平成30年5月18日 市長定例記者会見

最終更新日:2018年5月24日

市長定例記者会見

(表)開催概要
期日 平成30年5月18日(金曜)
時間

午前10時00分から午前10時47分

場所 新潟市役所(本館6階 執行部控室)

発表内容

質疑応答

配布資料

市長記者会見動画(5月18日開催分)

発表内容

◎西区女子児童殺人死体遺棄事件について

 案件を申し上げる前に、まず、西区における痛ましい小2女子児童の事件についてお話をさせていただきます。
 犯行から1週間後に被疑者の逮捕に至りましたけれども、残虐な犯行により奪われた幼い尊い命は、返ることが無く、強い怒りと憤りを感じております。
 亡くなられた大桃 珠生さんのご冥福を心からお祈り申し上げますとともに、ご家族に心から哀悼の意を表し、お悔やみを申し上げます。
 事件発生からこれまでの間、小針小学校の児童を支えていただいた保護者の皆さまをはじめ、登下校の見守り等にご協力いただいた地域の皆さま、また、市内全域において同様にご尽力いただいた皆さま、さらに捜査および警戒活動に全力を挙げていただいた警察関係者の方々に、あらためて感謝申し上げます。
 小針小学校では、児童の心のケアを最優先とし、定期的に訪問していたスクールカウンセラーを複数人常駐させるとともに、教育委員会の職員を同校に配置いたしまして、校長以下、教職員への支援に当たらせることで、児童や保護者の相談に常時、応じることができる体制を確保しております。
 また、青色回転灯パトロール車によるパトロールや、消防局・消防団の防火広報時の監視など従前より行ってまいったわけでございますけれども、この事件を受け、特に小針小学校周辺を重点的に強化しております。
 さらに、地域コミュニティ協議会やボランティア団体の皆さまにお願いいたしまして、全市的に児童・生徒の登下校時の見守り体制のさらなる強化に努めていただいております。
 今後も、子どもたちをはじめ、学校や地域が一日も早く、平穏な生活を取り戻すことができるよう、全力で取り組んでまいります。
 新潟市は従来から、数多くの方々から見守りへ取り組んでいただいており、その地域力は全国に誇りうるものと思っておりますが、この度の事件が起きてしまったことを踏まえまして、さらなる対策に取り組む必要があると考えております。PTAや、地域の皆さまのご意見をお聴きしながら、二度とこうした事件が起こらないよう教育委員会を含め行政として、新潟市として全力で取り組んでまいります。
 具体的な方策ですが、まず、これまで一部の保育園や小学校で「こどもへの暴力防止プログラム」、これを実践していただいておりました、CAP(キャップ)・にいがたとの連携を強めてまいります。まず早急に校長・園長を対象といたしまして、子どもたちを暴力から守る専門的な研修を実施することにいたしました。
 小学校1年生を対象とした、不審者などと対峙したときに危険回避ができるようにする体験型の安全教室も、県警などのご協力をいただいて引き続き行ってまいります。
 現在、各校で把握している不審者情報は、小中学生およびその保護者に限ってお知らせをしている状況でございますが、これを幼稚園、保育園、ひまわりクラブ、地域の方々にも情報が行き届くよう、提供先の拡充、周知の徹底を図ってまいります。また警察とは、これまで以上に緊密な連携を図ってまいります。
 警察OBによる見守り活動である「スクールガードリーダー」についても、より効果的な活動となるよう検討し、改善を進めてまいります。
 これまでも行っていた地域における危険箇所の総点検につきましては、今回、緊急的に点検を改めてお願いするとともに、手を打てるところから迅速に対応していきたいと考えております。防犯灯・防犯カメラの設置のご要望についても、既存の補助制度の周知に努めるとともに、新たな整備のあり方についても検討してまいります。
 このような悲しい事件が二度と起こらないよう強く願いまして、子どもたちが安心して生活ができるよう、地域の方々やボランティア団体などとの連携・協力を深めながら、地域の安心・安全に向けた取り組みを全力で強化してまいります。
 そして、この際、若干お願いをさせていただきたいと思います。
 この度の事件が起きてしまった地域、当該小学校で、明日19日(土曜)が運動会の開催ということでございます。保護者の皆さま、地域の皆さまのご心配、ご不安がまだまだ強いということで、運動会についても過度な取材はご遠慮いただきたいというふうに思っております。
 また、深夜、インターホンなどを鳴らす取材が非常に目立ったという時期がございました。これについても不安の元になりますので、児童の直接取材なども含めて、限定的にお願いしたいと思います。
 そしてもう一つ、五頭連峰で行方不明となっている、北区の親子も大変心配な状況であります。本市からも阿賀野市の要請を受けまして、15日(火曜)早朝から消防局職員を派遣して、規模を拡大して捜索をしている最中でありますけれども、残念ながら未だ発見に至っていないと。一刻も早い発見を願っております。
 以上案件の前に申し上げさせていただきました。

