第41回新潟市教育ビジョン推進委員会会議録

最終更新日:2019年3月20日

第41回新潟市教育ビジョン推進委員会会議録

日時 平成31年2月12日(火曜) 午前10時から正午
会場 新潟市役所 本館6階 第2委員会室

(事務局)

 ただいまから、第41回新潟市教育ビジョン推進委員会を開催いたします。
 本日は、次第にありますように、当初予算に係る内容が議題となります。報道発表前のため非公開でありますが、会議録作成のため録音をさせていただきます。ご発言の際は、マイクのボタンを押していただき、ランプがついていることをご確認の上、ご発言をお願いいたします。
 それでは、新潟市教育ビジョン推進本部長古俣教育次長が開会のご挨拶を申し上げます。

 (古俣教育次長)

 皆様、改めましておはようございます。本日はご多用の中、そしてお寒い中、第41回教育ビジョン推進委員会にお集まりをいただきまして、ありがとうございます。開会にあたりまして、ひとことご挨拶を申し上げます。
 本年度は、教育ビジョン第3期実施計画の4年目の年でございました。毎回の教育ビジョン推進委員会におきまして、さまざまな視点から貴重なご意見をちょうだいいたしまして、本市の学校教育や生涯学習の施策に活かすことができました。この場をお借りして、感謝申し上げます。ありがとうございます。来年度が第3期実施計画の最終年度となりますが、これまでの実績を基に、良いものは伸ばしていくといった観点から進めてまいりたいと考えております。本日は、来年度予算における主要事業をご報告させていただきます。
 また、11月に開催をしました推進委員会におきまして、教育ビジョン第4期実施計画の考え方につきまして、委員の皆様方から多くのご意見をちょうだいし、その後、市民の皆様からもアンケートにご協力を頂き、検討を重ねてまいりました第4期実施計画の概要案につきましても、ご議論を頂く予定としております。事務局といたしましては、本日のご議論を踏まえまして、これからの教育施策の方向性を定めていきたいと考えております。どうぞ推進委員の皆様からは、忌憚のないご意見を賜りますようお願い申し上げまして、開会の挨拶といたします。よろしくお願いいたします。

(事務局)

 これより議事に入ります。
 これ以降の進行は松井委員長にお願いいたします。

(松井委員長)

 改めまして、おはようございます。
 本日、推進委員会は、本年度最後となっております。本日は、来年度の主要事業について予算を含めて事務局からご説明を頂きまして、その後、皆様からご意見をちょうだいしたいと思います。
 早速ですが、事務局から議事にございます、(1)平成31年度当初予算主要事業について、ご説明をお願い申し上げます。

(古俣教育次長)

 教育委員会が所管いたします平成31年度当初予算の概要について、説明をいたします。はじめに資料1をご覧ください。
 教育委員会の事業の全体像をご説明します。もちろんここに書き切れないほどの事業がございますけれども、そのうち、主なものを記載したものです。左側の四角の点線で囲まれた「学力向上に向けた取り組み」、その右隣「より質の高い教育に向けた取り組み」、そして下段の「働き方改革・環境整備」の三つを大きな柱として事業を展開してまいります。なお、それぞれの柱の中の色がついた四角につきましては、教育ビジョンの項目となっております。中身についてご説明いたします。
 はじめに「学力向上に向けた取り組み」です。そのうち青色の帯ですが、「確かな学力の向上」「創造性に富み、世界と共に生きる力の育成」として、学力向上やアフタースクール、外国語教育など学力の向上に向けた事業を展開します。
 また、その下のオレンジの帯ですが、経済的支援を必要とする児童生徒に対しては、就学援助や奨学金の貸付など、「学びのセーフティネットの構築に向けた取組の推進」を行い、学力の向上を目指してまいります。
 次に、右側の四角囲みです。「より質の高い教育に向けた取り組み」のうち、緑色の帯ですが、「豊かな心と健やかな体の育成」として、スクールソーシャルワーカーやスクールカウンセラーを活用したいじめや不登校の対策を実施します。
 その右隣の黄色い帯ですが、支援員の配置、特別支援学校の整備を進め、「共生社会の実現を目指すインクルーシブ教育システムの推進」を行ってまいります。
 次のその下のちょうど中央ほどのピンクの帯、「地域と学校・社会教育施設が協働する教育の推進」ですが、来年度も引き続き地域と学校パートナーシップ事業、ふれあいスクールなどを実施してまいります。
 次にその右側、赤色の帯、「校種間・学校間連携を活かした特色ある学校・園づくり」ですが、小中一貫教育、幼・保・小連携を推進してまいります。
 その右、「ニーズと課題にこたえる教育行政の創造」では、新潟市版コミュニティ・スクールの検討、学校適正配置、教育ミーティングを引き続き実施してまいります。
 次に最後の柱ですが、下段の「働き方改革・環境整備」です。これまで説明をしました「学力の向上に向けた取り組み」「より質の高い教育に向けた取り組み」の土台として、学校ICT環境の整備、校務支援システム構築、学校事務支援員や部活動指導員の配置などによる多忙化解消の取り組みを推進してまいります。
 続きまして、資料2の1ページ「平成31年度当初予算(案)総括表」をご覧ください。来年度の教育委員会の予算につきまして、歳入・歳出予算総額ですが、歳入は139億3,103万3,000円、歳出が615億2,534万1,000円となります。各所属の予算はご覧のとおりとなっております。
 続きまして、資料に記載の事業のうち、主な事業の概要について説明しますが、私から担当でございます学校管理・生涯学習関係の事業について説明をさせていただきます。なお、これから申し上げるページ番号につきましては、説明書の右上の番号をご覧いただくことになります。
 はじめに1ページをご覧ください。教育総務課所管の事業です。教育ビジョンの適正な推進では、第3期実施計画に盛り込まれました施策を着実に実行するため、適切な施策評価を通して教育ビジョンの進行管理を行ってまいります。また、2020年度以降の実施計画を策定します。
 次に、学務課所管事業です。就学援助事業につきましては、今年度、所得基準を見直し、新入学の対象者へ支給する、新入学児童生徒学用品費を増額したところですが、これを継続して来年度も実施してまいります。
 次に、その下の避難者就学援助事業です。東日本大震災による本市への避難者で経済的に就学が困難な方に対し助成するものですが、こちらも継続をして実施してまいります。
 次に、2ページとなります。中段の奨学金貸付事業ですが、就学のために経済的支援が必要な高校生から大学院生に対し、事業の周知を図りながら、引き続き、より多くの若者への経済的支援を実施してまいります。
 次にその右、3ページをご覧ください。下段の教育ネットワーク構築事業では、教育委員会と各学校を結ぶネットワークとともに、教職員の多忙化解消を図ることができる統合型校務支援システムの構築を実施してまいります。
 次に、4ページ、施設課所管の事業です。上の段、学校施設エコスクール化推進事業では、小・中合わせて7校で今後のトイレ改修のための実施設計を行ってまいります。
 次に、その下、学校改築事業のうち、新通小学校分離新設校建設事業では、2020年4月の開校に向けて工事を進めます。また、その下、潟東小学校移転改築・潟東中学校一部改築事業では、移転改築に向けて建設工事に着手します。
 次に、その右側、5ページをご覧ください。学校改築事業ですが、東特別支援学校において不足している教室を増築するための工事に着手します。また、大規模改造事業では、小・中合わせて5校の工事と3校の実施設計を行ってまいります。
 続きまして、8ページ、地域教育推進課所管の事業です。上の段、地域と学校パートナーシップ事業では、これまで実施してまいりました学校支援活動・地域貢献活動などを持続可能なものとするため、各学校において活動の重点化や地域教育コーディネーターを含めた教職員の役割の明確化を進めてまいります。
 次に9ページをご覧ください。上の段、若者支援事業では、若者支援センターオールにおいて相談業務や若者の自立、社会参加を支援する事業を行ってまいります。また、居場所にユースアドバイザーを常駐させ、若者の見守りを行っていきます。
 次に、10ページをご覧ください。上の段、ふれあいスクール事業では、67校で実施してまいります。
 次に資料の12ページ、教育職員課所管の事業です。中段の学校等教職員の健康管理では、ストレスチェックや定期健康診断などを実施するとともに、健康相談などを通して、教職員の心と体の健康づくりに努めます。
 続きまして、17ページ、生涯学習センター所管の事業です。平成31年度に25周年を迎えます、にいがた市民大学開設事業では、市民の高度で専門的な学習ニーズに応えるための講座を行うほか、特別講座を開催します。
 次に、その下の生涯学習推進事業では、市民の学習相談に応じる窓口の開設やボランティアの育成及び活動の支援を行ってまいります。
 続きまして、18ページをご覧ください。公民館所管の事業です。家庭教育に関する学習の場を提供します家庭教育振興事業では、家庭教育学級や子育て学習出前講座を実施してまいります。
 次に、その下の地域コミュニティ活動活性化支援事業では、公民館と地域コミュニティ協議会や社会福祉協議会などの地域団体が連携をして、地域課題解決のために必要な事業やコミュニティコーディネーターの育成講座を実施してまいります。
 次にその右、19ページ、図書館所管の事業です。読書普及事業では、中央図書館をはじめ、各図書館において市民の生涯学習を支援するために、引き続き、幅広い資料を収集、提供するとともに、各種講座や事業の実施、障がい者等への宅配サービスを継続してまいります。
 次に20ページをご覧ください。一番上の段、子どもの読書環境の整備では、第2次新潟市子ども読書活動推進計画に基づきブックスタート事業を継続して行うほか、学校図書館支援センターによる学校図書館・学校司書への支援を引き続き実施するとともに、第3次新潟市子ども読書活動推進計画を策定してまいります。
 次に、一番下の段、図書館サービス向上事業では、調査相談実績を蓄積した市民向けデータベースを引き続き提供するほか、図書館情報システム機器のOS最新化を行います。

