中央区意見交換1

最終更新日:2017年1月18日

平成28年12月18日(日曜)午前

(1)

寄居・柳都圏域における地域の支え合いのしくみづくりについて

(2)

在宅医療における家族の負担を減らすための政策ビジョンについて

(3)

健幸サポート倶楽部のプログラム復活について
(4) 小学校跡地の利活用についてのコンセプトを確認したい

(5)

在宅医療・介護連携センターの取組み「おきがる座談会」について
(6) 健康講座において講演いただける話術のうまい専門医を把握してほしい
(7) コミュニティ協議会からの要望事項をまとめて提出する

質問1

寄居・柳都圏域における地域の支え合いのしくみづくりについて

発言者

 私どもの地域では、地域の支え合いのしくみづくりに取り組んでおり、すでに会議を2回開催した。話し合いの進め方については、地域にある医療機関や介護施設といった民間事業者の方にもお声掛けをしたところ快くご参集いただき、現在6つのコミュニティ協議会、3つの民児協、そして医療法人や社会福祉法人の方々をメンバーに取り組んでいる。話し合いの中で、社会福祉法人の方から非常に良い情報をいただいた。介護施設に隣接する民間の非常に広いお宅があり、この建物をぜひ地域のために活用してほしいというお話で、相談を受けた社会福祉法人が前向きな検討を行っているところだ。今後推進員の方にもお願いして、初めはノウハウを持った医療法人や介護施設の方々とペアで取組み、一定の段階を経て地域に任せていただくよう考えている。したがって年度がまたがるが、ぜひこの寄居・柳都圏域における地域の支え合いのしくみづくりに、予算を含めご支援いただきたい。

市長

 取組みをやっていただいて感謝している。目標として、年度内に8区すべてに地域包括ケア推進モデルハウスを立ち上げることをマニフェストとしているが、年度内にしっかりめどをつけていただいてゴールデンウィーク前後に開設いただけるということなら大歓迎である。地域包括ケアの推進には、医療・看護・介護チームの活動と、地域を中心に作る新しい支え合いのしくみづくりが一体化しているほうが理想的なので、まさにモデルの名にふさわしいやり方ではないかと思う。もし、中央区の他のエリアで年度内にモデルハウスを立ち上げるところがあればそれは区長が、寄居・柳都圏域のほうは市全体の枠で採択させていただくので、ぜひ取組みを続けてほしい。

質問2

在宅医療における家族の負担を減らすための政策ビジョンについて

発言者

 先ほど、これからは在宅医療が多くなっていくという説明があった。しかし現在の社会問題として、在宅医療をすることによって、その家族が介護のために離職しなければならないという現実がある。自分の家で看取るということは確かに大切なことだが、そこに関わる家族が非常に大きな犠牲を払っているという現実も忘れてはならないと思う。それをなくすにはどのような方向があるのか、そのビジョンをお聞かせ願いたい。

市長

 政府は介護離職ゼロを打ち出しているわけだが、それと地域包括ケアの仕組みが合致しているのかというご質問だと思う。本市にも介護離職の例はあり、できるだけご家族の負担を減らす、介護は社会でやっていくのだという本来の介護保険の考え方を基本にしなければならないと思っている。一方で、在宅医療においても、今後医療費が増大するのを抑えたいという国の思惑が見え隠れしており、その中で、要支援の部分を来年度から自治体が受け持つことになった。それに向けて、新しい支え合いのしくみを作らせていただいている状況である。ご家族だけに負担がいかないようすることが一番大事なので、在宅で医療・看護・介護チームが活躍できる環境を前進させていき、そしていろいろな支え合いのしくみをNPO、民間企業、地域一体となって作っていただく、その支援をさせていただきたい。
 今後、さまざまな実例をお聞かせいただきながら、どうすれば少しでもご家族の負担を減らせるかということを、皆様と一緒に、特に民生委員の方々には相談役としても大変な役割を果たしていただいているわけだが、さらに連携を密に取り組ませていただきたいと思っている。

