西区意見交換4

最終更新日:2015年4月14日

平成27年1月25日(日曜)午後

(1)

地域包括ケアシステムについて

(2)

新バスシステムの予算を子育て支援や教育に回していただきたい。

(3)

BRT導入について

(4) 空き家の活用について

(5)

ドーナツ化現象について

質問1

地域包括ケアシステムについて

発言者

 地域包括ケアシステムについて、具体的にどのように進めていくのか、時期も含めてお聞きしたい。
 河田方式は私も参加したが、地域の支援者が学んでそれを地域に作るというお話ははじめて聞いた。地域の人の中には、地域に丸投げというイメージがあって納得ができず反対だという人もいらっしゃる。そのようなことについても説明していただきたい。

市長

 地域包括ケアシステムとは、医療、介護、地域が一体で取り組むものである。
 本格的な地域包括ケアを動かして行くには、看取りまでやっていただける医療チームが欠かせないので、その育成支援を新潟市医師会と連携して進めさせていただく。また、医療チームがリードして地域包括ケアシステムを作っていただいているというところがすでにいくつかあるので、そのような事例をご紹介させていただく。
 現在、8区全てで看取りまでやっていただける医療支援チームが立ち上がったが、力の入れ方の差や、エリア全域をカバーできるかという課題がある。そのような状況を解決するために、地域の方から介護チームを始めていただくという例がありがたい。
 これから介護保険制度の要支援、生活支援の部分を地域で担っていただく、あるいは地域の方が様々な困りごとを相談する寄り合い場所としてモデルハウスを使っていくということも重要である。そのため、モデルハウスでは本格的な人材育成支援を年度内に取り組んでいただくということにしている。8区に地域包括を支援するコーディネーターを一人ずつ配置し、その方々が河田さんのモデルハウスで実態を学んで、相談に乗れるようにしていくということについても年度内に進めさせていただきたい。
 また、「地域の茶の間」のようなものを作りたいというところとは、情報交換をさせていただき、市が支援して空き家を活用するなど地域別に優先順位を決めさせていただいて、そのようなところからモデルになっていただくという取組を、新年度に強化していきたい。
 今年度の後半から、27の地域からコミュニティ協議会や自治会、開発公社的なものや民間が主体として手を挙げ、モデルとして活動している。この半年間の活動を強化し、またそこから見えてくる課題を点検して、新年度により多くの地域に活動に参加いただけるよう、募集をさせていただく。
 これは全てのコミュニティ協議会に一斉にお願いするということは無理なので、できるコミュニティ協議会から取り組んでいただき、そこから学んでいくという形で、運動の輪を広げていきたい。また、民間企業にも地域の方々との関係づくりをお願いし、地域の方にも民間企業との共同をお願いするというようなパターンも出てくると思う。多彩な方法を新年度にスタートさせたいと思っているので、区役所などと情報交換、意見交換をしていただければありがたい。

質問2

新バスシステムの予算を子育て支援や教育に回していただきたい

発言者

 私は、新バスシステムを実施するにあたり、現行のサービスよりも低下するものについては実施すべきではないと思っている。市民の第1回目の意識調査においても60パーセントの人が反対している。
 金沢市では駅を中心に100円の運賃でバスを運営しており、とても利用者が多い。新潟市も、30億円かけて新バスシステムを実施するのではなく、薄利多売の方向性を望む。
 市長のお話にあったが、出生率が県よりも低いというのは非常に大きな問題である。30億円は、子育て支援や教育予算に回していただきたい。

市長

 新バスシステム実施に30億円かかるというお話だが、これは5年間で最大で30億円かけるということである。しかし、国が半分支援してくれるので、新潟市の持ち出しは今のところ6億5千万円という形でスタートさせていただく。何も手を打たなければ、これからの5年間で十数億円から20億円のお金がかかる。そのような状況の中で、6億5千万円で5年後にまだ十分に使える連節バスと整備された乗り継ぎ地点が残る方向を選ぶのか、20億円近く負担が増えて何も財産が残らない負の連鎖が続く5年後を迎えるのかと考えると、新バスシステムの事業効果はかなり高いと思っている。
 また、6割程度の方が反対しているではないかということだが、どこに不安、懸念をお持ちなのかということを今回の反復型の意識調査でチェックさせていただいた。
 事業効果が低いのではないか、税金の無駄遣いではないかと言う方々が非常に多かった。しかし、これは今お話ししたように、無駄遣いではなく事業効果が極めて高いということをしっかりとお伝えできるようになった。また、まちなかだけが良くなり、合併地域や住民バスは良くならないので反対だという方々が3分の1くらいいらっしゃる。しかし、これからは住民バスへの支援を厚くするということをご説明したら、これまで反対していた方の意識が変わったということもある。そのようなことをしっかりと伝えていくことが大切である。
 選挙の時に70億円の無駄遣いだということも言われたが、あれは15年間BRTを駅南方向までセンターレーンで走らせた場合の試算である。その時点でも新潟市の持ち出しは最大31億円台ということでご説明した。この15年間何もせずに放置していたら、路線バスの補助や区バス、住民バスへの切り替えで使うお金は100億円前後まで膨れ上がる。
 また、新潟市の特殊出生率が県の平均を下回っていることについては、正確なデータをすべて把握しているわけではないが、県庁所在都市がその県の出生率の平均を上回っているというところはかなり少ないのではないかと思う。それが大都市が若者を集めても安心して子どもを生み育てられない、ブラックホールではないかと言われている理由であり、東京がその象徴となっている。今後は、新潟市は東京に比べて住環境が良いのに、何故出生率が低いのかということについて解明していく。これは政令指定都市にとっては重要なテーマだと思っている。
 