(高居教育次長)

 続きまして、学校教育担当の私より所管の事業について説明いたします。
 はじめに、保健給食課所管の事業について、説明を申し上げます。6ページをご覧ください。学校保健関係では、市立学校園に学校医を配置し、各種健康診断や児童生徒の生活習慣病予防対策事業を行い、幼児・児童・生徒の健康管理に努めてまいります。
 次に、7ページをご覧ください。食物アレルギー対策事業では、アレルギー疾患に対する健康管理や緊急時の対応について、学校関係者を対象とした研修を実施してまいります。
 次に、食育推進事業では、栄養士資格を有する指導者による食の指導や食育研究推進校を指定するなど、学校における食育を推進してまいります。
 次に、調理業務の民間委託については、現在実施している小学校10校に加え、新たに3校で実施することにより、効率的な運営を図り、安心安全な学校給食の提供をしてまいります。
 次に、学校人事課所管の事業です。11ページをご覧ください。多忙化解消対策推進事業と学校事務支援員配置事業につきましては、教員の働き方改革の実現のため、第2次多忙化解消行動計画に基づく取り組みを進めるとともに、学校事務支援員の配置を5校から17校に増やし、教職員の多忙化解消対策をより一層の推進をしてまいります。
 次の学校現場における業務改善加速事業につきましては、国の委託事業を活用し、法律の専門家である弁護士に法的な側面から学校における問題解決にかかわってもらうことで、効率的な解決を図り、学校運営の適正化、公務の効率化や教職員の負担軽減を図ってまいります。
 続いて、12ページ、下段ですが、総合教育センター所管の事業です。教育関係職員の研修につきましては、教師力の一層の向上を目指し、学校現場のニーズに合致した研修、教職員のキャリアに応じた研修を実施します。
 続きまして、学校支援課の所管の事業です。13ページから16ページまでは、学校教育に関する事業であり、新年度も引き続き、学力向上などを重点に取り組みます。アフタースクール学習支援事業は、市立中学校において放課後の時間を活用した学習支援の場を設け、その取り組みを支援するものです。
 次の学力向上対策事業では、全国学力・学習状況調査で実施されていない教科の学習調査についても市独自で行い、児童生徒一人一人と各学校の学力実態の把握に努めます。また、学習支援員の活用や学力向上研修等も行います。
 次に、14ページをご覧ください。カウンセラー等の活用事業では、スクールカウンセラーやスクールソーシャルワーカーを学校へ派遣し、いじめや非行等の問題行動や不登校の解消を図ります。なお、スクールソーシャルワーカーは現在3名ですが、4名に増員いたします。
 次の体力づくりの推進費は、引き続き、部活動エキスパート・サポーター活用事業を実施するほか、専門的な知識・技能を有する部活動指導員の配置を現在の3名から8名に増員した上で、部活動ガイドラインに則した活動時間として教員の負担軽減、部活動の適正化を推進します。
 次に、15ページをご覧ください。外国語指導助手配置事業では、外国語指導助手を現在38名から41名に増員し、国際理解教育と児童生徒の英語力の向上に取り組みます。
 次に、一つ飛びまして、特別支援教育の充実につきましては、引き続き小・中学校の特別支援学級及び通常学級に支援員を配置し、障がいのある児童生徒の学校生活を支援してまいります。特別な支援を要する児童生徒及びそれに伴う支援員は増加を続けています。今後も支援員の配置を持続可能なシステムとするため、これまでの配置基準を見直し、児童生徒に応じた配置人数にするとともに、配置時間を見直すことで、肢体不自由・弱視・難聴などの個別の支援が必要な児童生徒に対し、適正に配置してまいります。
 次に、16ページ、中段の「防災教育」学校・地域連携事業では、各学校が行う防災教育が家庭・地域と連携した実践的な取り組みとなるよう支援するものです。
 最後に、スクールガードリーダー配置事業です。平成30年度当初は、スクールガードリーダーの活動を月2回としていましたが、昨年5月に発生した西区の事件を受け、月6回に活動回数を増加させました。平成31年度も月6回の活動をしていただく予定です。教育委員会が所管する平成31年度の当初予算の概要につきましては以上でございます。

 (松井委員長)

 ご説明ありがとうございました。
 ただいまの教育委員会の平成31年度主要事業についてご説明がございましたけれども、どの事業ももちろん教育ビジョンを推進する上で重要なものばかりでございますが、この事業を展開する上で留意すべき点などにつきまして、ご質問やご意見等を頂ければありがたいと思います。委員の皆さんいかがでしょうか。どなたでも結構です。

(高橋委員)

 資料1のことについてお尋ねいたします。右側の「より質の高い教育に向けた取り組み」の囲みの中です。2か所で見直しということで、支援員配置事業・地域と学校パートナーシップ事業が見直しというところでくくってありますが、それについて詳しくお聞かせください。

(齋藤学校支援課長)

 私から支援員の配置について説明させていただきます。
 特別な支援を要するお子さんがどんどん増える中、特別支援学級も右肩上がりで増えています。当然、支援員の配置についても、例年予算が増えてまいりましたが、もう一度、効果的な配置にしましょうということで、財務課とも相談して、先ほど説明もありましたが、支援員を2段階で配置しております。1段階目が、特別支援学級等に在籍する児童数に応じた配置。2段階目が、学校がさらにどうしても必要な場合、さらに学校の実態に応じて支援員を加配して配置するということなのです。今回、当初、学校の児童数に応じた配置基準を見直して厳しくして、児童数に対する配置を少なくしました。また、支援員の勤務時間を少し短くしました。支援員の勤務時間を短くした分と当初の配置を少なくした分、学校がどうしても配置してほしいという加配の人数を増やそうとしたのです。予算も減っている中で、配置の仕方を見直して、より効果的な配置をしようということです。

(緒方地域教育推進課長)

 今ほどご指摘の地域と学校パートナーシップ事業の見直しについてご説明いたします。資料2のNo.8に若干記載がございますけれども、地域と学校パートナーシップ事業の見直しにつきましては、これまで学校支援課が所管をしておりました大好きにいがた体験事業の部分と、中央公民館が所管しておりました公民館出前型ふれあいスクール事業を統合するということでございます。いずれにしても、地域と学校の連携によってシビックプライドの醸成、地域愛の醸成、そして体験的な活動を進めていくという点で共通した部分があるということで統一したというような状況でございます。

(松井委員長)

 ご回答ありがとうございました。
 高橋委員よろしいでしょうか。

(高橋委員)

 危惧しているのは、支援員の配置のことです。確かこの会議でも、現場の校長先生から支援員の配置・加配も含めて、特別な支援を要する子どもたちの増加により、手厚くしていただきたいという要望があったかと思うのですが、より効果的な配置ということで、限られた予算の中ですので、より困る子どもや困る学校が出ないような形で、ぜひ取り組んでいただければと思います。ぜひインクルーシブ教育の推進を図ってください。お願いいたします。

(松井委員長)