質問3

健幸サポート倶楽部のプログラム復活について

発言者

 健康寿命と平均寿命のギャップが大きいということだが、これは非常に大きな医療負担である。その最大の原因は生活習慣病であり、その予防に最も効果的なのは、体力づくりであると思う。スライド資料にもある健幸サポート倶楽部だが、これは筑波大学の久野先生が作られた大変優れたプログラムであり、3か月に1回体力測定をして、その体力に合わせて自分の体力をアップさせるプログラムを作るものなのだが、このプログラムができて、目に見えるように目標が上がってくるのが分かる。残念ながらこの健幸サポート倶楽部は3年続いて今年3月に終わったので、その後は個人プログラムのない会を月1回開いている。ただ、やはり重要なのは、自分の体が目に見えて分かるかどうかで、健康サポート倶楽部はこれが分かることが大きな利点だった。やめる時に参加者に聞いた話では、確かに大半は費用負担が大きいということを言っていたが、一方で健康のために費用負担することを厭わないという人もいた。こういったプログラムをまた復活させてほしい。

市長

 健幸サポート倶楽部にご参加いただいて、その効果を利用者の方から語っていただくのは大変ありがたい。筑波大学の久野先生は全国的にも知られている、まさに健康づくりのトップランナーだと思っている。久野先生の優れたプログラムを実践した方の医療費が、普段どおりの生活をしていた方と比較して明らかに減ったというデータが、見附市に既にある。これを私どもも活用させていただいて、順次、サポート倶楽部の輪を広げたいと思っていた。しかしその輪の広げ方について、少し今までの流れが切れているように受けとられており、またそういう事実もある。
 これからできるだけ多くの方に健康づくりにご参加いただきたいので、今お話いただいたような、費用負担してもいいという方にはそういった選択コースを用意するということも、新年度に向けて検討していきたい。

質問4

小学校跡地の利活用についてのコンセプトを確認したい

発言者

 下町では、統合により利用されなくなった小学校跡地の利活用について検討している。行政の考えとしては、地域への配慮を十分にするという前提はあるものの、基本売却というコンセプトが明らかにされている。財政事情も背景にあるとは思うが、売却というのはある意味で、行政の権限を手放して縮小するということにつながるので、条件付きであるとしても視野が狭くなり、施策も小さくなってくるのではないかと思う。
 私の考えとしては、跡地利用で最重要なことは地域づくり、地域振興という点であろうと思う。したがって、行政も地域も知恵を出し合いながら長期的に耐えられるような施策を考えていくことが重要ではないか。
 今、区長や総務課長に相談している段階で、いろいろ知恵を出し合うことで進めたいと思うが、跡地の利活用についてのコンセプトを確認させていただきたい。

市長

 跡地利用の話し合いにご参加いただいていて、感謝している。コンセプトとして、売れるものは売却という言い方をしてきたわけだが、もちろんそこには、地域のためになる方向でという大前提がある。例えば旧万代小学校の跡地利用については、プロポーザルを行い、オール賃貸のマンションで、医療、保健施設も入れ、防災機能も持たせるといった、非常に良い開発の堤案をいただいたので採択させていただき、一部は地域の方にも活用いただけるという形にした。
 下町も高齢化、人口減少が進んでおり、これを何とか止めたいというお気持ちはかなりの方で共有できていると思うので、売却がそういった方向に資するものであるならば、ご理解がより得やすいと思う。
 売れたからあとは知りませんという売却のやり方はしない。あくまでも地域に責任が持てる、地域にご納得がいただける、そういう形で売却できるところは売却をするという形が基本コンセプトだと、ご理解いただきたい。

質問5

在宅医療・介護連携センターの取組み「おきがる座談会」について

発言者

 先ほど市長からもご説明があったように、新潟市では全国に先駆けて、在宅医療・介護連携の仕組みづくりが強化されている。この取組みについて、健康なうちからいろいろな知識を皆様方に得ていただくということが、最重要事項だと思う。
 そういった意味で、新潟市と市内の医療機関が一体となった、在宅医療・介護連携センター、ステーションが行っている事業がある。この事業では、地域に関係者が出向いて講演を行う仕組み「おきがる座談会」を用意しており、皆様方の集まりの場所に医師あるいは看護師、介護スタッフがいろいろな仕組みを説明させていただくので、ぜひ、地域での集まりの際にご希望があれば、市医師会の中にある新潟市在宅医療・介護連携センターにお申し付けいただきたい。

市長

 今回、健康寿命の延伸というテーマにさせていただいたら、医師、歯科医師の方々からもご参加いただき、それもだいたい在宅医療・介護をまとめてくださっている医師の方からご参加いただいた。私の説明が不十分なときは医師の方が補強してくださったということもあって、非常にありがたいミーティングだったと感じている。これからきっと一番大きなテーマになってくるであろう認知症のことについても、認知症サポーター養成講座を受けてくださった方は相当な数にのぼっており、そのような観点については医療・介護連携担当理事から補足させる。

