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車両工場が新津に決まるまで

最終更新日:2012年6月1日

車両工場が新津に決まるまで/泉 金二郎
日本鉄道のOB会新津支部
文集「生きてきた記録(しるし)-国鉄の想い出」から再編集

鉄道のまちに車両工場を

 羽越地方に鉄道車両工場を設置する計画が出てきたのは、大正末期と言われていますが、当時の田中内閣の閣議が、その計画に協賛を与えたことと、この工場の規模が、一千有余の職員を配置するということで、羽越地方で関心が深まっていました。
 ときの新津町では、鉄道の要衝として鉄道と共栄していたことから、車両工場も新津に誘致しようと、車両工場設置期成同盟会を結成し誘致運動を繰り広げていました。昭和2年6月には、鈴木寅五郎町長らが、その主旨の陳情書を鉄道大臣に提出するとともに関係省庁に幾度も懇願しています。

ライバルあらわれる

 昭和3年5月になって、羽越本線沿線の主要駅が所在する、新潟、長岡両市をはじめ、柏崎や三条、加茂、新発田、村上、県外の酒田、山形などの市や町が、その計画の範囲にあるとして陳情に動き出したために、誘致運動は激化してきました。しかし、当時の経済恐慌による国の財政緊縮が災いしてか、車両工場の計画は昭和6年7月に一旦中止になりました。
 一方、昭和6年9月1日に清水トンネルの開通によって、上野行き急行列車が走り出し、東京が近くなった沿線住民からは、伸びゆく鉄路に喝采が寄せられました。長岡付近で複線化工事が始まり、長岡操車場を始めとした近代施設の建設が進められた時代でもありました。それらの情勢からして、中止になっていた計画の復活の可能性がありましたが、新津町としては事態の推移を注意深く見守っていました。

誘致運動の激化

 昭和10年10月になると木村耐町長らが車両工場誘致の陳情を再燃させています。翌昭和11年5月にも陳情を重ねていましたが、同年7月3日に車両工場の問題がからむ大きな動きが出て来ました。
 かねて鉄道大臣からの発議による新潟鉄道管理局設置の件が、時の廣田内閣の閣議において可決承認されたことによって新鉄局の設置が正式に決まり、同年9月1日に早くも開局の運びとなりました。
 この局の組織に工作部が置かれたことによって、車両工場設置の気運が急速に高まってきました。その理由として、新鉄局が車両の修繕を長野と土崎の両工場へ依存するには、距離が遠いため修繕車の回送に余計な時間と経費を要し、かつ車両の運用効率にも支障をきたすことなどが挙げられていました。
 新津町では、桂圭三町長ら関係者を上京させ、車両工場誘致の陳情書を鉄道大臣に再提出して関係省庁や在京の国会議員、新鉄局長等にも懇願を重ねていましたが、前からライバル関係にあった市や町でも陳情に動きが出たがために、誘致運動は激化して熾烈な争奪戦が展開されました。

車両工場ついに決定

 昭和12年7月7日夜、廬溝橋爆破事件をきっかけに日支事変が起きました。輸送基地となった新潟港への輸送力増強のため、車両の運用効率強化が求められ、これによって新潟地方における車両工場設置問題の早期解決が求められました。

 昭和14年4月19日の第37回帝国議会(平沼内閣)において、鉄道大臣からの発議による「新鉄局の車両工場設置の件」が可決承認されたことによって、車両工場の設置がようやく決まりました。
 鉄道大臣から決済が出された翌日の、同年4月21日の午後、中島新鉄局長から、「新鉄局の車両工場設置地は、新津町を適地と認める」の発表が出され、長きに渡った誘致活動の喧噪にも終止符が打たれました。その日の新津町では、「車両工場は新津に決定」を告げる花火が打ち上げられて、2万9000町民からは、「車両工場万歳!・・・万歳!」の歓喜が湧きあがって、あちらこちらに国旗が掲げられ、赤飯は炊く、祝酒は振る舞うで、町は喜びで満ちあふれていました。各新聞社もこの朗報を号外にして夕日が沈む町なみを、先を争って走り配っていました。この大きな快挙は新鉄局の適切な措置と、一途に取り組んできた先達者の英知と、町民あげての熱意によるものと評されていました。

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〒956-8601 新潟市秋葉区程島2009
電話:0250-25-5689 FAX:0250-24-5888

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