 ありがとうございます。そのような要望といいますか、お願いでございます。
 委員の皆様、他にいかがでしょうか。

(鏡委員)

 資料2のNo.3に教育ネットワーク構築事業のところに教職員の多忙化解消を図ることが可能な統合型校務支援システムを導入するとあるのですが、これは具体的にどういうシステムなのかを教えていただけますか。それとそういうものでの効果と実際に導入しているような他の市町村みたいなところがあるのかどうなのかについても、もし分かったら教えてください。

(高橋学務課長)

 システムが具体的にどういうものかというところから、まず説明させていただきますが、今の各学校のICTの現状なのですけれども、一般の家庭と同じような状況とまず理解していただきたいと思います。インターネット環境はあるのですけれども、非常に脆弱な環境で、非常に危険にさらされている状況。こういったものをまず解消していかなければいけないと。大事な個人情報がいっぱいありますので、そこでまずサーバーを用意して、そこで一括管理をするような形で、さまざまな危険なインシデントといいますけれども、そういったところから守るというところをまずやると。これが教育ネットワークの構築というところでございます。そのネットワークを構築した上で、その上に統合型校務支援システムを入れていく、導入していくという考え方であります。
 具体的に統合型校務支援システムというのはどういうものかと申しますと、さまざまなシステムを一緒にそこに組み立てて、いろいろなデータを共有して使っていく。例えば、まず出席管理は、いろいろなところでつながっていくわけです。それを一回入力することで、さまざまなデータを共有しよう。あとは健康診断も結構なデータがあります。それは今まで個別で管理されていたものを、例えば子どもたちの指導や健康管理に有効に使っていこう。それからあとは成績管理といったものもデータ化していこう。児童生徒の行動に関して気づくようなところを気づきと申しますか、そういったものをデータ化していこう。そうすると学校全体で児童生徒の情報が共有できるということであります。
 例えば、一番簡単なのは、児童生徒の名前や住所は、学齢簿システムが今あるのですけれども、そこからデータを導入するといいますか、持ってくれば、わざわざ学校で入力する必要がないのです。そういうことをすると、先生方の手間暇が非常に省けてくるということでございます。では先進的に導入しているところはどれくらいの効果があったかといいますと、大阪市なのですけれども、年間で教職員1人当たり200時間くらい浮いたと。その浮いた時間を生徒児童の指導に有効に使っていくということです。
 県内の状況については、一部の市で導入は既にされています。上越市などといったところでされているのですけれども、一般の先生方は県職ですので異動がありますよね。異動して学校ごとに、例えば、通知票の形が違うとか、学校の生徒の出席簿の形が違うとか、これは慣れるまで時間がかかりますので、今、共通で同じシステムを入れようという動きで、三条市を中心に進めています。導入は平成31年度を予定しております。ただ、新潟市の場合は、それよりも1年遅れた形で平成32年度から本格導入ということで、まず来年度は基盤のところ、教育ネットワークのところの基盤整備を行いながら、平成32年度から校務型のシステムを構築していくという段取りになっています。

(松井委員長)

 ありがとうございました。よろしいでしょうか。多忙化解消にもつながっているということでありがとうございます。
 他にいかがでしょうか。

(小見委員)

 今ほど、少し多忙化解消というキーワードが出ましたが、今回、資料1の中でも、三つの柱のうち、一つが「働き方改革・環境整備」ということで、非常に多忙化解消への意欲を感じ取ることができて、重要なところに着目されて進められているのだなという気持ちが伝わってきます。
 資料2のNo.11にも多忙化解消にかかわる施策が何点か掲載されておりまして、そのうちの一つ、学校事務支援員配置事業ということで確認しておきたいのですが、今年度5校から来年度17校に増やすということで、全体として3倍くらいになると。ところが一方では、新潟市内160何校ありますので、10校に1校程度の配置という形になろうかと思います。実際、昨年、いろいろアンケートした結果からも、多忙化の非常に大きな人たちというのは、特に教頭ですよね。教頭が定常的に80時間を超えているという状況と、その次には教務主任の方々というような順番で、相当過剰な労働をされている方々が多いのですが、一方で、この5校に配置したことによって、どんな方々の実際の仕事のタスクというのでしょうか。そこがどのようにその方々にシフトされていったのか。結果として、その5校において、どれだけの時間の削減効果があったのかというあたりを少しお聞かせいただけたらなと思いますが。

(池田学校人事課長)

 まず今年度の5校については、小学校の大規模校に配置をしました。学校事務支援員の目的としては、担任の先生の業務で、例えば印刷であるとか、教材の準備であるとか、なかなか例えば、大規模校に印刷機が1台や2台の場合、その合間を見て印刷をしなければいけない。そこに殺到するという状況がありましたので、例えば印刷であれば、事務支援員の方にお願いして、1日の中で上手に回していただいて、戻ってくると印刷が上がっているというようなところで、仕事の削減等ができています。今年度については、それ以外にも教材の準備と主に学級担任の先生のいわゆる印刷などの業務の削減と、現場の先生方からの声と配置した学校の先生方の声としては、常に印刷機があいていないかと気にしたり、そういうストレスであるとか、気にする時間から解放されて、非常に子どもの教育活動に専念できているという声がありました。また、配置している学校の校長先生からは、やはりそのように先生方が少しゆとりを持っているので、子どもたちをしっかり見ることができて、トラブルを未然に防いだり、小さなうちに対応できたりというような効果も出ているという話がありました。実際にどれくらい、配置した学校職員の時間外勤務時間が削減されているかというと、昨年度との比較だと1時間までもない程度です。事務支援員を入れた学校が劇的に、他の学校に比べて早く帰れているという状況ではありませんが、今ほどお話ししたとおり、子どもに集中できるという点では数字に表れない効果が挙がっていると考えています。
 また、次年度17校に配置を増やすというのは、文部科学省でもさまざまな執行の中で成果が挙がっているということで、予算措置もありましたので、来年度小学校の一つは大規模、そして実態として時間外勤務の多い学校。その二つの要素から配置校を決めていきたいと考えています。教頭や教務主任の仕事の削減にこの学校事務支援員の仕事が直接的につながるかというと、なかなかそこには、今ほどお話ししたとおり、学級担任の負担軽減の面が大きいので、教頭や教務の時間削減については、例えば、今まで教頭先生がやっていた仕事を学校事務職員に回したり、またほかの教員に回したり、そもそも教頭の業務自体の削減を図れないかということで検討を重ねているところです。

(小見委員)

 ありがとうございます。実際の効果は1時間削減されたとは言うものの、逆にその分、あいた時間をより子どもたちへの対応を丁寧にできるように、非常にある意味、目に見えない効果は発現しているという理解でよろしいでしょうか。

(学校人事課長)

 はい。

(松井委員長)

 ありがとうございます。非常に大事なことだと思います。先生方の精神的な面でも、非常に効果があるということでございます。ありがとうございます。

(高橋委員)

 多忙化解消の取り組みについて、個人的な意見なのですが聞いてください。先生方の現場の多忙化解消というのは、一市民としても大いに気になり、市としてどのような取り組みをされるのかというのは大変興味を持っておりました。本格的に取り組むということで大変ありがたく思っているところです。しかし、予算的なものを見せていただくと、この多忙化解消に取り組むにはお金がかかるのだなと。つまり先生方の持っている業務を大幅に少なくするということはなかなか無理で、先生方が担っているものを他の方が肩代わりしか現状では無理なのかなと思っています。それにしても予算がない中、先生方の多忙化解消のために予算を使っていただき、大変ありがたく思っているところです。引き続き、よろしくお願いいたします。

(松井委員長)

 ありがとうございます。多忙化解消ということで、市民の皆様も非常に注目しているところでございますので、先生方の精神的な面、また時間的な面はもちろんそうですけれども、効果的に予算を使っていただけるようにお願いしたいと思います。ありがとうございます。
 委員の皆様、大体よろしいでしょうか。ありがとうございます。貴重なご意見いただきまして、ありがとうございます。ぜひ今日頂いたご意見を予算執行の上で反映できるところは反映していただいて、事業の充実に役立てていただければありがたいと思います。
 それでは、議事(2)教育ビジョン第4期実施計画についてでございます。前回の推進委員会で協議させていただきましたが、まず担当者の方から、前回と変わったところや重点的に考えていきたいところを中心に、資料のご説明をいただきます。次第にございますけれども、(1)新潟市教育ビジョンアンケートの結果、(2)第4期実施計画の概要(案)について、一括して事務局からご説明をお願い申し上げます。