1.全市一斉地震対応訓練について

 最初の案件は、全市一斉地震対応訓練についてということであります。
 今後起こりうる大地震発生時の行動について、市民の皆さま一人ひとりが災害を自分のこととして認識・行動する防災力の高いまちづくりを目指しまして、今年度も6月16日、今年は土曜日になりますが、全市一斉の地震対応訓練を行ってまいります。
 まず「地震対応訓練」といたしまして、新潟地震が発生した16日午後1時2分ころ、地震が起きたという想定で、「姿勢を低くし頭を守る」など、その場に応じて自分の身を守る行動を実際にやっていただきます。
 また「情報伝達訓練」といたしまして、午後1時3分ごろに、新潟市内にある携帯電話の対応機種すべてに、緊急速報メール等が届きますので、受信できるかどうかをご確認いただきたいと思います。
 なお、同時刻に東区船江町地区では、住民の皆さまからご参加いただく津波避難訓練を実施いたします。津波避難階段を設置している市営船江町住宅1号棟の屋上まで、近隣の住民の皆さま方から避難訓練を行っていただくということであります。
 市民の皆さまには、この機会にあらためて防災のことを考えていただきたいというふうに思っております。

2.対外広報動画「NIIGATA-A HIDDEN GEM」の完成について

 次の案件です。新潟市を海外へPRするための動画が完成したということについてです。
 タイトルは「ニイガタ ア ヒドゥン ジェム」というネーミングでございまして、「新潟市は隠れた宝物である」という意味でございます。
 これまでも様々なPR動画がつくられ、発信してまいりましたが、主に国内向けでございました。今回の動画は、東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会などのビッグイベントを見据えまして、海外を意識したつくりになっております。
 海外における本市の存在感の向上と来訪意欲などの興味を高めることを狙いとし、制作スタッフに外国人制作チームを入れるなど「海外から見て画(え)になるシーン」を中心に構成されています。
 ストーリーは、本市を訪れた外国人青年が、魅力的なまちなみや豊かな食文化、地元の人との繋がりを楽しむことで本市の魅力を「体験」するというものであります。主人公を通じまして「そこに何があるか」ではなくて「そこでどのような体験ができるか」を伝え、心に残る体験旅行を訴えてまいります。
 本日は、完成したこのPR動画、3分程度でありますので、ご覧いただきたいというふうに思っております。
(上映)
 このような動画をつくらせていただき、インバウンドの本格的な獲得に向けて、産・学・官・民あげて頑張っていきたいというふうに思っております。

