新潟市遺跡発掘調査速報会2020を開催しました
最終更新日:2022年3月8日
最新調査成果が語る新潟市の歴史
2020年度の発掘調査速報会を令和3年2月28日(日曜)に開催しました。
コロナ禍での開催ということで、会場の市民プラザ以外にZoomウェビナーを活用しオンライン配信も行いました。当日は会場が127名、オンラインで78名の参加がありました。
発表内容
発表タイトル |
発表者 |
時間 |
|
---|---|---|---|
報告1 |
平遺跡 河岸段丘に営まれた縄文時代中期・後期の拠点集落 |
前山精明 |
午前10時35分から |
報告2 | 古津八幡山遺跡 明らかになった弥生時代の大形建物の構造 | 相田泰臣 |
午前10時55分から |
報告3 |
道正遺跡・岡崎遺跡 水田下に埋没した砂丘に立地する遺跡 |
高橋保雄 (新潟市文化財センター) |
午前11時15分から |
報告4 |
曽我墓所遺跡 阿賀野川沿にある奈良時代の交通の要所 |
龍田優子 (新潟市文化財センター) |
午前11時45分から |
昼休憩 |
午後0時15分から |
||
講演 |
ヤマト政権・律令国家と新潟の地域社会 |
坂井秀弥氏(奈良大学名誉教授・大阪府文化財センター理事長) |
午後1時25分から |
当日の発表スライド
報告の部
報告1平遺跡「河岸段丘に営まれた縄文時代中期・後期の拠点集落」前山精明(PDF:5,863KB)
報告2古津八幡山遺跡「明らかになった弥生時代の大形建物の構造」相田泰臣(PDF:7,399KB)
報告3道正遺跡・岡崎遺跡「水田下に埋没した砂丘に立地する遺跡」高橋保雄(PDF:9,123KB)
報告4曽我墓所遺跡「阿賀野川沿にある奈良時代の交通の要所」龍田優子(PDF:8,115KB)
講演の部
講演会「ヤマト政権・律令国家と新潟の地域社会」坂井秀弥氏(奈良大学名誉教授・大阪府文化財センター理事長)その1(PDF:8,223KB)
講演会「ヤマト政権・律令国家と新潟の地域社会」坂井秀弥氏(奈良大学名誉教授・大阪府文化財センター理事長)その2(PDF:8,387KB)
- ファイルが大きいため、2分割して掲載しています。
- スライドデータの一部は公開しておりません。
縄文土器(平遺跡)
大形竪穴建物(古津八幡山遺跡)
調査風景(道正遺跡)
船の線刻土器(道正遺跡)
足の付いた環状瓶(曽我墓所遺跡)
鳥形製品(曽我墓所遺跡)
講演会で寄せられた質問について坂井秀弥先生よりご回答いただきました。
質問 | 坂井先生からの回答(一部事務局回答) |
---|---|
渟足柵は場所が不明ですので、両者の関係は必ずしも明確ではありませんが、阿賀野川河口付近という立地は共通している可能性が考えられます。ただ、牡丹山の古墳は5世紀前半で継続して古墳が造営された形跡はなく、それから約200年経過して渟足柵が造営されており、時期的にかなり離れています。直接的な関係は薄いといえるのではないでしょうか。 | |
観音山古墳(西蒲区)は、なぜ調査されていないのでしょうか。 | 【事務局回答】 |
前方後円墳と前方後方墳が併存することは決してめずらしくはありません。その背景については必ずしも明確ではありませんが、同じ古墳群内でも被葬者とヤマト政権との関係が変わるなどの事情があるかもしれません。 | |
古代の越後国から中央(都)へ運ばれた材木やモノの記録があれば教えてください。 | 越後から都に納めることになっていた品目については、平安時代の規則をまとめた『 |
古代の越後国の積雪はどのくらいだったのでしょうか。なぜ新潟のような雪深いところに定住したのかが知りたい。 | 具体的にどれくらい雪が積もったかはわかりませんが、今と大きく異なることはないと思われます。越後ではありませんが、奈良時代に越前国(福井県)の東大寺の荘園で、建物が大雪で倒壊した記録があります。冬季の雪は、米作りなどの農耕には、今と同じく大きな支障がなかったはずです。豪雪地帯として知られる上越市域は、古代では新潟市域よりも圧倒的に人口が多く、雪が定住の妨げになっていないことがわかります。 |
(箸墓古墳で)土器が発掘されたことはよくわかりましたが、それ以外の遺物例えば鉄剣(鉄製品)などは見つからないのでしょうか。 | |
もし、箸墓古墳が卑弥呼の墓なら、なぜ箸墓古墳は現在ヤマトトトヒモモソヒメの陵墓となっているのですか。 | 箸墓の被葬者がヤマトトトヒモモソヒメとされているのは、8世紀に |
資料配布について
当日配布資料については、下記からダウンロードいただけます。
製本された資料は在庫がなくなりましたのでご了承ください。
当日資料ダウンロード
新潟市遺跡発掘調査速報会2020当日資料(PDF:12,356KB)
PDF形式のファイルを開くには、Adobe Acrobat Reader DC(旧Adobe Reader)が必要です。
お持ちでない方は、Adobe社から無償でダウンロードできます。
Adobe Acrobat Reader DCのダウンロードへ
このページの作成担当
文化財センター(まいぶんポート)
〒950-1122 新潟市西区木場2748番地1
電話:025-378-0480 FAX:025-378-0484