(渡邉教育総務課長)

 私から第4期実施計画についてご説明いたします。
 まず、第4期実施計画では、新しい試みといたしまして、中心的な考え方を端的に明記しまして、取り組みの方向性を示したいと考えております。これは、新潟市が一丸となって第4期の実施計画について取り組みを進められるようにということで、このようにしたということでございますし、また中心的な考え方をスローガン的に表現することによりまして、心に残る実施計画ということにするということで、このようにいたしました。第2回の推進委員会の方では、第4期実施計画の中心的な考え方について皆様からご意見を頂きましたけれども、その後、アンケートを実施いたしまして、その結果も活かして中心的な考え方をこれまで固めてまいったところです。本日は、委員の皆様よりそれぞれのお立場からご意見を頂きまして、また中心的な考え方をよりよいものにしていきたいと考えたいと思いますので、よろしくお願いいたします。それでは、資料に基づきまして、説明をさせていただきます。
 まず最初に資料3をご覧ください。新潟市教育ビジョンのアンケートの結果についてでございます。このアンケートにつきましては、平成30年12月17日から平成31年1月11日までの間に実施いたしました。そして、第3期の時のアンケートを上回ります2,852名の方からご回答を頂いたところでございます。設問ごとに説明いたします。
 まず、設問1は、誰もが安心して学べる教育・学習環境づくりに関して、七つの項目の中から特に力を入れてほしい項目を四つまで選択してもらうということで、設問を作っております。最も要望が高かった項目については、「いじめ・不登校を生まない環境づくり」でございます。次に、「学校と地域が一体となって子どもを育てる体制づくり」への要望が高く、僅差で「個に応じた学びの環境づくり」が続いているという結果となりました。「個に応じた学びの環境づくり」につきましては、特別支援に係る環境整備を進める項目でございます。
 次の設問2につきましては、学校教育に関して、六つの項目の中から特に力を入れてほしい項目を三つまで選択するものです。最も要望の高かった項目は、「子どもの自尊感情を高める教育の推進」です。「命の教育・心の教育の推進」が僅差で続いています。多くの方が心の教育にかかわる項目を選択しているということが見てとれます。
 次に設問3でございます。教職員の育成や働き方に関して、二つの項目の中から特に力を入れてほしいもの一つ選択するものでございます。「子どもや授業と向き合うための教職員の働き方支援」に対する要望が圧倒的に高くなっておりました。
そして、次に設問4です。生涯学習に関して、四つの項目の中から特に力を入れてほしい項目を二つまで選択するという設問です。最も要望の高かった項目は、僅差ですが、「地域や家庭の教育力の向上」でございます。そして、「生涯にわたり学び続けることができる学習機会の充実」が続いているという結果となりました。ただいまの説明に出てきた、特に要望の高い項目につきましては、これから説明する五つの視点の中に位置づけまして、重点として取り組んでまいります。また、それ以外の項目についても、施策や事業に関連づける形として取り組んでいく予定としております。
 続きまして、資料4の説明に入らせていただきます。1ページから4ページまでにつきましては、教育ビジョンの基本構想や基本計画にかかわる部分でございます。今回は、実施計画の改定についての部分でございますので、1から4ページの部分については、実施計画が固まった段階で、また必要があれば修正を行うということにしております。従いまして、本日はこの資料の5ページから8ページの部分についてご審議いただきたいと思います。
 まず最初に5ページをご覧ください。中心的な考え方について説明いたします。まず、中ほど、四角で囲んだ部分がございますけれども、「これからの社会をたくましく生き抜く力の育成~学・社・民の融合による人づくり、地域づくり、学校づくり~」が第4期実施計画の中心的な考え方になっています。これまで新潟市が培ってきた学・社・民の融合による人づくり、地域づくり、学校づくりのしくみを活かしながら、これからの社会をたくましく生き抜く力の育成を進めようというものでございます。そして、四角囲みの下がその説明になっております。これからの社会の定義と新潟市の課題を挙げ、これからの社会で主体的にものごとを成し遂げることができる人材の育成の重要性について述べました。
 また、本市が考える「たくましく生き抜く力」についての定義づけを学校教育と生涯学習とに分けて示させてもらったところです。
 次に、第4期実施計画の推進に向けて、今の第3期のNEXT&NEWに代わる項目として、五つの視点を示しました。それがこの下の方の部分でございます。三つを中心的な考え方に直接的につながる視点ということで、「これからの新潟市の教育を推進する3つの視点」ということで示させていただきました。○3つでございます。そして、その下の○2つは、いつの時代でも大切にしたい「学びの基盤を固める2つの視点」ということで整備をさせていただきました。特にこのうち、「これからの新潟市の教育を推進する3つの視点」につきましては、次の6ページ以降でそれぞれ説明を記述しているところでございます。
まず一つ目の視点です。「これからの社会で自信をもって自己実現していける子どもを育てます。」についてですが、これは主に学校教育を念頭に置いた視点です。主体的にものごとを成し遂げるために自己肯定感を育てることを重視します。若者が自分を見詰めるのではなく、他者からの評価で自分を価値づけているという傾向を踏まえまして、あえて自己有用感ではなく、自己肯定感といたしました。これまでの学校教育では子どもの成功体験を取り上げ、ほめることを大切にしてきました。第4期につきましては、子どもの失敗も大切にして、繰り返し挑戦する体験の中で、失敗しても大丈夫なのだということに気づかせて、そして自分の成長を実感させることで自己肯定感を高める。そういった取り組みを進めたいと思っております。心情面の取り組みに加えまして、これからの社会で重要となるスキルとして英語と情報活用能力を挙げまして、重点としたところでございます。
 二つ目の視点、「学びの循環による人づくり、地域づくりを進めます。」についてです。こちらは主に生涯学習を念頭に置いた重点です。人生100年時代というように言われますけれども、この時代においてだれもが幾つになっても、何度でも学ぶことができる環境を整え、新たな自分を発見したり、生きがいを見つけたりできるようにしていきたいと思います。ここでもやり直しの利くやさしい新潟市ということを目指してまいります。さらに学びの循環を通じて、人づくりや地域づくりを進めることで、一人一人の自己実現と地域の発展を目指してまいります。
 三つ目の視点、「地域づくりと学校づくりが一体となる取組を進めます。」です。学校が地域づくりの核とならなければならない時代になります。新潟市ではパートナーシップ事業等を通じて、学校教育に対して地域が協力する体制ができあがっています。この体制を活かしながら、今後は学校と地域が課題を共有し、ウィンウィンの関係を構築できるようにコミュニティ・スクールの取り組みを進めてまいります。学校にとっても、地域にとっても、さまざまな変革をもたらす大きな取り組みになると思われますから、これも視点の一つということで挙げさせてもらいました。新潟市にふさわしい一貫した教育の取り組みにつきましても、この視点の中で進めてまいりたいと考えております。
 第4実施計画の中心的な考え方についての説明は以上でございます。6ページから7ページにかけての「これからの新潟市の教育を推進する3つの視点」の説明の部分が、これから実際に施策を作る際に直接関わってくる部分となります。この部分を中心に内容と表記の仕方を両面からご意見をいただきたいと思っております。よろしくお願いいたします。

(松井委員長)

 ありがとうございました。先回、こちらの推進委員会でお話し合いをさせていただき、またさらにアンケートも取っていただいて、その結果を踏まえて、今ほど、第4期の実施計画の中心的な考え方をお示しいただいたというわけですけれども、第4期の実施計画の方向性をこれから示していく非常に大事な部分でございます。今ほどございました、5、6、7ページの部分で、内容はもちろんでございますけれども、表記の仕方等も含めて、細かいことでも結構です。非常に大事なところですので、ご質問、あるいはご意見等をいただきたいと思います。積極的にご発言いただけたらありがたいと思います。どちらの方からでも結構ですが、いかがでしょうか。まずは、5ページからいきますか。真ん中の四角、「これからの社会をたくましく生き抜く力の育成~学・社・民の融合による人づくり、地域づくり、学校づくり~」とございまして、あとはその下のところの5つの○です。重点的な取り組みのあたりについて、まずご意見等頂けたらありがたいと思います。また、後ろの方は当然、関係してきますので、それは構いません。後ろの方も触れながら言っていただければありがたいと思います。いかがでしょうか。

(逸見委員)