※「新潟市芸術創造村・国際青少年センター(愛称:ゆいぽーと)」オープニング式典・イベントについて

 案件は以上のとおりでありますが、資料を6件ほど配布させていただきました。
 1件目、新潟市芸術創造村・国際青少年センター、愛称「ゆいぽーと」と付けていただきましたが、そのオープニング式典およびイベントということでございます。
 愛称を「ゆいぽーと」と今年3月に決定させていただきました。この新潟市芸術創造村・国際青少年センターが、今月26日(土曜)にオープンをするということです。
 ゆいぽーとは、文化創造と青少年の健全育成の両面を備えた全国的に類を見ない新潟市独自の複合施設ということであります。それぞれの活動が互いに交わることで、新たな価値の創造につながることを期待しております。
 4月1日から一昨日まで、学校、青少年活動団体、スポーツ団体などから30件ほどのお問い合わせをいただいており、うち22件は予約につながっているという状況であります。
 また、単なる施設利用申し込みだけではなく、アーティストと子どもたちとの共同の芸術創作体験や、児童の美術作品展示など、複合施設ならではのプログラムに関するご相談もいただいております。
 ゆいぽーとには、文化芸術と青少年活動の専門の職員、ディレクターがおりますので、活動の内容も含めまして対応できることが特徴となっております。多くの方々からご活用いただけるよう期待しております。
 オープニング当日でありますけれども、11時から式典を行い、終了後には、「ふたば彩(ふたばさい)」と題しまして、各種体験教室、コンサート、ケータリングメニューの試食、屋外炊事場を使った調理体験など、さまざまなイベントも予定しております。
 「ふたば彩」、このイベントでは、オープン後のゆいぽーとでの活動を具体的に体験できる内容となっておりますので、多くの市民の皆さまからご来場いただきたいというふうに思っております。

※「にいがた女性おうえんフェスタ2018」の開催について

 2件目、「にいがた女性おうえんフェスタ2018」の開催ということであります。
 働く女性や働きたい女性を支援しようということで、昨日、包括連携協定を締結いたしました、東京海上日動火災保険株式会社様のご協力をいただき、本市と新潟市ワークライフバランス・女性活躍推進協議会が今年初めて開催するものであります。
 日時は6月30日(土曜)午後1時30分から、場所はクロスパルにいがたで開催をすると。基調講演と、対象者の異なる7つの分科会で多角的に女性を応援するという企画であります。この事業は、女性活躍推進法における地域推進計画として本年3月に策定した「新潟市女性活躍推進計画」に基づいて実施するということであります。
 基調講演では、「時短家事と手帳管理で、なりたい私になる!」と題し、燕市のマーケティング会社経営の高橋真由美さんからご講演をいただきます。働くことによる職場以外の問題として、本市の有職女性の3人にひとりは「自分の自由になる時間がない」、そして5人にひとりは「家事ができない」ことを挙げております。家事の効率化を図ることが、女性活躍推進計画の基本目標のひとつに掲げる「働く女性・働きたい女性への支援」につながるものと考えております。
 分科会のほうは、働く女性自身を対象にした講座のほか、企業の担当者向けのハラスメント防止セミナーや、再就職を希望する人向けの講座、学生向けの講座、介護離職防止のための講座、起業、父子向け料理教室など、さまざまな方面から働く女性・働きたい女性を応援する内容となっております。こちらもぜひ多くの方からご参加いただきたいと思います。

※白根大凧合戦の開催について 

 3件目は、白根大凧合戦開催のお知らせということであります。
 新潟平野に夏の到来を告げる白根大凧合戦が、6月7日(木曜)から11日(月曜)までの5日間、開催をすると。その前哨戦として、6月6日(水曜)には子ども大凧合戦も開催されます。先のゴールデンウイーク期間中も、小学校のグラウンドなどで大凧の絵付けが行われていたということです。各組とも合戦に向けた準備が追い込みに入っていると思っております。
 また、この期間、9日(土曜)には花火大会を開催すると。フィナーレにレーザー光線と音楽で演出を加えた約4分間の大花火が予定されております。
 また、恒例になりました、白根、味方、月潟地区それぞれの食材を使ったオリジナルメニューによる「南区“食”の合戦」こちらは9日(土曜)、10日(日曜)に開催と。また、その他10日(日曜)には「お祭り広場」なども行われます。
 大勢の方から300年の伝統を誇る、世界最大スケールの白根大凧合戦をご覧いただきたいというふうに思っております。

