カンピロバクター食中毒について

最終更新日:2014年11月19日

 カンピロバクター食中毒は、日本における年間食中毒発生件数が最も多い食中毒です。食肉を生や生に近い状態で食べた結果、食中毒となる事例が数多くみられ、5~6月に多発します。

カンピロバクターとは

 ニワトリ、ウシ等の家きんや家畜をはじめ、ペット、野鳥、野生動物などあらゆる動物の腸管内に生息する細菌です。これらの動物はカンピロバクターや腸管出血性大腸菌などの食中毒菌を健康な状態でも持っていることが知られています。
 このため、牛、豚や鶏の食肉処理の過程で肉(特に鶏肉)や臓器(レバーなど)がカンピロバクターで汚染されることがあります。また、カンピロバクターは少量の菌でも食中毒を引き起こします。
 したがって、食中毒予防の観点から若齢者、高齢者など抵抗力の弱い者については、生肉等を食べないよう、食べさせないようにしましょう。
 なお、通常の加熱調理(中心部を75度以上で1分間以上加熱)を行えばカンピロバクターや腸管出血性大腸菌などは死滅するため、十分に加熱した牛レバーや鶏肉による感染の危険性はありません。

感染症状

 潜伏期(食べてから発症するまでの期間)は2~5日と長く、発熱、頭痛、倦怠感の前駆症状の次に吐き気、嘔吐、腹痛、下痢を発症します。多くの患者は1週間程度で治癒し、通常、死亡例や重篤例はまれですが、若齢者・高齢者、その他抵抗力の弱い人は重症化の可能性が高いことに注意が必要です。
 また、カンピロバクターに感染した数週間後に、手足の麻痺や顔面神経麻痺、呼吸困難などを起こす「ギラン・バレー症候群」を発症する場合があることが指摘されています。

食中毒の予防方法

 カンピロバクターによる食中毒を防ぐためには、手洗い、食材などから調理器具を介した2次汚染の防止、食品の十分な加熱(75度、1分間以上)など、一般的な食中毒予防対策を確実に実施することが大切です。また、加熱用か生食用かを確認し、なるべく生肉は食べないようにしましょう。

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