 言葉で気になったのですが、「繰り返し挑戦する」という言葉が出てきます。最初に読んだときに、何度も何度も同じことに繰り返し挑戦しているというような印象がありました。そこで、例えば、学習指導要領改定に当たって、例えば文部科学省で出てくる挑戦という言葉が出てくる前の言葉を探してみたところ、例えば、粘り強く挑戦するとか、あるいは価値の創造に向けて挑戦するとか、多く出ていたのが粘り強く挑戦するという言葉だったのです。「繰り返し挑戦する」という繰り返しというのが、どういう意味でここに入ってきているのかということを教えていただきたいと思います。

(松井委員長)

 ありがとうございます。今ほどのたくましく生き抜く力の定義のところでございますけれども、どちらでしょうか。

(牧副参事)

 ご指摘ありがとうございます。この言葉で、実は他からも同じご指摘をいただいているのですけれども、単純に同じことを何回も繰り返すという意味ではなくて、粘り強くですとか、こちらで失敗したけれども、また別の面から頑張ってみるとか、もう少し広い意味で使っている言葉です。ただ、一つ基本として押さえておきたいことは、失敗してもいいのだよという共通理解です。そこのところがうまく伝わって、失敗しても意欲を持ち続けてやっていくとか、あまりそこで気にしないで気落ちしてしまわないような環境を整えてあげたいなという意味で使っています。ですので、言葉の通じ方があまりよくないなということで、表現については検討させていただこうと思いますけれども、意味的には今、逸見先生がおっしゃってくださったようなことを含めて考えております。

(松井委員長)

 繰り返し挑戦するという意味のご説明でございました。失敗してもいいのだよと。でももう一回、頑張ってみようという意味だということでございますが、表記の仕方等を含めて、またご検討いただけるということでお願いいたします。

(高橋委員)

 今の定義の上から3行目、「超スマート社会の実現」という言葉が出てきます。その前段の前の行では、丁寧に詳しく、だれもが理解できるような表現を取っておりますが、ここに来て超スマート社会の実現という言葉が出てきます。それで拙い私の認識では、超スマート社会というのは、ロボットやAI化など、一方では人口減になった社会でも一定の生産性を維持できるような社会みたいなイメージを持っていたのですが、ここで超スマート社会が突然出る違和感を持ちました。これも少し平易な並びで、平易な言葉で表記したほうがいいのではないかという意見を持ちました。それと超スマート社会の実現はたしかいろいろなところでこの表記が出てくるのですが、実現という2文字もどうなのかな、分かりにくいのかなと思って心配しているところです。また、私も繰り返し挑戦するというところは、少し引っかかった部分です。ここについて、「超スマート社会の実現」という表記について違和感がありましたので、お話しをさせていただきました。

(松井委員長)

 ありがとうございます。こちらの超スマート社会の意味から教えていただければと思います。平易な言葉でということなのですけれども。

(牧副参事)

 超スマート社会につきましては、内閣府などが名称を使っておりまして、今、高橋委員が解説してくださったとおりです。ありがとうございます。それがなかなか皆さんに伝わりにくいというご指摘も今、いただきましたので、この辺、全体の文の長さとの絡みもありますので、そことも考えながら表現について再検討させていただこうと思います。

(松井委員長)

 ありがとうございます。再検討してくださるということでございますが、高橋委員よろしいでしょうか。

(高橋委員)

 全体の文書との絡みでありますから、※で注釈をつけてどこかに説明するとか、そういう配慮もしていただければと思います。お願いいたします。

(松井委員長)

 ありがとうございます。注釈という手もあるということでご提案いただきました。ありがとうございます。

(逸見委員)

 5ページ、6ページの見出しにも出てきますが、「これからの新潟市の教育を推進する3つの視点」とその下に○が3つあります。この一番最初の「これからの社会で自信を持って実行実現していける子どもを育てます。」の「これからの社会」という言葉がしっくりこないというのでしょうか。社会で自信を持って自己実現していける子どもを育てますということで、十分、意味が通るように思いますし、見出しとしてはこれからの新潟市の教育はというこれはこれでいいと思うのですけれども、○の最初の「これからの」ということが、二重になっているというのでしょうか、言葉が重なっているような気がいたしました。

(松井委員長)

 ありがとうございます。○のこれからの社会の「これから」は、なくてもいいのではないかと。重なってしまうのでなくてもいいのではないかというご指摘だと思いますけれども、いかがでしょうか。もう既にこれからの新潟市の教育と言ってある上で、これからの社会ですのでいかがでしょうか。

(渡邉教育総務課長)

 5ページのそれこそこれからの社会の定義づけをしているわけです。今後の社会の動向ということがこういうことであろうと。先ほどの超スマート社会という言葉もここに入ってくるわけですけれども、そういった中で、特に今からのという意味合いで、「これからの」ということを使わせていただいているかと思うのですが、ここについても表現をどのようにしたらいいか。それについてはまた改めて検討させていただきたいと思います。いずれにしても、今後のという意味合いになるかと思いますので、そのような表現にはさせていただきたいと思っております。

(松井委員長)

 ありがとうございます。ご検討くださるということでございますので、ご指摘ありがとうございました。

(小見委員)

 前回、お示しいただいたこのタイトルに比べて、「これからの社会をたくましく生き抜く力の育成」と非常に簡潔になりましたし、これからの社会というキーワードとたくましく生き抜く力というこの二つが非常にいい具合にかみ合って、将来、新潟の教育をこうしていきたいのだという気持ちがひしひしと伝わってくるようなタイトルになって、非常にすばらしいと思います。

(松井委員長)

 肯定的なご意見を頂きました。テーマと非常にマッチしているのではないかと、適合しているのではないかというお話しです。ありがとうございます。そういうことも含めていかがでしょうか。

(本間委員)

 肯定的なご意見を頂きました。テーマと非常にマッチしているのではないかと、適合しているのではないかというお話しです。ありがとうございます。そういうことも含めていかがでしょうか。

(松井委員長)

 ありがとうございます。先程、課長からのご説明の中に、冒頭部分にも心に残る実施計画にするためにというスローガンを掲げたお話がございます。その部分がすごく心に残りましたということでございます。失敗しても許していくというか、何度でも挑戦し続けていく。そういう温かい社会、心のつながった社会というものをもう少し前面に出してもいいのではないだろうかというご指摘だと思いますがいかがでしょうか。

(渡邉教育総務課長)

 ありがとうございます。私ども、そのような計画にしたいなと思っていますので、よりそういった色をもっと分かるような形で、文面から感じ取れるような形でできるように表現をそのように考えてみたいと思います。

(松井委員長)

 ありがとうございます。そういう文面をまた考えてくださるということですが、こういう表現もあるよとか、もしもご示唆があれば、ここでも結構なのですけれども。例えば、失敗が許されるとダイレクトに入れてしまうかとか、そういうこともあるかもしれませんけれども。

(高橋委員)

 先ほど話した再チャレンジとか、そういう言葉もすることが可能だというような表現もいいのではないかと。

(松井委員長)

 「再」を入れることによって、何度でもという意味が出てきますね。ありがとうございます。そういうご示唆もいただければ、そういうことも加味して、また教育総務課の方でご検討いただけるのではないかと思います。他にいかがですか。今のことについては、特によろしいでしょうか。他の視点から。

(高橋委員)

 一つよろしいですか。6ページの立体図ですが、力作だと思います。しかし、「これからの社会をたくましく生き抜く力の育成」を目標に掲げているというところが伝わりにくく、この図からだと土台も大事ですがということと、その3本の柱ですが、上に行くと径が小さくなって、これは何なのかなと。これからの新潟市の教育を推進する3つの視点を入れるがために細くなったのかと。イメージ的には2つの土台があって、3本の柱がどんどんとあって、その上にしっかり目指すものが載っているというような表現は、ずっと考えていたのですが、ではどれがいいのかと。代替案が今、示せなくて申し訳ないのですが、イメージ的には2つのきちんとした基盤があって、3本の柱がどんと立って、その上に「これからの社会をたくましく生き抜く力の育成」なのだということがどんと載るようなことは無理でしょうか。

(松井委員長)

 ご指摘ありがとうございます。6ページの図について、お願いします。

(牧副参事)

 ご指摘ありがとうございました。参考にいたします。

(松井委員長)