※「ミズベリング信濃川やすらぎ堤2018」の開催について

 4件目です。ミズベリング信濃川やすらぎ堤2018の開催ということであります。
 萬代橋と八千代橋の間のやすらぎ堤で、水辺空間のにぎわいづくりとして、民間事業者に水辺空間をご活用いただく取り組みを平成28年から進めております。 
 昨年度は、約18ヘクタールのエリア全体の運営を「株式会社スノーピーク」様にお願いし、アウトドアと健康をテーマに運営され、7月から9月まで延べ3万4千人ほどの利用者がございました。
 今年度も、スノーピーク様にエリア全体の運営をお願いすべく、5月1日に同社との契約を締結いたしました。
 今年はミズベリングの実施期間を7月1日から10月31日までと、昨年よりも1カ月延長いたしました。実施メニューの充実も図られると聞いております。こちらもより多くの方に楽しんでいただけることを期待しております。
 国と市では、両岸の河川敷整備、あるいは遊歩道、ものを見る場所「視点場」などの利用環境整備を進めております。同時にこうした民間活力を生かした取り組みを本格化させることで、より多くの方々から本市の水辺の魅力、新しい楽しみ方を味わっていただきたいということであります。こちらも多くの方に魅力に触れていただきたいと思っております。

※平成30年度「まちづくりトーク」の開催について

 5件目は、今年度、平成30年度の「まちづくりトーク」の開催ということであります。
 「2018年新潟市の取り組み」というものをテーマとして、地域の皆さまに直接ご説明し、意見交換をさせていただくということであります。
 日程は、お手元の資料のとおりですが、6月2日の東区からの開催となっております。

※GW期間中の主要観光施設入込客数について

 最後です。ゴールデンウイーク期間中の主要観光施設・イベント入込客数についてであります。
 今年のゴールデンウイーク、特に前半は初夏の陽気、天候に恵まれまして、市内の屋外施設、イベントに多くの皆さまからお越しいただきました。一方、後半は悪天候の日が多かったと。屋内の施設を中心に賑わいがあったということでございます。
 4月28日から5月6日の期間中、主要施設で一番多くの方にお越しいただいたのは、新潟ふるさと村で9万3,000人ほど。そして、いくとぴあ食花が8万6,000人、ピアBandaiが4万9,000人、マリンピア日本海が4万2,000人、北方文化博物館が1万7,000人ほどの方々からご来場いただきました。
 今年は新潟開港150周年に向けまして、7月からの「海フェスタにいがた」、これをはじめとしまして、「水と土の芸術祭2018」、JRさんの「デスティネーションキャンペーン」、今年はプレキャンペーンということで10月から12月まで開催されます。
 交流人口のより一層の拡大に向け、関係者と連携しながら努めてまいります。

子どもの安全対策について

(記者)

 冒頭の子どもの安全対策の関係なのですけれど、不審者情報の提供先を拡大するという話でしたけれど、拡大対象の範囲ですけれども、小学生に起きた場合というのは、その小学校区の中で範囲を広げていくのか、その対象の範囲と、正確性が無いような情報もあるかと思うのですけれども、その辺はすべて情報として流していくのか、教えてください。

(市長)

 不審者情報は大体県警さんにお知らせすると、県警さんからのご意見も踏まえながら、場所によって割と限定的なところ、例えば阿賀野川より北で不審者が出た場合にどうするかとか、周知エリアについてはケースバイケースで考えていきたいと。また、関係者の皆さまからも、北区に不審者がいた、西蒲区まで必要かというようなこともおそらくあると思います。関係者の皆さまからもご意見を聴きながら、当面は割と広めにしていきたいと思いますけれども、あまりにも不審者情報が繰り返し、繰り返し入るということになると、逆に効果が薄れる場合もあるので、関係者のご意見を聴きながらエリアについては決めていきたいというふうに思っています。

