MERS(中東呼吸器症候群)

最終更新日:2015年6月17日

MERS(中東呼吸器症候群)とは

 2012年にイギリスではじめて確認されました。中東渡航歴のある重症肺炎患者から分離された新種のコロナウイルスで肺炎を主症状としており、死亡率が40~50%前後と非常に高い感染症です。2003年に流行した重症急性呼吸器症候群(SARS)と同じ病原体のコロナウイルスの仲間ですが、SARSとMERSは異なる感染症です。

感染経路

 感染経路は正確には分かっていませんが、ヒトコブラクダが感染源の一つであると考えられています。 その一方で、家族内や医療機関内の濃厚接触で感染した例もあり、限局的な「ヒトからヒト」への感染も報告されています。

症状

 主な症状は、発熱、せき、肺炎などです。下痢などの消化器症状を伴う場合もあります。潜伏期間は2~14日(中央値は5日程度)です。MERSコロナウイルスに感染しても、症状が現われない人や、軽症の人もいますが、高齢者や基礎疾患に糖尿病、慢性肺疾患、免疫不全などのある人で重症化する傾向があります。

検査

 地方衛生研究所や検疫所で遺伝子検査(1遺伝子領域)を実施します。確定診断は、分離・同定による病原体の検出や国立感染症研究所による少なくとも2つの遺伝子領域の確認によって行います。

予防

・石鹸による手洗い、マスクの装着などの一般的な衛生対策に心掛ける。
・咳やくしゃみなどの症状を示している人との接触を出来る限り避ける。
・未殺菌の乳や生肉など加熱不十分な食品の喫食は避ける。
・ヒトコブラクダなど、動物との不要な接触は避ける。

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