 ご考案いただいて大変なご努力も必要かと思いますけれども、ありがとうございます。5ページのほうの文言等はいかがですか。大丈夫でしょうか。私からで申し訳ないのですけれども、たくましく生き抜く力の定義のところでございますけれども、3行目、生涯学習においては、いくつになっても、学びに向かおうとする意欲ということを何度でもとあって、学びに向かおうとする意欲という表現ももちろんいいのですけれども、学び続けようとする意欲や学び続ける意欲が良いのではないでしょうか。学びに向かおうということは、いわゆる学ぶ意欲ですよね。学び続けるとか、そういう表現もあるのかと思いましたので、ご参考までに申し上げました。あとは3つの視点の大事なところでございますけれども、自己実現していける子どもという表現です。実現していけるという表現がちょっと気にかかります。自己実現するというより自己実現を図るとか、自己実現を達成するとかではいかがでしょうか。自己実現を、例えば、自己実現を図ることのできる子どもとか、あるいは自己実現できる子どもとか、としてはどうでしょうか。但し自己実現していけるという表現が気になります。実現するとはいうのですけれども、自己がついているので、自己実現する。自己実現を達成する。自己実現は私も悩んでいたのですけれども、他にそういう表現をしているような刊行物等があれば、それはそれでよろしいかと思うのですけれども。
 このページについては、大丈夫でしょうか。委員の皆様どうでしょうか。6ページ、7ページとございますので、6ページの今ほどの図のところをご指摘いただきましたが、そこの説明文もございますし、1つの大きな柱、3つの視点ですね。そこの説明文もございますので、内容はもちろんですが、文言等を含めてご指摘をいろいろといただければと思います。いかがでしょうか。

(逸見委員)

 ○のこれからのの見出しのところの2行目です。学校教育においては、「これまで子どもの成功体験を重視し、ほめることによって自信を持たせる取組が多く行われ、成果を上げています」というところが、「成功体験を重視し、ほめることによって」というところでも、中学校の感覚が何か、先程の読み原稿ですとすっと入ったのですが、成功体験を重視と言いたいわけではなくて、さまざまな活動が行われているところに、例えば、子どもたちが取り組んでいる価値を見いだして、それを評価したり、あるいは声かけをしたりということを行っていたということを考えると、成功体験を重視したわけではなく、体験的な活動を重視しながら、実際に取り組んでみて、自分のやったことの成果や周りの人の評価を得て、自信を持たせていたということが多かったかと思いますので、どうもこの言葉に私は引っかかりを感じました。

(松井委員長)

 「これまで子どもの成功体験を重視し」の部分でございます。今のご指摘についていかがでしょうか。

(牧副参事)

 ご指摘ありがとうございます。特に中学校に関して言うと、今、逸見委員がおっしゃったとおりの様子であるかと思っています。ここを敢えてこういう書き方をしたのは、本間先生もしご異論があれば後ほどお聞かせいただきたいのでけれども、非常に小学校の先生方は子どもに失敗させないようにということで、一つ一つの取り組みについてお膳立てをものすごくします。少しお膳立てしすぎるのではないかなという思いもあって、何回失敗してもいいのだよというところにつながらないような実態があります。ですので、ここの部分については、主として小学校教育の現状について、念頭に置きながら書いた文面になります。

(松井委員長)

 ありがとうございます。関連していかがでしょうか。小学校を念頭に置いてということですが、本間委員、いかがでしょうか。

(本間委員)

 確かに子どもたちに立ち直れないほど行事で失敗するとか、そういうことはさせないようには準備をしたり、準備の中で考えさせたりして、実際の活動の中ではきちんとできたと思っていると思います。それを成功体験とくくられてしまうと、絶対に失敗させない、全部お膳立てしていると私も感じられて、違和感を覚えます。でも準備の段階では考えさせますし、できないことについては指導もしますし、一緒にどうしたら乗り越えることができるかということで、アイデアも出させます。結果、うまくいくようにはするけれども、その過程で指導したり、考えさせたりしているということが、もう少し文面に出るといいのかと思います。そうしないと結果だけを求めているという感じに受け取られるかもしれないと感じます。

(松井委員長)

 ありがとうございます。もう少しプロセスといいますか、過程が表現されるような文言が入るといいかなというお話でしょうか。その辺をまた再考していただければと思います。ありがとうございました。他にいかがでしょうか。

(鏡委員) 

 すみません。少し教えていただきたいのですが。その次の段なのですけれども、「日本の若者には」という段から、調査結果がありということであるのですが、「新潟市でも同様の傾向が見られると言われています」となっているのですけれども、新潟市の方ではそういうデータみたいなものを持っていらっしゃるわけではなくて、傾向があるという形のことで記載されたのか、もし具体的にあるというのであれば、別に傾向が見られたではなくて、そこで同様の結果があると言ってしまってもいいわけなので、その辺、実際に新潟市としての何が、資料としておありならば教えていただければと。

(松井委員長)

 ありがとうございます。

(牧副参事)

 新潟市単独のデータというものはないのです。国からの調査結果が出ているのですけれども、今回、この部分の作成にあたって、いろいろな方からお話を伺う中で、やはり何人かの方から人の様子を気にしすぎるような、今の若者はそういう傾向が見られるというお話を伺いました。ですから、具体的なデータがなくて、お話を伺った中でということですので、ここに書いてあるような表現をさせていただきました。

(松井委員長)

 鏡委員、よろしいでしょうか。ということで、具体的なデータはないけれども、ヒアリングといいますか、いろいろな関係の方々にお聞きしたところ、そういうご意見が多かったということで記載されているということでございますが、よろしいでしょうか。ありがとうございます。そういうことでございますが、佐藤委員どうぞ。

(佐藤委員)

 直接、今のことだけに関することではないのですが、拝見しまして、6ページから7ページにかけて、いずれもその人が自分を自己実現していくという、自己に焦点を当てた部分と、そういうしっかりとした自己を持った人たち同士が協働して、相乗効果で力を発揮していくというような部分とが、うまくその要素として入っていて、とても素晴らしいと思ったのです。今は、さしあたり一番最初の部分が議論になっていますので、ここを読んで感じたのですが、第1段落が主として自己肯定感ですので、自分のところに焦点を当てて、第2段落が合意形成や人間関係、考えを出し合ってというところで、協働のところに焦点が当たっているのだと思うのです。しかし、拝見して、第2段落の2行目に「ますます自己実現」という自己の部分が出てきているのが、初見でこの言葉が少し収まりが悪い気がしていて、何でだろうと思った時に、自己の部分と協働させていく部分とをつなぐ、今ほど委員の皆様、委員長がおっしゃったようなプロセスの部分で、何かキーワードが一つ、二つ、もしかしたらもっとあるといいのかと思いました。今、感じているのは、やってみたいという意欲というのでしょうか。子ども自身がこうしてみたい、それが自尊感情、こうしてみたいことに挑戦して、その思いが実現できる。いろいろな先生方の助けを借りながら実現できた時に、それがいわば成功体験というか、そういう言葉で表現されたのはそういうことなのかと思ったりして、つまりやってみたいみたいな思いが、それが形にできたというのが自己肯定感や自尊感情で、やってみたいという思いがやがては身近な自分がいる場所、小さな共同体でもこうしたらどうだろうみたいな、自分なりの思いというか、意見を持って、それを周りの人にこうしたらいいんじゃないみたいなことを言える、相手の聞く、協働する力みたいなところを結ぶのが、意欲とか、やってみたいみたいな。それで戻って申し訳ないのですけれども、5ページの先程、たくましく生き抜く力の定義のところもやはり同じ構造になっていて、自分を大事に作っていく部分と協働する部分とがうまく入っているのですけれども、学校教育の方にも意欲といったら言葉の繰り返し。下の意欲と同じだから何となく見ていてつまらない感じになるのですけれども、意欲みたいなことが入ると、やってみたいみたいな。それがあるとプロセスがつながるかなと思いました。いかがでしょうか。

(松井委員長)

 ご指摘、ご意見ありがとうございます。今のご指摘について、教育総務課。

(渡邉教育総務課長)

 自己と他者といいますか、それ以外の周囲、あるいはさまざまなコミュニティといいますか、そういったところとの関係性をどのように言っていくか。この考え方としては、相互にお互いに影響を与え合うのだというようなところの考え方もまたあると思うのですけれども、そこの部分、表現の方はまた今のご意見を参考にしながら、もう少し考えてみたいと思います。

(佐藤委員)

 ありがとうございました。長々とすみませんでした。

(松井委員長)

 とても大事なご指摘ですので、ぜひ佐藤先生のご指摘を踏まえて、また再検討していただけるということであります。ありがとうございます。6ページから7ページも含めていかがでしょうか。