(記者)

 いつごろから変更されるのでしょうか。

(市長)

 基本的にはできるだけ早くと思っています。まず区単位、区の境に近いところは隣接区とか、そんな感じでやっていけばいいのではないかというふうに思っています。

(記者)

 子どもの安全対策に関してなのですけれども、防犯灯や防犯カメラについての補助制度について周知を徹底されるということと、新しい制度についても検討されるとおっしゃっていましたが、具体的にどのような方向性で考えていらっしゃるのでしょうか。

(市長)

 地域で不審者が出没しやすいという場所というのがあるわけで、そこの今の状況がどうなのか。これまでも総点検いただいているわけですけれども、そのことについてもう1回、今回は緊急的に徹底的に点検いただけるところは点検いただき、すべてが一度にできるわけではございませんので、優位性などを地域でまず確認し、それを持ち寄って、区ごとで優先順位などを決めて対応を取れるところは対応していきたいと。あそこ(事件現場)は確かに夜は暗いと思います。しかし、今回の時間帯は防犯灯関係なく明るい中でも起きてしまったということで、ハードルがより上がるということだと思っています。これまでも補助のことについては、コミュニティ協議会や自主防災組織、防犯の組織などいろいろな組織に情報は流していると思うのですけれども、今、地域の方の関心が非常に高まっていると思うので、そういうときに、よりしっかりと情報をお届けし、また、こういう改善ができないかと。あるいは地域はもう一歩踏み込むから早くやってくれないかといったことについても意見交換していきたいというふうに思っています。

(記者)

 それに関連してなのですが、昨日、市民オンブズマンの方々が、今回、スクールガードリーダー事業の予算が、厳しい財政状況を反映して削られてしまったので、元に戻してほしいという要望をされていましたが。

(市長)

 そんなことは関係なく、今回のことを踏まえて、必要なら補正をやっていきます。

(記者)

 防犯カメラについてもう少し詳しくお聞きしたいのですが、例えば関西地方などでは、すべての小中学校の通学路に防犯カメラを設置する取り組みが進んでいたり、未然に防ぐという意味でも非常に貴重なものだと思うのですけれども、先ほど優先順位を決めて対応していきたいと、補助の拡充などにも言及されていた部分があると思うのですが、市長が考える優先順位が高いところはどんなところなのか。補助の拡充などを考えているのであれば、今後のプランをもう少し具体的に教えていただきたいのですが。

(市長)

 新潟市のこととなると言いにくい部分があるので、これまで防犯カメラもどんどん設置せざるを得なくなった地域、凶悪犯罪とか各種犯罪が多発している地域は、安心安全の土台が崩れているということで防犯カメラに頼らざるを得なかったエリアがあると。そういう都市が、申し訳ないのですが西日本中心の方面であったというふうに聞き、その(防犯カメラの)効果はやはりあるというふうに受け止めています。私どもはそれらの大都市に比べると安心安全の土台が高いと思っていたわけですが、今回、このような大変痛ましい事件が起きてしまったので、そこの部分を勘案しながらも、やはり防犯カメラ設置の必要度が高いというところについて、まず、地域でご意見をいただき、区の中で本当に急がなければだめなのはどこなのかということを、エリア、エリアで点検していく必要があるというふうに思っています。防犯カメラに頼るということで、地域の方の多くの目で見守るんだという力が失われてしまうのでは大変なので、やはり地域の見守りが一番大切なのだということは、これからもしっかりとお願いをしていきたいというふうに思っています。

(記者)

 新潟市内の小学校では、全小学校で地域の見守りのボランティアの方たちがおられると思うのですが、一方で、少し数が減ってきていたり、徐々になり手が少なくなっているといった課題があると思うのですが、この点についてはどのように思われますか。

(市長)

