 最後に、学校給食は自校方式が大事と言われているが、市内の中学校はそれと反する方向に行っているので改善してもらいたい。

市長

 子ども医療費助成は、基準への上乗せが国として統一されていない。民主党政権では子ども手当を支給したが、その費用で小学校6年生くらいまでの医療費を無料にする医療費助成制度ができたのではないか。医療費への支援が地域によって違うのはおかしい。国が一律でやるべきだが状況が改善されないので、新潟市も苦渋の選択として上乗せをしているという状況だ。
 子どもはいじめられてもなかなか自分の気持ちを伝えられない。また、いじめでなくても自分の思っていることを伝えにくい。学校の先生だけで対応できる時代は終わっている。外部の専門家は子どもの気持ちを聴き取るノウハウを持ち効果も大きいため、専門家や地域の方など、できるだけ多くの方から学校に入ってもらい改善していく。例えば、地域教育コーディネーターは地域との連携を図るためとても大事である。
 また、本市は学校司書を全校に配置している。朝の読書などを活用し子どもの心を開く取り組みも高められるのではないか。人的資源を学校に集中していき、一方で切り詰めるところは切り詰めて行きたい。
 自校給食の方が良いという意見もいただいているが、学校給食のための調理員をすべての学校に配置すると、その費用だけで他の人的資源の配置が困難になる。保護者が弁当を作るべきという意見もあり、スクールランチを含めた今の方式を充実し、検証しながら進んでいきたい。

質問11

震災がれきの受け入れについて、以下の3点をお願いしたい

  1. 試験焼却について、意見を聞いて大方の理解を得たと判断した会合、団体について教えてほしい
  2. 試験焼却について、各家庭に説明会の案内を郵送するなど、様々な方法で周知すべきではないか
  3. 内部被ばくの危険性を理解し、震災がれきの焼却をやめるよう日本中に呼び掛けてほしい

※市長回答は(11)から(14)を合わせて(14)の後に掲載

発言者

 水銀・鉛の基準値が超過し違法状態にある清掃センターで、放射性物質を含む震災がれきを焼却することについて市長への手紙を出した。返事の中に、説明会では反対の声もあったが、各種会合、各種団体の話、また議会での議論などを踏まえ、大方の理解を得られていると判断したとあったが、具体的にどの会合、団体かを教えてもらいたい。
 数日前に、来週、試験焼却があると近所で話したが知らない人が多かった。このような状況で、試験焼却を行うことは問題がある。各家庭に説明会の案内を確実に郵送するなどの方法で知らせる必要があるのではないか。
 また、市の説明では内部被ばくについて記されていない。有害物質を含むものを焼却すると、目に見えない小さい物質となってバグフィルターを通過し、放出、拡散され、人間の肺胞の中に留まり内部被ばくを引き起こすと専門家から教わった。100ベクレル以下だから良いということはない。ごく微量でも大気中に拡散するのは間違いなく、子どもたちが吸い込まない保障はない。
 毎日、がれきのことを考え生活し精神的にも不安定になり、育児も家事もおろそかになっている親はたくさんいると思う。震災後は食事や日常生活により一層、目を配っている。放射性物質を含むがれき焼却が行われては、その思いがかなわない。今まで通り自然に囲まれた良い環境の中で子育てに集中させてもらいたい。危険性を理解し受け入れていない自治体は多い。政令指定都市の市長として、率先して危険な震災がれきの焼却を止めるよう、日本中に呼びかけていただきたい。

質問12

震災がれきの試験焼却を行っている途中に、周囲への影響や危険な数値が出た場合どう対応するのかお聞きしたい

※市長回答は(11)から(14)を合わせて(14)の後に掲載

発言者

 震災がれきの試験焼却を行っている途中に、周囲への影響や危険な数値が出たらどうするのか。新田清掃センターの近くには保育園があり、放射性物質が拡散した場合は子どもが被ばくする。その責任は誰がとるのか。