質問3

BRT導入について

発言者

 交通の整備というのは良いことだと思っているが、都市計画を策定してから交通網に取り組んでいくべきだと思う。
 道路が2車線しかないので、後ろから来た車が追い越すには非常に危険であり、渋滞するという結果が出るのではないか。最低でも道路を3車線にして自家用車が優先的にスムーズに走行できるようにしていただきたい。
 また、新潟交通が何年か後に本当に自ら運営していくのかということが心配である。永久に税金を垂れ流していくことにならないか心配だ。
 現在、区役所に来るためにはバスで遠廻りしてこなければならない状況なので、横の路線を整備していただきたい。

市長

 都市計画とバス交通を連続させていくということは当然のことだと思うが、道路ができるまで待っているとバス利用者が減ってしまい、恐らく5年後、10年後は手遅れということになってしまうと思う。本市の場合は、まだ2千数百万人の利用者がいるので、公設民営型で立ち直る可能性が極めて大きい。
 また、本市は6億5千万円の持ち出しをしたが、向こう5年間のバスの営業走行キロ数を確保するということが交換条件となっている。赤字補てんすることはない。
 ICカードを使うことで、利用者が増えているバス路線の実績把握もできるので、新しい路線を造ったほうが良いのではないかということを第三者委員会でご議論いただき、新潟市と新潟交通が責任を持って、バスの利便度を上げていくことができるようになるのが今回の公設民営型のやり方である。
 第三者委員会の意見を聞いて、本市が新潟交通と協働作業を行っていくことが可能になる。

質問4

空き家の活用について

発言者

 空き家の資源活用や子ども子育てという話があったが、子どもや高齢者、体の不自由な方もいれば健常者もいるという、本当に自宅のような関係が必要だと思う。
 子育て支援というと、小さい子どもたちのお母さんたちだけが対象になっているが、新潟にはお勤めをされている方も多くいらっしゃるので、高齢者もそこにお手伝いに入って、自分の実家のおじいちゃんおばあちゃんみたいな関係が作れる場所づくりがあれば良いのではないかと感じた。

市長

 現在、河田珪子さんに取り組んでいただいている地域包括のモデルハウスにも、今年の年明けから小学生がやってくる。子どもたちにも居場所ができ、お年寄りが子どもたちと交流をすることで元気になるというような方向を目指す。
 これからは、子ども子育てセンターや老人の憩いの家というような分離した形をできるだけやめていく。老人憩いの家は、お風呂に入ることができる良い施設なので、そのようなところが多世代の交流の場、居場所になるということであれば、もう少し支援の方法も変えることができるかもしれない。
 すでにある施設を多世代の様々な方々が一緒に寄り合える場所にするというのが基本であり、そのようなものを今後公共施設を複合施設、総合的な施設にしていく中で、この施設に行けば様々なことができるというような形にしていきたい。

質問5

ドーナツ化現象について

発言者

 人口減少により、学校の統合という問題がある。家族の中で長男は地域に残れるけれども次男、三男は地域に住みたくても家が持てずに流出していく。そのような人が地元に残ることができる方策を考えていただきたい。
 新通など1,000人以上の子どもたちがいる大きな小学校がある。しかし、20年後、30年後になれば、子どもは育って違う地域に行ってしまう。その結果、小学校を結局は縮小することになってしまうという現象が昔からあるので、改善していただきたい。

市長

 基本的にはまちなかのインフラ整備が整っているところに急激な人口移動が起きないということがありがたい。しかし、現実には、少子化だけではなく、人口のドーナツ化現象で大量の当時の働き手が寺尾、小針のほうへ移ってしまったことで、下町で四つの小学校が一つになる。このような人口の波が寄せたり引いたりというのをできるだけ回避していきたいというのが当面の考え方である。インフラが整っているところにまた新しく魅力を感じてまちなかに待機をしていただく、そのような流れもぜひ強めていただきたい。
 幸い、新潟市は中心市街地の人口がまた増えはじめており、この5年間で2,000人ほど増えた。将来の子育て世代が帰ってきてくれているだけではなく、シルバー世代が待機しているという部分もあるが、基本的にはありがたいことである。
 一番の問題は、市街化調整区域という問題である。市街化調整区域は非常に厳しく、家が建てられないようにという規制がかかっていた。西蒲区、南区に市街化区域に入っていただく中で、新潟市にふさわしい市街化調整区域のあり方を作らせていただき、現在は全域にそれを当てはめさせていただこうとしている。例えば、戸数が50戸くらいあるところは次男、三男も含めて家を造れるようにするなどの形で改善をして、日本の中で一番現実的で進んだやり方にさせていただいた。また、優良田園住宅という形で、秋葉区の新整備地区、これまでは住宅団地が造れなかったところにミニ団地を造れるようにするというようなことをさせていただいているので、これをぜひご活用いただきたい。具体的なお話については、区役所にご相談いただきたい。

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