 今回のことで地域の方も、自分たちでやれることはもっと頑張りたいと言っていただいているところも多いので。何年前でしたか、池田小学校で子どもさんの大変痛ましい事件が起きたときに、すべての学校にガードマンをと。あるいは鍵をかけろというような意見が結構ありました。私どもはそういう方法をとらないと。より多くの方が子どもたちを見守り、また、学校を地域に開いて、地域から守っていただくほうが安全度が上がるということで、これまではそちらの効果のほうがはるかに大きかったというふうに思っています。今回の痛ましい事件について全力を挙げて改善をしたいと思いますけれども、だから防犯カメラに頼ればいいんだとか、そういうことは危険だと。また別の落とし穴にはまるおそれがあるというふうに思うので、総合的に安心安全を高めるにはどうすればいいのか。新潟の地域力の高さをある面では活用しながら、「やってよかったな」と、「地域の見守りを私たちがやって効果が上がっているね」というふうに言っていただくにはどうすればいいのか。警察の皆さまからのデータなどもお示ししながらやっていく必要があるのではないかというふうに思っています。

(記者)

 不審者情報のメールの話なのですけれども、あらためて範囲、対象者を拡充するということなのですけれども、そのねらいというか、これまでこうだったから改善するためにこうしたいとか、ねらいというのはどのあたりに置いておられるのでしょうか。

(市長)

 今回は違ったわけですけれども、不審者は地域を選ばず、場所を選ぶわけですよね。不審者が割と出没しやすい環境を選ぶわけですので、今、短時間で相当の距離を動けてしまうということも事実なので、その部分で、少し今までが限定し過ぎたかなということです。あくまでも不審者情報は濃淡が相当あると思うので、子どもに手を出そうとした、子どもが危ない目に遭ったという場合には、よりエリアを広げてやっていく必要があるのではないかと。変な人がうろついていたというだけと、その子どもをつかまえようとしたとか、手を出そうとしたとか、それは相当違いますよね。そういう部分も要素に反映していけるようにしたいというふうに思っています。

県知事選挙について

(記者)

 発表外なのですけれども、知事選の関係なんですけれども、昨日、花角さんと面会されたと思うのですけれど、その中身についてと、確認なのですけれども、市長としては花角さんを支持されていくということでいいのかということ、二つをお願いします。

(市長)

 我々首長は、今の新潟県の状況は極めて心配だと。まさに新潟県の信用が失墜しているというふうに感じています。そして、ようやくここにきて、新潟県と県内市町村の自治体の意見交換、関係が良くなってきたと。これから総力を合わせられるのではないかというふうに思っていたところにこの事態ですので、この10年ほど、新潟の拠点性の低下が止まらないという状況だったのが、やっと歯止めをかけられるのではないかと思っていたのにこの状況ですから、新潟の信用回復、活力の回復、拠点性の回復、こういうものが安心安全の土台とともに求められているということについて、花角さんに若干私も申し上げ、花角さんからの見解を伺いました。ほとんど危機感の共有、あるいはそれを早期に改善していく即戦力としての見識などについて、かなり納得いただける(できる)お話を伺うことができたというふうに思っています。市長会としては、今回は組織としての推薦などしないということが決められておりますので、市長の有志で花角さんを応援したいという声は私のところにもいろいろな人から届いているので、今日の午後、池田さんからもおいでいただくわけですので、その面談を踏まえて、私なりにどう知事選に向けて行動していくかを決めていきたいというふうに思っています。

(記者)

 今のところは花角さんを支持するというのは、まだ。

(市長)

 池田さんにお会いする前に態度を決めるのは失礼かなと思いますので、池田さんのお話をしっかり承って、その後で考え方を固めたい、動き方を考えていきたいというふうに思っています。

(記者) 

 両方とも県民党ということですけれども、事実上の与野党対決になりましたけれども、その辺の構図として、受け止めはどのように考えていますでしょうか。

(市長)