質問13

放射性物質への知識など、行政が正しい情報を冷静に発信してほしい

※市長回答は(11)から(14)を合わせて(14)の後に掲載

発言者

 11月に、中央省庁と新潟市主催で食品の放射性物質についての説明会(「食の安全・安心セミナーin新潟~食品中の放射性物質対策について~」)があったが、市のホームページで食品に含まれるカリウム40について掲載してもらいたい。
 私たちの体の中には、原発事故とは関係なくカリウムが含まれており、中でも0.017パーセントがカリウム40という放射性物質である。体の内部から放射線を受け、外の人に放射線を浴びせている。自然に、天然に放射能はある。普段、どのくらい私たちが内部被ばくをしているかを一般の人にもわかるようホームページで知らせてもらいたい。今回の震災がれき受け入れに伴う放射線の影響を心配し過ぎではないか。
 中越沖地震で柏崎刈羽原子力発電所から放射能が漏れたと聞き、人体に入ったらどうするのかと思っていた。事故後に勉強をして分かったが、人間や動物、生物全般には生物学的半減期があり出ていく。子どもは大人の10倍近く速く出ていく。
 放射線に関する疑問は多いが、まずは行政側が正しい情報を冷静に伝えることが大事だ。

質問14

震災がれき受け入れについて、市民の賛否を調べてほしい

発言者

 震災がれきの受け入れ問題をきっかけに、私たちの生活は市長や議員を選ぶことで大きく変わると知った。
 市民は、がれき受け入れを大方賛成していると発言されているが、私の回りにいる子どもを持つ母親の多くは、全く賛同していない。試験焼却のデータを採る前に、まず、市民に分かるように説明会を開き、市民が本当に賛成か反対かのデータを採ってもらいたい。
 札幌市は、最も大事にしていることは市民の健康と安全な生活を保全することだ、という声明文をホームページに載せている。市民から選ばれた市長は市民のことを第一に考えてもらいたい。

市長 ※(11)から(14)を合わせて回答

 水銀・鉛の処理についてはさらに厳格化する必要があり、情報をしっかり告知していく必要がある。
 焼却時に有害物質がバグフィルターから漏れるのではという心配があったが、国の試験で放射性セシウムはバグフィルターで99.9%補足できるということだ。先日も、ある団体から、試験焼却を行う時は子どもを外に出さないようにしてもらいたいという具体的な要望をいただいた。県内には、新潟市が試験焼却するよりセシウム総量が多い、あるいは焼却灰の濃度が高い地域がある。本市が特異な行動をとることで、そういう地域に心配や不安を起こすことになる。
 試験焼却で心配なデータが出たら、その段階で試験焼却は中止する。試験焼却によって危険になったという批判については、厳しい基準と方法で行う中で、人体を脅かす高い蓋然性は見いだせない。
 あえて言えば、新潟県全体として広域処理を行わず、新潟県内の市町村が出すゴミや濃度の高い焼却灰を県外に送り出している例もあると、県外から指摘を受けるなど、新潟県全体が風評被害より恐い悪評になるかもしれず、防がなくてはならないと思っている。試験焼却はしっかりやらせていただきたいという理由には、そのような背景もある。
 また、試験焼却に限らず、焼却場の状況や情報をきちんと出すべきという指摘はその通りである。地球上、放射線がないということはない。以前、人間の体には平均8,000ベクレルあると発言し怒られたが、それも一方の事実である。その8,000ベクレルの中にカリウム40があり、それ以外のものが体外に排出される際に役に立つと専門家の話で読んだ記憶もある。
 また、私が行動し跳ね返ってくる声、雰囲気、空気も伝わってくる中で、本当に試験焼却もまかりならないと言っている方は限定的である。試験焼却で受け入れるレベルは、県内の多くの焼却場が普段、作業している物に比べて低いと伝えきっていないこともある。今後、試験焼却の結果を得て、国の方向を確認し、県の指摘について上水道汚泥の件も含めて意見交換していく。
 札幌市の話も承知しているが、新潟がエゴだと誤解されることがあってはならない。安全が確保されるなら、新潟県内のいくつかの市は役に立ちたいと災害廃棄物の処理に動き、悪評を払拭していると思っている。
 市民の大方が賛成しているということについては、静岡市が試験焼却後に行った市民アンケートを例にすると、まさに、大方は「賛成」で、「わからない」「任せる」を除き「絶対に反対」は非常に少なかったという結果も出ている。新潟市民の意見も、あまり違わないのではないかと思い、そのようなデータもあると紹介させていただいた。
 今回、市政に関心がなかったという皆さまからも市政に関心を持っていただく、また、焼却場の作業がきちんと行われているかについても、より厳しい目が向けられ、今までのやり方を転換するチャンスと捉え、運転マニュアルを厳格化し情報の開示をより一段と行いたい。

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市民生活部 広聴相談課

〒951-8550 新潟市中央区学校町通1番町602番地1(市役所本館1階)
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