地層のはぎとり標本
この標本は、石油を含んだ金津層のはぎとり標本です。標本の最下部は泥岩層、その上には砂岩層が重なり、最上部は泥岩層になっています。
細かく観察すると砂岩層の中には平行で細かい縞模様や斜交した縞模様が見え、また上部ほど細粒になる構造が読みとれます。砂岩層は原油がしみ込んで黒っぽくなっています。泥岩の中にはマキヤマチタニイと呼ばれる深海に生息していた海綿の化石が含まれています。金津層は約500万年前の地層で、海底地すべりによる乱泥流が発生し、砂と泥の互層が深海底にたい積した地層です。金津層の下にある寺泊層でつくられた石油が上方へ移動して、金津層の砂粒の間に石油や天然ガスがたまりました。