西区意見交換2

最終更新日:2017年1月17日

平成28年12月10日(土曜)午後

(1) 空き家対策について

(2)

口腔ケアについて

(3)

特定健診について
(4) 地域の茶の間のできる施設を作ってほしい。

質問1

空き家対策について

発言者

 最近、空き家が目立つようになった。空き家を人に貸すにもリフォームなどで何百万円もかかる。田舎のほうでは、空き家を安い金額で貸すということを行っているようだが、新潟市でも、貸した方に固定資産税を還元するなどの方法はできないか。空き家が目立って物騒になってきており、そこに溜まったごみは隣近所で掃除したりしている。何か市として対策をとっているのかお聞きしたい。

市長

 空き家は、まちなかでも農村部でも大きな問題になりつつあるという状況だが、権利関係などが絡んでいるので、一律にこうすれば良いということにはならない。
 例えば、西蒲区の越前浜も大変な数になっていたのだが、地域の方が越前小学校が統廃合されることは絶対に避けたいと立ち上がり、UIJターンを一生懸命頑張るということで、この10年ほど続けていただき、現在、地域の方の人口の14パーセントは他所から来られた方、そこで生まれた子どもということになる。これは地域を挙げて空き家の活用に取り組まれた成果だと思っている。
 今後、特に人口減少に悩まれる農村部、田園、海岸部といった所は越前浜のように地域を挙げて頑張っていただかなければならない。まず、越前浜をUIJターンのモデル地域に指定させていただいて、より活動がしやすいように支援をさせていただくということが一つ重要だと思う。
 もう一つは、そこまでエリア全体でやれなくても、空き家を対象にした住宅リフォームを助成するということも有効だと思っている。現在は子ども・子育て支援に特化しており、子ども・子育てで効果を出したいというときには、空き家を含めて住宅リフォーム支援を助成させていただく。
 また、すでにスタートしている東区の実家の茶の間も元は空き家だった。その空き家をこのように地域包括、新しい支え合いのモデルハウスにするということで、今は大勢の方に居場所として活用いただいている。さまざまな背景、権利の絡み方があるので、行政だけではできないものもある。これについては宅建協会と協定を結ばせていただいて、宅建協会からも大いに手を出していただくという形で、地域、業界、行政が力を合わせて取り組んでいく必要があると思っている。
 お話のあった地域についても、個別に聞き取りをさせていただき、活用困難な空き家、安全面に問題がある空き家、活用ができそうな空き家というように色分けできるように、宅建協会の方々とも連携して進めていきたい。特にここは心配だという空き家があれば、区役所にまずご一報いただきたい。

質問2

口腔ケアについて

発言者

 医師の立場で発言する。
 2015年度の厚生労働省の人口動態調査によると、三大死因の3位に肺炎が入っている。その大きな原因は、飲み込んだものが間違えて肺に入って炎症を起こすという誤嚥性肺炎である。新潟大学での結果を見ると、誤嚥性肺炎になったお年寄り一人当たりの医療費が大体540万円である。この予防に一番効果があるのが口腔ケアであり、歯ブラシを1本用意して歯磨きを一生懸命行うだけで、540万円の医療費を予防することができる。
 このように一人ひとりが歯のケアをしっかりと行うことによって、医療費も含めて、健康のケアにつなげるような活動を全国的に発信していただけるとありがたい。新潟には新潟大学や日本歯科大学など、歯科の大学が非常に多くあり、2016年は12歳児の子どもの虫歯の無い率が全国1位で、高齢者の誤嚥性肺炎による死亡も非常に少ない。新潟は口腔ケアに力を入れて取り組んでいるということで発信していただけると、非常に喜ばしい。

市長

 新潟市民、新潟県民は歯の健康という面では全国でトップを続けているということである。高齢者の方にも歯の健康が誤嚥性肺炎を防ぐ大きなポイントなのだということを教えてもらいながら、皆様に広めているという状況である。西区の明倫短大を中心にさまざまなありがたい活動を行っていただいているので、区長から紹介する。

区長

 西区の医療と介護のネットワークについてお話しさせていただく。現在、明倫短大が中心になって西区全体を対象にした口腔の見守りネットワークというものを作っていただいている。訪問診療を目的にネットワークを作っているということで、平成27年度末から真砂地区の自治会に出かけて教室を開いているというお話も聞いている。歯についてはそのような状況である。
 もう一つは医療と介護の西区地域連携ネットワークを作っている。これは済生会新潟第二病院を中心に、研修会を開いたり情報交換をしていただき、今後の地域の医療と介護の連携をする上での問題点を話し合っているという状況である。まずは顔の見える関係を作っていくところから始めていくというお話をいただいている。
 併せて、西区赤坂ネットという新しいネットワークが今月設置される予定である。赤坂ネットというのは、赤塚地域と坂井輪地域のネットワークということだが、エリアは赤塚地域は内野、赤塚、中野小屋のエリアで、坂井輪は坂井輪、五十嵐地域をエリアにしている。西区でネットワークができて連携が取れ始めているということを紹介させていただいた。

