トップページ観光・文化・スポーツ文化・芸術安吾賞HOME>安吾賞-第10回 受賞者

第10回安吾賞受賞者

外山陽子

選評

おどりの系譜

表現ベタと言われる新潟だが、実はおどりの血脈が流れている。故火坂雅志の『新潟樽きぬた〜明和義人口伝』に描かれているように、町を挙げてのおどりに熱狂していた熱き血潮が、外山さんによって甦った。
 教育の現場で50年にもわたる指導の歴史は、高い使命感と夢を信じるぶれない生き方に貫かれ、人を育て、町を育てる好循環を生み出した。新潟の町を歩く少女たちの明るい顔は、きっと外山さんのおかげと思う。

感謝と賛辞を込めて、新潟市特別賞を贈ります。

本人コメント

教育畑一筋に地味な活動を続けて来た私が今の度、「安吾新潟市特別賞」という大変名誉ある賞をいただき驚きとともに心から感謝しています。

現在、ダンスの盛んな町といえば新潟市が最初に名前があがる程、全国的に有名になった。ノイズムや新潟総踊りの活動によるものが大きい。一方で高校生達の活躍も又、素晴らしいものがある。私が新潟市へ転勤が決まった時代は「何を教えていますか」と質問され「ダンス部です」と答えると「ダンス部というと、ああソーシャルダンスですか?」と言われ、がっかりしたのを覚えている。インターハイや国体にない種目で一般の方々には、わかりにくいマイナーな種目だった。しかし、かつて神戸市長が「男子の甲子園・ダンスの甲子園」と言った通り「全日本高校・大学ダンスフェスティバル」には毎年何千人もの若者が集う。創作ダンスはテーマを決めテーマにあったモチーフを創り、内面的感情を表現をするべくフレーズを創り、構成を考え、そして、衣装・照明を考える。まさに身体を媒介にした総合芸術なのである。無から有を創り、ほとばしるような生徒達のエネルギーをみるにつけ、なかなか評価されないことに歯がゆさを感じたものである。

やがて少しづつ認知されるようになり、新潟中央高校のチャリティ公演では1700席のチケットが半日で売り切れる程になった。その後もビックスワンや東総合体育館のこけら落とし、2回目の新潟国体やFIFA新潟大会の開会式と徐々に活動の場を広げていった。そして今、その頃選手だった若者が指導者として地元へ帰り、全国の大会に果敢に挑戦して素晴らしい結果を残している本年度は参加校95チーム中1位(新潟明訓)、2位(新潟中央)、さらに東京大会では準入賞2位(新潟中央)・準入賞3位(新潟清心)と続々入賞して全国のダンス界の人達を驚かせている。この若者達の活躍のおかげで名誉あるこの賞をいただけたと思っている。

根気よく見守り、応援しつづけて下さった皆様に心より感謝。そしてダンスにかかわる全ての人の代表としていただけたと思っている。

プロフィール

1943年 柏崎市に生まれる。
新潟大学教育学部卒業後、新発田市の高校へ赴任、ダンスを始める。第1回目に出場した大会では最下位であった。
その後、新潟中央高校へ転勤。同校のダンス部を率いて神戸市で行われる全日本ダンスフェスティバルにおいて文部科学大臣賞を始めNHK賞、神戸市長賞、等々数多く受賞。
平成17年には、アメリカで開催された「ダンスドリルチーム全米・国際ダンス大会」でも総合優勝する実績を残し、新潟市スポーツ大賞を受賞した。
個人としても新潟県知事表彰(平成16年)、文部科学省生涯スポーツ功労賞(平成27年)等の表彰を受けている。
現在は、新発田市の幼小中高の子供達のダンスチーム「しばたパフォーミングキッズ」代表を務めているほか、新潟市と新発田市で幼・小・中のためのダンス啓発事業「劇場で踊ろう、ダンスキッズ大集合!」を展開中。
新潟県女子体育連盟の会長としても、幼・小・中・高・特別支援・生涯体育の研修会や講演会を開催して、会員の資質向上をめざしている。

このページのトップへ

.

安吾賞事務局 新潟市文化スポーツ部文化政策課

〒951-8550 新潟市中央区学校町通一番町602-1 TEL : 025-226-2563 / FAX : 025-230-0450 / E-mail:bunka@city.niigata.lg.jp

Copyright © Ango Awards All Right Reserved.

当サイトに掲載されている画像・肖像・文章は各会社・個人および新潟市に著作権・肖像権が存在します。これらを権利者に無断で複製・転載・加工・使用等することを禁じます。