新潟港の歴史

最終更新日:2021年4月21日

927年(延長5年) 信濃川河口の港「蒲原津」が延喜式に載る

 平安中期に編さんされた法令集「延喜式(えんぎしき)」に越後国の国津として「蒲原津(かんばらのつ)」が記載される。「蒲原津」は京都へ敦賀港を経て貢納物(税)を運ぶための積出港としての役割を担っていた。これが文献に現れる最初の新潟港である。

1672年(寛文12年) 河村瑞賢が西回り航路を整備する

 江戸の商人河村瑞賢(かわむらずいけん)が幕府の命を受けて、お米や大豆などを下関経由で直接大阪・江戸に運ぶため西回り航路の安全性を高めた。

1843年(天保14年) 川村修就が初代新潟奉行に赴任

 幕府領となった新潟の初代奉行として川村修就(かわむらながたか)が赴任し、奉行所の改革や新しい支配の仕組みを定めるなど、幕府領としての基礎を確立するとともに、砂防や物価の安定など民生の向上に力を入れた。

1858年(安政5年) 日米修好通商条約により開港五港の一つとなる

 日米和親条約(1854年)より一歩進んだ日米修好通商条約(1858年)により、日本は五港(函館・新潟・神奈川・兵庫・長崎)を開港することとした。この頃から、新潟にも異国船が現れ始め、乗組員が上陸することもあった。

1869年(明治元年) 新潟港が開港

 開港の指定を受けた新潟港であったが、戊辰戦争の影響などで10年後の明治元年11月19日(西暦1869年1月1日)の開港となった。同時に緊急避難などのための補助港として、佐渡夷港(両津港)も開港した。

1869年(明治2年) 新潟運上所(新潟税関)開設

 信濃川の河口の左岸べりに建てられた擬洋風建物の運上所は新しい時代の幕開けを実感させた。運上所は1873年(明治6年)に新潟税関と改称され、1875年(明治8年)には県から大蔵省の管轄となった。しかし、期待のうちに開港した新潟港は、河口の港であるため水深が浅く外航船が入港できなかった。このことから港の改修が緊急課題となり、その後、治水や港の改修が続くことになる。

1889年(明治22年) 市制施行により新潟市誕生

 4月1日、市制が施行され、新潟市が全国39市の一つとして誕生。明治41年に制定された市章は、港を表す「錨」、開港5港を表す「五」、それに「雪環」を頂かせたデザインとなっている。

1926年(大正15年) 新潟港に県営埠頭完成

 1917年(大正6年)に着工した埠頭修築工事が完成し、近代的港湾としての機能が整備され、1929年(昭和4年)には北朝鮮航路が開設されるなど対岸貿易の門戸として栄える。

1951年(昭和26年) 新潟港が重要港湾に指定される

 1950年(昭和25年)に港湾法、1951年(昭和26年)に港湾法施行令が制定され、これらに基づき重要港湾に指定される。

1964年(昭和39年) 新潟地震発生

 6月16日に発生した新潟地震により、新潟西港の港湾施設は壊滅的な被害を被り、港の機能は一時停止した。

1967年(昭和42年) 開港100年 新潟港が特定重要港湾に指定される

 震災復興となった新潟港は連年、貿易の進展を続け、開港100年を迎える記念すべき年に日本海側初の特定重要港湾に指定される。

1969年(昭和44年) 東港区開港

 1963年(昭和38年)に日本海沿岸の工業開発の拠点として、臨海工業地帯と一体となった掘り込み港湾が工事着手され、昭和44年11月19日に開港した。

1995年(平成7年) 中核国際港湾として位置づけられる

 旧運輸省の長期港湾政策の中で全国8港が選ばれ、新潟港は日本海側で唯一の選定となった。翌年(平成8年)には海陸のコンテナ輸送の結節点となる国際海上コンテナターミナルが東港区西埠頭に整備された。

2002年(平成14年) 新潟みなとトンネル開通(一部供用開始)

 1987年(昭和62年)から旧運輸省の直轄事業として着手された「新潟みなとトンネル」は新潟市の幹線道路としての役割のほか、西港を中心とする港湾機能の充実、周辺地域の活性化などが期待できる。

2003年(平成15年) 朱鷺メッセオープン

 中央区万代島地区において国際会議室、国際展示場、ホテルを含むオフィスビルなどを備えた複合一体型コンベンション施設「朱鷺メッセ」がオープンした。国際交流拠点として、新潟を世界にアピールする役割を担っている。

2005年(平成17年) 新潟みなとトンネル全線開通

 7月24日、新潟みなとトンネルと全線開通と、接続している海岸道路が開通したことにより、西新潟と東新潟の往来の利便性が向上した。また、新潟西海岸へのアクセスも便利になった。

2010年(平成22年) ピアBandaiオープン

 10月22日、「万代島にぎわい空間創造事業」として、「ピアBandai」が万代島にオープンした。隣接する新潟漁協の産地卸売市場と共に港の観光スポットとして、また市民の台所として、多くの人が楽しめる交流の場となっている。

2011年(平成23年) 国際拠点港湾に指定

 港湾法の改正により、これまでの特定重要港湾の位置付けが無くなり、平成23年4月に国際拠点港湾に指定される。

2011年(平成23年) 日本海側拠点港に選定

 11月、日本海側拠点港(総合的拠点港、国際コンテナ港、LNG港)に選定される。LNG港については直江津港との連名による選定。

2018年(平成30年) 万代島多目的広場オープン

 6月、かつて水産物の荷さばき施設として使用された建物を改修しオープンした。港の風景を楽しみながら、憩い、集うことができる、みなとまち新潟の新たな交流空間となっている。

2019年(平成31年) 西港区開港150周年 東港区開港50周年

 明治元年11月19日(西暦1869年1月1日)に開港した新潟港の西港区は、2019年1月1日で開港150周年を迎えた。東港区も11月19日に開港50周年を迎えた。

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