市長

 これからは医療と介護の連携が重要になり、医師と介護施設の方々が徹底連携しなければ超高齢社会を乗り切れない。新潟市もこれまでは福祉部と保健衛生部という二つの部で行ってきたが、これを徹底的に連携させるということで、二つを担当する理事を作った。

医療・介護連携担当理事

 現在は、後期高齢と国保の医科データについて分析を進めており、まだ歯科のレセプトデータについては収集が終わっていない。まずは、2025年問題ということで、要介護にならないような生活習慣病予防の観点でデータ収集と分析が始まったところである。口腔機能の向上や歯科の健康維持は重要であるという認識はある。いつまでもおいしく食事が取れること、栄養を取ることができることが住み慣れた地域で安心して元気に生活できることにつながると考えている。
 最近、新潟大学と大阪大学などの研究グループがメタボとそしゃくの能率性について関連性があるということを世界で初めて明らかにしたという報道もあるが、まずは、生活習慣病予防の観点で分析を優先させてもらい、次のステップとして、歯科レセプトのデータについても分析を進めていきたい。

質問3

特定健診について

発言者

 現在、西区でも支え合いのしくみづくりというものが、社会福祉協議会や地域コミュニティ協議会などで推進が始まったばかりなのだが、特定健診の受診率向上についてはまだはっきり動いていない。確かに特定健診を受けるということは非常に大事なことだが、総合病院に行くには時間や労力がかかるし、開業医では胃や胸の検査ができないということがある。また、行政から胃の検査などの派遣が来るが、その場所が非常に少ないためになかなかそれに応えていけない。
 これは支え合いのしくみづくり全体のことを考えていけば、地域の問題と民生委員そのほかさまざまな団体が絡んでくるのだと思うのだが、この辺を加味して、こういうことをどのように進めるのかお聞きしたい。

医療・介護連携担当理事

 特定健診の受診率をどのように伸ばすかということは、非常に難しい問題だと思っている。しかし、今年度からはこのようにデータをそろえて、健康度の見える化を始めており、今後は、働き盛りの方が多く入っている協会けんぽのデータもいただくことができたので、そのデータも見ながら、できれば中学校区単位で今年度中に健康度の見える化を出して、自分たちの地域がどういう状況にあるかということを知ってもらう。そして、できればそれを学校の中でも使ってもらって、家族全員で健康のことを話し合うような時間をもってもらえるように新年度は取り組んでいきたい。また、従業員の方を大切にするという健康経営という考え方も出てきているので、会社の経営者の方とフォーラムを行うなど、さまざまな場面でこのようなデータを使っていただき、1年に一度健診を受けようという運動を始めていきたい。

市長

 これまで集団健診を行っていた旧町村は、医師の数が少なく、昔の集団健診のほうがいいというご要望をいただいて、西蒲区の三つの旧町村で集団健診を再開させていただき、新しく多くの方に健診を受けていただいたという実績が出た。それを踏まえて、今年度はさらに合併市町村に拡大をしている。
 旧新潟市は医師の数も多く、また総合病院も近場にあるということで、集団健診ではなく今までどおりのやり方で行わせていただく。そしてこれからより連携をする形で、企業に健診を拡充していただくということも含めて取り組んでいきたいと思う。そして、今後、健康度の見える化を行い、エリアごとに対策をとっていくことで前進していきたい。また、地域の協力が一番ありがたいので、ぜひ、情報の共有をお願いしたい。

質問4

地域の茶の間のできる施設を作ってほしい。

発言者

 私どもの地域には、茶の間というような施設がなく、自治会が集合する施設もない。何とか市から茶の間ができるような施設を作ってもらえないか。

市長

 新しい支え合いの仕組みには、高齢者や障がい者、保育園児、若いお母さんやお父さんなど、みんなが集まれる居場所が重要だということで、東区に実家の茶の間というものを作らせていただいた。年度内に、できれば八つの区すべてにモデルハウスを作りたい。現在、実家の茶の間では、次にモデルハウスを立ち上げていただける方に研修をしていただいている。そして、実家の茶の間では特定の曜日には保健師を派遣するといったように、その日に行けば健康指導あるいは健康チェックシートで自らチェックしたものを保健師に見てもらえるという形を徐々に充実させていきたいと思っている。身近な所に保健師がいて健康指導が受けられるというフィンランドのネウボラという制度に近づけていきたい。そういう面では、基幹的なモデルハウスで学んでいただいた方に、身近な地域で簡易型の茶の間を開いて、居場所になっていただくという取組みを進めたい。

区長

 西区の中で、茶の間を開きたいけれども、歩いて行ける所に適当な施設がないというお話をいくつかいただいている。そういう中で、自治会によっては空き家を活用している所もある。どのような施設なら一番身近な所でやれるかということを非常に大きい課題として私たちも思っている。このような解決方法があるということがなかなか示せず申し訳ないが、いろいろな形で、どのようにできるかを一緒に考えていきたい。
 市長から、茶の間のモデルハウスを各区に一つずつ、今年度中には設けるということで説明があったが、私どものほうでも準備を進めている。内々に、ある自治会から承諾をもらっているのだが、年が明けて準備ができたら皆様にご紹介したい。できるだけ長く、近くの人に集ってもらえるということで、回数をどんどん増やしていきたいと伺っている。

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