医療・介護連携担当理事

 7番目のスライド中に、介護が必要になった原因の欄があるが、要介護1、2、3では認知症が第1位、要介護4、5については2位となっている。2025年問題、いわゆる団塊の世代が75歳以上に達する時期、国では高齢者の5人に1人が認知症になるのではないかと推計しており、新潟市も対策を強化していかなければならない大変重要な問題だと思っている。まだ対策が不十分な部分があるが、これまでも、地域や学校などを通じて認知症サポーター養成講座というものを開催させていただいており、これまでに4万3,500人ほどの方が講座を受けサポーターになってくださった。しかし、そのサポーターの方々に活躍の場を提供できていない部分が多々ある。そこで、来年度新たに、活動したいという方に対してはステップアップ研修というものをやろうと思っている。そこで学びを深めたサポーターの方に対しては地域の茶の間や認知症カフェのような場で、ボランティア活動をしていただこうと考えている。
 認知症については、早期発見、早期治療が重要ということで、医師の方の協力も必要であるが、新年度は北区でもの忘れ検診というものを特定健診の時に実施しようと考えている。もの忘れ検診は、効果が出てくると思うので、いずれは全区展開も検討していきたい。
 今ほど「おきがる座談会」の紹介をいただいたが、こちらは医療と介護の関係、認知症のこと、在宅医療とは何か、等といったいろいろなテーマについて、申し出いただければご希望内容に応じ地元の医師や医療関係者の方から講演いただけるということで、お気軽にお声掛けいただければよろしいかと思う。

市長

 「もの忘れ検診」とは実際にどのような検査をするかというと、今何月ですかといったごく簡単なことを聞いてぱっと答えられない人に、もう一つさらに、あなたのご家族は何人ですか等、より基本的なことを聞く、そういった三つのことを聞くだけで、だいたい認知症の診断を受けに行ったほうがいいかどうかを判断できるというやり方で、極めて簡単な検査である。

質問6

健康講座において講演いただける話術のうまい専門医を把握してほしい

発言者

 私どものコミュニティ協議会では、毎年、ふれあい健康大学といって、テーマに合わせた専門のお医者さんを招いて講座を開催しており、今年で9年目になる。今年は4講座開催した。各テーマについてご講演いただく専門のお医者さんについては、県の保健衛生センターや市の地域保健福祉センターに紹介いただいているが、市のほうでぜひ、各専門のお医者さんについて、楽しく講演くださる話術のうまい愉快な先生を把握していただきたい。そして、私どもは講座を早めに計画するので、相談に伺う窓口を決めていただきたい。本当にお年寄りが喜んで、講座が楽しかったと思ってもらえるような講座にしたい。

市長

 ふれあい健康大学のような活動はこれからますます重要になってくると思う。在宅医療・介護も最重要なテーマになってくると思うので、それについては先ほどの在宅医療・介護連携センターからも講師を紹介いただけると思う。また市でも、医師会、歯科医師会と連携しているので、お話もうまいお医者さんということで、これから分野別にリストアップを医師会、歯科医師会にもお願いしていこうと思う。まずは区役所にご相談いただいた際、そのリストがすぐ出るように、今後整備を進めたいと思う。

質問7

コミュニティ協議会からの要望事項をまとめて提出する

発言者

 コミュニティ協議会の者だが、今、中央区内のコミュニティ協議会の中で、拠点や財政に関して困っていることがあるので、それを要望事項としてまとめ、事前に区長に話をしたうえで市長に提出するつもりだ。ぜひ、市長にも時間をとっていただいて、中央区内のコミュニティ協議会の現状について聞いていただき、そして、市長のお力をお借りして、中央区内のコミュニティ協議会がもっと活動できるように力をお貸しいただきたい。

市長

 日ごろご指摘いただいていて、なかなか改善できなくて恐縮には思っているが、今後、とにかくできるところから前進させていただきたい。先ほどご発言いただいた跡地活用の件も、いくつかのところで具体的に進んでいるので、その中で、地域の活動拠点としての活用堤案もぜひ出していただきたいと思っている。
 中央区はおそらく人口一人当たりの施設数充実度は一番薄いのだろうという認識は私も持っている。その中で、自由にそして便利に移動できるという特性も生かして、各コミュニティ協議会のエリア内で完結させようとすると時間がかってしまうので、複数エリアでご活用いただく等の工夫も必要ではないかと、私自身も思っている。
 まずは、今まとめてくださっているという要望事項を見せていただき、また意見交換をさせていただきたいと思う。

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