流行性耳下腺炎とは

最終更新日:2016年7月26日

1 流行性耳下腺炎について

 この感染症は、ムンプスウイルスに感染することによって発症する感染症で、一般的にはおたふくかぜとして知られています。3~6歳の小児患者が多く、報告患者の約60%を占めますが成人でも感染します。全国的に4年から5年ごとに流行を繰り返しています。
 耳の下の腫れと発熱を起こし、通常は1~2週間で軽快します。しかしながら無菌性髄膜炎、感音性難聴、精巣炎等の合併症を起こすことがあり、注意が必要です。

2 原因と感染経路

 病原体はムンプスウイルスで、通常、患者との接触や患者のくしゃみや咳によるしぶきを吸いこむことで感染します。発症2日前から解熱後1週間は感染の恐れがあるとされています。感染しても症状が現れない不顕性感染が30%程度あると報告されています。

3 症状

 2~3週間の潜伏期を経て唾液腺や耳下腺の腫れや痛み、発熱を主症状として発症します。基本的に予後は良好な疾患ですが、まれに無菌性髄膜炎や難聴、脳炎、思春期以降では睾丸炎や卵巣炎を合併するとされています。特に難聴は1000例に1例の頻度で発症し、回復することはありません。

4 検査方法

 咽頭ぬぐい液からムンプスウイルス抗体を検出する迅速キットによる検査の他、唾液や髄液等の臨床検体からウイルスを分離する方法や、RT-PCR法を用いてウイルス遺伝子を検出する方法があります。

5 予防のポイント

 流行性耳下腺炎はワクチンを接種することで効果的に予防することができます。現在、1歳以上から任意予防接種を受けることができます。
また感染予防のために基本的な手洗いや、うがいを行うことも重要です。

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