 迷惑だなというのが印象ですね。国政のことは国政でやってほしいというふうに思っています。私どもは安心安全の土台の確保は、おそらく県民すべての願いだと思いますので、それをしっかり確保したうえで、今申し上げた、新潟県の失墜してしまった信用をどうするのか。活力、拠点性の回復をどう具体的にプランを立て、またそれを実行する力があるのかどうか。そのあたりを見極めて、県民にとって一番いい方を知事に選んでいただきたいなというふうに思っています。

(記者)

 知事選に関しての質問なのですが、午後には池田千賀子さんが来られて、昨日は花角さんにお会いになっておられるわけですが、それぞれお一方ずつについて市長の印象というか、人物としての評価というものがあれば、それぞれ教えていただきたいと思います。

(市長)

 池田さんにはまだお会いしたことがないので、印象を語ることはできないと。お二人にお会いさせていただくのは、この知事選を少しでも実りある、県民のためになる知事選にしていただく、そのためには、やはり政策をしっかり作っていただき、その理解を深めていくということが重要だと思いまして、お二人にお会いさせていただくことにしたということなので、まだ感想を言える段階ではないということであります。

(記者)

 昨日、花角さんが、実際に篠田市長からご要請をいただいたというお話をされていたのですけれども、花角さんに出てほしいと市長が思ったきっかけといいますか、理由があれば教えてください。

(市長)

 先ほど申し上げたように、今、新潟は県として危機的な状況にあると。これを早期に信頼・信用を回復し、また活力、拠点化を回復する、その即戦力としての役割、それは私は花角さんに期待したいというふうに思いました。いろいろな方にそのことについてご相談したとき、花角さんは原発、柏崎刈羽にはどう向かい合うのでしょうかね、というお話をされる方も多かったので、それは私は今まで非公式で聞いたけれども、今度お会いするときは、そのことについてもきちんと聞いて報告しますよということを申し上げ、安心安全の土台は極めて重要であり、3検証委員会(原発に関する3つの検証委員会)を今変える要素は全くないのではないですかと。しっかりやってもらいますよというお話でした。また、原発ゼロに向けてやっていくというお話だったので、それだと廃炉も必要ですよねと。新潟市長としてあるいは柏崎市長さんも廃炉に言及されているのだけれども、廃炉の道筋が全く付いていませんと。このことについてどうお考えになりますか、ということも投げ掛けさせていただいて、廃炉について勉強すると。原発ゼロにするには廃炉が必要なので、しっかり勉強するというお話でした。また、検証委員会の結論を得て、どちらに向かうのかわかりませんけれども、その結論でいいのかということを県民に問う必要もあるのではないですか、ということもお話しさせていただき、私は県民投票も選択肢の一つだということは2月議会に申し上げているので、知事選あるいは県民投票というような、県民の意思を聴く必要があるのではないかということについても、昨日ではありませんが、以前にお話しさせていただいて、当然、選択肢の一つだと。タイミングによっては知事選、場合によっては県民投票も選択肢の一つであるというお話をいただいていたので、私はこれなら、そちらの面での懸念は無いなということで、こちらから花角さんについてお願いをしてきた方々にはその旨をお伝えしてあります。

(記者)

 先ほど、市長会では今回の知事選について推薦などはしないと、有志で動かれるというお話があったかと思うのですけれども、現時点で支持は明確にしないとはいえ、市長としては花角さんのことをとても評価されているように聞こえるのですが、ほかの市長有志の方とどういう動きをとっていかれるのか、教えていただけますか。

(市長)

 私も正式に意思決定はしていませんけれども、相談事はいろいろ市長たちとやっていると。そういう中で市長勝手連的なものを作りたいと。その場合は「私は花角さんです」と言っていらっしゃる方がすでに十何人かいらっしゃるという状況です。これについて、勝手連事務局のような方を誰かに担っていただいて、情報を共有させてくれというようなお話も、市長会、市長の間では話されているという状況なので、明日は土曜日ですから、今日、明日にでも態度を決定して、動くべきところは動いていくということで、情報共有を図りつつ、最後の決断をする。その前に池田さんのお話もしっかりお聴きしたいというのが今の段階です。