(佐藤委員)

 先ほどのつながりで、自己実現の言葉は、こちらにも欲しいというか、最初のこれからの社会で自信を持ってのところにももちろん入ることがいいと思うのですけれども、でも繰り返しを避けたのかもしれませんが、6ページの下から7ページにかけてのところでは、むしろここで大人になってからのより自立的に自分を育てていく、伸ばしていくみたいなことを言っているので、こちらにもその一言があったらと思いました。今、多分ないのではないかと思っていて、でもすごく大事な分かりやすい言葉で、新たな発見をして、何度でも学んで、幾つになっても学んで、しかもそれを活動に活かしていくというか、地域の共有している課題に対して、そこに働きかけるところで活かしていく。それがまた楽しい。そこでまた自己発見があるみたいな、まさに自己実現のことをすごく上手にイメージして謳っていると思うのですけれども、敢えて言わなかったのかもしれないのですけれども、ここが自己実現かと思いました。

(松井委員長)

 ご指摘ありがとうございます。今の件について、何かコメント。

(牧副参事)

 ありがとうございました。実は自己実現という言葉を使っていた時期もあったので、今、全くおっしゃるとおりなのですけれども。回数ということもありますし、生涯学習においてこうしなければだめだとあまりにも輪郭を強く出し過ぎるのもどうかなという私の感覚なのですけれども、そういうこともありまして、生きがいという言葉を使ったり、今、ご指摘いただいたとおりなのですけれども、別の表現で盛り込んではいるというつもりです。

(佐藤委員)

 ありがとうございます。今のご説明はそれで理解できます。どちらかというと、むしろここに自己実現がなくて、上にあるのが収まりが悪い気がしています。小学生の方に。

(松井委員長)

 ご指摘ありがとうございます。今の事務局からのご説明は大丈夫ということでありがとうございます。
 委員の皆様、他にいかがでしょうか。

(高橋委員)

 6ページの生涯学習に関するくくりの上から3行目です。「生涯学習社会の一層の充実」という表記があるのですが、何か違和感があります。代替案としては推進というところではいかがでしょうか。生涯学習社会の充実というのはイメージが湧かないところです。それとその行の後段のほうですが、「社会教育や生涯学習活動で培った自らの能力や知識・経験を活かし」というところですが、自らというのはいらないような。活動で培った能力・技術やもろもろを社会に還元していくのだというところが生涯学習社会の求める姿ですので、自らというところをあえて書かなくてもさくっといった方がいいのではないかと思いました。

(松井委員長)

 ご指摘ありがとうございます。まず、前半の充実のところを推進という文言の方がよろしいのではないかということと、同じ行で「自らの能力」の「自らの」はなくてもいいのではないかというご意見でございますので、またご検討いただいて。

(牧副参事)

 自らの部分についてはよく分かりました。なくてもいいかと思いました。一つお願いしたいのは、充実というところに違和感があって、推進という言葉がいいのではないかというあたりのニュアンスやとらえをもう少し詳しく説明していただけるとありがたいなと思います。

(高橋委員)

 生涯学習社会を実現していくというところで、中身的なことではなくて、充実というと中身を濃くするというか、豊かに、よりいいものにしていくということですが、ここで謳うのは、人生100年時代の到来を見据え、「ともに学び、育ち、創る」生涯学習社会を一層推進していくのだと言った方が、私の個人的な意見ですが、社会を充実していくというよりも、そういう社会を一層推進していくと言った方が収まるのではないかと思ったことが理由です。意見ですので、ご検討ください。

(松井委員長)

 ありがとうございます。ニュアンス的なところというか、人によって多少違うのかもしれませんけれども、そこをお考えいただいて、課のほうでご検討いただければと思います。よろしいでしょうか。ありがとうございます。どうぞ個人的なことで結構でございますので、一市民として読んでいただいて。

(逸見委員)

 すみません、先程、6ページの○の「これからの社会で」のところをこれから検討されると言うことだったのですけれども、下から5行目のところの学習指導要領を踏まえた着実な実践によりというのがよく分からないです。何を実践するのか。

(松井委員長)

 学習指導要領を踏まえて、何を実践するのかを明記した方がいいのではないかということでしょうか。

(逸見委員)

 この言葉を使われる場合には、何をということがないと、学習指導要領を着実に各学校で進めていくのか、学習指導要領を踏まえたということは踏まえているわけですので、さらに何か別のものがあるのかなと捉えました。

(松井委員長)

 ありがとうございます。目的を事務局からお願いします。

(牧副参事)

 ありがとうございます。これからの社会で生きていくための資質能力の育成ということは、次の学習指導要領を着実に実施することで実現されるとされています。そういった意味合いで書きましたけれども、踏まえてという使い方をしたがゆえに誤解を与えてしまっているなということが分かりました。検討させてください。

(松井委員長)

 ありがとうございます。ここも再検討してくださるということでございます。

(鏡委員)

 また教えていただきたいのですが、7ページですが、真ん中より少し上に、「新潟らしいコミュニティ・スクールの取組を進めることを通して」という、この新潟らしいというのは具体的に何かものがあるのでしょうか。それとその次の文書の「地域が住民にとって新しい自分を発見したり生きがいを持てる場となり」という「場」というのは学校を指しているのか、地域を指しているのか。この段は学校のことを言っていることだと思うので、そこに地域が入ってきているので、少し分かりづらいところがあるような気がしたので。後段の学校は子どもたちにとってというのは学校とはっきり書いてあるのでいいのですが。その前段部分についてはどういう意味で書かれているのかを教えていただけるとありがたいのですが。

(松井委員長)

 ありがとうございます。二つございますけれども、お願いします。

(渡邉教育総務課長)

 まずは新潟市らしいコミュニティ・スクールについてですけれども、まさに来年度から本格的に取り組んでいくのですけれども、今、既に地域と学校というのはパートナーシップ事業などをはじめ、いろいろな形で新潟市は取組が進んでいる地域でございます。今、既にできている下地を活かして最大限に活用した形で、このコミュニティ・スクールの事業も進めていきましょうと。大きく言うとそういう考え方でこのような表現を使わせていただいているところです。
 二つ目の場の問題についてですけれども、これも逆に下の学校の方で場という言葉を使うのに対比する形で地域についても、この場という言葉を使っていたということになるかと思うのですけれども、もし何か違う表現でよろしいものがあれば、また再検討させていただきたいと思います。

(松井委員長)

 何か代替案をお持ちでしたら。よろしいでしょうか。ご説明ありがとうございました。
 他にいかがでしょうか。

(佐藤委員)

 6ページの○の二つ目ですけれども、先程も高橋委員が言及されていた3行目、つまり○二つ目の3行目なのですが、「自らの能力や知識・経験を生かし」のところに、関心というような言葉があったらもっといいと思いました。というのは、能力や知識というものももちろん大事ですが、それは結果として身につくもの。前回の貢献ぽい側面の言葉のみになっているので、やはりその原動力にあるのは、関心や好奇心、おもしろそう、知りたいという目に見えないものからスタートするのかと思ったので、関心を広げるのも社会教育や生涯学習活動だと思ったので。関心っぽい言葉、先程の意欲っぽい言葉というものとつながるのですけれども、いかがかと思いました。

(松井委員長)

 ありがとうございます。例えば、関心という言葉を入れたらどうだろうかというご指摘でございますが、またこれも再検討していただけるということでしょうか。また、幅が広がるかと思いました。ありがとうございます。

(本間委員)

 先程、鏡委員がお話しされていた7ページの○の6行目でしょうか。新潟市らしいコミュニティ・スクールというひとことだけではなかなか伝わりにくいというご指摘があったかと思うのですが、新潟市らしく地域と学校パートナーシップ事業が定着して、地域の方から延べで何十万人も参加していただいていて、とても素晴らしい事業が展開されてきているということを踏まえ、このようにつけ足せばいいのかと思います。「地域と学校パートナーシップ事業の定着を踏まえ」とか、ひとこと付加するだけで、ボランティアとして子どもと関わり、そこに生きがいを見いだしているということで読まれる方が大勢いらっしゃるのかなと思いました。

(松井委員長)

 ありがとうございます。非常に参考になるご意見だと思いますが、そういうひとことを課長から。

(渡邉教育総務課長)

 ありがとうございます。そのように分かりやすく書くことによって、見る市民の皆さんもすぐに分かりやすく、すっと捉えていただけるかと思いますので、検討して直したいと思います。