(記者)

 市長有志の取りまとめを篠田市長がされる方向で検討しているということなのですか。

(市長)

 例えば下越地方はこの人、中越地方はこの人、上越地方はこの人とか、取りまとめ役が複数人いても差し支えないのではないかというふうに思っています。

(記者)

 十数人とおっしゃると、市長がほとんどになるのかなと思うのですけれども、それでもやはり、市長会としてではなく勝手連でという方向性なのでしょうか。

(市長)

 この間の臨時市長会、北信越市長会のときにやったわけですが、その中で一部の方が、組織としての決定をすべきではないのではないか、というお話がありました。私も、組織決定というのはあまり良くないよねと。組織選挙みたいに見られてしまうよねと言っていました。1年半前もそれほど市長会としてという決定はどうなのかなと、個人的には思っていましたけれども、候補予定者から明確に要請があり、それが前の市長会の会長でもあったということで、特別ですよねという雰囲気の中で決定したということだったと思います。その前も、現職の方を推薦したことは市長会としてあると思うのですが。あとは市長会長として、例えば泉田さんの1期目のときは市長会長だった豊栄の小川市長さんが、保守親睦団体6団体とかそういう中の1団体に市長会長として入られて、候補の選任に当たられたということはございましたが、あのときも市長会として推薦という形にはなっていなかったというのが、市長会事務局のまとめのようであります。そういうことなら、なおさら無理して市長会として決定する必要はないのではないかというふうに思っています。

(記者)

 現時点で市長は、勝手連としてどういったことができる、どういったことをしていきたいというふうにお考えなのでしょうか。

(市長)

 それは作るかどうかも決定していないので、まだ今の段階では申し上げられないです。

(記者)

 篠田市長ご自身としてはどういうお考えですか。

(市長)

 それもやはり、池田さんに会ってからでないと。もう決めているじゃないですかということは失礼だと思うので、あくまでも会ってから結論を出したいと思います。

(記者)

 それはいつごろお聞かせいただけますか。

(市長)

 今日中になるかもしれませんね。

(記者)

 お会いになった後に、ご自身として正式におっしゃるということですか。

(市長)

 私のところにもいろいろな方から問い合わせ、あるいは要請がきているので、それを整理するのは、今日、明日に整理しないと、週明けは完全に選挙モードになっていくと思いますので、時間は無いということだとは思います。

(記者)

 市長として、こういう立場で知事選に臨むんだということを市民に対して明確にするというのは、どこかのタイミングでお考えだということですか。

(市長)

 市長として、やはりほかの方たちよりは、より広い評価、例えば他地域での評価ですね。この間、北信越市長会が福井県で行われたわけですけれども、そういうときの北陸新幹線延伸に向けて一丸となっている富山、石川、福井の状況を肌で感じている首長は、何らかの気持ちがそこに芽生えるという部分はあると思います。また、東京で多くの関係者に話をする立場ですので、東京から新潟がどう見られているのか。それについても一般県民よりは感じるものが別途あるのではないかというふうにも思っていますので、それを踏まえてどうするかは一つの要素だと思います。

(記者)

 それを表明されるのですね。

(市長)

 まだ、だから分からない。

(記者)

 今のことに関連してですけれども、花角さんか池田さんかは別にしまして、決断されたら、選挙戦にはどのように関わるというか、しっかり応援に入ったりするとか、どのようなことを考えておられるのでしょうか。

(市長)

 市長有志としても、こういう新潟にしてほしい、こういう新潟県を早期につくってほしいという何らかの思いを伝えることになると思うので、それに対してどう対応していただけるのか。「はい、わかりました」だけでは応援のしがいがないと思う有志もいらっしゃるでしょうし、それは要請をして、それにどうお応えいただけるか。それによって、変わってくるのではないでしょうか。個人個人の市長として。

過去の市長記者会見

関連リンク

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