(松井委員長)

 建設的なご意見ありがとうございました。

(本間委員)

 7ページの上から5行目、学習成果を人づくりや地域づくりに生かす循環型生涯学習の推進とございますが、循環型はどうしてもそうしなければならないではないですけれども、これがあることによって、社会に還元するとか、そういうことを強調されるのかなとは思うのですが、そこまでなくても、生かす生涯学習の推進でいいのかと思います。どうしても循環しなければならないという、そこがすごく強調される気がします。個人的な意見です。

(松井委員長)

 もちろん個人的なご意見で結構でございますので、事務局から何かございますか。

(枝並生涯学習センター所長)

 どうしてもというようなことではないのですけれども、できれば自分で学んで、それを地域に生かしてという循環をされるような学びというものを社会教育の面ではそういうところを強調していきたいなという思いで、こういう言葉が入っているとご理解いただければと思います。

(松井委員長)

 そういうご説明ですが、本間委員いかがですか。

(本間委員)

 分かりました。

(松井委員長)

 ここを強調したいということですね。ありがとうございます。
 どうぞ、時間もだいぶ迫ってきていますけれども、いかがでしょうか。

(小見委員)

 生涯学習の分野になるのかもしれませんけれども、私はPTAの立場として考えると、学校教育は非常に重要な期間で、一方で子どもの教育を考えたときに、家庭教育そのものも非常に欠かせない基本となる部分だと思っていまして、その家庭教育というのは、この生涯学習という循環で考えるとやはりPTA活動そのものも非常に大きな社会教育団体であって、一人一人の保護者そのものの教育に対する認識を高めたり、あるいはいけないこと、悪いこと、親自体が学んでいく非常に重要な場でもPTA活動はあると思っていまして、あわせて公民館活動の中でも家庭教育に対していろいろな資源を提供していただいているというところが計画の中でもあるのですけれども。何が言いたいかというと、やはりしっかりした子どもたちを、将来を担うたくましくこれからの社会を担っていく子どもを育てていくには、学校教育、生涯学習も含めて、とにかくまずは家庭教育が根源であると思っていまして、そこのところがうまく全体と絡み合ってくるような意識づけがどこかに、冒頭のところで入ってくると非常により素晴らしい計画になってくるのではないかと感じました。

(松井委員長)

 冒頭の部分というのは。

(小見委員)

 冒頭というか、生涯学習の中なのでしょうか。あるいは○の三つ目でしょうか、6ページの学びの循環になるのでしょうか。どこがふさわしいのかよく分かりませんが。

(松井委員長)

 というご意見でございますので、またその辺も含めて、課長。

(渡邉教育総務課長)

 家庭教育の重要性を、やはりそれももちろん、このビジョンの大きな根幹の一つと考えていく必要があるかと思います。したがって、それをどういった形で表現すれば一番いいのか。また、それは考えさせていただきたいと思いますけれども、重要な部分だということで、私どもも認識しております。

(松井委員長)

 重要なご指摘ありがとうございます。他はよろしいでしょうか。

(高橋委員)

 今の小見委員がおっしゃったことですが、これは一番最初に次長が説明されたことにも入ってくるかと思うのですが、○の二つ目の生涯学習においては、「これまでも市民のニーズに応じてさまざまな学びの場を提供してきました」というところに包含されるのだと思うのです。この市民のニーズというのは、おっしゃったように市民の求めるものだけではなくて、社会教育の機関として必要な学びの場も提供していくのだというところも、二つ入った市民ニーズというように私は捉えてきました。ですから、この中にはもちろん重要な家庭教育というところも入った表現だと理解しておりますが、それでよろしいでしょうか。

(松井委員長)

 高橋委員のそういうご理解でよろしいのでしょうかということですが。

(枝並生涯学習センター所長)

 ありがとうございます。そのように考えておりました。

(松井委員長)

 この中に包含されるということですね。ありがとうございます。最後になりますけれども、他に。では、私から確認ですが、6ページの一つ目の○のこれからの社会で自信をもっての部分の1行目から2行目ですけれども、「自分で自分の価値を認め、自分を大切にしようとする気持ち、自己肯定感」とありますけれども、ここは「すなわち」を入れた方がよいのでしょうか。あるいは何かひとことあった方が。ある意味、自己肯定感の定義にもなっていくわけですよね。であれば、「すなわち」とかあった方がいいのかなと個人的な意見です。
 それから、その部分の下から4行目のところの外国語活動の時間の充実を通しての後ですが、「柔軟にコミュニケーションすることができる」というところの柔軟の意味なのです。スムーズ、円滑というような意味なのかどうなのか。

(牧副参事)

 柔軟の意味合いなのですけれども、英語でぺらぺらとお話ができればいいのではないということで、気持ちのいろいろな伝え方があるかと思うのです。ボディランゲージで伝えたり、目線で伝えたり、態度で伝えたりということを全部含めて「柔軟に」という言葉を使っています。

(松井委員長)

 いわゆる非言語の部分も含めた。

(牧副参事)

 そう入れたいと思っています。

(松井委員長)

 そうすると言葉を少し足してもらった方がいいかもしれないですね。非言語的な能力も含めた、そういうコミュニケーションスキルを含めたね。分かりました。ありがとうございます。また、ご検討を。

(本間委員)

 今の点ですが、「柔軟に」は私もそのようにとらえていて、小学校段階で外国語を学習したからといって、そんな流暢にしゃべれるようになるとは思えないですし、そういうことよりも、「豊かに」コミュニケーションするのほうが、思いを伝えることの大事さが伝わると思います。その方が誤解を生まないのかなと思いました。

(松井委員長)

 「豊かに」となりますと幅が広がりますね。ありがとうございました。そういう代替案もございますので、またご検討いただければと思います。委員の皆様よろしいですか。言い残しのないように、年度最後ですから。よろしいでしょうか。ありがとうございます。今ほど皆様からの貴重なたくさんのご意見をいただきました。ありがとうございました。
 続いて、(3)今後の策定作業についてのご連絡を事務局からお願いしたいと思います。

(渡邉教育総務課長)

 今後の策定作業についてでございますけれども、まず中心的な考え方や五つの視点に関連づけて、今程、いろいろと意見を頂きましたので、その点についても検討することとあわせまして、今度は施策の見直しの方も実施してまいります。そして、取組の重点化や働き方改革の観点から、全体の施策数を現行の第3期よりも2割程度削減していったらどうかと考えておりまして、その方向で検討しております。そして、この後、パブリックコメントを7月に実施する予定です。そこで第4期の計画の概要と各施策の説明を示させていただきまして、また、広く市民の皆様から意見を頂くという予定にしております。ただ、パブリックコメントに先立ちまして、またその案を作るわけですけれども、パブリックコメントの前に委員の皆様にまたご意見をちょうだいしたいと思っております。年度が変わってからということになりますが、年度当初の推進委員会では、今回の第3期の教育ビジョンの前年度の取組も振り返りをするということにもなりますので、また資料を前もって送らせていただいて、ご意見を頂くような形になるかもしれませんので、そこのところ、ご了承いただければと思います。
 そして、また7月のパブリックコメント以降につきましては、そこでいただいた意見などを参考にしながら、事業の評価の指標等の検討に入ってまいりたいと思いますので、よろしくお願いいたします。

(松井委員長)

 そういうスケジュールで流れていくということでございます。よろしくご協力お願い申し上げます。
 それでは、第4期の実施計画の概要案について、委員の皆様から大変たくさんのご意見を頂きまして、誠にありがとうございました。ただいまのご意見を踏まえまして、次期の教育ビジョンの策定に入っていただきたいと思います。そのためにも、また来年度充実した事業推進が大切と思いますので、教育施策のより一層の充実に努めていただくようにお願い申し上げまして、本日の委員会の協議の部分は閉じさせていただきます。ご協力ありがとうございました。事務局にお返しします。

(事務局)

 とても有意義なご意見をたくさんいただきました。大変ありがとうございました。本日、頂きました意見をしっかりと踏まえまして、今後の教育施策の充実に、そして次期教育ビジョンの策定に尽力してまいりたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
 連絡です。毎回同様なのですが、会議録を委員の皆様に送りますので、またご検討いただきたいと思います。次回の教育ビジョン推進委員会は、第42回となります。おおよそ5月下旬を予定しておりますので、よろしくお願いいたします。
 それでは、以上で、第41回新潟市教育ビジョン推進委員会を終了させていただきます。大変ありがとうございました。

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